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集中連載:現代のコアな競馬ファンがすなる一口馬主というものを(第28回)

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クインアマランサスがノーザンファームしがらきに放牧に出され、すでに4か月が経とうとしている。もう1度、馬をつくりなおしていることが分かるし、厩舎長のコメントからも成長が伝わってくる。「これからどんどん良くなってくると思いますよ」、「いい具合に成長しているなと実感します」という言葉からは、それが定型文だと分かっていても、遥かなる期待を抱かないわけにはいかない。やはり1勝して、こうして時間を掛けて成長を促すことができることは大きい。「この秋は一気にオープンまで行くと思うよ」と周りの競馬友だちに話すと、フンと鼻で笑われるが、私の内心では半分本気でそう思っている。

クインアマランサスは順調に成長している一方、もう1頭の出資馬である2歳馬ジャスパーゲラン(父フレンチデピュティ)の調教が頓挫してしまっており、デビューの見通しが立っていない。調教→放牧中に怪我→調教再開→放牧中に怪我→怪我が治ってきたと思いきや左前肢に骨瘤が出るという流れで、現在はウォーキングマシンとトレッドミルのみで調整している。岡田牧雄さんからも「丈夫な馬だと思う」と聞いていたし、ノルマンディファームのスタッフの方々も「動く馬」と評価してもらっているだけに、何とかアクシデントを乗り越えてくれることを切に願う。

比較的早い時期にデビューできると踏んでいたジャスパーゲランが、こうして遅々として足踏みをしているのを見ると、2歳夏の時期からデビューできるサラブレッドは、ただそれだけでエリートなのだと思うようになった。競走馬としてターフの上を走るだけでも大変な馬もいる中、早い時期から厳しい調教に耐え、怪我や病気、アクシデントを乗り越え(もしくは回避し)、ゲートインできることがどれだけ凄いことか。かつては夏競馬でデビューする馬は早熟で尻すぼみだと勝手に見下ろしていたが、そうではないのだ。早い時期にデユーできる彼ら彼女らはエリートである。これは一口馬主を始めて分かったことのひとつだ。

それにしても、ジャスパーゲランは馬体重が増え、良い体つきになっている。前駆に力強さがあり、トモにも実が少しずつ入ってきて、全体のバランスが整ってきている。顔つきも凛々しく、筋肉にも柔らかみがある。実はジャスパーゲランの2つ上の兄サウンドフォース(父ダイワメジャー)は、千葉サラブレッドセールで1番時計を出して高値で買われた馬であり、デビュー前の調教であのワンダーアキュートに先着したという素質馬であった。残念ながら大成することはなかったが、祖母メガミゲランから伝わるスピードや走る資質は確かなのだ。時間が掛かってもいい。アクシデントや怪我を乗り越えて競走馬としてデビューし、とにかく無事に走り続けてもらいたい。そうすれば、同じ高野友和厩舎から、私の出資馬でもある2頭のダート馬が、重賞レースにそろい踏みする日は来るのではないか。

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Photo by 三浦晃一

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Comments

治郎丸さんいつもお疲れ様なんです(^^;ヒカルアマランサスもジャスパーゲランも今は信じて待つしかないですね。とはいうもののただ信じて待つとゆうのは簡単なようで凄く難しいことだと思います。頭では理解していても気持ちがその理解を超えて加速しますよね。例えるなら自分のお気に入りのドラマの結末が気になり頭では来週までわからないと頭では理解出来るんですが気になって仕方ないですよね。立場が変わると見えてくるモノも違ってくるのでいろいろな意味で楽しみでもあり不安でもありますよね。とにかく今は2頭とも無事に頑張って欲しいですね。

Posted by: ユビキタス | September 19, 2017 at 03:31 PM

ユビキタスさん

こんにちは。

はい、一口馬主で大切なことは、ただひたすら待つことなのかもしれませんね。

簡単なようで難しいことです。

すぐ結果を求めてしまいがちな世の中で、これほどまでに待つことが強いられる遊びも珍しいかもしれません。

だからこそ、走ってくれたときの喜びも大きいのでしょうが。

Posted by: 治郎丸敬之 | September 20, 2017 at 12:04 AM

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