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現代の日本競馬は枠順のゲームである③

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現代の日本競馬はスローペース化に拍車がかかり、馬群の内で脚をためられた馬は直線で伸び、馬群の外々を回らされた馬は脚を失って止まってしまうレースばかりが目に付くようになった。そして、馬群の内側を走ることで圧倒的に有利になる馬、または外を回らざるをえずに勝ち目がほとんどなくなってしまう馬が、枠順が決まった時点で分かるようになってしまった。

当連載の第40回「動物学的視点から見ても内の2、3番手こそ勝利への最短ルートだ」にも書いたように、公開抽選で行われた2014年の有馬記念は、内枠を引き当てたジェンティルドンナが有終の美を飾り、外枠をつかまされたゴールドシップやジャスタウェイは敗れ去った。これらの名馬たちの間に実力差があったわけではなく、ただ単に内枠の恩恵を受けたジェンティルドンナが外枠に苦しめられた2頭に先着しただけの話であった。もしかすると、外枠の不利をはねのけて勝ってしまうかもと淡い期待をしてみても、現実はいつも内枠を引いて馬群の内を走った馬が勝つのだ。

スローペースでは、馬群の外々を回された馬に距離ロスが生じて不利になってしまう。ペースが遅くなると、どの馬も少しでも前に行きたいと思い、こぞって先行するため、馬群は団子状態に密集しやすい。先頭の馬から後方の馬まで馬群が縦に長く伸びるのではなく、先頭から後方までの距離がぎゅっと詰まって、馬群は横にふくらむのである。そうすると、馬群の外を回らされた馬は内を走る馬に比べて、コーナーを回れば回るほど、かなり余計な距離を走らされることになる。これがスローペースにおける、内枠有利・外枠不利の基本的なカラクリである。

前回は1990年から今年に至るまでの、日本ダービーのペースの移り変わりについて見たが、今回は勝ち馬の枠番について一望してみたい。

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