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日本ダービーを当てるために知っておくべき3つのこと

Derby

■1■乗り替わりは大きなデメリット
「すべての牡馬は生まれた直後から、ダービーを獲るという目標に向かって育てられる」と言っても過言ではない。すべての馴致、育成、調教という点は、ダービーに向かって線でつながっているのである。その線上において、騎手が実戦のレースにおいて競馬を教えていくという役割は大きい。道中を走るリズム、息を入れるタイミングを教え、馬群の中で走ること、馬群を割ることに対する恐怖を取り除くなど、レースをうまく運ぶためのコツを教えていくのは騎手の役割である。

それゆえだろうか、ダービーで乗り替わりがあった馬は、これまでに勝ったことがない。過去18年間で【0・7・5・93】という散々たる結果である。このデータだけを取っても、デビューから競馬を教えてきた騎手が、本番であるダービーで乗り替わることに、どれだけのデメリットがあるかが分かるはずである。

また、連対に絡んだ7頭の内訳は、平成13年のダンツフレーム、平成14年のシンボリクリスエス、平成16年のハーツクライ、平成18年のアドマイヤメイン、平成19年のアサクサキングス、平成22年のローズキングダム、平成27年のサトノラ―ゼンとなる。アドマイヤメインとアサクサキングス、サトノラ―ゼンを除いて、乗り替わり前の騎手が騎乗する馬に、乗り替わられた馬が先着していないということは面白い事実である。

たとえば、平成14年のシンボリクリスエスは武豊騎手から岡部騎手に乗り替わったが、武豊騎手はタニノギムレットでダービーを制した。また、平成16年のハーツクライは安藤勝己騎手から横山典騎手に乗り替わったが、安藤騎手はキングカメハメハでダービーを勝った。このように、ある騎手が乗り替わる前の馬に、乗り替わった後の馬が先着することは少ない。つまり、ダービーを勝つような馬は、どんなことがあってもジョッキーが手放すことはない、もしくは手を離れることはないということである。注)平成13年のダンツフレームの藤田騎手はダービーに騎乗していない。

■2■経験を積んだベテランジョッキー
過去の勝利騎手のほとんどは、経験を積んだベテランジョッキーである。あの武豊騎手でさえ12年もかかったように、ダービーを勝つことは他のG1レースとは比べものにならないほど難しいことなのである。円熟した騎手が活躍している理由として、

1、ダービーという異様な雰囲気の中で、平常心で騎乗できる精神力が求められる
2、ダービーを勝つためには騎手としてのあらゆる経験を生かさなければならない
ということが考えられる。 それ以前に、ダービーを獲れるだけの器の馬を依頼されなければならないし、多数を依頼された場合には、その中からダービーを勝てそうな馬を選択していかなければならない。つまり、ジョッキーとしてのあらゆる技術や経験が求められることになるのである。だからこそ、ダービーというレースは一朝一夕で勝てるはずはなく、騎手にとっても憧れのレースとなり得るのである。

■3■皐月賞からの直行組
ダービーでは皐月賞からの直行組が好走することが多い。直行組以外としては、以下の2つのパターンが考えられる。 1)皐月賞のあとにトライアルレースをはさんだ馬 2)別路線組 最近の傾向として、1)の皐月賞からダービーの間にレースをはさむ馬は少なくなってきている。ほとんどの有力馬がダービーに直行し余力を残している中で、トライアルを使うということは、それだけで十分なディスアドバンテージになるからである。それでも敢えてトライアルを使うとすれば、本番のダービーでは勝負にならないことを見越した上でのことであり、メンバーが落ちるトライアルで賞金を確実に稼ごうという意図が読み取れる。実力的にも足りず、余力も残っていない馬が、本番であるダービーで好走することが難しいことは想像に難くない。

2)の別路線組では、最近ではNHKマイルカップか青葉賞を勝ってきた馬の活躍が目立つ。NHKマイルカップからはキングカメハメハとディープスカイという大物が出ているように、決して相性の悪いレースではない。府中のマイル戦を勝ち切れるスタミナがあれば、2400mもこなせるということである。今後も注目のステップレースとなるには違いないが、中2週というローテーションを考えると、皐月賞からの直行組に軍配が上がるだろう。また、青葉賞からは古いところではエアダブリンが、最近ではシンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、アドマイヤメイン、フェノーメノが本番でも好走している。同条件を勝ってきた馬なので当然といえば当然なのだが、完成度がやっと追いついてきたという素質馬が多い。しかし、まだダービーの勝ち馬が出ていないのも事実である。

結論としては、1)のパターンは本番のダービーでは勝負にならず、狙うとすれば2)のパターンということになる。ただし、勝ち馬に限って言えば、皐月賞からの直行組を狙うのが定石だろう。

■参考データとして
1、前走G1レース(皐月賞かNHKマイルカップ)以外で負けている馬は×
2、2000m以上未経験の馬は× 3、前2走で連対なしの馬は×

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Comments

治郎丸さんいつもお疲れ様です(・ω・)ノ
今年のダービーは何頭も強者がいるので楽しみですね。ダービーでリオンディーズに乗るM・デムーロの記事でこんなことをゆっていたので載せますね。ご迷惑でしたら削除して下さい。
皐月賞からの巻き返しを誓う鞍上ミルコ・デムーロとリオンディーズ photo by Murata Toshiyuki
 3強対決で沸いた皐月賞(4月17日/中山・芝2000m)は、伏兵評価だったディーマジェスティの末脚に3強と言われたマカヒキ、サトノダイヤモンド、リオンディーズが屈する形となった。中でも2番人気のリオンディーズは道中、超ハイペースで先行し、直線では外に斜行してエアスピネル、サトノダイヤモンドの2頭の進路を妨害。その結果、4着入線ながら5着に降着となり、鞍上のミルコ・デムーロは騎乗停止処分を受けるという後味の悪いものとなってしまった。

■ダービー目前。蛯名騎手が語るディーマジェスティ「強さの秘密」


 2歳王者から一転、レースを壊した戦犯として扱われるほどに評価を落としたリオンディーズ。その皐月賞でのレース内容を振り返りながら、日本ダービー(5月29日/東京・芝2400m)での逆転戴冠の可能性を、手綱を取るデムーロに直撃した。

「あれはボクがへたくそ。全然ダメだった。大レースであんな騎乗をしちゃダメ」

 開口一番、皐月賞での自らの騎乗を厳しく論じた。外めの16番枠。直線で4コーナーからゴールに向かって吹く異例の強風。さまざまなファクターがデムーロの判断を狂わせた。

「あの日は朝から芝は先行馬が残っていました。それと中山2000mの外枠なので、ずっと外を回されるよりは、ある程度は前につけたほうがいいと考えました。ただ、あんなにペースが速いとは思わなかったんです。1コーナーまで、追い風が強かったでしょう? だから、スピードが上がっても(追い風と相殺されて)あそこまで速いとは感じられませんでした。あとからレースのビデオを見て、自分でも『うわ、速いよ。バカ!』と思ってしまいました(苦笑)。でも、決してあの馬は引っ掛かったわけじゃないんです」

 半兄で菊花賞、ジャパンカップを制するエピファネイアもそうであったように、リオンディーズは能力に比例するかのような激しすぎるその気性が課題とも見られていた。しかし、デムーロはその点については首を横に振る。

「確かにデビュー戦はすごく引っ掛かってましたね。騎乗した岩田騎手も大変そうでした。でも、デビュー戦や休み明けのフレッシュなレースではよくあることです。朝日杯フューチュリティーS(1着。2015年12月20日/阪神・芝1600m)はまったくそんなことはありませんでした。休み明けの弥生賞(2着。3月6日/中山・芝2000m)は少し力むところがありました。

 リオンディーズがよく誤解されるのは、あの馬はフットワークが大きく、さらにパワーがあるからなんです。他の馬よりも完歩が大きいので、同じようなペースで乗っているつもりでも、それだけ推進してしまう。しかもパワーがあるので、それを制御しようとするのに、見た目には折り合いを欠いているように見えるんです。単に引っ掛かっていただけだったなら、皐月賞ももっとバッタリと止まっているはずです」
「リオンディーズはいわゆる“切れる馬”ではありません。長く同じような脚で伸びていくタイプです。シュッとした切れ味だけだったら、マカヒキやサトノダイヤモンドの方が上なんですよ。中山の直線は短く、皐月賞は切れ味のある馬が強いレースです。これは僕も実際に勝って知っています。

 弥生賞はそれもあって、皐月賞を意識して騎乗をしたレースでした。中山でどういう脚を最後に使うか。マカヒキがどれくらい切れる馬かを試したんです。ゴール前はマカヒキに差されましたが、休み明けで、前半少し掛かって、それでもあの内容だから皐月賞には自信を持てたんですよ。

 その皐月賞の騎乗ぶりは、同じように早めに先頭に立ってマカヒキに差された弥生賞から何の教訓も得ていない、と否定的な意見が集まるが、超ハイペースを除けば、弥生賞のレース内容から十分に想像できる展開であった。もちろん、弥生賞の走りは勝つことも意識していたはずだが、同時に皐月賞に向けてテストをしたのではと問うと、「そう!」とデムーロは指を鳴らした。

 皐月賞はリオンディーズに有利な展開になるよう考えて、あの位置取りになりました。3コーナーの手前で、逃げていたリスペクトアースの手応えがなくなって、マウントロブソンが近づいてきました。あそこでリオンディーズが引っ掛かった、と言われますが、決してそうではありません。リオンディーズのフットワークを活かすことを考えたときに、リスペクトアースの後ろで我慢するのは窮屈になってしまうので、逆によくないと外に出した。自分が思っていたとおりのペースなら押し切れたと思うんです。だけど、実際はもっと速かった。あと、少し自信を持ちすぎていたかもしれません。大丈夫。少し速いぐらいでも押し切れる、と。4コーナーは本当にすごい手応えで、『このまま勝てる!』と感じていたんです」

 しかし結果は4着入線で、直線での進路妨害で5着に降着となる。まったく抵抗できずに、上位3頭にかわされたシーンに失望したファンも多いはずだ。

「さっきも言いましたが、リオンディーズはパワーがすごいんです。多少疲れていてもパワーはそのまま。そこに気づけなかった」

 直線入り口では押し切れると感じさせたリオンディーズだったが、鞍上のイメージほど伸びがない。弥生賞ではコーナーを回ってすぐに馬自身が替えた手前がなかなか替わらなかった。

「あの馬は本来すごく手前を替えるのがうまい馬なのですが。皐月賞は『あれ? あれ?』という感じで、少し慌てました。後ろからエアスピネルとサトノダイヤモンドも伸びてきている。併せ馬にしようとエアスピネルの方に寄せようとして、やっと手前を替えたと思ったら、今度は急に外に動いて、迷惑をかけてしまいました。サトノダイヤモンドがエアスピネルのすぐ外にいなければ、いつもの(武)豊サンなら避けられるとは思うんですが、それでもこちらの動きが急だったのは確か。リオンディーズもさすがに消耗していたと気づきました。やっぱり、ボクの乗り方が『バカ』でした。迷惑をかけた皆さんや、応援してくれたファン、それから状態をすごくいい具合に仕上げてくれたスタッフにも申し訳ないことをしました」

 となると、再び極限状態での攻防が予想されるダービーでも、その不安が出てしまうのではないかという疑問が浮かぶ。ましてやキャリア初の左回りだ。しかし、「それは逆です」とデムーロは不安を一蹴する。
「手前を替えたときに外にもたれたのは、バランスが悪いからではなく、あのレースはそれだけ消耗していたからです。例えば、ドゥラメンテは少し右回りで気を使わないといけない部分があります。でも、リオンディーズはそういった部分はありません。ですから、初めての左回りも問題ないと思います。

 あとはとにかくフットワークの大きな馬なので、広いコースの東京に変わるのは絶対にプラス。切れはないですが、伸び脚は今の現役ではナンバーワン。もしかしたら、直線の長い東京なら、坂を上ってから、今まででは見せなかったもうひと伸びがあるという期待もあります」

 リオンディーズは幸いにして皐月賞後のダメージも少なく、2週前、1週前とデムーロを背に追い切りを行なった。その手応えのよさに、デムーロも改めてダービーでの巻き返しを確信したという。

「先週、先々週と追い切りに乗りました。すごくいい感触で、皐月賞で負けたイメージが全部吹き飛ぶほど元気でした。今度はミスできません。あとはダービーまで自分がいいリズムでいられるように、それまでのレースで気分を上げていきたいです。今度は強い風が吹いても、自分の追い風にしたいですね(笑)」百戦錬磨の今や知らない人はいないぐらいの騎手は勝負師だけあって己に非があるとはゆえここまて潔く認め真摯に向き合う姿に改めて感動しましたね。ここまでの騎手なるとなかなか自分でここまではゆえないプライドもあるのに流石はM・デムーロこんな騎手だからこそみんなからも愛されるんでしょうね。長文失礼しました。

Posted by: ユビキタス | May 25, 2016 at 06:59 PM

次郎丸さん
こんばんは。
■4■ウンがある馬が勝つ
を追加して欲しいくらいです。
いよいよダービーウィークですね。
考えるだけでわくわくします。
『ダービー馬のオーナーになることは一国の宰相になるより難しい』という有名なフレーズがありますが 毎年誰かがその称号を手にしているわけですよね。私もいつかダービー馬のオーナーになりたいと夢だけは持ってます。
エイシンヒカリがイスパーン賞を圧勝しました。ほんとに強かったです。

Posted by: 通りすがりの皇帝ペンギン | May 26, 2016 at 12:08 AM

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