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オルフェ―ヴルの種牡馬としての挑戦

Orfevre

早くもオルフェ―ヴルの初年度産駒がセレクトセールに登場する。集中連載「血統を語るとき、私の語ること」において、「競馬のレースで圧倒的に強い(強かった)だけでなく、その血を後世まで残して初めて最強馬である。そういった意味においては、キングカメハメハやディープインパクト、ハーツクライらは本当の意味で強く、オルフェ―ヴルもその血を確実に伝えていくことで、自らの最強説を証明していくだろう」と書いた。オルフェ―ヴルが私たちの目の前で見せてくれた3冠制覇や凱旋門賞における2度の2着が、いかに偉大なことだったのかを私たちが知るのは、これからということだ。

オルフェ―ヴルには、キングカメハメハやディープインパクト、ハーツクライと違い、日本の競馬を走った馬たちの血が父系にも母系にも流れている。父ステイゴールド×母の父メジロマックイーンという、いわゆる黄金配合であり、オグリキャップ世代から競馬を始めた世代の競馬ファンにとっては、時の重さと深さを感じることのできる、わびさびのある血統構成。ディープインパクトが21世紀の近代競馬の結晶であるなら、オルフェ―ヴルは日本で走った名馬たちによる最高の創造物といっても過言ではない。むしろ凱旋門賞におけるパフォーマンスを観た世界のホースマンらにとっては、ディープインパクトよりもオルフェ―ヴルの方が種牡馬としての魅力は大きいかもしれない。

そんな期待を込めつつ、今夏のセレクトセールに上場予定のオルフェ―ヴル産駒のリストを眺めていると、あるところで私の目が止まった。上場番号384番の母タイキクラリティの牝馬である。タイキクラリティといえば、今年のNHKマイルCを勝ったクラリティスカイの母であり、その兄のクラリティシチ―も重賞戦線で活躍している。同じことは上場番号454番のラヴインザダークの牡馬でも起こっている。タイキクラリティの父はスペシャルウィーク、ラヴインザダークの父はダンスインザダークなのである。もうピンと来た方も多いはずだが、サンデーサイレンスの3×3のインブリードになる。オルフェ―ヴルクラスの種牡馬であれば、サンデーサイレンスの血が入っていない繁殖牝馬と配合されるのだとばかり思っていたので、不意を突かれた格好となった。

オルフェ―ヴル ステイゴールド サンデーサイレンス
ゴールデンサッシュ
オリエンタルアート メジロマックイーン
エレクトロアート
タイキクラリティ スペシャルウィーク サンデーサイレンス
キャンペーンガール
タイキダイヤ オジジアン
パテントリークリア

どちらもパカパカファームの生産馬であり、よほどオルフェ―ヴルに惚れ込んだのだろうか、かなり実験的で思い切った配合だと思う。これまでもミヤビジャスパー(父アドマイヤムーン、母父スペシャルウィーク)のようなサンデーサイレンスの3×3というインブリードを持つ馬も出るには出たが、まだ数は少なく、配合の常識からはリスキーであると考えるのが一般であろう。そもそもオルフェ―ヴル自身がノーザンテーストの3×4というインブリードを持っており、あの栗毛の美しい馬体を見ると(産駒にも伝わっている気がする)、ノーザンテーストが強く発現しているように思えてならない。まさに日本の近代競馬を支えてきたノーザンテーストとサンデーサイレンスの血を濃く受け継ぐ2頭のオルフェ―ヴル産駒が、2年後にどのような走りを見せてくれるのか、少しの畏れを感じつつも楽しみでならない。

Photo by 三浦晃一

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Comments


治郎丸さん
こんな夜分に失礼します。

オルフェ―ヴルの子供達
時の流れは、 早いですね。

サンデーサイレンスの3×3
素人ながらに、
これは、 どうなん?
と、感じる配合です。

オルフェ―ヴルなら、
アウトブリードでの
名馬誕生を期待してしまいます。


流れの早い、今の生産界に
それを期待するのは………

ですが…

Posted by: 風 | June 24, 2015 at 01:30 AM

風さん

こんばんは。

競馬と共に生きていると、時の流れは早いですね。

サンデーサイレンスの3×3は私も少し気が早い気がしますが、どのような結果が出るのか楽しみでもあります。

早熟でスピードが強調されると思うので、オルフェ―ヴルの血統の奥深さを消してしまわぬよう願います。

Posted by: 治郎丸敬之 | June 24, 2015 at 09:52 PM

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