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ヤエノムテキやサクラユタカオーを連想させる

Satsukisyo2014 by 三浦晃一
皐月賞2014-観戦記-
大外枠からウインフルブルームが逃げを打ち、前半1000mが60秒2、59秒4という、ほぼ平均ペースで道中は流れた。脚質による大きな有利不利はないが、直線が短い小回りコースだけあって、外枠から先行するために脚を使ってしまった馬と後ろから行き過ぎた馬たちにとっては厳しいレースとなった。勝ち馬と2着馬の差は枠順のそれでもあり、もし枠順が逆であったら着順も逆になっていたかもしれない。それぐらいに、2番枠と17番枠を引いた馬の間には決定的な差があり、かなりの力差がなければ大外の馬が勝ち切ることは至難の業である。

勝ったイスラボニータにとっては全てが上手く運んだ。外の有力馬たちがポジション取りに四苦八苦するのを横目に、先行集団と後方集団の間のポケットを伸び伸びと走っていた。直線に向いても抜群の手応えで、前を行くトゥザワールドやウインフルブルームらをあっさりと突き放して完勝。この馬の良さは、スピードとパワーがありながら、筋肉が柔らかく、バネの利いた、実に収縮性に富んだ走りをすること。オールドファンなら分かってもらえるはずだが、ヤエノムテキやサクラユタカオーを連想させる馬である。ただ、こういうタイプの馬は距離に限界があることが多く、日本ダービーはその点で半信半疑である。

枠順が決まった時点で、蛯名正義騎手はこういう競馬を思い描いていたはず。道中で引っ掛かる素振りも見せず、馬の行く気に任せて、レースの流れに完璧に乗っていた。スタートが抜群で、かつ先行力があり、騎手としても乗りやすい馬である。中山2000mはトリッキーなコースだが、イスラボニータのような器用な馬に乗っていると、ジョッキーも安心して騎乗できる。最後の直線では、関西のリーディング川田将雅騎手との迫力のある追い比べとなったが、全く引けを取ることがなかった。果たして今年こそ、これまで涙を呑んできた悲願の日本ダービーに手が届くのだろうか。

連勝が途切れてしまったトゥザワールドは枠順に負けたと言ってもよい。馬が非常に賢く、ハンドルが利くからこそ、今回のようなレースができて2着を確保したが、スタートから第1コーナーまでに脚を使ってしまったことで、最後の詰めが甘くなってしまった。勝ったイスラボニータに匹敵するかそれ以上の実力がある。全兄のトゥザグローリーに比べると重心が低い馬体のため(手足が短い)、2000mがベストであり、距離が延びる日本ダービーは最適とは言いがたい。また、連勝が途切れたことによる精神面の反動も、日本ダービーに向けた心配材料となる。

逆に日本ダービーに王手をかけたのがワンアンドオンリーではないか。完成度の高い他の有力馬たちに比べるとトモの肉付きが悪いため、前半は追走に苦労していたが、最後の直線では脚色の違う末脚を繰り出して4着に追い込んだ。このあたりは若駒の頃の父ハーツクライを彷彿させる。この馬自身、坂路調教でも速いタイムが出るようになってきているので、日本ダービーまでにさらに負荷を掛け、トモにもっと実が入ってくれば、距離が延びる本番では、少し前のポジションで追走でき、さらに切れる末脚を使えるようになる。

ウインフルブルームは、スタートしてから先頭に行き切った分、道中はマイペースで経済コースを走ることができた。朝日杯フューチュリティSでもハイペースを粘り込んだように、一瞬の切れ味には欠けるが、どんなペースになっても大崩れしない渋太さがある。馬体も研ぎ澄まされていた。アジアエクスプレスは、戸崎圭太騎手に導かれ、道中は2番手を追走。積極的にというよりは、外枠発走の不利を最小限に抑えるとすれば、この乗り方しかなかった。ただ、その分、この馬のリズムで走ることができず、道中ずっと脚を使ってしまい、本来の力強い末脚を発揮することができなかった。この馬もトゥザワールド同様に外枠に泣かされた。

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Comments

イスラボニータ…もう少し掛かり気味に前目に位置すると思っていましたが、折り合いもついて全てが上手くいったように思えます。
この馬が勝った事でダービーはまた難しくなったようにも感じます笑 さすがに距離の壁という事を考えてしまいます。

トゥザワールドは弥生賞と合わせて見るとやや瞬発力に欠けるかなと…トーセンスターダムは不可解な負け方でした、精神面含めて完成度はそれほど高くないかもしれません。

ワンアンドオンリーはおっしゃる通り、長くいい脚を使い前残りの中一頭だけ差し込んできた事でダービーを意識出来るようなレースだった事は間違いないですね、あとはどこまでジョッキーがこの馬の良さを引き出せるか、シンガリからでは…ん~私が言えた事ではないですね。笑

あくまでイスラボニータのレース運びがスムーズ過ぎたと思っています。やはり力関係は拮抗しており、ダービーも枠順と一番スムーズにレースを進めれた馬が勝つという事になるのでしょうかね(^_^;)

Posted by: 小倉のデビュー戦 | April 23, 2014 at 02:13 AM

小倉のデビュー戦さん

おはようございます。

イスラボニータはレースごとに折り合いもつくようになってきていますね。

今回のようなレースができれば、フジキセキ産駒という血の心配はありますが、好勝負になると思います。

あくまで内枠を引けたらの話ですが。

ワンアンドオンリーはもう少し前のポジションがほしいですね。

ダービーまでに橋口調教師がどこまで鍛えてくるか、興味があります。

日本ダービーが今から楽しみですね。

Posted by: 治郎丸敬之 | April 23, 2014 at 08:28 AM

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