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これはスローペースではないのか?


ヴィクトリアマイル2015―観戦記―
大外枠からミナレットが大逃げを打ち、ケイアイエレガントがポツンと2番手を進み、そこからさらに大きく開いて後続集団が追走した。ミナレットが刻んだペースは前半マイルが45秒5、後半が46秒4という前傾ラップだが、ケイアイエレガントは平均ペース、そしてレース本体としては超がつくほどのスローペース。後続にとっては前の2頭は見えておらず、全く異なる空間を走っていた2つのレースが最後に1つに交わったような展開となった。レース映像に手を当てて、ミナレットとケイアイエレガントを隠して観てみると、今年のヴィクトリアマイルの実像が掴めるはず。

勝ったストレイトガールは、スローペースの瞬発力勝負を制し、初のG1タイトルを手にした。実質3番手を追走して、自身の上がり3ハロンが33秒ジャストだから、さすがにこれを上回る馬はいなかった。昨年も3着に来ているように、単なるスプリンターではなく、スタミナの裏付けもある馬ではあるが、今回はペースが落ち着いたことで、スタミナをさほど問われなかったことも勝因のひとつ。ヴィクトリアマイルが新設された当初は、各馬が手探りの競馬をして極端なスローに流れることが多く、コイウタやエイジアンウインズが勝利したように、フジキセキ産駒はこういったレースに滅法強い。

戸崎圭太騎手の良さは、自然体で乗ったときにこそ発揮される。スタートが良く、馬のリズムとレースの流れを自然に調和させることができるため、無理をすることなく最適なポジションを走ることができる。頭で考えすぎたり、自ら勝ちに行こうとしたりするタイプではないということだ。直線に向いて、追い出してからはさすがの迫力で、馬に気を抜かせることなくキッチリと最後まで追ってくる。南関東で頂点を極めたことも納得のフィニッシュ。関東に所属しているため、G1レースを勝つときは代打で関西馬に乗ったとき、というパターンはこれからも続くのではないだろうか。

ミナレットとケイアイエレガントはレースの盲点になり、恵まれたことは確かだが、最後までよく粘っていた。それにしても、ラップや時計うんぬんではなく、ノーマークで逃げられることがここまで有利に働くことに改めて驚かされる。クィーンスプマンテとテイエムプリキュアが大逃げを打って、ブエナビスタを負かした2009年のエリザベス女王杯を思い出したのは、私だけではないはずだ。競馬のレースは実に奥が深い。

レッドリヴェールもカフェブリリアントも、スローの流れを前につけて、インコースで脚を溜める最高の騎乗ができたが、勝ち馬の切れ味の鋭さの前に屈してしまった。レースを観る限り、前の2頭を追いかけず、蓋をしてしまったのはC・ルメール騎手であろう。レッドリヴェールのスタミナを生かすには、もう少し積極的に前を追いかけても良かったのではないか。ディアデラマドレはスタートから流れに乗れず、ラストは伸びてはいるものの、さすがに届かない。マイルの流れが合わないというよりは、マイル戦だからという鞍上の意識が馬に伝わって、馬が硬くなり、スタートして気持ちと身体がバラバラになってしまっている。

1番人気のヌ―ヴォレコルトは、勝ち馬のすぐ後ろの位置につけ、展開は向いたにもかかわらず、掲示板にさえ載れなかった。牡馬を凌ぐほどのスタミナを秘めているヌ―ヴォレコルトにとって、今回の究極の瞬発力勝負は明らかに分が悪かった。勝つために求められている適性が全く逆であるということだ。この馬なりに伸びてはいるが、自身の強みを生かせるようなレースではなく、悲観することは全くない。宝塚記念に出走すれば、十分にチャンスはある。

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Comments

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Posted by: consultorseo.co | May 19, 2015 at 10:04 AM

今年のヴィクトリアマイルは、
なんて言うか…、
私の【ヴィクトリアマイル】像
に、かなり近かったです。

今年のメンバーを見て
真っ先に思い出したのが
エイジアンウインズ が、
ウォッカに勝った年でした。

今年のエイジアンウインズは、
この条件走るフジキセキ産駒の
ストレイトガール!

ここまでは良かったんですが

ウォッカ ⇒ ヌーヴォレコルト
に………してまいました(笑))

で、馬券的には
完敗…でしたが・・・

レース後は
妙に、スッキリな気分でした♪

予想ではなく…妄想で競馬を
愉しんでいます。

治郎丸さんのレース回顧も
スッキリ♪
やったんで、ついコメントしてしまいました。
m(。_。)m

ヌーヴォレコルト
ラキシス

の2頭には、
宝塚での、馬券内を期待!

てか、妄想しています。(笑)

Posted by: | May 19, 2015 at 04:27 PM

風さん

こんばんは。

エイジアンウインズの走りは昨日のことのように思い出されますが、レースを予想するときにはすっかりフジキセキ産駒のことは忘れ去られていましたね。

フジキセキ産駒は府中のマイル戦でもスローだと距離が持ってしまうのです。

それにしてもストレイトガールは素晴らしい伸びでした。

海外遠征で燃え尽きたかと思っていて失礼したのと、陣営の手腕には頭が下がります。

宝塚記念もたくさん妄想が膨らみますね(笑)

Posted by: 治郎丸敬之 | May 19, 2015 at 11:00 PM

治郎丸さんこんにちは。
私の本命は同じくディアデラマドレでしたが、出負けしたのを見て色々諦めました(T_T)スタートが癖になってなければよいのですが…。

戸崎騎手には凄い!と思わされましたが、確かに振り返ってみると、彼の勝った中央G1は全部主戦騎手の立場じゃないものでしたね。
あまりプレッシャーがかからないほうが伸び伸びやれるのは誰しもですが、戸崎といえばこの馬、みたいなお手馬で勝つところもぜひ見てみたいです。
そういう意味でも、デビュー戦から乗り続けているルージュバックには頑張ってほしいと思っています。桜花賞は色々と仕方ない面もありましたが、オークスで巻き返せるかどうか…今のところ期待半分不安半分です。

Posted by: クロサキ | May 19, 2015 at 11:15 PM

クロサキさん

こんにちは。

今回は普通に出ると思っていましたが、パドックあたりから入れ込みが目立って、どうにも心と身体がちぐはぐな感じでした。

戸崎圭太騎手は南関東でトップを極め、数々のプレッシャーを克服してきた騎手ですので、中央G1にも慣れれば問題ないと思います。

そういった意味では、ルージュバックの桜花賞は良い経験だったと思いますし、今回は普通に巻き返してくると思います。

ただ馬にもプレッシャーが掛かっていたので、しぼんでしまっていた馬体がどこまで回復しているかでしょうか。

期待と不安が半分半分ですね。

Posted by: 治郎丸敬之 | May 20, 2015 at 11:57 AM

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