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コディーノの憂鬱(前編)

Derby13

久しぶりに武豊騎手が日本ダービーのゴール板を先頭で駆け抜けた0・5秒後、4番人気のコディーノが9着でゴールに入線した。競馬ファンの期待(人気)に応えられなかったからだけではなく、その敗北に違和感を覚えたのは私だけではなかっただろう。直前に主戦の横山典弘騎手からC・ウイリアムズ騎手に乗り替わったことについて、「気が楽になった」と武豊騎手が語ったといわれているように、ダービージョッキーでさえもが、コディーノのことが心のどこかで気になっていたのだろう。乗り替わりというダービーにおけるタブーを犯してまで勝ちに行ったつもりであったのに、掲示板にさえ載れなかったのだ。

日本ダービーにおける、コディーノの敗北には深い意味が隠されているような気がしてならない。それはリーディングトレーナーでありながらもかつての勢いを失ってしまったかに見える藤沢和雄調教師と社台の運動会と揶揄されるほどにG1レースを勝ちまくる社台グループとの力関係、それに否が応でも巻き込まれざるをえない騎手の混乱と矜持という浅はかな問題ではない。そうではなく、ダービーとはいったい何なのか?サラブレッドの調教や育成とは?ひいては競馬とは?という現代の競馬が抱える根源的な問いに行き当たるのではないだろうか。

コディーノの戦歴を振り返ってみたい。札幌の新馬戦(芝1800m)でデビューを飾り、返す刀で札幌2歳Sを勝利し、一躍クラシック候補として名乗りを挙げた。この2戦だけを見てみても、他馬とはスピードの絶対値と完成度が違うことが見てとれる。走る気満々の中でも抑制が利いており、騎手にとってもこれ以上乗りやすい2歳馬はいないのではないかと思えるほどであったろう。そんなサラブレッドとしての素質の高さが如実に表れたのが東京スポーツ杯2歳Sであった。完璧なレース振りと横山騎手が瞬間移動と表現するほどの瞬発力で勝利した。このレースを観た関係者は、コディーノが一流馬であることを認めたはずである。

ここまで来れば、どのG1レースをいくつ勝つかという計算が立ち始める。まずは目標を定めて、そこから逆算するようにローテーションを決め、あとはとにかく順調にステップレースから本番までもってゆく。はずであったが、なぜかこのあたりから少しずつ歯車が狂い始め、コディーノの運命が大きく変わり始めた。最大の転換点は、東京スポーツ杯2歳Sの次走に朝日杯フューチュリティSが選ばれたことだ。てっきりラジオNIKKEI杯に駒を進めるのかと思っていただけに、私はその意図を汲み取ることができず驚いた。コディーノは来年のクラシックを目指す馬ではなかったのかと。

なぜ朝日杯フューチュリティSを使ってはいけないかというと、馬は走るリズムを記憶するからである。こころと身体の両方で。特に新馬戦から2、3戦目にかけては刷り込まれやすく、またG1のような極限のレースでの体験の影響は大きい。2歳暮れの時期に、マイル戦を33秒台で走るようなレースを経験してしまうと、そのリズムは生涯にわたって刻まれることになる。もっとも朝日杯フューチュリティSを勝ち負けするような馬は、ナリタブライアンやグラスワンダーのような超大物でない限り、生粋のマイラーであるということでもある。二重の意味において、朝日杯フューチュリティSを使うことで、クラシックレースでは距離が長いことが確定してしまうのだ。

(続く→)

Photo by 三浦晃一

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Comments

 おはようございます。コディーノは朝日杯(G1)を使わないほうがいいだろうなと思っていました。

 ①東京スポーツ杯→共同通信杯→皐月賞
 ②東京スポーツ杯→弥生賞→皐月賞
 このどちらかで・・・と思いました。

 キングカメハメハの仔は、ダービーではまだ実績がありませんね。キングカメハメハ自身2400mはギリギリだったような・・・。

 コディーノは順調だったとしてもダービーでは厳しいかなと思っていました。皐月賞→NHKマイルCという手もあったかな。

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 競馬と馬券!予想は当たっても儲からない。それが競馬かも?
 最近は三連複の買い方を工夫しています。

 1番人気~5番人気までの馬がいたとします。
 3-1・2-1・2・4・5(人気)
 あるいは
 2-1・3-1・3・4・5(人気)
 このように5点で買っています。1番人気はどうせ来るだろ、でも飛んだら面白い。軸を2番人気の馬にするか3番人気の馬にするか・・・どちらも頼りなければ1番人気からでやむなし。

 木曜の川崎メイン
 2番人気ー3番人気ー4番人気
 配当は9900円。

 金曜の川崎メインと最終レース
 1番人気ー2番人気ー3番人気
 配当は900円と790円。

 みんな取れました。頭数が12頭前後の地方競馬のほうが取りやすいようです。
 

Posted by: 玉ちゃん | July 06, 2013 at 06:53 AM

こんにちは。コディーノの件に関しては確かにチグハグな道を歩んでしまいましたね。確かに朝日杯は最善の選択ではなかったと思いますが、クラブ馬との現時点での完成度や相手関係(ロゴタイプは当時力の片鱗を見せつつありましたが)を考慮するとただ貰いの様に感じていたはず。ココが落とし穴だった様に思います。負けたことで馬のリズムや陣営の方向性のズレ、信頼関係の破綻など全てマイナス方向に向かっていってしまった印象があります。こうなってしまっては頼りの外国人騎手も何の解決にもならないどころかまるでコディーノのリズムに逆らうかの様な騎乗。これではダービーを勝てるわけはない。やはりダービーを勝つには全てのことが伏線となっていくんだなと思いました。

Posted by: ユータロウ | July 06, 2013 at 02:50 PM

 今週は2重賞。ダート重賞は別定なのに混戦。ハンデ戦以上に難解?

 七夕賞・・・◎ダコール
 5-12・4・10
 プロキオンS・・・◎ダノンカモン
 14-7・2・1

Posted by: 玉ちゃん | July 06, 2013 at 10:16 PM

玉ちゃんへ

こんばんは。

皐月賞→NHKマイルCで後者は確勝だったと思います。

かつての藤沢調教師ならそうしたはずですが、今回ぶれてしまったのは目に見えない何かがあったのではないでしょうか。

3連複の買い方は難しそうですね。

それでも川崎で絶好調のようでうらやましいです(笑)

明日も期待しています!

Posted by: 治郎丸敬之 | July 06, 2013 at 11:22 PM

ユータロウさん

私も朝日杯は確勝だと思っていましたし、陣営もそう思っていたはずですが、競馬は何があるか分かりませんね。

ロゴタイプが強かったということなのでしょうが、ひとつ歯車が狂うとどこまでも狂うのだなと思いましたし、その辺りの微妙なずれをこの先書いていきたいと思います。

ダービーは強ければ勝てるのではなく、全てがうまく行かなければならないのだと痛感しました。

Posted by: 治郎丸敬之 | July 06, 2013 at 11:24 PM

いつも興味深い記事をありがとうございます。
コディーノのダービーについては、結果は妥当と言える範疇かと思いますが、
それに至る過程には確かに違和感がありました。
陣営が早くからクラシックと言うより、
ダービーを意識したコメントを発していた割には、
それを逆算した調整過程とは思えず、
より可能性を削いで行くものとしか思えませんでした。
そもそも母似のマイラー体型と、有り余る瞬発力はダービー向きには見えず、
ブライアンはさておき、同じく朝日杯に挑戦した(類似血統?)、ローズキンクダムよりも距離に限界を感じさせるものです。
それでも相手関係から、スケール感あるレース振り、長めの4肢、薄手のトモ、仕上げに名人横典騎手の完璧騎乗であるいは、、、
だったのではないでしょうか。
朝日杯挑戦で破綻をきたし、以降なにをやっても焼け石に水、
名伯楽と言われた藤澤氏にしてこれでは、
やはり違和感ありとしか言いようがありません。
本当のところ、何を考えていたのか、聞きたいような、聞きたくないような、、、
一競馬ファンは思うのであります。

Posted by: 愛知のポルンガ | July 09, 2013 at 02:51 AM

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