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武豊の雪辱2013ver.

Takeyutakanosetujyoku2013私たちはどうしても武豊騎手の栄光にばかり目を奪われてしまうが、彼ほど栄光と同時に大きな挫折を味わってきたジョッキーは少ないだろう。有名なメジロマックイーンの降着事件、その後、全く勝てない時期もあり、海外に遠征に行ったもののレースにさえ乗せてもらえない時代も乗り越え、そして糧にしてきた。最近は落馬による怪我から調子を崩し、昔ほど乗り鞍にも恵まれなくもなった。騎手とは負けることの方が圧倒的に多い職業であるように、武豊騎手の眩いばかりの輝きの中には、忘れたくても忘れられないほどの悔しい思いや屈辱が詰まっている。

1994年の凱旋門賞は、武豊騎手にとっては、忘れたくても忘れられないレースのひとつであろう。凱旋門賞初騎乗にして1番人気の馬(ホワイトマズル)に乗るというプレッシャーに加え、「勝ちたいから武君に依頼するんです」と断固乗り替りを拒んだ吉田照哉氏ら関係者の期待、そして海のものとも山のものとも分からない日本人ジョッキーに注がれる、現地メディアの冷ややかな視線に耐えながらのレースであった。

ホワイトマズルはスタートから行き脚がつかず、後方から3番手の位置取りに加え、先行した馬もなかなか止まらない不利な流れ。いくら武豊騎手とはいえ、万事休すの展開である。最後まで諦めることなく追い続けたものの、結果は6着と期待と人気を大きく裏切ってしまったのだ。もちろん、誰よりも悔しい思いをしたのは、武豊本人に違いない。

そして、日本の競馬ファンの記憶にも新しい、ディープインパクトでのまさかの敗北。ディープインパクトの馬体が立派すぎたり、薬物検出の問題があったりと、敗因はひとつではないが、武豊騎手の騎乗にもミスがなかったかと問えばそうとは言いきれない。馬群に包まれるのを嫌い、第1コーナーに至るまでの間に無理に外に出そうとしたことが、ディープインパクトが引っ掛かるきっかけをつくり、早仕掛けの遠因にもなった。

「凱旋門賞で1番人気の馬に騎乗して負けること」。ジョッキーにとって、これ以上の屈辱があるだろうか。あの時からずっと、武豊騎手の青白い炎はメラメラと燃え続けている。もうどれくらい、この時を待ち焦がれたことだろうか。彼にとって、凱旋門賞はただ勝つだけでは物足りないレースなのである。「凱旋門賞を1番人気の日本馬に騎乗して勝つ」ことが、武豊の雪辱であったのだ。

今はもうそんなことを言っている場合ではないだろう。それはあきらめたとか、プライドを捨てたとか、そういうことではなくて、ただ単純に凱旋門賞を勝ちたいということだ。できることなら日本の馬であれば良いが、1番人気にこだわる必要はない。格好良くなくても、勝つことに意義がある。ここ数年の苦境の中で、武豊騎手が学んだことのひとつだろう。綺麗に外を回さなくても、内でジッと我慢していればいい。命を賭けて内を突いてほしい。自分のために勝つのではない。絆のために勝たなければならないのだ。

Photo by H.Sugawara

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Comments

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