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京都金杯を当てるために知っておくべき3つこと

Kyotokinpai

■1■マイル戦に実績があり、マイル以上のスタミナを持つ馬を狙え
主なステップレースは、朝日CC(1800m)と阪神カップ(1400m)になり、マイル以上のスタミナを持つ馬とマイル以下の距離でスピードを発揮する馬とが、マイル戦の舞台で激突することになる。京都のマイル戦というコース設定を考えると、どちらかといえば朝日CC組を上に取るべきだが、33秒台の速い時計で決着することが常なので、スピード勝負にも対応できる裏づけがないと厳しい。そういった意味では、マイル戦での実績(勝ち鞍)は必要で、マイルCSで好走してきた馬が出走してくれば間違いなく好勝負になる。

■2■勝つはずの馬が勝つべくして勝つレース
前半3ハロンの平均タイムが34秒9、ラスト3ハロンの平均が35秒1と、京都のマイル戦らしく、極めて平均ペースでレースは流れる。つまり、どんな脚質の馬でも勝負になり、展開に左右されて負けるということが稀なレースである。また、スタートから最初のコーナーまでの距離も694mとかなり長いため、枠順の有利不利もほとんどない。勝つはずの馬が勝つべくして勝つレースといえる。

ただし、開幕週ということもあって、直線が平坦な絶好の馬場では前もなかなか止まらないことに注意すべき。過去10年のラップタイムの中でも、前半800mのタイムに注目してみたい。

平成19年
12.3-11.2-11.7-12.2-11.6-11.0-11.6-12.3(47.4-46.5) 1:33.9Sマイネルスケルツィ
平成20年
12.5-11.4-11.4-12.3-11.4-11.3-11.2-12.1(47.6-46.0) 1.33.6S エイシンデピュティ
平成21年
12.6-10.7-11.2-11.8-11.6-11.9-11.4-11.7(46.3-46.6)1.32.9M タマモサポート
平成22年
12.0-10.6-11.6-12.2-11.8-12.3-11.3-12.3(46.4-47.7)1.34.1H ライブコンサート
平成23年
12.3-11.3-11.8-12.0-11.4-11.2-11.4-12.0(47.4-46.0)1:33.4S シルポート
平成24年
12.2-10.5-11.1-11.9-11.9-12.0-11.5-11.8(45.7-47.2)1.32.9H マイネルラクリマ
平成25年
12.4-11.2-11.7-12.1-11.6-11.5-11.2-11.8(47.4-46.1)1.33.5S ダノンシャーク
平成26年
12.4-11.0-11.3-11.9-11.5-11.3-11.4-11.7(46.6-45.9)1.32.5M エキストラエンド
平成27年
12.7-11.3-11.6-11.9-11.3-11.1-11.1-11.8(47.5-45.3)1.32.8S ウインフルブルーム
平成28年
12.3-10.9-11.4-12.2-11.6-11.3-11.6-11.7(46.8-46.2) 1.33.0M ウインプリメーラ

前半の800mが47秒台に落ち着くと、完全に前が有利になっていることが分かる。出走メンバーを見渡してみて、どの馬がどのように逃げるのかをイメージする作業をする際には、この47秒という数字を頭に置いておきたい。

■3■あまりハンデ戦であることを意識しなくてよい
平成8年からマイル戦へと距離が短縮され、高松宮記念や安田記念へ向かうというよりも、昨年の秋シーズンを消化不良で終わったマイラーたちの最終戦的な色合いが濃い。とはいえ、一戦級落ちの実力のあるマイラーが揃うため、ハンデ戦ながらもレベルの高い争いが期待できる。

そのため、勝ち馬の平均ハンデが約56kgと、力のある馬であれば、少々重いハンデを背負ったとしても軽量ハンデ馬に足元をすくわれることはほとんどない。あまりハンデ戦であることを意識せずに、基本的には各馬の力の比較を優先すべきレースである。

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競馬は時々難しく、そして素晴らしい

Arima2016

宣言どおりマルターズアポジーがハナを切り、番手を武豊キタサンブラックが取り、その後ろにゴールドアクターがつける形で隊列は決まった。最初の1ハロンを除く前半1200mが73秒5、後半が72秒3だから、先頭が離して逃げているようにみえても遅いペースで、後続集団はさらにスローに流れた。昨年同様に前に行った馬と馬群の内で脚を溜めることのできた馬たちに有利なレースとなり、そこを中団から外を回りつつも差し切ったサトノダイヤモンドの強さだけが光った。

サトノダイヤモンドは枠順に恵まれず、道中は外を回らされてしまう形になったにもかかわらず、最後の直線ではしっかりと伸び、道中は楽に進めていたジャパンカップ馬のキタサンブラックと昨年の覇者ゴールドアクターをねじ伏せたのだから文句はない。今から思えば日本ダービーで負けてしまったのが不思議だが、夏を越し、手脚を含めた馬体全体に伸びが出て、馬体が完成されたことが大きい。ヨーロッパの馬に近い体型をしているだけに、パワーとスタミナが豊富にあって、来年の凱旋門賞が楽しみである。

クリストフ・ルメール騎手は道中でずっと外を回されるのを嫌い、途中から動いてキタサンブラックの外につけた。サトノダイヤモンドの賢さを信頼していたのと、動いてもそこからもう一度止めて脚を溜められるという自信があったからこそ。あそこで動けるジョッキーと動けないジョッキーの違いは、馬を御す技術の有無である。ルメール騎手にとって、日本の騎手免許を取得してフルに騎乗した年の最後を、このような形で締めくくれたことには感慨深いものがあるのだろう。異国の競馬場でリーディング争いをすることがどれだけ苦しいか、ルメール騎手がここまで来るのにどれだけの涙を飲んできたのか、私には想像もつかない。しかし「競馬は時々難しいけど、素晴らしい」という言葉には、彼の熱い想いが凝縮されているようで、私まで胸が詰まってしまった。

キタサンブラックは道中、自分のリズムで走ることができ、大きなストライドで2500mを最後まで走り切った。勝負所でサトノノブレスに突っつかれたこともあるが(武豊騎手も言い訳のつもりで言ったのではないはずだが、同馬主の馬に突かれるぐらいのことは世界の競馬では当たり前である。日本を一歩出れば、人気馬に乗って誰にも突かれずに逃げられるなんてことはない)、最後のクビ差はジャパンカップの反動だろう。前走は極限の仕上げであり、そこから体調はやや下降線を辿っている中での粘りであったのだから、たとえ勝てなかったとしても最大級の賛辞を送るべきである。サトノダイヤモンドとは互角か現時点ではそれ以上の実力であることは間違いない。

ゴールドアクターは昨年同様に理想的な競馬ができ、この馬の力は出し切っているが、今年は前記2頭の力が上であった。パドック等では入れ込んでいて心配したが、馬体がマイナス6kgとギリギリまで仕上がっていたからこそ。この馬は2400mや3200mではなく、2500mといった非根幹距離のレースが合う。

惜しかったのは4着に突っ込んだヤマカツエースである。スタートしてから前半のポジションが悪かったことで、最後は脚を余してしまった。1頭前のサムソンズプライドが走ったポジションを取ることができていれば、上位3頭に肉薄していたはずである。今年に入ってから徐々に力をつけ、ここに来て2500mをこなせるほどに馬体にも伸びが出てきた。キングカメハメハ産駒は馬体が完成されると続けて好走する傾向があり、4歳秋を迎えたこの馬にもそれは当てはまる。

Photo by 三浦晃一

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有馬記念を当てるために押さえるべき基本は3つある

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スポーツでも学問でもビジネスでも、どのような世界にも基本がある。ここで言う基本とは、過去の実績や経験をもとに、良い結果を出すためには押さえておかなければならないポイントのこと。それは絶対的なものではなく、あくまでも確率が高いということである。競馬(予想)の世界にも同じことが当てはまり、基本に忠実に行うことで筋の良い結論を出す確率がグッと高まる。基本にこだわってばかりでは奇抜な予想を導くことは難しくなるのは確かだが、基本を押さえていないばかりに、的中を取り逃がしてしまうことの方がはるかに多い。

というわけで、今年最後のG1レースとなる有馬記念ぐらいは、何としてでも当てるために、基本に忠実に考えてみたい。有馬記念を当てるための基本的な考え方は以下の3つである。

1、 世代交代が行われる
2、 牝馬にとっては厳しいレース
3、 必ずしも強い馬が勝つとはいえない

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古馬にも引けを取らない充実ぶりのサトノダイヤモンド:5つ☆

サトノダイヤモンド →馬体を見る
この夏を越して、馬体が成長して、古馬にも引けを取らない充実ぶり。
筋肉のメリハリという点でも素晴らしく、距離にも不安は全くない。
Pad5star

キタサンブラック →馬体を見る
スラリとして迫力に欠ける馬体を見るだけでは、530kg台の馬とは思えない。
この手脚の長い大きな馬体全体を使って走るのだから、そう簡単には止まらない。
Pad4star

ミッキークイーン →馬体を見る
3歳時に比べるとふっくらとして、馬体も成長して古馬らしくなってきた。
それでも、前記2頭に比べると、パワーや迫力という点では明らかに劣る。
Pad3star

サトノノブレス →馬体を見る
馬体全体としてはまとまっているが、このメンバーに入るとパワー不足は否めない。
毛艶もくすんできているように、やや体調が落ちてきているかもしれない。
Pad3star

シュヴァルグラン →馬体を見る
前後躯にしっかりと実が入り、腹回りも大きくなり、4歳秋で馬体はもう完成した。
表情からも気性の素直さが伝わってきて、あとはこの馬のスタミナを生かすだけ。
Pad4star

サウンズオブアース →馬体を見る
5歳暮れを迎えても、筋肉の柔らかさを維持していて、馬体は昨年と変わらない。
毛艶も良く、体調も申し分ないので、あとはレースの流れに乗れるかどうか。
Pad3star

アドマイヤデウス →馬体を見る
昨年時に比べると、明らかに馬体が良くなっており、現時点では絶好調といえる。
馬体を見ると、2500mぐらいまではこなせそうなので、あとは立ち回り次第。
Pad45star

ヤマカツエース →馬体を見る
ここに来て馬体に伸びが出てきており、今ならば2500mの距離もこなせそう。
金杯から走ってきており、疲れを心配したが、馬体を見る限りは杞憂に終わるだろう。
Pad4star

ゴールドアクター →馬体を見る
6歳を迎えようとしている今でも、柔らかい筋肉を誇っていて、力落ちはない。
むしろ若々しい馬体とも見え、欲を言うならば、もう少し筋肉のメリハリがほしい。
Pad3star

マリアライト →馬体を見る
叩かれて良くなるタイプであることは間違いなく、馬体も少しずつ仕上がった。
この時期の牝馬にしては毛艶も冴えていて、この馬の力は発揮できるはず。
Pad3star

アルバート →馬体を見る
昨年時と同じような馬体のつくりで、格好で立っていて、大きく変わらない。
胴部の長さを考えると距離は長い方が合っているが、2500mあれば問題ない。
Pad3star

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中山芝2500m

Nakayama2500t

外回りコースの3コーナー直前からのスタート。第1コーナーである3コーナーまでの距離は192mと短く、スタートしてすぐにコーナーに突っ込む感じ。スタンド前を通る前に馬を落ち着かせておきたいので、スタートしてから最初の直線まではポジション争いよりも各馬折り合いに専念する。

スタンドからの歓声によって馬が行きたがることがあるが、馬を前に置けるとそれを防げる。そのため、前の馬を壁にできる内枠の馬は有利になる。1週目はゆっくりと坂を登り1コーナーに差し掛かる。ペースが上がるのは2コーナーを回って丘の下りにかかった地点から。向こう正面から3コーナーまでの間に、ほぼトップスピードに加速する。ここでのペースが極端に速いと最後の坂での逆転劇が待っている。

中山の2500mというコースにおける特徴はコーナーを6つも回るということだ。そのため道中のペースはあまり速くなることはない。ステイヤータイプの馬が活躍しているのは、スローペースでも折り合いに苦労することがないからであろう。スピードだけで押し切れるコースではないが、マイラーでも折り合いがつくタイプであれば克服はできる。


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集中連載:現代のコアな競馬ファンがすなる一口馬主というものを(第19回)

Hitokuti19

12月は師走であり、師が走るほどに忙しい季節とされている中、いつもはのんびりムードで年越しをする私だが、今年はなぜか忙しい。あっと言う間に今年も終わりに近づき、あわただしく動いているにもかかわらず、何ひとつ片付いていない。日常生活があまりにも忙しいと、ついぞ出資馬のことなど考えている余裕はなくなる。クラブから届くメールには目を通しているものの、既読スルー状態である。ノーザンファームしがらきから、11月24日に栗東トレセンに帰厩した知らせも読み流してしまったほどだ。それ以降は、栗東トレセンでの調教タイムが送られてくるが、どうにも調教のピッチが上がらないことだけは伝わってくる。

助 手 11.27栗坂不 56.4- 40.6- 26.5- 13.3 馬なり余力
  アレラーモ(新馬)馬なりに0.1秒先行同入
助 手 11.30栗坂重 55.5- 40.4- 26.3- 13.2 末強目追う
  ララオーロ(新馬)一杯に0.1秒先行同入
助 手 12. 4栗坂良 61.1- 44.1- 28.1- 13.6 馬なり余力
  ララオーロ(新馬)馬なりに0.3秒先行同入
助 手 12. 7栗坂良 54.7- 40.3- 26.1- 12.9 一杯に追う
  ショウナンサリュー(新馬)一杯に0.1秒先行クビ遅れ
助 手 12.11栗坂良 58.8- 43.0- 27.4- 12.9 馬なり余力
助 手 12.14 栗坂不 56.4- 40.8- 26.0- 12.6 一杯に追う
  キラービューティ(二未勝)馬なりに0.1秒遅れ
助 手 12.18栗坂良 56.8- 41.2- 26.7- 13.1 末一杯追う
  レクセル(新馬)末一杯に0.2秒先行0.2秒先着

これだけ本数を重ねても、坂路の時計が一向に縮まらない。馬なりで追っているわけではなく、一杯に追っても、最高タイムが54秒台しか出ないのである。もしクインアマランサスの跳びが大きくて、身体全体に力がつくのに時間がかかる、晩成のステイヤーであれば、この時期にこのタイムでも悲観することはない。むしろそれはステイヤーの特徴であり、時計が速すぎるよりも良い傾向であるからだ。でもクインアマランサスはそうではない。馬体的にも胴が詰まって前が勝っていて、ピッチ走法で走る、典型的な(ダートの)短距離馬だと私は思っている以上、坂路で時計が出ないと話にならない。つまり、走る能力に欠けていることの証明になってしまうのだ。

高野友和調教師
「7日に坂路で追い切りました。後半の馬場が悪い時間帯でしたので、時計こそ目立つものではありませんでしたが、先週の追い切りと比較するとだいぶ動けるようになってきています。本数を重ねる毎に良化が窺えますから、時間を掛ければ更に良くなってくると思いますので、もう少し様子を見てからデビューの予定を検討したいと思っています」

高野調教師の歯切れが良くないのは当然である。この時期にこのタイムでしか動けないのは非常にマズい、とは口が裂けても言えないだろう。もちろん、負荷を掛けると前さばきが硬くなってしまったり、トモの実の入りが物足りなかったりと身体上の理由を抱えていることも確かだが、それも含めて競走馬として仕上がってこないことが問題なのだ。時間を掛ければ良くなるだろうが、新馬戦はいつまでも待ってくれるわけではない。

高野友和調教師
「先週より動きは良くなっていますが、まだ動き切れていないところがあるので、今週末と来週の追い切りでどこまで良化してくれるかですね。仕上がれば阪神12月25日の芝1600mでデビューさせることを考えていますので、追い切りの感触を確認して出否を検討したいと思っています」

年内にデビューさせたいという想いは私も同じであるが、さすがにこの追い切りの感触や時計で出走しても勝負にならないだろう。レースで使われたことで、競走馬としての意識が芽生え、急激に馬体も成長する馬もいるにはいるが、むしろ中途半端な状態で出走させて、馬体に疲労を残してしまうばかりではなく、精神的にもダメージを負ったり、自信を失ってしまうケースの方が多い。出走させたいが、出走させられないというジレンマがこの師走はより強くなる。私は忙しくて走り回っているのに、クインアマランサスはレースで走ることができずにいるのだから皮肉なものだ。そう思っていると、クラブから一通のメールが送られてきた。

出走予定
クインアマランサス/25日(日)阪神5R・芝1,600m〔54 佐藤友則〕
(除外の可能性があります)


Photo by fakePlace

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パズルのピースのようにはまり合った


朝日杯フューチュリティS2016―観戦記―
ボンセルヴィーソが内枠から飛び出し、外からトラストが2番手につけ、前半のマイルは48秒3、後半が47秒1という超スローペースで流れた。馬場状態こそ多少違え、先週の阪神ジュベナイルフィリーズが46秒7―47秒3だから、今年の朝日杯フューチュリティSは明らかにレースレベル自体が低かった。道中はほとんどの馬たちがレースの流れに乗るのに苦しみ、体力を消耗した一方、後ろから行って折り合いをつけることに専念した馬たちが突き抜けた。スローの展開を考えると、前に行った馬たちに有利になりそうなものだが、自分のペースで走れないという精神的消耗が肉体的なダメージにつながるという良い例である。キャリアの浅い2歳馬同士の争いにおいて、極端なスローペースになってしまったことで、実に不思議な形での決着となった。

勝ったサトノアレスは、メンバー中で最も折り合いがつき、道中の体力のロスが少なかった分、最後の直線で弾けた。デビューからの2戦は札幌の小回りコースが合わずに惜敗していたが、のんびりと走らせて終いの脚を生かす競馬に徹してから3連勝。確実に折り合いがつく賢さと伸びのある馬体を見ても、距離が延びてさらに良さが出そうなタイプである。この馬が本領発揮するのは本来もう少し先であったはずだが、今回のレースは展開が向いたことで偶然にも勝利できたという捉え方で良いだろう。まだ成長の余地を残している馬体であり、来年はどのような馬になるのか楽しみである。

四位洋文騎手は6年ぶりのG1勝利となった。ポジションを無理に取りに行くことをせず、基本的には馬任せのリズムで走らせ、勝負所から綺麗に外を回して追ってくる騎乗をスタイルとしており、現代の日本競馬においてはそれが仇となってしまうレースも少なくないが、今回は馬のリズムと展開、そして四位騎手のスタイルが、パズルのピースのように上手くはまり合った。藤沢和雄厩舎は先週に続きG1レース連勝となり、牝馬と牡馬の2歳チャンピオンを有することになる。今年は関東リーディングの首位に走っているように、厩舎全体としてのリズムも良く、藤沢調教師のファンのひとりとしては嬉しい限りである。

モンドキャンノは距離延長を気にした分、スタートから出して行かず、末脚に賭けたことが功を奏した。体型的にも血統的にもマイルがギリギリのタイプだが、折り合いがつきやすい気性だからこそ、前走同様に今回の好走につながっている。ここまで走ったら勝ちたかったのが正直なところだろうが、勝ち馬のあまりの鋭さに屈してしまった。キンシャサノキセキ産駒は早熟な面があり、将来性という点では疑問符がつく。

ボンセルヴィーソは行き切ったことが正解である。これだけ遅いペースでは、中途半端に2、3番手で折り合おうと苦労するよりは、先頭に立ってしまった方が馬にとっては楽である。こちらも2歳戦に強いダイワメジャー産駒であり、あまりにも人気がなさすぎた。

牝馬ミスエルテは、最後の直線で追い詰めてきてはいるが、伸び切れず4着に敗れてしまった。G1レースで圧倒的な1番人気に推されたこともあり、ある程度の位置を取りに行ったことが裏目に出て、最後の詰めを欠いてしまった。前走のように、馬群から少し離して、折り合いに専念して脚をためていたら、突き抜けていたかもしれない。1週間出走を遅らせて、朝日杯フューチュリティSに臨んできたように、疲れが完全に癒えていなかったのも確かである。現時点では線が細く、バネだけで走っているが、時間をかけて馬をつくっていければ、ソウルスターリングの良きライバルとして凌ぎを削る存在になるはず。

タンビュライトはレースの流れに乗っているように見えたが、追い出してからさっぱり伸びず、馬群に沈んでいってしまった。調教で動かないように、まだ体に芯が入っていない状況であり、これから先の馬である。キャリア1戦で臨んだクリアザトラックは、レースの流れに戸惑い、時計を詰めることができなかった。この馬のスピードを生かすためには、今回だけのことを考えれば、思い切って逃げてしまった方が良かったかもしれない。レッドアンシェルも同じことが当てはまり、この馬の気性の激しさが超スローペースでは仇となった。

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2歳戦~クラシックは抽選をクリアした馬を狙え

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歴史を振り返ってみると、抽選を見事クリアしてきた馬や、回避馬が出たことによって滑り込みでギリギリ出走できた馬が、本番でもアッと言わせてきた例は意外に多い。阪神ジュベナイルフィリーズでいうとあのウオッカやブエナビスタ、朝日杯フューチュリティSではダノンプラチナなどが抽選をクリアして優勝したクチである。また、私の記憶に今でも鮮明に残っているのは、これは抽選ではなくもう少し複雑な背景があるのだが、ギリギリ出走が叶った菊花賞を制したスーパークリークである。特に2歳戦〜クラシックレースにおいては、抽選をクリアした馬、滑り込み出走が叶った馬たちの活躍は枚挙に暇がない。なぜこれほどまでに、出走すら危うかった馬たちが本番で好走してしまうのだろうか?

それは抽選をクリアした馬、滑り込み出走が叶った馬たちは運がいいからである、ということではなく、彼ら彼女たちの「ローテーション」と「成長曲線」に秘密が隠されているのだ。

(週刊Gallopを買い忘れた方や、超馬券のヒントだけ読みたい方はこちら
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前駆と首差しの力強さは圧倒的なクリアザトラック:5つ☆

モンドキャンノ →馬体を見る
前後躯にしっかりと実が入り、いかにもスプリンターらしい馬体を誇る。
現時点での馬体の完成度は高く、あとは距離をこなせるかどうかだけだろう。
Pad45star

レヴァンテライオン →馬体を見る
やや背が垂れて映るように、トモの肉付きという点において成長の余地がある。
顔つきは聡明そうで、スラリとした首差しからも好不調の差の少ないタイプ。
Pad3star

ミスエルテ →馬体を見る
強烈な勝ちっぷりからは想像できない線の細い馬体で、いかにも牝馬らしい。
トモの肉づきは素晴らしいが、それでも非力な感は否めず、どこまで通用するか。
Pad3star

タガノアシュラ →馬体を見る
前後躯に筋肉が詰まっているが、全体的なシルエットは実に平凡である。
胴部がやや詰まって映るように、距離的には阪神のマイル戦はギリギリだろう。
Pad3star

トラスト →馬体を見る
まだ幼さを随所に残している馬体だが、筋肉は柔らかくて、将来性は高い。
筋肉のメリハリという点では、この先、さらに良くなっていく余地を残している。
Pad3star

ボンセルヴィーソ →馬体を見る
ダイワメジャーの産駒らしく、がっちりとした骨組みでスピードがありそう。
つくべきところに筋肉がついて、完成度が高く、力を発揮することは確か。
Pad4star

レッドアンシェル →馬体を見る
筋肉がしっかりとついた前駆が勝っているが、それに比べるとトモが物足りない。
手脚はスラリと伸びているので、筋肉のメリハリが出てくるとさらに走ってくる。
Pad3star

タンビュライト →馬体を見る
手足がスラリと長く、理想的なシルエットを描き、将来性を感じさせる馬体。
ただ、まだ全体に力がつき切っておらず、調教で動かないのはそういうわけ。
Pad4star

アメリカズカップ →馬体を見る
幼さが残っており、馬体全体のシルエットがアンバランスで物足りない。
具体的に言うと、前駆はしっかりしているがトモの肉付きが不十分に映る。
Pad3star

サトノアレス →馬体を見る
首差しはスラリとして、手脚も長く、距離がもう少し延びてこその馬体。
馬体全体に筋肉がしっかりとついてくれば、大きなところを狙える器。
Pad4star

クリアザトラック →馬体を見る
この時期の2歳馬としては、前駆の盛り上がりと首差しの強さは圧倒的。
先行するスピードとパワーを十分に感じさせ、どこまで直線で突き放せるか。
Pad5star

リンクスゼロ →馬体を見る
シルエットは短距離馬のそれでスピードはありそうだが、毛艶が冴えない。
筋肉のメリハリという点でも物足りず、現時点での完成度は高くない。
Pad3star

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朝日杯フューチュリティSを当てるために知っておくべき3つのこと

Asahihaifs

■1■絶対的能力と完成度が問われる
傾向としては1番人気、2番人気が強く、過去10年間で1番人気【3・2・2・3】、2番人気【3・1・1・5】という成績である。どちらも連対率4~5割と高い。人気馬が好走することで有名なマイルチャンピオンシップよりも高い数字である。理由としては、かなり速い時計での決着となるため、実力の有無がはっきりと出てしまうことが考えられる。さらに2014年からは、トリッキーな中山競馬場のマイル戦から阪神競馬場に舞台を移し、この傾向には拍車がかかることが予想される。

また、過去10年の勝ち馬を見ると、平成18年のドリームジャーニー、平成19年のゴスホークケン以外、すべての馬が前走1着していることが分かる。これは現時点での絶対的な能力や完成度が問われるレースになることを示している。重賞ならば最低でも3着以内に好走していること、もちろん条件戦で負けているようでは×。
■2■生粋の逃げ馬は通用しない
ここまで逃げて勝ってきた馬がまったく通用していないことにも注目したい。中山1600mのコース形態上、2コーナーまでの位置取り争いが激化するため、ほぼ毎年、前に行った馬には厳しいペースとなる。さらに、最後の直線に急坂があることによって、スピードだけで押し切るのは難しい。この傾向も舞台が阪神1600mに変わっても同じ。中山競馬場で行われていたときよりも、長く良い脚を使えるかどうか、末脚の確実さが問われる。

このレースを逃げ切ったのはゴスホークケンだけ。そもそも、この年はペースがそれほど速くはなかったし、ゴスホークケンはその前走で抑える競馬をしていた。つまり、スピードを武器にした一本調子の馬ではなく、抑えが利いて、終いの脚を生かすような競馬ができる馬でないとこのレースは勝てないということだ。
■3■クラシックへつながるレースへ このレースはペースが速くなることが多く、スピードこそ絶対だが、スタミナもないと勝ち切ることはできない。そのため、1600m以上の距離のレースを経験していることはほぼ必須条件になってくる。特に、阪神に舞台が変わる以上、中距離をこなせるぐらいのスタミナは必要であり、このレースを勝ち馬が来年のクラシックにおいて有力になってくるはず。そういう意味では、中山競馬場で行われていたときとは一線を画するレースであり、クラシックへつながる未来を見据えて馬券も買うべきだろう。

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フランケル時代の始まりの始まり


阪神ジュベナイルF2016―観戦記―
社台レースホースの勝負服と藤沢和雄厩舎という一致もあってか、この手脚の長い、美しいシルエットを誇示する青鹿毛の牝馬が、私にはダンスインザムードと重なって仕方がない。ダンスインザムードはあのサンデーサイレンスを父に持ち、そしてソウルスターリングはあのフランケルの初年度産駒となる。そう考えると、フランケルまでもが種牡馬としてのサンデーサイレンスを継いでいるようにも思え、もしかすると私たちが目の前に見ているソウルスターリングやミスエルテは、フランケルが世界の血統地図を塗り替えようとする予兆にすぎないのかもしれない。フランケル時代の始まりの始まりである。

アリンナが先頭に立ってレースを引っ張り、後続の馬群は密集してスローペースかと思いきや、前半マイルが46秒7、後半が47秒3という平均ペース。展開や枠順による大きな有利不利はなく、実力が素直に反映されやすい、力のある馬が上位を占めた、2歳牝馬戦としてはレベルの高いレースであった。勝った馬はもちろんのこと、2着に脚を伸ばしたリスグラシューも最後まで止まらなかったレーヌミノルも強い競馬をした。

ソウルスターリングは思っていた以上にスムーズな競馬ができ、ジョッキーも陣営も嬉しい誤算なのではないだろうか。馬体はきっちりと仕上げられ、その影響もあってかパドックから返し馬ではやや入れ込む姿が見られたが、ゲートが開いてからは実にスムーズにゴールまで駆け抜けてみせた。内で揉まれてとどうかという唯一の心配は杞憂に終わり、逆に内のポケットに入ったことで馬が落ち着いた。テンのスピードがあるからこそ、内の2、3番手のポジションをすんなり取ることができるし、レースに行って余計なことをせずに騎手の指示に素直に反応するレースセンスの良さは、これから先にも生きてくる。ただひとつ、真面目すぎるところがある気性なので、ダンスインザムードのように精神的に燃え尽きてしまうことだけには気をつけなければならないだろう。

リスグラシューは未完成の馬体にもかかわらずここまで走るのだから、将来がほんとうに楽しみな馬である。最後まであきらめないかん性の強さとバネの良さがあり、馬体が成長してトモに実が入ってくれば、もっと前で競馬できるようになり、末脚の破壊力は増すであろう。今回は馬群の外々を回されてしまい、戸崎圭太騎手が左ムチを入れると内にササる仕草を見せたりしたことで、ビッシリと追うことができなかった。それでいて勝ち馬と1馬身1/4まで迫ったのだから、ソウルスターリングに等しい能力を秘めている。来年が非常に楽しみな1頭である。

3着を確保したレーヌミノルも能力を十全に発揮した。距離を考えて、少し抑える競馬を試みたように、この馬にとっては少し距離が長かった。こなせない距離ではないが、適性ということで考えるならば、1200m~1400mぐらいが最も力を出し切れる舞台になる。桜花賞まではクラシック路線、その後はNHKマイルCもしくはスプリント路線に切り替えるべきであろう。もちろんそれはレーヌミノルの非凡なスピードを生かすためである。

ディーパワンサは内枠を生かして、経済コースを進み、ロスのない競馬をしての4着。上位3頭とは力差があるが、それ以下の馬たちとの差はほとんどない。ヴィゼットジョリーは休み明けの分、直線に向いてからの反応が悪かったし、ゴール前は壁になったところを無理矢理ねじ込んでようやく掲示板を確保した。ジューヌエコールはスタートから第1コーナーまでに思ったように先行できず、馬が怒ってしまい、最後の直線でも隣の馬にぶつかったりして、さすがに2歳牝馬としては苦しいレースになってしまった。福永祐一騎手が手綱を取っていれば、また違った結果になっていたはずである。

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こんな日が来るなんて

Jiromaru

今からもう20年近く前になりますが、私がアメリカのサンフランシスコに競馬留学していたとき、大学が終わると毎日のように近くにあるベイメドウ競馬場に足を運んでいました。お昼過ぎから最終レースまで、ベイメドウ競馬場で行われているレースはもちろん、他場で開催されている繋駕(けいが)レースの馬券も買って、丸1日楽しみました。最終レースが終わり、馬券が当たって気分良く競馬場をあとにすることもありましたが、ほとんどの日はそうではなく、茫然と立ち尽くしてしまうことの方が多かったのです。そんな私の背中のうしろで、時差のある香港での競馬が始まるのでした。救われたような、泥沼にはまってゆくような、そんな想いを抱えながら、深夜に及ぶまで私の闘いは続くのでした。

今こうして日本にいながら、香港競馬の馬券が買えるようになるとは、こんな日が来るとは、思いもしませんでした。海外ではずいぶん前から当たり前であったことが、ようやく実現したと言ってしまえばその通りですが、それでも今年からこうして海外競馬の馬券が買えるようになったことは喜ばしいことです。長く生きていると良いこともありますね。

さて、香港国際諸競走2016のG1レース(香港ヴァーズ、スプリント、マイル、カップ)をそれぞれ予想してみたいと思います。まずは香港ヴァーズから。今年の出走馬の中でも、ひときわ光を放っているのは凱旋門賞2着、キングジョージとブリーダーズカップターフ覇者の実績を持つハイランドリールです。凱旋門賞とブリーダーズカップターフのどちらでも好走しているだけでも、この馬の強さとタフさが伝わってきます。さすがに体調は下降線を辿っているはずですが、それでも押し切ってしまうだけの力の差があるのではないでしょうか。とはいえ、馬券的には面白くないので、ワンフットインヘヴンを狙ってみたいと思います。凱旋門賞はインの先行馬に有利な流れと馬場状態の中、出遅れながらも最後は差してきたのは力のある証明です。

Hongkongvase2016wt

次は香港スプリント。実力が拮抗していると考えていますが、地元の利を含めて香港のラッキーバブルズが勝利に最も近いと思います。後方から脚を伸ばすタイプだけに、やや安定感を欠く面があることは否めませんが、それを差し引いても確実に伸びる末脚は魅力的です。日本馬レッドファルクスも同じように、確実な末脚を繰り出すことができますので、この2頭の差し比べは見ものですね。ラッキーバブルズとレッドファルクスをまとめて負かすとすれば、スムーズに先行したときのビッグアーサーでしょうか。シャティン競馬場のやや時計の掛かる馬場はこの馬に合っています。

Hongkongsprint2016wt


香港マイルは、前哨戦であるジョッキークラブマイルを1番人気で3着したサンジュエリーを狙います。前走はビューティーオンリーに差し込まれてしまいましたが、決して悪い内容ではありませんでした。秋シーズンに入って、叩き3戦目のここは完璧に仕上げてくるはずです。先行することができ、脚質的には安定感がありますので、堂々と押し切りを期待したいと思います。ジョッキークラブマイルで2着したロマンチックタッチは人気にならないと思いますが、なかなか良い馬という印象を受けました。日本馬では前走のマイルチャンピオンシップで大きな不利を受けたサトノアラジンが筆頭です。末脚が確実ですが、香港の馬場とタイトな競馬で、この馬の勝ちパターンに持ち込めるのかどうかという不安はありますが、もちろん力量的にはチャンスは十分でしょう。

Hongkongmile2016wt

最後に香港カップは、大挙出走する日本のトップホースにぜひ勝ってもらいたいところです。モーリスの強さは百も承知ですし、香港での実績も十分なので、逆らう余地はありませんが、馬券的な妙味という点でラブリーデイを狙ってみたいと思います。前走の天皇賞秋は外枠を引いてしまったことで、前に壁をつくることができず、外々を回されてしまいました。今回は内枠を引きましたので、内々で脚をためて、直線で爆発させるこの馬の勝ちパターンにはめられそうです。この馬の力を出し切ったとしても、さらに前を走る馬がいるかもしれませんが、それは仕方ないとしてあきらめます。

Hongkongcup2016wt

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厩舎の特徴を知れば相性の良いレースが見えてくる

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馬券を当てる上で、厩舎の特徴を知ることはひとつの重要な要素となる。厩舎の特徴とは、調教師を筆頭としたその厩舎のスタッフ・関係者が、どのような馬づくりを目指しているかということ。それは調教のスタイルや方法、ローテーションから外厩先の場所や飼料に至るまで、隅々まで浸透して競走馬に影響を与える。その競走馬が走った結果を受け、今度は入厩馬の選定や質が変わってくる。この馬はうちの厩舎に合っているから入厩させたい、こういう馬に育ててほしいからあの厩舎に入れようなど、厩舎の馬づくりの特徴を中心とした循環が生まれ、その傾向に拍車が掛かってゆく。

その結果、同じ厩舎に所属する馬たちは似てくる。たとえば、おっとりした馬が多い厩舎がある反面、気性の激しいタイプの馬が集まりやすい厩舎もある。また、あの厩舎は短距離が強い、この厩舎はダート戦で活躍する馬を多く出すなど。どの厩舎もその馬の資質に合わせて調教を施しているつもりでも、やはり厩舎の特徴は、濃淡の差こそあれ、長い目で見ると表出してしまうのである。そして当然のことながら、その厩舎の管理馬たちは、同じようなレースで結果を出しやすくなる。

たとえば、今週行われる阪神ジュベナイルフィリーズは、2006年から新設された阪神競馬場のマイルコースで行われ、角居勝彦厩舎の管理馬が2勝、須貝尚介厩舎が2勝、そして松田博資厩舎にいたっては何と3勝を挙げている。美浦と栗東に数ある厩舎の中で、わずか3つの厩舎だけで7割の勝ち馬を出しているのだ。これを独占といわずに何といおう。今春に松田博資調教師は定年で引退しており、単純に考えると、阪神ジュベナイルフィリーズでは角居厩舎か須貝厩舎の馬に賭けようということなのだが、それだけでは面白くないし、汎用性がないので、なぜこのような状況が生まれるのか考えてみたい。

(週刊Gallopを買い忘れた方や、超馬券のヒントだけ読みたい方はこちら
*阪神ジュベナイルフィリーズの予想と馬券を公開中です。

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完成度が高い ディーパワンサ:5つ☆

ジューヌエコール →馬体を見る
前駆が力強く、その分、トモが物足りなく思えるが、全体としては問題ない。
クロフネ産駒にしては手脚が長く、距離はマイルまでは十分守備範囲だろう。
Pad3star

ソウルスターリング →馬体を見る
フランケル産駒らしい、全体のシルエットが美しく、さらに成長が望まれる馬体。
2歳牝馬としては、現時点での完成度が高く、毛艶も冴えていて仕上がりは良い。
Pad4star

ブラックオニキス →馬体を見る
手足の長さのわりには胴部がコロンとしており、馬体全体のアンバランスが目立つ。
それでいて前駆は力強く、安定して先行することができ、どこまで粘れるか。

リスグラシュー →馬体を見る
ハーツクライ産駒に典型的な胴部の長さと手脚の長さで、やや重心が低く映る。
これから先の馬だが、現時点でこれだけ走っているのは、素質の高さの表れか。
Pad3star

サトノアリシア →馬体を見る
首がスラリと細く、長くて位置が高いが、前駆の盛り上がりは力強い。
シルエットからして、この先馬体が成長してきたときには強くなることが分かる。
Pad3star

クインズサリナ →馬体を見る
手脚が短く、重心が低く映るように、典型的な短距離馬の馬体を誇る。
顔つきから素直な気性が伝わってくるが、阪神のマイル戦は少し長いかも。
Pad3star

ヴィゼットジョリー →馬体を見る
ソウルスターリングよりも胴部が短いが、同じようなシルエットの美しさ。
マイルの距離までならば、仕上がりの良さと馬体のバランスの良さで克服できる。
Pad45star

ショーウェイ →馬体を見る
他のメンバーに比べて、馬体がコロンとして、筋肉量が多い短距離馬の馬体。
先々はスプリント戦で活躍してきそうな馬だが、今回ばかりは距離が長いだろう。
Pad3star

ゴールドケープ →馬体を見る
馬体を見る限りでは、幼さが抜けきっておらず、完成度という点ではいまひとつ。
表情を見ても、周囲を気にしている神経質な面があり、レースに集中できるか。
Pad3star

レーヌミノル →馬体を見る
昨年の覇者メジャーエンブレムに比べると、馬体全体のスケールは小さい。
表情を見ると、スイッチが入ってきており、走る気持ちが上がってきている。
Pad3star

ディーパワンサ →馬体を見る
手足が長くて背が高く、馬体全体のシルエットが美しく、完成度が高い。
毛艶も素晴らしく、筋肉のメリハリも十分で、現時点では申し分ない。
Pad5star

アリンナ →馬体を見る
くすんで見えるように、毛艶が生え始めてきて、時期的に仕上がりの悪さは否めない。
顔つきからは素直な気性が伝わってくるため、スムーズに力を出し切れるはず。
Pad3star

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阪神芝1600m

Newhanshin1600

向こう正面からのスタートで、最初のコーナーである3コーナーまでの距離は444mと長い。極端なポジション争いはなく、最後の直線が長いことも意識されるため、前半はほとんど無理をすることなくスムーズに流れる。

新阪神1600mのコースの特徴は、3~4コーナーにある。3コーナーにある残り5ハロン標識を切ってから、非常に緩やかなカーブが4コーナーまで続くため、各馬ゆったりとコーナーリングを開始する。旧阪神1600mのコースであれば、3コーナーから4コーナーにかけての擬似直線で前との差を詰めることができたが、新阪神1600mのコースではそれができない。だからこそ、先行馬はここで息を入れて、最後の直線に向くまでにスタミナを温存することができる。

最後の直線は474mもあり、直線に向いてから仕掛けても遅くはない。差し馬にとっては脚を余すということがなくなったが、3~4コーナーで楽をしている分、先行馬も簡単には止まらない。結局は、最後の長い直線での瞬発力勝負で勝敗は決することになる。もちろん、最後に急坂が待ち構えているので、スタミナに欠ける馬はここで脱落してしまうことになる。実力がはっきりと反映されるコースというよりも、ある程度のスタミナに支えられた瞬発力のある馬にとって最適の舞台である。

ただし、キャリア僅か数戦の若駒同士のレースということで、思わぬ馬が思わぬ暴走をしてしまい、ペースが急激に上がってしまうこともあり得る。また、スローが予測されるレースでは、外枠を引いた騎手が外々を回されるのを嫌って、多少強引にでも先行してくることもあり、これでペースが一気にはね上がってしまうこともある。基本的には上述のようにゆったりと流れやすいコースだが、各馬の出方には細心の注意を払いたい。

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阪神ジュベナイルFを当てるために知っておくべき2つのこと

Hjf

■1■2つの経験
平成3年より従来の阪神3歳Sは牝馬限定に変更され、さらに平成13年より名称を「阪神ジュベナイルフィリーズ」と改められた。わずか数戦のキャリアで臨んでくる馬がほとんどで、各馬の力の比較が難しい。実はこれといった傾向はないのだが、以下2つの経験をしている馬にとっては、かなり有利なレースになる。このレースを勝つためには、いずれかを経験していることが望ましい。

1、1600m以上の距離
2、坂のあるコース

「早熟の短距離馬」が多く出走してくるため、このレースに臨むまでのステップとして、1600mよりも短い距離を使ってくる馬が多い。これまでにマイルの距離や直線に坂のあるコースを走ったことがない馬たちが、いきなりG1レースの厳しい流れの中に放り込まれ、直線に坂のある1600mのコースを走ると、確実にスタミナ切れを起こすことになる。1600m以上の距離、もしくは直線に坂のあるようなタフなレースを走った経験がないと、このレースで勝ち切ることは難しい。

■2■関東馬とっては厳しいレース
この時期の牝馬にとって、長距離輸送をしてレースに臨むことは条件的に厳しい。よって、関東馬がこのレースを勝つには、関西に一度遠征した経験があるか、もしくは実力が一枚も二枚も上でなくてはならない。現に過去10年で、初長距離輸送でこのレースを制した関東馬は3冠馬となったアパパネだけである。彼女ぐらいの実力を持っていないと、初めて長距離輸送をして、並みいる関西馬たちを倒すことはできない。逆に言うと、このレースを勝った関東馬は相当な実力の持ち主であるということになる。


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信じる者は


チャンピオンズC2016―観戦記―
内枠を利したモンドクラッセとアスカノロマンが先頭争いをし、そのすぐあとにコパノリッキーやブライトラインという先行馬たちが続き、前半800mが48秒8、後半が49秒5という平均的なペースで流れた。数字上はミドルペースでも、結果的には後方から差した馬たちにとって有利な流れになったのは、5ハロン目から11秒8、6ハロン目も11秒8と続いて急激にペースアップしたことによる。このあたりから先行した馬たちは息が入らなくなり、我慢してついて行った差し馬たちの最後の最後における逆転につながった。

勝ったサウンドトゥルーは、とにかく末脚が確実である。どのような展開でも確実に差し込んでこられるのは、あきらめずに最後まで走ることができるからだろう。それは案外難しいことで、途中でレースをやめてしまったり、苦しくなってから踏ん張れなかったりする馬が(たとえオープン馬でも)多い中、コンスタントに走り続けているからこそ、展開が向いたときにチャンスが訪れるのだ。叩き3戦目で体調はピークであったろうし、小回りを意識してジョッキーたちが早めに仕掛けることで差しが決まりやすいチャンピオンCの舞台もこの馬に向いた。

大野拓弥騎手は腹を括って、ほぼ最後方からの差しに徹していた。もう少し前のポジションへと馬を促したくなるのが普通の騎手の心情だが、今回はサウンドトゥルーのリズムで走らせて、届かなければそれで仕方ないという乗り方であった。3着が2度続いている流れの中で、このような決め打ちはなかなかできないものである。してやったりというか、信じる者は救われたという内容と結果であった。

1番人気ながらも敗れたアウォーディーは、道中で手応えがあやしくなり、最後の直線では先頭に立ってから気を抜いてしまった。道中でズブさを見せたのは、砂を被ったからか、それとも急激にペースアップしたからか、いずれにせよこれまで楽な競馬をして6連勝してきたことが今回に限っては裏目に出た。道中で気の難しさを見せるのも、最後の直線でソラを使うのも根本は同じで、初めての厳しいダートレースに巻き込まれて、アウォーディー自身が苦しかったからである。それでもここまで走ったのだから、この馬のダート馬としてのポテンシャルは相当に高い。

アウォーディーに関してひとつ気になったのは、道中で手応えが悪くなり、一旦下がりかけた場面でにおいて、すぐ外にいたブライトアイディアの幸英明騎手が進路を譲ったことだ。たとえ相手が1番人気馬であり、自分の馬が15番人気であったとしても、あそこで外から蓋を(ブロック)しておけば、もしかするとアウォーディーは上がってゆけず、馬群に沈んでいた可能性もある(もしくはギリギリで抜け出して勝っていたかもしれない)。譲り合いの精神は大切だが、そこは勝負ごとであり、シビアに乗ってもらいたかった。そんなドメスティックな競馬は見たくない。

厳しいペースを3着に粘り込んだアスカノロマンは力を全て出し切っている。中京ダート1800mコースは小回りであり、内枠を引いて、内ラチ沿いを走ることができる馬にとって明らかに有利になる。昨年の勝ち馬サンビスタがそうであったように、ハイペースで前を攻めたとしても、内をピッタリと回ることでカバーできるのである。そう考えると、外を回って先行したモーニンやゴールドドリーム、コパノリッキーらにとっては非常に厳しいレースであった。

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弱点を見せていないことこそが無敗馬の弱点だ

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「無敗という事実には無限の可能性がある」

競馬仲間である高校時代の友人から教えてもらったこの概念を、私は今でもはっきりと覚えている。彼は今や大学の教授になったほどの数学オタクで、人に教えるのも上手く、高校に入ってから数学が苦手になった私は、よく彼に教えてもらっていた。彼に補助線を引いてもらうと、それまでの霧が一気に晴れたように感じたものだ。
彼がこの言葉を発したのは、98年のNHKマイルCでのこと。新設されて間もないG1レースで、当時はスピードと仕上がりの速さに優る外国産馬の独壇場になっていた。そして、この年のNHKマイルCには、無敗の馬がなんと4頭も出走してきたのである。新馬戦から4連勝中のエルコンドルパサーが1番人気に推され、トキオパーフェクトやロードアックス、シンコウエドワードがそれに続いた。

無敗の馬たちの中でどの馬が本当に強いのか、私たちは嬉々として予想した。たとえ1度でも負けていたら、その馬の能力の限界はある程度において推測することができるが、事実として1度も負けたことがないのだから、能力の底がどこなのか分からない。彼が言いたかったのは、実無限とか可能無限とか、アルキメデスは亀に追いつくか追いつかないのか、そういう数学的なことだったのかもしれない。その隣で私は、もしかするとシンボリルドルフのような名馬が潜んでいるかもしれない、と果てしない空想に耽っていた。

結果としては、エルコンドルパサーが5連勝で危なげなくNHKマイルCを制し、2着にもシンコウエドワードが突っ込み、無敗馬同士のワンツーフィニッシュとなった。エルコンドルパサーはその後、ジャパンカップを3歳にして勝利し、海を渡って凱旋門賞ではモンジューの2着と、世界レベルの伝説の名馬となった。私は無敗の馬の無限の可能性を改めて体感したと共に、エルコンドルパサー以外の無敗の3頭が敗れ、その後は鳴かず飛ばずであった事実も同時に確認した。無敗とは、いつか負けるというサインでもあるということを。

今となっては、無敗であることはリスクでもあることを私は知っている。何と言っても、無敗であることの最大のリスクは、弱点が分からないまま、ここまで来てしまったことだ。無敗のキタノカチドキに跨って74年のダービーに出走した、武邦彦騎手のレース後のひと言に、そのことは表れている。

(週刊Gallopを買い忘れた方や、超馬券のヒントだけ読みたい方はこちら
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すっきりと仕上がったロワジャルダン:5つ☆

アウォーディー →馬体を見る
各パーツが長く、伸びがあって、サラブレッドとしての美しさがある。
やや腰高に映るように、どちらかというとスピードタイプであり距離は合う。
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ラニ →馬体を見る
兄弟のアウォーディーと比べて、手脚の長さ以外はまったく馬体は似ていない。
表情からは伝わってこないが、気性的に難しいところがあるのは確かなのだろう。
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アスカロマン →馬体を見る
前駆が勝っていて、いかにもパワーとスピードで勝負するダート馬らしい体型。
表情は難しさが伝わってくるように、ギリギリまで仕上げられている。
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コパノリッキー →馬体を見る
大型馬のわりには大きく見せないのは、全体のバランス(均整)が極めて良いから。
冬場になって、やや皮膚に厚みが出てきているが、それでも走るので問題ない。
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モーニン →馬体を見る
前駆が力強く、腰高に映るように、典型的なダートのスピード馬の馬体である。
フェブラリーSは馬場が湿ったことに助けられたが、基本的には1400mがベスト。
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アポロケンタッキー →馬体を見る
手脚が短く、全体の重心が低いため、重厚感あふれる体つきになっている。
パワーだけで粘り込めるレースを得意とし、今回も同じような流れになるかどうか。
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ゴールドドリーム →馬体を見る
馬体全体のシルエットが四角く角ばって映るように、やや硬さは感じさせる馬体。
それでも前後躯の力強さは3歳随一であり、推進力を確実に発揮できる理由である。
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ノンコノユメ →馬体を見る
このメンバーの中に入ると、どうしても線の細さが目立ち、非力に映るのは仕方ない。
馬体重も含め、それでも第一線級で活躍しているのは、天性の木の強さがあるのだろう。
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サウンドトゥルー →馬体を見る
前後躯にふっくらとした良い筋肉がつき、叩かれつつ体調は上向きになっている。
胴部がコロンとして短く見えるように、距離短縮はプラス材料になるはず。
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ロワジャルダン →馬体を見る
腹が巻き上がっているように映るのはいつものことで、ダート馬らしくはない。
それでも、これまでで最もすっきりと仕上がっていて、体調は抜群に良いはず。
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