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春のクラシック戦線を占う(牡馬編)

Classicspring

続いて、牡馬クラシック戦線を占いたい。今年は誰がどう見ても混戦であり、団栗の背比べというよりは、極めてハイレベルな争いになりそうだ。その理由のひとつとして、ディープインパクト産駒の素質馬が早い段階から軌道に乗り始めてきているということが挙げられる。サトノダイヤモンドやハートレー、マカヒキ、ロイカバード、プロディガルサン、何が大きく変わったということはないのだが、生産や育成、調教の過程における少しずつの改善を経て、ディープインパクト産駒が続々と花開いたということだろう。それに対して、キングカメハメハも昨年に続いて大物を出し、まさに両者とも一歩もあとに引かないという白熱した状況だ。

その中でも、ディープインパクト産駒のサトノダイヤモンドを今年の横綱として考えている。2戦2勝の戦績や圧巻の勝ち方を見るだけでも、この馬の強さは伝わってくるが、私の個人的に評価しているのは、その馬体であり顔であり身体の使い方である。この馬の馬体は誰が見ても最高品質のものであり、これまでのディープインパクト産駒の中でも最も伸びがあって、ゆったりとした造りであり、その意味ではディープインパクト産駒らしくない馬体である。顔つきには気品が溢れており、彼の肉体のバランスの良さがそのまま顔にも凝縮されている。ただ単なるグッドルッキングホースでなはく、実際に走らせてみても力強い走りをする。特筆すべきは、しっかりと上体を起こして(胸を張って)走れるという点だろう。サクラローレルがこういうフォームで走っていたことを思い出す。距離が延びてさらに良さが出るだろうし、騎手も乗りやすいタイプである。この馬が未来のダービー馬である。

朝日杯フューチュリティSを勝ったリオンディーズも、超がつく大物であることは間違いない。スローペースをほぼ最後方から差し切った朝日杯FSの勝ち方は尋常ではなかったし、2着のエアスピネルもかなり良い馬ではあるが、格の違いを感じさせるものであった。しかも、あの時点において、馬体は幼く、成長途上であったことが末恐ろしい。エアスピネルの完成度の高さに対して、リオンディーズはまだ半分ぐらいの成長の余地を残したままの馬体で勝利してしまったのだ。母父スペシャルウィークであるからスタミナは豊富であり、父シンボリクリスの兄エピファネイアがジャパンカップを勝ったのだから、この馬はさらに距離が延びても大丈夫であろう。兄と違って折り合いに苦労するような面も今のところ見られないし、レースを勝ちながら、道中でリラックスして走ることを教えていることも素晴らしい。とはいえ、いつまでも後ろから行って外を回すような競馬は通用しないので、どのあたりから勝つための競馬を始めるかが難しい。その切り替えが上手く運べれば、サトノダイヤモンドの上にくるだけの器である。

ホープフルSを勝ったハートレーは、上記の2頭に比べると、小粒というか器が小さい印象を受ける。ディープインパクト産駒特有の脚の速さやバネの強さが武器であり、はまると強い競馬ができる反面、真っ向勝負になるとやや不安が残る。相手の隙を突いて、一気に差し切るような奇襲が合っているが、どこまでその戦法が通用するだろうか。乗り方が難しい馬であり、騎手の選択がこの馬の命運を分けるかもしれない。それ以外の馬たちもレベルは高いのだが、何だかんだ言っても上の3頭は強いだろう。この馬たちが順調にクラシック戦線を歩むことができれば、1冠ずつを分け合うかもしれないし、もしくはどの馬かが3冠を独占するかもしれない。そんな想像をするだけで、今年もまた1年生きていけるという幸せな気持ちになる。

もう1頭、伏兵といおうか、現時点の完成度では上記3頭に劣るが、将来が楽しみな1頭を挙げておくとメートルダールである。初戦はもっさりとしていて3着に敗れたが、少しずつレースというものを覚えてきて、身体に気持ちがついてきて2連勝を挙げると、前走の京成杯では後方から猛烈に追い込んで3着に入った。上位2頭よりも、私にとっては、強い印象を残したレースであり、その素質の片鱗を垣間見た気がした。血統的には奥手のステイヤーだろうから、夏以降かまたは来年の春あたりに本格化するとしても、春のクラシック戦線でもある程度のところまでは食い込んでくるかもしれない。イメージが似ているのは同じ戸田厩舎のフェノーメノである。

Photo by M.H

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Posted by: Eleta | February 27, 2016 at 11:58 PM

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