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大きな心と身体で


阪神ジュベナイルF2015―観戦記―
内枠からメジャーエンブレムが1頭分速くスタートを決め、そのまま逃げるかと思いきや、外からキリシマオジョウが抑えきれずに先頭を奪う。前半マイルが46秒9、後半が47秒6というやや前半が速い平均ペースで流れ、道中は極端にペースが落ちるところもなく、地脚の強さが問われることに。勝った馬に絡んだ馬は馬群に沈み、スタミナに不安のある馬は伸びあぐね、そういった意味では、現在の実力が素直に反映されたレースといえる。

メジャーエンブレムは力強く抜け出し、ゴール前は手綱を緩めての楽勝であった。ロケットスタートが決まった時点で、内枠を引いたことがプラスに働き、勝負の半分は決した感はあった。道中で先頭を奪われてもスッと番手で折り合えたように、前走の敗北を活かし、リラックスして走れたことが大きい。雄大なフットワークで走る馬であり、心に余裕を持って、道中をこれぐらいのリズムで走ることができれば、そう簡単には止まらない。かつて同じくダイワメジャー産駒のエピセアロームという牝馬がいて、小倉2歳Sを使った(勝った)ことで距離がもたない馬になってしまったことがあった。メジャーエンブレムはここまで1600m以上のレースを選んで使われてきており、来年の春の走りが今から楽しみである。

クリストフ・ルメール騎手は、中央競馬所属のジョッキーになってこれが初G1勝利となった。ミルコ・デムーロ騎手には先を越されてしまったが、騎乗馬を確実に操り、力をきっちり出し切らせるスタイルで、これからも勝ち星を積み上げていくはずである。前進気勢の強いメジャーエンブレムのような馬は、簡単に抑えているように見えて実は腕力の強いC・ルメール騎手だからこそという面もある。デムーロ騎手に比べて日本語のインタビューはまだまだだが、それでも3か国語を話しながら異国の地で生きるハングリーさと強かさを、私たちは噛みしめなければならない。

10番人気ながらも2着に突っ込んだウインファビラスは、新潟2歳Sの2着馬であり、休み明けの前走をひと叩きされて今回はきっちりと仕上がっていた。ステイゴールド産駒の牝馬にしては馬格があり、ある程度の負荷を掛けて仕上げを施すことができる。馬群の外を回しての連対だけに、決してフロックではなく、この馬も来年に向けて視界が広がった。

ブランボヌールもきっちりと仕上がって、この馬の力は十全に出し切った。レース巧者で走る資質は高い馬であるが、やはりパワーという点で勝ち馬とは数段の開きがあり、この着順が限界であった。同じ舞台で争われる桜花賞でメジャーエンブレムを負かすイメージは全く湧かない。思い切ってスプリント路線に矛先を向けるのもひとつの方向性ではないか。デンコウアンジュは早めに動いてメジャーエンブレムを捕まえに行った分、最後は脚が上がってしまった。結果的にも完敗と言ってよく、かなりのパワーアップをしなければ、再びメジャーエンブレムの影を踏むことは難しいだろう。

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Comments

的中おめでとうございます。
一番強い馬がトップレベルの騎手で堂々の内容で勝つ。
王道の競馬はスポーツとして美しく、清々しいものです。
競馬の魅力はエンターテイメントとして、ギャンブルとして多岐に渡りますが、スポーツ性の高さはその格を引き上げるものとして重んじて欲しいと考えております。
馬券こそ全ての私ですが、30年間続けてこれたのも、こういった王道のレースあればこそです。

追伸、香港競馬における日本馬の活躍、武騎手の超絶騎乗。馬券を離れて久し振りに心踊り震えました。特に武騎手の騎乗振り、世界的に見てもあれが出来る騎手は一握りでしょう。
回顧頂ければ幸いです。

Posted by: 愛知のポルンガ | December 16, 2015 at 07:09 PM

愛知のポルンガさん

ありがとうございます。

メジャーエンブレムは勝ってみて改めて思いますが、素晴らしい馬ですね。

気持ちも体つきも、現時点では文句なしです。

あのダイワスカーレットを彷彿させるような走りで、この先も楽しみな牝馬ですね。

こうした馬が強い王道レースをすると、観ていて嬉しくなりますね。

観戦記というほどのものではありませんが、武豊騎手とエイシンヒカリについて書きました。

実はスローではなく、平均から速めのペースなので、エイシンヒカリの強さは際立っていますね。

全身のサスペンションを通して馬の行く気を抜いていくことのできる武豊騎手に合っている馬だと思います。

Posted by: 治郎丸敬之 | December 19, 2015 at 10:55 AM

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