« December 2013 | Main | February 2014 »

馬体に軽さがあるストレイトガール:5つ☆

■シルクロードS
レディオブオペラ →馬体を見る
腰高の馬体で、トモの肉付きも素晴らしく、いかにもスピードがありそう。
顔つきからは気持ちで走るタイプであろうから、スムーズに走れないと苦しいか。
Pad4star

マジンプロスパー →馬体を見る
筋肉の柔らか味はあるが、絶好調時ほどの皮膚の薄さはなく、それなりの出来。
いつもに比べても、腹回りに余裕が感じられ、まだ先を見据えた仕上がりにある。
Pad3star

アフォード →馬体を見る
胴部が詰まっていて、脚が短いため重心が低く、いかにも短距離馬という馬体を誇る。
首から前躯にかけては素晴らしい肉付きも、トモから下の部分に物足りなさがある。
Pad3star

ストレイトガール →馬体を見る
光り輝く毛艶が示しているとおり、この時期の牝馬としては体調を維持している。
表情にも凛々しさがあり、馬体に軽さがありつつも、母系から受け継いだパワーも十分。
Pad5star

スギノエンデバー →馬体を見る
時期的に仕方ないとして、毛艶は良くなく、筋肉のメリハリも物足りなさが残る。
表情もボーっとしており、馬体にも夏に重賞を勝ったときのような張りがない。
Pad3star

プリンセスメモリー →馬体を見る
7歳牝馬とは思えない、自信に満ちた立ち姿で、四肢もスッと伸びて好印象を受ける。
このメンバーに入ってしまうと線の細さは否めないが、この馬なりに力は出し切れる。
Pad3star

■根岸S
ブライトライン →馬体を見る
厳寒期にもかかわらず黒光りして毛艶は冴え、筋肉のメリハリもあって仕上がりは良い。
胴部にも伸びが出てきており、府中のマイル戦までならば十分に対応できそうな体つき。
Pad45star

セイクリムズン →馬体を見る
陽の当たり方で馬体の良し悪しが見分けにくいが、全体のシルエットは短距離馬のそれ。
8歳馬とは思えない筋肉量の豊富さで、このレースを勝っているように適距離でもある。
Pad3star

ドリームバレンチノ →馬体を見る
ダート云々よりも、絶好調だった頃に比べて、馬体のシルエットが細く寂しい印象。
年齢的なものもあるかもしれないが、毛艶も昔ほど冴えず、やや下降線を辿っているか。
Pad3star

スノードラゴン →馬体を見る
がっちりとした馬体でパワーに溢れているが、筋肉は硬く、メリハリにやや欠ける。
腹回りにも余裕があるように、時期的にも年齢的にも絞るのが難しくなってきている。
Pad3star

シルクフォーチュン →馬体を見る
8歳馬とは思えない肉体の若々しさを保っており、古豪はまだ健在をアピールしている。
表情を見ると、難しい一面も抱えているはずで、この馬のレースができれば一発も。
Pad3star

テスタマッタ →馬体を見る
かつてフェブラリーSを勝った年の前哨戦の馬体には到底及ばず、衰えは隠せない。
筋肉の量は落ちていないが、メリハリという点では物足りない。
Pad3star

現在のランキング順位はこちら


| | Comments (1)

根岸Sを当てるために知っておくべき3つのこと

Negisis

■1■差し馬有利
過去のレースを観ると、差し馬の活躍が目立つ。サウスヴィグラスとメイショウボーラーが押し切ったレースでさえ、2着には差し馬が突っ込んできている。ただ単に、この2頭は圧倒的に力が抜けていたということで、基本的には差し馬が有利な展開になりやすい。そのことは、過去11年(中山で行われた2003年は除く)のレースラップを見てみれば明らかである。

2002年 サウスヴィグラス
12.5-10.7-11.2-11.8-11.9-12.1-12.6(34.4-36.6)H
2004年 シャドウスケイプ
12.3-10.9-11.6-12.1-12.3-12.1-12.7(34.8-37.1)H
2005年 メイショウボーラー
12.5-10.9-11.6-12.3-11.9-11.7-12.1(35.0-35.7)M
2006年 リミットレスビッド
12.2-10.8-11.6-12.1-12.3-12.2-12.5(34.6-37.0)H
2007年 ビッググラス
12.5-10.8-10.9-11.7-12.0-12.7-12.9(34.2-37.6)H
2008年 ワイルドワンダー
12.2-10.7-11.4-12.0-11.9-12.0-12.5(34.3-36.4)H
2009年 フェラーリピサ
12.2-10.6-11.3-12.1-12.1-11.6-12.2(34.1-35.9)H
2010年 グロリアスノア
12.4-11.5-11.7-11.8-11.8-12.0-12.5(35.6-36.3)M
2011年 セイクリムゾン
12.4-11.2-11.6-12.1-12.0-11.8-11.9(35.2-35.7)M
2012年 シルクフォーチュン
12.5-11.2-11.6-12.1-12.1-11.8-12.2(35.3-36.1)M
2013年 メイショウマシュウ
12.5-11.5-11.7-12.3-11.9-11.8-12.0(35.7-35.7)M

最近はミドルペースに流れているが、基本的にはペースが速くなりやすく、展開という面においてはスプリント戦であるガーネットS(昨年で廃止)とは性格がわずかに異なる。ガーネットSは前半3ハロンが32秒台後半から33秒台で流れ、後半3ハロンがガタっと37秒台に落ちる、前後半の落差の平均が4.5秒という「上がり不問」のレースである。それに対し、根岸Sは前半3ハロンは34秒台から35秒台で流れ、後半3ハロンは36~7秒あたりに落ちるが、前後半の落差の平均は約2秒という、「普通のハイペース」である。

ガーネットSのような「上がり不問」のレースでは、直線に向いた時には全ての馬がバテてしまっているような状態なので、前に行った馬がそのまま残りやすい。しかし、根岸Sのような「普通のハイペース」では、後ろからレースを進めた馬は脚が十分に溜まっているので、ハイペースで前が潰れた時に一気に襲い掛かることが出来るということだ。

■2■キャリアを積んだ高齢馬が有利
ほとんどの重賞においては、サラブレッドとして最も充実する4歳馬が力を発揮することが多いのだが、根岸Sに関しては5歳馬が圧倒的に優勢となっている。過去10年間の連対率は以下のお通り。

4歳【2・2・1・25】   13%  
5歳【4・7・3・21】   31%
6歳【3・1・2・38】   10%
7歳以上【1・0・4・45】 2%

つい1ヶ月前までは3歳であった4歳馬が、キャリアを積んだ歴戦のダート馬にわずか1kgの斤量差で挑むのは、まだこの時期では苦しいと解釈するべきであろう。メイショウボーラーが勝利したように、4歳馬に勝ち目がないというわけではないが、苦戦を強いられることは間違いない。逆に考えると、ここで連対を果たせるような4歳馬は成長が見込める本番フェブラリーSでも好勝負になるということだ。

■3■好走馬の前走距離に変化あり
10年前は前走ダート1200m戦組の中から勝ち馬が出ることが多かったが、ここ最近は前走で1400m以上の距離を走っていた馬の好走が目立つようになってきた。過去5年における前走距離別の着順は以下のとおり。

1400m未満【1・2・0・30】 連対率9%
1400m以上【4・3・5・35】 連対率15%

スプリントとマイルの中間的な距離だが、根岸Sに関して言えば、勝ち切るために1400m以上をこなせるだけのスタミナがまず問われるということである。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (832)

シルクロードSを当てるために知っておくべき3つのこと

Silkroads

■1■差し追い込み馬を狙え
開催時期が2月上旬に変更になって以降、過去10年間のラップタイムは以下のとおり。

12.5-10.8-11.1-11.1-11.2-11.9 (34.4-34.2)M
12.3-10.7-10.9-11.2-11.3-11.7 (33.9-34.2)M
12.2-11.1-11.1-11.0-11.5-12.0 (34.4-34.5)M
12.0-10.7-10.8-10.7-11.2-12.4 (33.5-34.3)M
12.3-10.6-10.8-11.2-11.9-12.3 (33.7-35.4)H
11.9-10.8-10.9-11.0-11.7-12.2(33.6-34.9)H
12.2-11.1-11.1-11.2-11.0-11.5(34.4-33.7)M
12.5-11.0-11.3-11.1-10.9-11.4(34.8-33.4)S
12.0-11.0-11.1-11.0-11.3-11.9((34.1-34.2)M
12.4-11.4-11.2-11.1-10.9-11.6(35.0-33.6)S

スプリント戦にしては意外にもハイペースになっておらず、どの年も前半と後半がほとんどイーブンなペースで流れていることが分かる。京都の1200mコースは、スタートから最初のコーナーまでの距離が316mと長くも短くもない。3コーナーの丘を越えると、あとはゴールまで下り坂が続く。

一見、先行馬に有利な短距離戦に思えるが、実はそうでもない。前半が遅く見えるのは、スタートしてから第1コーナーまでが登り坂になっているから。ここで少しでもオーバーペースで行ってしまった先行馬は、最後の直線で脚が止まるのだ。2010年は前半よりも後半の方が速い、スローに極めて近いペースになったため、先行馬が押し切ってしまったが、基本的には中団よりやや後方で脚を溜める馬が有利になる。

■2■休み明けの馬は割引
厳寒期の始動戦という意味合いもあって、休み明けの一流馬たちは無理をして仕上げてはこない。その上、重いハンデを課せられるので、苦戦を強いられることになる。対して、2ヶ月以内にレースを使っている馬たちは、コンディションを維持しており、ハンデもそれほど重くはないはずで、一流馬相手にも好走が可能となる。ちなみに、開催時期が1月下旬~2月上旬に変更になって以来、過去10年の連対馬でアルティマトゥーレとロードカナロア、ドリームバレンチノ、ダッシャーゴーゴー以外の馬は、前走を前年の12月以降のレースに使われていた。G1級の馬は別として、前走からの間隔が開きすぎている馬は割り引いて考えた方が賢明か。

■3■淀短距離S組は負けた馬に妙味あり
番組のローテーション上、淀短距離Sが最も有力なステップレースとなる。ところが、淀短距離S→シルクロードSという連勝は、2008年のファイングレイン以外にはない(それまでは2着が最高)。それは淀短距離Sが別定戦で、シルクロードSがハンデ戦であることと関係があるだろう。淀短距離Sで負けて、ハンデが軽くなったシルクロードSで勝つというパターンはこれからも続くだろうし、その逆もまた然りである。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (42)

栗毛が輝いているヴェルデグリーン:5つ☆

■AJCC
ダノンバラード →馬体を見る
6歳になっても、筋肉の柔らか味は変わらず、毛艶も素晴らしい。
欲を言えば、ややふっくらとし過ぎて、もうひと絞りできそうな仕上がり。
Pad4star

サダムパテック →馬体を見る
首に少し冬毛が生えてきて、身体は冬眠時期に入ってきている印象を受ける。
筋肉のメリハリも好調時には遠く、線が細く映り、パワー不足を感じさせる馬体。
Pad3star

フェイムゲーム →馬体を見る
前躯の大きさと力強さは素晴らしいが、対してトモの肉付きが物足りない。
リラックスして立てているので、力は出し切れるが、どこまで粘りこめるか。
Pad3star

ヴェルデグリーン →馬体を見る
前後躯にきっちりと実が入り、力強さを増していると共に、胴部にも長さがある。
栗毛が輝いているように体調も良く、表情からは闘争心が伝わってくる。
Pad5star

ケイアイチョウサン →馬体を見る
胴部が短く詰まって映るように、この距離で一瞬の切れ味を活かすタイプ。
この時期にもかかわらず、皮膚が薄く、毛艶も冴えていて体調は万全だろう。
Pad3star

レッドレイヴン →馬体を見る
背中が反っているように見えるのは、やや腰が高いのと、腹周りに余裕があるから。
前と比べて後躯に実が入っておらず、トモの弱さがあり、完成するのはもう少し先か。
Pad3star

■東海S
ニホンピロアワーズ →馬体を見る
湾膝のため立ち姿のバランスが取れていないのは、この馬の特徴と考えるしかない。
馬体全体のシルエットは変わりないとして、毛艶が冴えず、好調とまではいかない。
Pad3star

ナムラタイタン →馬体を見る
昨年のこの時期に比べると、筋肉の柔らか味に劣り、腹回りにも随分と余裕がある。
ここを叩いて調子は上向くだろうが、顔つきを見ても走る態勢に入っていない。
Pad2star

トウショウフリーク(川崎記念に出走予定) →馬体を見る
とても7歳馬とは思えない、筋肉のメリハリと立ち姿の柔らかさがある。
前後躯ともにしっかりと実が入っていて、毛艶も良く、きっちり仕上がった。
Pad4star

ケイアイレオーネ →馬体を見る
パッと見て大型馬とは分からないほど、馬体全体のバランスは取れている馬。
馬体からは力強さが伝わってくるが、筋肉のメリハリという点ではあと1歩。
Pad3star

グレープブランデー →馬体を見る
ようやくこの馬の良かったときの姿に戻ってきており、復活の前兆が伺える。
手脚が長く、胴部にも伸びがあるので、マイル以上が適距離の馬だろう。
Pad4star

グランドシチー →馬体を見る
リラックスして立てているが、筋肉のメリハリという点では物足りない。
表情からは落ち着きがあるので、この馬の戦法に徹してどこまで追い込んでくるか。
Pad3star

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (3)

京都牝馬Sを当てるために知っておくべき3つのこと

Kyotohinbas

■1■成長期に入る4歳馬が中心
過去10年の年齢別の成績は以下のとおり。
4歳馬【7・2・1・42】
5歳馬【2・6・3・35】
6歳馬【1・3・4・32】
7歳以上【0・0・1・12】

年が明けて古馬の仲間入りをした4歳馬が、ここから競走馬としての成長期に入る。牝馬の場合、4歳の秋を越すと精神的に充実期を過ぎてしまうことが多く、牡馬に比べてピークが4歳の春から秋までと早い。年の頭に行なわれるレースであるからこそ、ピークアウトしてしまった5歳馬よりも、ここから成長期に入る4歳馬を狙うべきである。

■2■前走G1組は敬遠が妥当
過去10年の前走クラスごとの成績は以下のとおり。
G1【0・0・0・7】       連対率0%
G2【1・0・2・15】      連対率6%
G3【5・6・1・35】      連対率24%
オープン【1・3・4・36】   連対率9%
1600万~下【2・2・2・26】 連対率13%

前走G1レースを走った馬が思わぬ凡走を繰り返しているのは、その馬自身の仕上がりや体調の問題である。前走でG1を使うような馬であったにもかかわらず、冬場を休養にあてずに、この時期の重賞を使ってくるということは、それなりの理由がある。昨年の秋のG1で思っていたような結果が出なかったため、本来は休養に入れたいが、その穴埋めをするために出走してくるケース。もしくは、賞金が足りないため、一流馬のほとんどいないこのレースで何とか賞金を加算しておこうという意図があるケース。いずれにせよ積極的な理由ではない。しかも前走のG1レースできっちりと仕上がっていただけに、ここに使ってくる前走G1馬は体調が下降線を辿っているか、あまり仕上げられずに出走してくることが多いはず。

■3■瞬発力勝負に強い馬
過去10年の前半3ハロンの平均タイムが35秒7、後半が34秒8であり、前半よりも後半の方がおよそ1秒速い後傾ラップになりやすい。京都のマイル戦にありがちな、ラストの直線に向いての瞬発力勝負になるレースということであり、当然のことながら、牝馬の中でもさらに末脚が切れる牝馬にとって有利になる。血統でいうと、やはりサンデーサイレンス系の種牡馬を父に持つ馬、その中でもさらに言うと、瞬発力勝負には滅法強いディープインパクト産駒ということになるだろう。クラシックを戦っていたような好素材のディープインパクトは、この時期のレースにはなかなか出てこないだろうが、出走してきたときには狙ってみても面白い。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (37)

日本人騎手に必要な騎乗技術とは(後編)

Japanjockey02

日本人騎手に必要な騎乗技術のもう1点は、溜める技術である。ここでの溜めるとは、脚を溜める、つまり道中で競走馬のスタミナやパワーを温存するということ。競走馬は常にトップスピードで走ることはできないため、騎手は脚を溜める必要がある。いや、レース全体として考えても、馬を追う時間よりも脚を溜めるそれの方が長く、結果(着順)に与える影響は明らかに後者の方が大きい。傍目からは同じように走っているように見えても、脚が溜まっている馬は最後の直線に向いてから弾けるが、脚が溜まっていなければいくら追えども失速してしまう。

ここで敢えて溜めるという表現にこだわったのは、脚を溜めるのと馬を抑えるのでは全く違うからだ。脚を溜めるのがスタミナやパワーを温存することである一方、馬を抑えるのはスピードを制限する、つまりブレーキをかける行為に他ならない。脚を溜めているように見えて、実は馬のやる気を削ぎ、馬とケンカしながら、ただ単に力づくで馬を抑えているにすぎないケースもある。海外のトップジョッキーと日本人騎手の道中の違いは、同じ行為をしているように見えても、脚を溜めると馬を抑えるとの差ぐらいある。日本人騎手に求められるのは、脚を溜める技術なのである。

脚を溜める技術の差は、直線に向いてヨーイドンの超スローペースのレースでこそ如実に出る。スローペースでは道中で行きたがる馬を馬群の中でなだめ、手綱やハミ、そして騎座を通して馬をコントロールしながら、肉体的、精神的なスタミナとパワーを温存しなければならない。日本競馬に特有の上がり3ハロンが32~33秒台のレースにおいて、意外にも外国人ジョッキーが力を発揮するのは脚を溜める技術が高いからである。

たとえば、2013年のジャパンカップは、前半の1000mが62秒4、後半が58秒1という究極のスローペースとなり、R・ムーア騎手、W.ビュイック騎手、C.ウィリアムズ騎手、J.スペンサー騎手といった外国人ジョッキーが、混戦の中で上位を占めた。馬の力や体調如何はあるにせよ、R・ムーア騎手は勝ちきれなかったジェンティルドンナを勝利に導き、W.ビュイック騎手は11番人気、J.スペンサー騎手は13番人気の馬を掲示板に持ってきたのだから、単なる偶然ではないだろう。最後の直線で、わずかハナの差、首の差だけでも馬を前に出せるのは、この脚を溜める技術の賜物である。


それでは日本人騎手はどうすれば良いのだろうか。正直に言うと、私は元ジョッキーではないし、騎手のインストラクターでもないので、これといった具体的な方法は知らない。それでも、ひとつだけ言えるとすれば、やはりヨーロッパに行ってレースに乗ってみなければならないということだ。最後に、故野平祐二さんの言葉を借りて締めくくりたい。

―馬をキープさせる技術の差は、どういうところから生じてくるのでしょうか? 野平祐二(以下、敬称略) 毎日の調教の積み重ねからくるものでしょう。日本の場合、単走か、もしくは併走ですが、ヨーロッパでは横に並んでの調教はまずないんです。常にタテ、一列縦隊の形をとるんです。たとえば5頭の馬が馬場に出たとします。先頭の馬、2番手の馬、3番手の馬という風に順番が決まっていて、うしろにつけた馬は泥を被っても、その位置をキープしなければいけないんです。もし隊列を崩して、2番手の馬が先頭の馬に並びかけようものなら、あとで調教師からこっぴどく怒られますからね。乗り手はどんなことをしてでも抑えつけなければならないわけです。どこの厩舎でも、競馬学校を卒業してきた若い騎手が10人ぐらいはいるんですけど、毎日こうした訓練をするんですから、抑える技術が巧になるのは当然です。

―その隊列を崩さずに抑える技術というのは、どこにポイントがあるんですか?
野平祐二
うーん、それが難しいんですよ。とにかく乗り手の重心が、馬の背から移動させませんからね。日本の騎手というのは、どうしてもうしろに引いて、重心が動いてしまう人が多いですからね。そのため馬の後躯の方に人間の重心がかかってしまうわけです。馬の重心はキ甲を中心にしてあるから、これでは溜めるというのではなく、ブレーキをかけているようなものなんです。溜めたからには、あとで爆発させなければならないんですからね。ヨーロッパの騎手は、馬の中心に合わせて溜めて乗っているんです。絶対に重心を後ろに移動させません。

―そのあたりは、どこをどうやって操作しているんですか?
野平祐二
腕力でということもあるかもしれません。向こうの騎手の上半身は、日本の騎手よりも強いですからね。ただそれだけでもないでしょう。やはり普段からの訓練の結晶としかいいようがありません。日本でも行きたがる馬を抑えるのが達者な騎手がかなりいますけど、では、しまいに溜めた力を爆発させて伸ばせるかというと、案外伸ばせないんです。(中略)私がこうやって言葉でいくら説明しても、理解できないと思うんです。実際に向こうでレースを経験してみないと分からないことなんです。ですから、とにかくヨーロッパでレースに乗ってみなさい、としかいいようがありません。そうすれば、ああ、こうも違うのかと痛感するはずです。
(「名騎手たちの秘密」より)

Photo by 三浦晃一

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (0)

AJCCを当てるために知っておくべき3つのこと

Ajcc

■1■やっぱり前に行ける馬が有利
12.7-11.3-11.9-11.6-11.7-11.9-11.8-12.1-12.0-12.2-12.2(59.2-60.3)H
13.0-11.6-12.5-12.0-12.2-12.0-11.9-12.1-12.0-11.6-12.3(61.3-59.9)S
13.0-11.3-12.3-11.9-11.7-11.7-11.8-12.1-12.0-12.0-13.0(60.2-60.9)M
12.7-11.3-12.7-12.3-12.2-12.1-12.1-12.2-11.8-11.9-12.3(61.2-60.3)S
12.3-11.8-12.5-12.2-12.7-12.4-12.0-12.1-11.6-11.7-12.6(61.5-60.0)S
12.3-11.3-12.7-12.2-12.0-12.4-12.4-12.2-11.9-11.2-12.0(60.5-59.7)M
13.0-11.9-13.0-12.8-12.7-12.5-11.8-11.4-11.5-11.3-12.3(63.4-58.3)S
12.6-11.3-13.4-13.2-13.3-12.5-12.4-12.3-12.1-12.0-12.2(63.8-61.0)S
12.3-11.5-12.2-11.6-12.1-12.2-12.4-12.5-12.1-11.5-12.7(59.7-61.2)H

前半が上りで、後半が下りというアップダウンの影響も大きいのだが、過去9年間のラップタイムを見るだけで、スローペースになりやすいことが分かる。同じ条件で行われるオールカマーほど極端ではないが、それでもやっぱり前に行ける馬が有利になる。

■2■長くいい脚を使えるタイプ
中山2200mコースの特性として、第2コーナーから最終コーナーにかけて、フォルスストレート(偽直線)を約500m下って最後の直線に向かうことになる。ラスト1000mのラップが速いのはそういうことでもあり、良い脚を長く使えるタイプの馬に適した舞台である。過去の勝ち馬を見てみると、マツリダゴッホしかり、ネヴァブションしかり、瞬発力勝負では分が悪いが、スピードを持続させる力に富んだ馬が強い。

■3■イマイチくんを狙え
古くはマチカネタンホイザやマチカネキンノホシから、最近ではエアシェイディなど、大レースではあと少しパンチ力が足りない馬たちが、AJCCでは見事に勝ち切ったケースが多い。時期的にG1級の馬が出走してこないことで出番が回ってくること、そして、現代の主流の瞬発力とスピードではなく、スタミナとパワーという反対のベクトルを問われるレースになりやすいことが理由として挙げられる。他のレースではなかなか勝ち切れなかったイマイチくんをここで狙ってみるのも面白い。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (5)

完成度が高いエアアンセム:5つ☆

■日経新春杯
ラブイズブーシェ →馬体を見る
筋肉のメリハリという点では物足りないが、柔らか味があって好印象。
この時期にしては毛艶も良く、使われつつ良化していくタイプではないか。
Pad3star

フーラブライド →馬体を見る
いかにもゴールドアリュール産駒らしい、前躯が勝っている力強い馬体。
その分、立ち姿にも筋肉にも硬さがあり、もっと暖かくなってから良くなる。
Pad3star

カワキタフウジン →馬体を見る
9歳馬とは思えない皮膚の薄さで、毛艶も良く、体調は文句なし。
とはいえ年齢的に仕方ない部分もあり、贅肉が落ちず、絞り切れていない面も。
Pad4star

サトノノブレス →馬体を見る
菊花賞を好走したのも頷ける、いかにもステイヤーらしい、ほっそりとした馬体。
付くべきところに筋肉が付き切っていない現状だが、休み明けとしては毛艶も良い。
Pad4star

アドマイヤフライト →馬体を見る
一旦調子を崩しかけたが、時間をかけて立て直され、馬体にも張りが戻ってきた。
顔つきからは気持ちに繊細さを抱えた馬であり、スムーズに競馬ができるかどうか。
Pad4star

ラウンドワールド →馬体を見る
若駒の頃とそれほど大きく馬体に変化はなく、成長力という点で物足りない。
リラックスして立てており、気持ちは安定しているので、この馬の力は出し切れる。
Pad3star

■京成杯
キングズオブザサン →馬体を見る
ふっくらとして見えるように、良く言えば、良質な筋肉がしっかりと付いている。
胴部が長くはないため、ベストはマイル戦であり、2000mはギリギリ許容範囲か。
Pad45star

ピオネロ →馬体を見る
立ち姿や表情からは、幼さを残しており、本当に良くなるのはまだ先だろう。
父の産駒らしく、脚が非常に長いため、器用さが要求される中山コースは厳しいかも。
Pad3star

デリッツァリモーネ →馬体を見る
3歳のこの時期にしては、馬体に筋肉がしっかりと付いていて、いかにもパワー型。
気性も素直そうな表情をしていて、どんな条件でも力は出し切ってくるはず。
Pad4star

エアアンセム →馬体を見る
重心が低く、どっしりとしていて、スピードとパワーが良いバランスで伝わってくる。
毛艶も素晴らしく、筋肉も柔らかく、この時期の3歳馬としては完成度が高い。
Pad5star

アデイインザライフ →馬体を見る
前向きな気性が顔つきから伝わってくるようで、先行力を生かせる中山は問題なし。
もう少しメリハリが出てくると完璧だが、馬体全体を見ると力強さがあり、毛艶も良い。
Pad3star

ウインマーレライ →馬体を見る
いかにも幼い馬体であり、このメンバーに入ってしまうと迫力に乏しい。
筋肉や各パーツ自体は力強いものなので、もう少し馬体全体の成長が待たれる。
Pad3star

マイネグレヴィル →馬体を見る
ダート血統を絵に描いたような馬体でもあり、牝馬としては実に力強い。
芝向きではないが、今の時期の馬場であれば、パワーは生きてくるだろう。
Pad3star

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (2)

京成杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Keisseihai

仕上がりが遅くて重賞路線に乗り切れなかった馬や、あと一歩のところで賞金を加算できなかった馬たちが出走してくるレース。勝ち馬エイシンフラッシュはダービー馬となったが、時期が時期だけに、今後のローテーションを考えて止む得なく出走してきた馬がほとんどで、基本的にはクラシックにはつながりにくい。

■1■先行馬にとって有利なレース
12.9-11.8-13.8-12.7-13.0-12.8-12.8-12.5-12.2-12.9(64.2-63.2)S
12.6-11.1-13.1-13.0-13.0-12.2-12.5-11.9-11.4-12.4(62.8-60.4)S
12.6-11.6-13.4-12.2-12.5-12.1-12.2-11.4-11.4-12.2(62.3-59.3)S
12.5-10.7-12.6-12.0-13.0-12.6-12.9-12.0-12.4-12.2(60.8-62.1)H
12.1-11.5-12.6-12.6-13.2-12.6-12.6-11.7-11.6-12.2(62.0-60.7)S
12.5-11.1-13.6-12.7-13.3-12.6-12.6-12.4-11.4-11.4(63.2-60.4)S
12.6-11.0-12.4-12.0-12.3-11.9-12.1-12.1-12.1-12.4(60.3-60.6)M
12.4-10.8-11.9-12.3-13.0-12.7-12.3-11.8-11.7-11.7(60.4-60.2)M
12.6-11.0-12.6-11.8-13.0-13.1-12.7-11.9-11.6-12.0(61.0-61.3)M

過去9年のラップを見てみると、2011年は例外として、13秒台のラップが続出しており、一様に、序盤、中盤が緩んでいることが分かる。4つコーナーを回る中山2000m戦のコースの形態上、仕方のないことではあるが、これだけ緩むと前に行った馬にとっては明らかに有利なレースになる。スッと先行できない、器用さに欠ける馬にとっては厳しいレースとなる。

■2■パワー優先
上がり時計も掛かっていることからも分かるように、この時期の中山競馬場の馬場は、通常に比べて重く、力を要する状態になる。そのため、当然のことながら、2000mという字ズラ以上のスタミナも問われる。アドマイヤベガ、マーベラスサンデー、ステイゴールド、ブライアンズタイム、マヤノトップガンなど、ダートや長距離戦にも実績のある種牡馬の産駒が、このレースで活躍しているのも頷ける話である。つまり、スピードや瞬発力という要素ではなく、パワーとスタミナを有しているタイプの馬を狙うべきである。

■3■意外や外枠有利
道中が緩む小回りコースにもかかわらず、真ん中よりも外から発走し、馬群の外を回った馬の方に軍配が上がっている。これは時期的に馬場の内側が傷んで(荒れて)きているということだけではなく、まだキャリアの浅い馬たちが大勢を占めているため、外枠から外を回ってスムーズに走られた方が力を出し切りやすいということを意味している。ダービーを豪快に差し切ったエイシンフラッシュでさえも、このレースでは2、3番手の外に付けて、スッと抜け出す競馬をしていたことを忘れてはいけない。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (3)

日本人騎手に必要な騎乗技術とは(前編)

Japanjockey若手のトップジョッキーが腰を据えて海外に挑むべきだ、と私は常々主張してきた。あらゆるリスクを取らなければならないことは百も承知だが、誰かが最初のペンギンにならなければ、それに続く者も現れない。このまま茹でガエル状態が続くならば、日本でも海外の競馬場でも、日本馬に跨った外国人ジョッキーがG1レースを勝利するという風景が日常になってしまう日が来るだろう。日本馬のレベルアップは著しいが、それに日本人騎手の技術が追いついていかない。そんな歪んだ構造がますます明らかになってしまうということだ。

それでは、日本人騎手に必要な騎乗技術は何なのか。トップレベルの外国人ジョッキーたちと比べ、どの点において、(たとえリーディング上位であっても)日本人騎手は劣っているのだろうか。細かいことを言えばキリがないし、それぞれの騎手たちによって課題は異なってくるはずだ。一戦で活躍しているジョッキーでなければ分からないレベルの技術差も大いにあるだろう。そうではなく、もっと根本的ところ、本質的なところで、外国人ジョッキーたちが優れている2点がある。決して悲観論ではなく、これらの技術が向上すれば、日本人騎手は外国人ジョッキーに近づくことができる。もしくは、いつの日か追い抜くことができるかもしれない。私はそう考えたいのだ。

1点目は騎座である。ジョッキーは馬の上に置かれた鞍の上に座るが、太腿の内側や膝を使って、馬に人間の意思を伝えることができる。手綱やハミ、鞭などの馬具を通してのコミュニケーションと同じか、それ以上に、騎座によって多くのことを人間は馬に語ることができるのだ。

「ハミ(手綱に接続された、馬の口に噛ませる金属製の馬具)も重要なコミュニケーションの道具ですが、なによりも大事なのが、騎座です。進め、止まれはもちろんのこと、方向やスピードを変える指示も、微妙な体重移動と騎座からの圧力、つまりすべて下半身の動きで伝えているんです。馬が跨られた瞬間に、その人間がうまいか下手かわかるというのは、騎座の違いなんですよ。一度でも馬に乗ったことがある人ならわかると思うんですが、初心者は落とされないようにと思うあまり、変に力が入り過ぎてしまうでしょ。馬はそれを瞬時に背中で察知することができる。乗るのが下手なのはすぐにバレてしまうんです。逆に、騎座で馬を完全にコントロールできる人は、力の入れ具合が全然違う。馬はそこで、乗っている人間が言うことを聞かなきゃいけない相手か、自由にしていい相手か、判断してるんだと思います。

でも、騎座が最初からできる人はそうはいないでしょう。もしいたら、その人こそまさに天才です。競馬学校で3年間みっちりと仕込まれたあとでも、できている人のほうが少ないくらいです。

こんなことを言う僕にしたって、完全に制圧できる馬が多くなったのは、一昨年くらいからなんです。それからは、事前に思い描いていたレースを実際にできる確率が高くなりました。レースでうまくいく必然性が増したというか、手の内に入っていない馬で思い通りに乗れる確率はやっぱり低いわけですよ。それが成績という形で現れているのがうれしいですね」
(「Number」795号)

私も大学生のころ、1年間だけ乗馬をやっていたことがあるので、福永祐一騎手が言う騎座の意味はよく分かるつもりだ。馬に乗ることを始めた者にとって、最初に難しいと感じるのは、馬を動かす(歩かせ始める)ことではないか。馬のお腹をかかとで蹴って合図を送ってくださいと教えられ、その通りにしても馬はなかなか動いてくれない。少なくとも私はそうだったし、私の周りの初心者も同様であった。不思議だったのは、私たちに替わって指導者の方が跨った途端、そのまさに同じ馬が動き始めたのだ。しかも、その指導者は馬の腹をかかとで蹴ってもいないのに、だ。今だから分かるが、あれこそが騎座の違いということであった。

同じことがジョッキーたちの間でも起こっているのだろう。馬を歩かせ始めるという初歩的な問題ではなく、馬を掌握する、手の内に入れる、レースに行って自分の思い通りに馬を動かす(走らせる)という次元において。騎手たちにとって、最も難しく悩ましい問題、それが騎座ということだ。そして、その感触は長い時間をかけて体得されるものなのだろう。だからこそ、小さい頃から馬の背中に跨り、馬と共に生活をしてきた海外のホースマンたちには大きなアドバンテージがある。それは文化の違いというよりは、時間の違いということである。この騎座の差を日本人騎手が克服するためには、一見効率の悪い方法に思えるかも知れないが、できるだけ多くの時間を馬に乗って過ごすしかないのではないだろうか。

(後編に続く→)

Photo by 三浦晃一

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (8)

日経新春杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Nikkeisinsyunhai

京都の2400mはスローの瞬発力勝負になりやすい典型的なコースである。スタートしてから最初のコーナーまでが597mとかなり長いため、無理な先行争いもまずなく、1コーナーに入るとひと息入る。最後の直線が長いことを考えると、向う正面で自ら動く馬もさほどおらず、通常、各馬が動き始めるのは丘の坂下から。そこからラスト4ハロンの上がり勝負になる。

実際に過去10年間の日経新春杯のラップタイムを見てみると、その傾向がよく分かる。

2004年 シルクフェイマス
12.8-11.2-11.4-12.3-12.1-12.3-12.7-12.5-12.1-11.6-11.8-11.7(72.1-72.4)M 
47.7-49.6-47.2
2005年 サクラセンチュリー 
13.0-12.2-12.2-13.8-12.9-12.9-13.2-12.9-11.8-11.5-10.8-11.8(77.0-72.0)S
51.2-51.9-45.9
2006年 アドマイヤフジ
12.6-10.9-11.3-12.7-12.4-12.5-12.7-12.7-12.2-11.7-12.0-12.6(72.4-73.9)H
47.5-50.3-48.5
2007年 トウカイワイルド
12.5-11.2-11.0-13.0-12.8-13.0-13.8-12.8-11.7-11.7-11.6-12.3(73.5-73.9)M
47.7-52.4-47.3
2008年 アドマイヤモナーク
12.5-11.4-11.3-12.7-12.8-12.6-12.5-12.3-11.9-12.2-12.2-13.0(73.3-74.1)M
47.9-50.2-49.3
2009年 テイエムプリキュア
12.7-11.3-11.7-12.7-12.7-12.6-12.6-12.1-11.6-11.9-11.9-12.8(73.7-72.9)M
48.4-50.0-48.2
2010年 メイショウベルーガ
12.7-10.3-11.0-12.4-12.5-12.4-12.3-12.9-12.1-11.9-12.1-11.8(71.3-73.1)H
46.4-50.1-47.9
2011年 ルーラーシップ
12.6-10.8-10.8-12.7-13.2-12.6-12.6-12.9-11.9-11.1-11.6-11.8(72.7-71.9)M
46.9-51.3-46.4
2012年 トゥザグローリー
12.3-11.0-11.3-12.2-12.3-12.5-12.4-12.8-11.8-11.5-11.7-11.9(71.6-72.1)M
46.8-50.0-46.9
2013年 カポーティスター
12.5-11.6-11.8-12.2-12.3-12.3-12.5-12.5-12.1-11.9-11.6-11.7(60.4-59.8)M
48.1-49.6-47.3

前後半1200mのラップタイム(青字)から判断すると、ハイペースとなったのは2006年と2010年だけで、それ以外の年は、ミドル~スローペースとなっている。何よりも注目すべきは、前半中盤後半に分けた800mずつのラップタイム(赤字)である。京都2400m外回りで行われる日経新春杯の特徴的な流れとして、「速緩速」もしくは「緩緩速」というリズムのレースが多く目立ち、典型的な上がり4ハロンの競馬になっていることが分かる。

以上のことから、3つのポイントが導き出される。

①内枠有利
②上がりの競馬に強い馬
③サンデーサイレンス直仔の産駒

①の内枠有利は言うまでもない。道中がこれだけスローに流れやすい以上、4つのコーナーで外々を回されてしまう外枠を引いた馬はロスが大きいということである。すんなり前に位置できる脚質の馬であれば大した問題ではないが、ギリギリまで脚を溜めて瞬発力勝負に賭けたい差し馬にとっては、内枠は願ったり叶ったりの枠になる。

3コーナーの丘の坂下から一気に動き始めるレースになりやすい以上、追っつけて伸びるような馬ではなく、一気にトップギアに入り、②上がりの競馬(ラスト4ハロンのスピード勝負)に強い馬にとって有利になる。スタミナよりも、折り合いさえつけばスピードの爆発力の方が問われるということである。

そういった意味において、③のサンデーサイレンス産駒が得意とする舞台であることが分かる。サンデーサイレンス直仔がいなくなった以降のサンプルは少ないが、それ以前の4年間では勝率15%、連対率26%という圧倒的な数字を残していた。今後は父から瞬発力を受け継いだ、サンデーサイレンス直仔の産駒、または母の父がサンデーサイレンスという血統の馬にも期待が出来るだろう。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (2)

距離延びて良いモーリス:5つ☆

■シンザン記念
ミッキーアイル →馬体を見る
いかにもスピードの塊といったがっちりとした馬体で、マイルまでならもちそう。
表情からは気性も素直そうで、加えて類稀なスピードもあり、安定した走りを期待できる。
Pad4star

モーリス →馬体を見る
手脚が長く、胴部にも伸びがあって、こちらは前半にゆったりと行きたいタイプだろう。
その分、距離が延びても対応できるが、マイル戦で先行馬を捕らえられるかどうか。
Pad5star

ニシケンモノノフ →馬体を見る
3歳のこの時期としては全体的には完成度が高く、筋肉質でスピードに秀でた馬体。
ダート向きであることは確かだが、芝でもスピードを生かしてどこまで粘れるか。
Pad3star

ウインフルブルーム →馬体を見る
母父のサクラユタカオーの影響が強いのだろう、ガッチリとしてスピード溢れる馬体。
毛艶が良くないので、本調子にはないが、G1レース3着の地力でどこまで。
Pad3star

タガノグランパ →馬体を見る
馬体からも顔つきからも幼さを感じさせるように、いかにも3歳春らしく完成度は低い。
それでもレースに行って崩れないように、流れに乗ることができるセンスがある。
Pad3star

シセイカスガ →馬体を見る
これといって強調材料のない馬体ではあるが、コンパクトにまとまっていることは確か。
顔つきから気性も強そうなので、ゴール前で競り合いになれば力を発揮できる。
Pad3star

■フェアリーS
ワイレアワヒネ →馬体を見る
この時期の牝馬としては、逞しく、力強くスピードに溢れた好馬体を誇る。
毛艶は冴えず、本調子はもう少し暖かくなってからだが、スピードでどこまで。
Pad3star

リラヴァティ →馬体を見る
こちらは胴部や手脚が長く、いかにも距離が延びて良さが出そうな馬体。
トモの肉付きに物足りなさを感じるが、将来性の高さという点では評価したい。
Pad4star

ムードスウィングス →馬体を見る
前躯と後躯にきっちりと実が入って、前後のバランスが良い好馬体。
表情は幼いが、毛艶もこの時期としては良く、体調と仕上がりは良さそう。
Pad4star

オメガハートロック →馬体を見る
堀厩舎の3歳牝馬らしく、全体のラインを崩さないように負荷が掛けられている。
線の細さが残る馬体は仕方ないが、顔つきから素直な気性で力は出し切れる。
Pad3star

イントロダクション →馬体を見る
前躯が勝っている馬体で、力強さと推進力の強さはあるが、トモがまだ弱い。
毛艶が今ひとつで、この馬も季節的には春以降に調子を上げていくタイプだろう。
Pad3star

エクセレントビュー →馬体を見る
付くべきところに柔らかい筋肉が付いて、今にもはち切れそうな好馬体を誇る。
顔つきからは気性面の難しさはありそうだが、上手くレースを運べればチャンスあり。
Pad3star

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (10)

2014年のクラシック路線を占なってみる(牝馬編)

Classic2014f

続いて牝馬のクラシック戦線を占いたい。今年は牡馬よりも牝馬の方が簡単である。なぜかというと、朝日杯フューチュリティSとラジオNIKKEI杯2歳Sと分かれてしまう牡馬路線よりも、阪神ジュベナイルFへと一本化されている牝馬路線は力関係が分かりやすく、さらに今年は阪神ジュベナイルFの上位組の力が抜けているからだ。特に、レッドリヴェールとハープスターの力は圧倒的であり、それに続くフォーエバーモアーも相当に強いはず。そして何よりも3頭共にクラシック血統であるというおまけつきである。

まずは阪神ジュベナイルFを勝利したレッドリヴェールについて。この馬に関しては、阪神ジュベナイルFの前にも書いたとおり、新馬戦で上がり3ハロン33秒3、続くG3レースの札幌2歳Sで上がり3ハロン41秒3という、全く異なる資質が要求される2つのレースを連勝したことだけで、この馬の凄さが手に取るように分かる。しかも阪神競馬場と札幌競馬場の異なる環境で、2戦目は牡馬を相手に力の要る馬場を楽勝したのだ。父ステイゴールドも心強い。ここから成長していくことが見込まれるだけではなく、距離が延びてさらに良さが出るはず。

唯一の心配材料は馬体重である。ステイゴールド産駒の牝馬が意外にも走らないのは、精神面の繊細さや気性の激しさから、飼い葉を食べなくなって、やせ細ってしまう牝馬が多いからだ。体が小さいのは能力でカバーできるが、あまりにも飼い葉を食べないと、調教で負荷を掛けづらくなる。思い切った調教をしても飼い葉をしっかり食べてくれるようでないと、さすがにG1戦線を勝ち抜くのは難しくなる。幸いにして、レッドリヴェールは素直そうな顔つきからも、それほど気性が難しいタイプではないだろうから、そこさえクリアできれば将来は明るい。

ハープスターは切れ味を生かすタイプの牝馬で、レッドリヴェールとはまた強さが異なる。新潟2歳Sがあまりにも強い(強く見える)勝ち方だったので過剰人気してしまったが、阪神ジュベナイルFの着差が一線級に入っての力関係である。つまり、この馬だけが抜けて強いということではなく、これからの成長力やレースの仕方によって、クラシックを勝つチャンスがあるということだ。でぃぷインパクト産駒は春のクラシックの入り口に向けて、グッと成長する傾向が強いので、この馬も休養を挟みながら上手く成長を促すことができれば、ステップレースを叩いて、ちょうど本番の桜花賞ぐらいで頭ひとつ抜け出す馬になるかもしれない。レースの仕方としては、好位を取りに行くのではなく、この馬のリズムで後方からポツンと運んで、直線の脚に賭けるレースがベストだろう。そうすることで、肉体的にも精神的にも、この馬の一瞬の切れ味を生かすことができるはず。

フォーエバーモアは見た目以上に強い馬なのだろう。手脚が長いのは父ネオユニヴァース産駒の特徴だが、まだ馬体自体も顕著で、阪神ジュベナイルFの好走は驚きであった。あの時点での馬体の完成度であそこまで走ったのだから、走る素質は2頭に匹敵するか、もしかするとそれ以上の器なのかもしれない。スタミナのありそうな馬体と成長力や将来性を含めて考えると、桜花賞というよりはオークスで真価を発揮しそうな馬である。関東馬ということも輸送のハンデがない分、オークスこそが狙い目か。

Photo by M.H

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (37)

フェアリーSを当てるために知っておくべき3つのこと

Farys

■内枠から前に行ける馬が有利
2012年の1~3着馬を見てみると、全て内枠の馬であることが分かる。中山マイル戦は外枠不利という定説があるように、スタートしてからすぐに右へ急激にコーナーを曲がるコース形態のため、外であればあるほど距離ロス(スタミナロス)は大きい。力の付き切っていない3歳牝馬だけに、ちょっとしたロスがゴール前でこたえる可能性は高い。また、2009年の3着に10番人気のグッデーコパ、2012年の2着に14番人気のマイネエポナ、2013年は10番人気のクラウンロゼが粘り切ったように、直線が短いコース形態を考えると、やはり前に行ける馬が有利である。内枠から前に行ける馬を狙いたい。

■1600m以上の経験馬(スタミナも問われる)
過去の1~3着馬を見てみると、前走で1600m以上のレースを走っている馬が多いことが分かる。フェアリーSが1600mに変更されて、クラシック(桜花賞やオークス)を睨む素質馬が出走してくる以上、スピードタイプの牝馬は苦戦を強いられる。ごまかしの利きやすいコースではあるが、スピードだけで押し切ることは難しい。急坂を登って、最後に問われるのはスタミナと底力というレースになるだろう。

■牡馬を相手に勝ち上がってきた馬
同じ新馬戦を勝つにしても、牝馬同士ではなく、牡馬を相手に勝ち上がってきた馬の方が強いのは当然である。牡馬と戦うことには、時計やラップには表れない厳しさがある。クラシックを見据えての厳しいレースとなる以上、牝馬同士の新馬戦を選んで勝ち上がってきた馬よりも、牡馬を相手に勝ちあがってきた、もしくは好レースをしてきた馬を狙いたい。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (13)

2014年のクラシック路線を占なってみる(牡馬編)

Classic2014b

クラシックで活躍するような馬は年内にデビューしていることがほとんどだから、年が明けた時点で今年のクラシックを占なうことは十分可能である。もちろん休養に入っている有力馬の冬の過ごし方によっては大きな誤差が出てきてしまうが、各馬のおおよその力関係が把握できるということだ。それは牡馬にも牝馬にも当てはまる。さすがに菊花賞や秋華賞までは難しいかもしれないが、皐月賞から日本ダービー、桜花賞からオークスへと続く春のクラシックロードはおぼろげながらも見え始めている。

まずは牡馬クラシックから占なってみたい。その上で鍵となるレースは、2013年で最後になってしまったが、ラジオNIKKEI杯2歳Sである。2000mの距離、阪神競馬場というコース。たとえG3の格付けであったとしても、朝日杯フューチュリティS(G1)よりもクラシックにはつながりやすい。むしろ中山競馬場で行われる朝日杯フューチュリティSは、若駒に負担を強いたり、急いで(焦って)追走する悪いリズムを植えつけてしまう面があるため、クラシックを狙えるような素質馬であればあるほど避けられる傾向にあった。道中で我慢することを教えながら、勝っても負けても比較的負担の少ないレースを期待できるのがラジオNIKKEI杯2歳Sということだ。

ワンアンドオンリーはクラシック有力馬の筆頭ということで素直に評価したい。昨年のラジオNIKKEI杯2歳Sは、例年のそれと比べてペースが速く、最終的にはスタミナを問われるレースであった。そうしたレースを一味違う脚で抜け出したのだから、潜在能力が高いことは疑いようがない。父ハーツクライは自身がそうだったように、長距離を得意とし、どちらかというと晩成の産駒を出す傾向があるため、実戦で使われつつ、少しずつ良さが出てきたということだろう。こうしたタイプの馬は、肉体的にも精神的にも仕上がるまでに時間が掛かるので、ひと叩きして皐月賞ではなくて、その先の日本ダービーあたりでピークを迎えるのではないか。

アジアンエクスプレスは、負け知らずの戦績からも夢は広がるが、朝日杯フューチュリティSを勝ったということは、スピードとパワーが優先のタイプであることは間違いない。その朝日杯フューチュリティSも鞍上の腕で持ってきたという感も拭えず、また強引に持ってこられてしまった反動が今年に出ないかという心配もある。ローテーション的には、使い出しのレースには細心の注意を払うべきだろう。マイルよりも長い距離のレース(毎日杯もしくは弥生賞あたり)から使い、朝日杯フューチュリティSのリズムをリセットすべきだ。潜在能力の高さは確かで、気性的に柔軟性のある馬だけに、中距離仕様につくり変えていけるかどうかが全てである。

東京スポーツ杯を勝ったイスラボニ―タは、手脚を綺麗に伸ばして走る、実に収縮性の高い走りをする馬である。フジキセキ産駒にしては珍しいタイプで、だからこそ距離が延びても対応できる。前進気勢に優れたタイプであるが、道中で脚を溜めることもできる器用なタイプ。とはいえ、皐月賞の中山2000mが適距離かつ上限であり、日本ダービーの東京2400mはさすがに長いだろう。

未知の魅力ということで言えば、エリカ賞を勝ったバンドワゴンか。雄大なフットワークで先頭に立ち、そのまま押し切るという力任せのレースで2連勝。追走した他馬が直線ではバテてしまっているように、肉を切らせて骨を断つ強い勝ち方である。さらに上のクラスに行って、目標とされてどうかだが、それらのプレッシャーを撥ね返すだけの能力の高さはある。問題としては、気性的に難しいところが表面化し、鞍上の和田竜二騎手とケンカするようになることぐらいか。バンドワゴンに新馬戦では敗れたが、その後、2連勝しているトゥザワールドも将来性は高い。特に前走の黄菊賞は速い流れを前々で追走し、最後は余力十分に突き放した。この2頭は上記の有力馬たちをまとめて負かすほどの資質を秘めている可能性がある。

Photo by 三浦晃一

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (6)

シンザン記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Sinzankinen

■1■朝日杯フューチュリティS好走組優位
この時期に行われる3歳重賞ということもあって、朝日杯フューチュリティSで結果を出せなかった居残り組みと、これから上を目指す素質馬のぶつかり合いという図式となる。過去11年の戦績から見ると、完成度が高い朝日杯フューチュリティS組が6勝と有利で、特に朝日杯フューチュリティSで好勝負していた馬が順調に出走してくれば、ほぼ間違いなく勝ち負けになる。

■2■前々で競馬が出来る瞬発力に富んだ馬
同じ時期の同条件で行われる京都金杯と比べ、頭数が少なくなることもあって、ペースはスローに落ちることが多い。開幕2週目で前が止まりにくい馬場であることも含め、前々で競馬が出来る瞬発力に富んだ馬にとってはレースがしやすい。

また、この時期の3歳馬にとって、京都の外回りマイル戦は厳しいレースである。よって、1600mの距離を走ったことのない馬にとっては苦しいレースとなることは避けられない。ちなみに、連対馬22頭中21頭に1600m以上の出走経験があった。

■3■素質馬が集まるジョッキーに変化あり
武豊騎手が1997年から2006年までの10年間で6勝と圧倒的な勝率を誇っていた。2007年も武豊騎手から岩田騎手に乗り替わったもののアドマイヤオーラが勝ったように、武豊騎手にこの時期の素質馬が集まりやすかったと考えられる。しかし、2007年、2008年と岩田康誠騎手と安藤勝己騎手のワンツーが連続したように、その流れも7年前あたりから少しずつ変わってきている。もう少し生々しく言うと、各陣営の武豊離れが進んできている(武豊騎手一辺倒ではなくなってきているということ)。ここ最近で勢いのあるジョッキーに乗ってみるのもひとつの手かもしれない。

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (7)

生涯ピークの仕上がりユニヴァーサルバンク:5つ☆

■中山金杯
ディサイファ →馬体を見る
馬体全体のバランスは良いが、筋肉のメリハリという点では物足りない。
顔つきからも、気性面でやや難しいところがあり、ムラ駆けのタイプか。
Pad4star

ケイアイチョウサン →馬体を見る
胴が詰まっていて、重心も低い体型だけに、スタミナには心配がある。
前後躯にはしっかりと実が入っているので、一瞬のパワー勝負には強い。
Pad3star

ユニヴァーサルバンク →馬体を見る
真冬とは思えない皮膚の薄さを保っており、毛艶も素晴らしく良い。
馬体のシルエットも美しく、この馬としては生涯ピークと言ってよい仕上がり。
Pad5star

レインスティック →馬体を見る
前後躯にきっちりと筋肉がついて、馬体全体から力強さが溢れている。
7歳馬とは思えない若々しさで、負けず嫌いの気性が良い方向に出ている。
Pad3star

■京都金杯
メイケイペガスター →馬体を見る
前躯の素晴らしいつくりに比べると、後躯が物足りないが決して悪くはない。
馬体も磨きこまれて、冬場とは思えないほどの毛艶の良さを示している。
Pad4star

マイネルラクリマ →馬体を見る
前躯から後躯まで筋肉のボリュームが素晴らしく、力強さが伝わってくる。
欲を言えば、腹回りがもう少し絞れてくれば、最後の粘りにつながるはず。
Pad3star

オースミナイン →馬体を見る
はちきれんばかりの筋肉が前後躯に付いて、特にトモの実の入りは素晴らしい。
尾離れも良く、仕上がりは万全だが、気性の激しさがレースでどう出るか。
Pad4star

トーセンレーヴ →馬体を見る
良かった時期に比べると、筋肉のメリハリという点で見劣りしてしまうのが実状。
耳を絞っているように、気持ちが不安定なのか、走ることに集中できていない。
Pad3star

コスモセンサー →馬体を見る
相変わらず筋肉量が豊富で、まるでダート馬のようにゴツく、力強い馬体を誇る。
長期の休養を挟み、肉体的にも精神的にもリフレッシュした様子が伝わってくる。
Pad3star

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (6)

JRA60周年を迎えるにあたって

JRAの2013年の売り上げが2兆4049億3351万3200円と、前年をわずかに上回った(4%増)。これで昨年に次ぐ2年連続での売り上げ増。2012年は東日本大震災の影響があった2011年と比較しての数字だけに、2013年の売り上げ増をもって初めて、久しぶりに売り上げ減に歯止めが掛かったと言ってよい。落ちるところまで落ちたと見るか、さらに底があると見るか、そもそも今までが異常だったと見るか、その人の立場や考え方によって解釈は違うだろうが、私はようやく落ち着くところに落ち着いたと考えている。

かつては売り上げ2兆円を目指してJRAは頑張っていた時代もあった。それを思うと、今の売り上げが決して少ないわけではなく、その過程で膨れ上がってしまった様々なものを維持するためには、売り上げ2兆円では足りなくなってきているというのが現状であろう。いくら売り上げが上がったとしても、その分、広告宣伝費をかけているとしたら、実は何ひとつ根本的な解決になっていないことになる。わずかな光としては、お金をかければ、今年の日本ダービーのように競馬場に人は集まることが分かったぐらいか。

なぜピーク時に比べてここまで売り上げが下がり、競馬ファンが少なくなってしまったのかという話は複雑できりがないので一旦置いておいて、今回はどうすれば売り上げが(たとえわずかでも)アップし、競馬ファン離れを防ぐことができるのかという建設的な提案をしていきたい。もしかしたら分かっているけど現実的にはできないという耳の痛い話かもしれないが、それでもやらなければならないときはいつしか来るだろう。以下3点が、一競馬ファンの私からJRAへの提案である。

1、馬券を4種類に
JRAにとって馬券こそが商品である。商品の種類が多すぎて、既存の競馬ファンもどの馬券を買うべきか分からなくなっている。新規の競馬ファンはなおさらだ。商品の選択肢が多すぎるとお客は何も選ばない(買わない)という選択をする傾向もある。そして、買うにしてもローリスクハイリターン(のように見える)3連単を選択されてしまい、一人当たりの購入単価は減ってしまう。何よりもまず先に手をつけるのは、現在の9種類(単勝・複勝・枠連・馬連・馬単・ワイド・3連複・3連単・WIN5)から4種類へ減らすこと。どの4つを残すかが難しい問題だが、単勝、枠連、馬連、3連単が適当か。

2、競馬場を4つに
これは人が大きく関わる問題だから簡単には行かないだろうが、売り上げの8割近くを占める4つの競馬場(東京、中山、阪神、京都)に絞りつつ、各場の開催日数は増やして行なっていくということだ。競馬ファンの本音としては、2場でも多いぐらいで、3場同時開催はいくらなんでも多すぎる。ひとつのレースについてじっくりと考え、予想する競馬ファンの時間が失われてはならない。その醍醐味を奪ってしまうと、知的ゲームとしての競馬の特徴は消え去ってしまう。

3、30代を訴求対象へ
以下のグラフは、拙ブログの読者の年齢別である。昨年(2013年)1年間の読者を対象としているだけに、かなり精度の高い数字であると考えられる。この結果にはさすがに驚かされた。30代、40代が多く、50代、60代と20代は少ないと想像していたが、30代が60%を占めているように圧倒的に多い。もちろん私が(かろうじて)30代であることから、そうした年代に読まれやすいことはあるが、ここまでの偏りが出てしまうのは、コアな競馬ファンの年齢層もほとんどこれに近いからだ。つまり、これから数十年は団塊ジュニアの層に訴求対象を定めていくべきだろう。

Nenrei

現在のランキング順位はこちら

| | Comments (1)

« December 2013 | Main | February 2014 »