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父譲りの差し返しを期待させるダイワメジャー産駒

Rensai38

サンデーサイレンス産駒と聞くと、瞬発力や鋭い末脚を連想するのは私だけではないはずだ。ディープインパクトを筆頭に、ダンスインザダーク、マンハッタンカフェ、アグネスタキオン、ハーツクライ、デュランダルなど、日本の競馬では勝ち味に遅かったステイゴールドは別として、距離の長短を問わず、ラスト3ハロン33秒台の脚を使って、届きそうもないところからでも差し切ってしまう。そして、これらのサンデーサイレンス産駒の大物たちは、種牡馬としても同じように、自身の仔たちに瞬発力や鋭い末脚を伝えている。

そんなサンデーサイレンス産駒の中でも異色な存在であったのは、スピードの持続力とパワーを武器としたダイワメジャーである。皐月賞を先行押し切りで勝利すると、その後、一時的なスランプに陥ったが、安藤勝已元騎手とのコンビ結成を機に復活を果たすや、天皇賞秋、安田記念を制し、マイルチャンピオンシップに至っては2連覇を達成した。とにかく馬体を併せてからがしぶとかった。輝かしい数々の勝利の中でも、最も私の記憶に残っている走りは、実は前述のG1レースではなく、2006年の毎日王冠での差し返しである。

毎日王冠の最後の直線、ダイワメジャーと同じくサンデーサイレンス産駒のダンスインザムードが馬体を併せた叩き合いになり、なんとダイワメジャーがダンスインザムードを差し返したのである。ここで言う“差し返し”とは、最後の直線でのマッチレースで、一旦は抜かされた馬が再び後ろから抜き返すということである。最後の直線における“差し返し”には、以下の2つのパターンがある。

1、先に先頭に立っていた馬が勝手にバテた
2、一度は先頭を譲っていた馬がもう一度伸びた

ほとんどの差し返しは1のパターンである。私は最初、毎日王冠の差し返しも1のパターンだと解釈していた。安藤勝己元騎手の「ダイワメジャーは抜かされてからやる気になった」というコメントはあったが、先頭に立っていた馬が急激にバテると、自分の馬が伸びたような錯覚に陥りやすいので、おそらくそういうことだろうと考えていた。

しかし、毎日王冠の差し返しは、なんと2のパターンであったのだ。もちろん次の天皇賞秋での勝利を見ての話ではあるが、ダイワメジャーの覚醒ぶりを見るにつけ、毎日王冠の差し返しは、ダンスインザムードがバテたのではなく、安藤勝己元騎手が言うように、ダイワメジャーが自らの力でもう一度伸びたということだったのだ。

(続きは週刊Gallopにて)

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