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ダメージが残るレースを走った馬に気をつけろ

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昨年末の有馬記念で有終の美を飾ったキタサンブラックは、まぎれもない名馬であった。長い手肢を最大限に使った大きなストライドで逃げ・先行し、どこまで走ってもスタミナが尽きることはない。若駒の頃はヒョロッと頼りなく見えた馬体も、古馬になってから大きく成長し、サラブレッドとしての理想的な姿へと完成された。人間の指示どおりに動ける賢さがあり、常にリラックスして余計な力を使わない。ハードな調教に耐え、苛酷なレースでも最後まであきらめずに走り切った。

美点を挙げていけばキリがないが、キタサンブラックの最大の強みは体力にあったと思う。回復力があったということだ。キタサンブラックほど、厳しい条件や場面をはね返してきた馬はいない。並みの一流馬であればへこたれてしまう状況であっても、それをものともせずに走り続け、勝利を重ねた。

あらゆる距離や馬場、コースの形状で行われる中で、馬にとって最もダメージが残ってしまうのは、以下の3つの条件下で行われるレースである。

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明らかに馬体が成長したミッキースワロー:5つ☆

☆AJCC
ミッキースワロー →馬体を見る
3歳時に比べて、明らかに馬体が成長し、特に前駆の盛り上がり方は素晴らしい。
やや腹回りに余裕はあるが、毛艶は良く、ひと叩きされると仕上がりそう。
Pad5star

ゴールドアクター →馬体を見る
7歳馬にしては毛艶が良く筋肉も柔らかいが、全盛期に比べると下降線か。
馬体全体のバランスが良く、スタミナが豊富で大きく崩れるイメージはない。
Pad3star

ダンビュライト →馬体を見る
若駒の頃に比べて、馬体がさらにすらっと伸びて、すっきりしてきた印象を受ける。
その分、筋肉量が少なく、力強さに欠けているように映るが、どう結果に出るか。
Pad3star

レジェンドセラー →馬体を見る
毛艶は良く、筋肉もふっくらとついて、現在の好調を物語っている好馬体。
胴部や詰まっているように映り、全体的にはやや窮屈さを感じさせる。
Pad3star

ショウナンバッハ →馬体を見る
使ってきている割には毛艶が冴えず、線の細さが目立つのはステイヤーゆえ。
前駆は筋肉のメリハリと胴部には伸びがあって、あとは気持ちの激しさをどう抑えるか。
Pad3star

ブラックバゴ →馬体を見る
しっとりとした皮膚感は、6歳馬のそれとは思えず、現在の体調の良さが伝わってくる。
顔つきも精悍で、気性面で難しさがあるのだろうが、スムーズにレースができれば。
Pad4star

☆東海S
テイエムジンソク →馬体を見る
とてもダート馬とは思えないすらっとした馬体で、どこからあのパワーが出てくるのか。
手足も長く、スタミナも豊富にあって、乗り方次第では今年のダートは総なめできる。
Pad4star

クインズサターン →馬体を見る
馬体全体のシルエットが美しく、母系のスピード感が前面に出ている好馬体を誇る。
厳寒期にもかかわらず、黒く見えるほどに毛艶も素晴らしく絶好調。
Pad45star

ローズプリンスダム →馬体を見る
胴部には長さがあるが、それに前後躯の力強さが伴わず、ややアンバランスな馬体。
黒光りする毛艶は抜群で、体調は万全で、この馬の力は出し切れる仕上がり。
Pad3star

モルトベーネ →馬体を見る
胴部の長さのわりには手脚が短く、重心が低く映る短距離向きの馬体。
冬場だけにさすがに毛艶は冴えず、もう少し暖かくなってから良くなるはず。
Pad3star

ドラゴンバローズ →馬体を見る
手足がスラリと長くて、走るキングカメハメハ産駒の典型的な馬体を誇る。
トモ高に映るように、やや前駆が硬くて、それゆえにダートの方が走りやすい。
Pad3star

オールマンリバー →馬体を見る
この馬もキングカメハメハ産駒で、馬体的にはドラゴンバローズの方が良く見える。
それでも力強さはこちらが上で、もうひと絞りできれば走ってくるパワフルな馬体。
Pad3star

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AJCCを当てるために知っておくべき3つのこと

Ajcc

■1■やっぱり前に行ける馬が有利
12.7-11.3-12.7-12.3-12.2-12.1-12.1-12.2-11.8-11.9-12.3(61.2-60.3)S
12.3-11.8-12.5-12.2-12.7-12.4-12.0-12.1-11.6-11.7-12.6(61.5-60.0)S
12.3-11.3-12.7-12.2-12.0-12.4-12.4-12.2-11.9-11.2-12.0(60.5-59.7)M
13.0-11.9-13.0-12.8-12.7-12.5-11.8-11.4-11.5-11.3-12.3(63.4-58.3)S
12.6-11.3-13.4-13.2-13.3-12.5-12.4-12.3-12.1-12.0-12.2(63.8-61.0)S
12.3-11.5-12.2-11.6-12.1-12.2-12.4-12.5-12.1-11.5-12.7(59.7-61.2)H
12.5-11.1-12.9-12.2-12.4-12.3-11.9-12.3-12.4-11.9-12.1(61.1-60.6)M
12.6-11.7-13.4-13.2-12.1-11.9-12.1-12.0-11.4-11.2-12.0(63.0-58.7)S
12.3-11.2-12.8-12.2-12.3-12.0-12.0-11.8-11.6-11.8-12.0(60.8-59.2)S
12.6-10.8-12.4-11.9-11.9-12.3-11.8-11.9-12.2-11.8-12.3(59.6-60.0)M

前半が上りで、後半が下りというアップダウンの影響も大きいのだが、過去10年間のラップタイムを見るだけで、スローペースになりやすいことが分かる。同じ条件で行われるオールカマーほど極端ではないが、それでもやっぱり前に行ける馬が有利になる。

■2■長くいい脚を使えるタイプ
中山2200mコースの特性として、第2コーナーから最終コーナーにかけて、フォルスストレート(偽直線)を約500m下って最後の直線に向かうことになる。ラスト1000mのラップが速いのはそういうことでもあり、良い脚を長く使えるタイプの馬に適した舞台である。過去の勝ち馬を見てみると、マツリダゴッホしかり、ネヴァブションしかり、瞬発力勝負では分が悪いが、スピードを持続させる力に富んだ馬が強い。

■3■イマイチくんを狙え
古くはマチカネタンホイザやマチカネキンノホシ、エアシェイディから、最近ではディサイファまで、大レースではあと少しパンチ力が足りない馬たちが、AJCCでは見事に勝ち切ったケースが多い。時期的にG1級の馬が出走してこないことで出番が回ってくること、そして、現代の主流の瞬発力とスピードではなく、スタミナとパワーという反対のベクトルを問われるレースになりやすいことが理由として挙げられる。他のレースではなかなか勝ち切れなかったイマイチくんをここで狙ってみるのも面白い。

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競馬は複雑なゲームである(その1)

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昨年末、競馬好きの若者と出会った。彼は膨大なデータを駆使し、結論を導き出す。世間一般の人たちから見ると、単なる競馬オタクにすぎないのだろうが、競馬という予想ゲームが大好きなことは伝わってきた。かつての私がそうであったように、彼はまるでこれから競馬に起こるすべてを知っているかのように振る舞い、そこにも私はシンパシーを感じた。ほんとうは一歩先の未来など誰にも分からないし、彼も僕も予想した馬券がほとんど当たらないにもかかわらずだ。

私はちょっと意地悪な質問をしてみた。「馬券で儲けるのは難しいよね。控除率が25%というギャンブルに身を投じる以上、僕たちは大数の法則を避けて通ることはできないから、最終的には理論上の期待値である75%の回収率に収束していってしまう」。彼は間を空けることなく、私が期待した答えを返してくれた。「僕みたいに誰も知らない情報やデータを持っている一部の人たちは、例外だと思います」

気持ちは痛いほどよく理解できる。20年前の私も、絶対に納得しなかったであろう。だからこそ、あわよくば自分だけは回収率75%に収束されないと信じる人々と今の私の間にある溝の正体も分かる。それは馬券における技術の存在である。理論上の期待値は、あくまでも競馬の賭けに技術が介在しないという前提での数字である。もし競馬の賭けに技術が介在するのであれば、期待値はあくまでも理論上のものであり、その技術の有無によって期待値は大きく変わってしまうことになる。

たとえば、サイコロを振ったとして、もし奇数を出す技術があるのであれば、奇数が出る期待値は50%ではなくなってしまう。その技術が確かなものであればあるほど、奇数が出る期待値は100%に近づき、偶数が出ることを期待するのは難しくなる。競馬で言うと、勝ち馬、もしくは2着・3着に入る馬を予測できる技術があるのであれば、その技術を持つ者にとっての期待値は75%ではなくなってしまうのだ。

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黒光りする馬体の ジェネラーレウーノ:5つ☆

☆日経新春杯
パフォーマプロミス →馬体を見る
馬体全体のバランスもよく、筋肉も鍛え上げられて力強さが伝わってくる。
さすが藤原厩舎の管理馬という馬体だが、あとはクラスが上って精神面がどう出るか。
Pad4star

ロードヴァンドール →馬体を見る
ダイワメジャー産駒らしい前後躯の力強さはあるが、首は長くて細さが残っている。
このあたりが距離をこなせる理由であり、毛艶も良く、好調を維持している。
Pad4star

モンドインテロ →馬体を見る
コロンとして映るように、いかにもパワータイプの馬体で距離延長はマイナスか。
母系のブライアンズタイムの血が出ているのは、走るディープインパクト産駒の典型。
Pad3star

ソールインパクト →馬体を見る 
手足がスラリと長く、こちらは同じディープ産駒でも距離が延びて良いタイプ。
ただ、芦毛だからということはあるが、筋肉のメリハリは物足りないように映る。
Pad3star

ベルーフ →馬体を見る
相変わらず前駆の力強さは目立っているが、硬さもあり、厳寒期にそこがどう出るか。
腹回りにも余裕があるように、ひと叩きされて、もうひと絞りできれば仕上がる。
Pad3star

☆京成杯
コズミックフォース →馬体を見る
明け3歳馬とは思えないほどの馬体の伸びと雄大さがあり、将来性は高い。
筋肉のメリハリという点ではもう少しなので、使われつつ強くなってゆくはず。
Pad4star

イエッツト →馬体を見る
頭の位置が少し高く映るように、入れ込んでいるのか、やや力んで立っている。
筋肉のメリハリに欠けるように、まだ馬体には幼さが残っていて、これからの馬。
Pad3star

デルタバローズ →馬体を見る
腹回りはしっかりとして、ダートや重馬場を苦にしない、パワータイプに見える。
スッと立てている姿は好印象だが、まだ全体的に馬体が幼く、メリハリに欠ける。
Pad3star

ジェネラーレウーノ →馬体を見る
黒光りする馬体の毛艶は素晴らしく、全体にも伸びがあってシルエットは文句なし。
馬体としての完成度はまだまだだが、筋肉がついてくれば良くなってゆくはず。
Pad5star

サクステッド →馬体を見る
皮膚感にやや硬さがあるように、ダート競馬に向いているような馬体と見る。
血統的にも力強さはあるはずなので、今の中山競馬場の馬場は合うかもしれない。
Pad3star

コスモイグナーツ →馬体を見る
全体的に馬体に伸びがあって、首差しもスラリと伸びているが、やや細くて頼りない。
黒光りする毛艶の良さは素晴らしく、皮膚も薄くて柔らかそう。
Pad3star

ダブルシャープ →馬体を見る
しっかりと鍛え上げられているのだろうか、前後躯にきっちりと実が入っている。
全体のバランスとしては、やや前が勝っている印象を受けるが、京成杯の馬場には合う。
Pad3star

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京成杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Keisseihai

仕上がりが遅くて重賞路線に乗り切れなかった馬や、あと一歩のところで賞金を加算できなかった馬たちが出走してくるレース。勝ち馬エイシンフラッシュはダービー馬となったが、時期が時期だけに、今後のローテーションを考えて止む得なく出走してきた馬がほとんどで、基本的にはクラシックにはつながりにくい。

■1■先行馬にとって有利なレース
12.6-11.1-13.1-13.0-13.0-12.2-12.5-11.9-11.4-12.4(62.8-60.4)S
12.6-11.6-13.4-12.2-12.5-12.1-12.2-11.4-11.4-12.2(62.3-59.3)S
12.5-10.7-12.6-12.0-13.0-12.6-12.9-12.0-12.4-12.2(60.8-62.1)H
12.1-11.5-12.6-12.6-13.2-12.6-12.6-11.7-11.6-12.2(62.0-60.7)S
12.5-11.1-13.6-12.7-13.3-12.6-12.6-12.4-11.4-11.4(63.2-60.4)S
12.6-11.0-12.4-12.0-12.3-11.9-12.1-12.1-12.1-12.4(60.3-60.6)M 2011年
12.4-10.8-11.9-12.3-13.0-12.7-12.3-11.8-11.7-11.7(60.4-60.2)M
12.6-11.0-12.6-11.8-13.0-13.1-12.7-11.9-11.6-12.0(61.0-61.3)M
12.4-11.0-12.9-11.7-12.6-11.7-12.0-11.9-12.3-12.6(60.6-60.5)M 2014年
12.4-10.8-13.1-12.5-13.1-12.7-12.0-11.7-11.7-12.3(61.9-60.4)S
12.7-10.8-13.1-12.4-12.8-12.0-11.9-11.7-11.8-12.2(61.8-59.6)S
12.6-11.2-13.1-12.1-12.6-12.2-12.4-12.2-12.0-12.1(61.6-60.9)S

過去10年のラップを見てみると、2011年と2014年以外のほとんどのレースにおいて、13秒台のラップが続出しており、一様に、序盤、中盤が緩んでいることが分かる。4つコーナーを回る中山2000m戦のコースの形態上、仕方のないことではあるが、これだけ緩むと前に行った馬にとっては明らかに有利なレースになる。スッと先行できない、器用さに欠ける馬にとっては厳しいレースとなる。

■2■パワー優先
上がり時計も掛かっていることからも分かるように、この時期の中山競馬場の馬場は、通常に比べて重く、力を要する状態になる。そのため、当然のことながら、2000mという字ズラ以上のスタミナも問われる。アドマイヤベガ、マーベラスサンデー、ステイゴールド、ブライアンズタイム、マヤノトップガンなど、ダートや長距離戦にも実績のある種牡馬の産駒が、このレースで活躍しているのも頷ける話である。つまり、スピードや瞬発力という要素ではなく、パワーとスタミナを有しているタイプの馬を狙うべきである。

■3■意外や外枠有利
道中が緩む小回りコースにもかかわらず、真ん中よりも外から発走し、馬群の外を回った馬の方に軍配が上がっている。これは時期的に馬場の内側が傷んで(荒れて)きているということだけではなく、まだキャリアの浅い馬たちが大勢を占めているため、外枠から外を回ってスムーズに走られた方が力を出し切りやすいということを意味している。ダービーを豪快に差し切ったエイシンフラッシュでさえも、このレースでは2、3番手の外に付けて、スッと抜け出す競馬をしていたことを忘れてはいけない。

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日経新春杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Nikkeisinsyunhai

京都の2400mはスローの瞬発力勝負になりやすい典型的なコースである。スタートしてから最初のコーナーまでが597mとかなり長いため、無理な先行争いもまずなく、1コーナーに入るとひと息入る。最後の直線が長いことを考えると、向う正面で自ら動く馬もさほどおらず、通常、各馬が動き始めるのは丘の坂下から。そこからラスト4ハロンの上がり勝負になる。

実際に過去10年間の日経新春杯のラップタイムを見てみると、その傾向がよく分かる。

2008年 アドマイヤモナーク
12.5-11.4-11.3-12.7-12.8-12.6-12.5-12.3-11.9-12.2-12.2-13.0(73.3-74.1)M
47.9-50.2-49.3

2009年 テイエムプリキュア
12.7-11.3-11.7-12.7-12.7-12.6-12.6-12.1-11.6-11.9-11.9-12.8(73.7-72.9)M
48.4-50.0-48.2

2010年 メイショウベルーガ
12.7-10.3-11.0-12.4-12.5-12.4-12.3-12.9-12.1-11.9-12.1-11.8(71.3-73.1)H
46.4-50.1-47.9

2011年 ルーラーシップ
12.6-10.8-10.8-12.7-13.2-12.6-12.6-12.9-11.9-11.1-11.6-11.8(72.7-71.9)M
46.9-51.3-46.4

2012年 トゥザグローリー
12.3-11.0-11.3-12.2-12.3-12.5-12.4-12.8-11.8-11.5-11.7-11.9(71.6-72.1)M
46.8-50.0-46.9

2013年 カポーティスター
12.5-11.6-11.8-12.2-12.3-12.3-12.5-12.5-12.1-11.9-11.6-11.7(60.4-59.8)M
48.1-49.6-47.3

2014年 サトノブレス
13.1-11.5-11.3-12.3-12.0-12.8-12.5-12.2-12.0-11.9-11.0-11.8(60.2-58.9)S
48.2-49.5-46.7

2015年 アドマイヤデウス
12.8-11.3-11.6-12.4-12.4-12.3-12.6-12.7-12.3-11.6-11.3-11.5(60.5-59.4)S
48.1-50.0-46.7

2016年 レーヴミストラル
13.1-11.2-11.8-13.0-12.9-12.4-12.8-12.0-11.6-11.7-11.8-11.6(62.0-58.7)S
49.1-50.1-46.7

2017年ミッキーロケット
12.8-11.5-11.3-12.2-12.4-12.3-12.3-12.5-12.0-12.5-11.8-12.1(60.2-60.9)M
47.8-49.2-48.4

前後半のラップタイムから判断すると、ハイペースとなったのは2010年だけで、それ以外の年は、ミドル~スローペースとなっている。何よりも注目すべきは、前半中盤後半に分けた800mずつのラップタイムである。京都2400m外回りで行われる日経新春杯の特徴的な流れとして、「速緩速」もしくは「緩緩速」というリズムのレースが多く目立ち、典型的な上がり4ハロンの競馬になっていることが分かる。

以上のことから、3つのポイントが導き出される。

①内枠有利
②上がりの競馬に強い馬
③サンデーサイレンス直仔の産駒

①の内枠有利は言うまでもない。道中がこれだけスローに流れやすい以上、4つのコーナーで外々を回されてしまう外枠を引いた馬はロスが大きいということである。すんなり前に位置できる脚質の馬であれば大した問題ではないが、ギリギリまで脚を溜めて瞬発力勝負に賭けたい差し馬にとっては、内枠は願ったり叶ったりの枠になる。

3コーナーの丘の坂下から一気に動き始めるレースになりやすい以上、追っつけて伸びるような馬ではなく、一気にトップギアに入り、②上がりの競馬(ラスト4ハロンのスピード勝負)に強い馬にとって有利になる。スタミナよりも、折り合いさえつけばスピードの爆発力の方が問われるということである。

そういった意味において、③のサンデーサイレンス産駒が得意とする舞台であることが分かる。サンデーサイレンス直仔がいなくなった以降のサンプルは少ないが、それ以前の4年間では勝率15%、連対率26%という圧倒的な数字を残していた。今後は父から瞬発力を受け継いだ、サンデーサイレンス直仔の産駒、または母の父がサンデーサイレンスという血統の馬にも期待が出来るだろう。

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集中連載:現代のコアな競馬ファンがすなる一口馬主というものを(第29回)

Hitokuti29

昨年末、シルクホースクラブのパーティーに参加してきた。一口馬主として懇親会に参加することは、私にとっては初めての経験であり、会場に入る前から胸が高まって仕方なかった。そのせいだろうか、肝心の招待状を忘れてしまい、受付に事情を説明すると、「会員ナンバーを教えてもらえませんか?」とのこと。会員証を持ち歩く習慣がないため、自宅に電話して妻に引き出しを引っ張り出して探し出してもらい、写メで送ってもらった。送られてきた会員証の写真をそのまま提示したところ、「これはノルマンディーさんのですね…」と言われ、よく見てみると本当にノルマンディーの会員証(笑)!顔から火が出るほど恥ずかしかった。そんなやりとりを通しつつ、招き入れてくださった快い対応に感謝したい。

パーティーが始まる頃には、数えきれないほどの一口馬主の方々や競馬関係者が集まり、会場には熱気が充満していた。過去にも何度か参加したことのある方の話によると、ここまでたくさん一口馬主の方々がいるのは初めて、今までで最も人数が多いのではないかとのこと。道を歩けば棒に当たるではないが、会場を普通に歩いているだけで、ミルコ・デムーロ騎手やその弟のクリスチャン・デムーロ騎手、シュタルケ騎手や横山典弘騎手らとすれ違う距離感の近さが素晴らしい。コアな競馬ファンが馬券を買うだけではなく、一口馬主としても競馬産業を支え、彼らが一口馬主クラブのパーティーや懇親会を通じて、騎手や調教師たちと触れ合う(コミュニケーションが生まれる)という形が今の時代である。

Hitokuti2901

シルクホースクラブ代表の阿部幸也氏とシルクレーシングの米本昌史氏のあいさつからスタートした。阿部さんとはシルクホースクラブが社台グループと提携する前に競馬場でお会いしたことがあり、その当時はクラブ所属馬が1勝もできずに競馬場を後にすることもよくあるし、クラブ所属馬が1勝でもしてくれると嬉しいとおっしゃっていた。勝利に飢えていた頃の阿部さんも好きだが、今こうして大きな舞台に立ち、所属馬を凱旋門賞に連れていきたいと語る阿部さんも好きだと思った。小休止があって、全ジョッキーたちが壇上に上がり、当日の天皇賞・秋を見事な騎乗で制した武豊騎手の挨拶があった。いつもどおりユーモアとウィットに富み、シルクの馬にもっと乗りたいと皮肉をはさみつつ、さすが日本一の騎手であることを体現していた。藤田菜七子騎手もプレゼンターとして登場し、会場は異常に盛り上がった。

愛馬クインアマランサスを管理する高野友和調教師に話を伺いたいと思っていたが、残念ながら今回は出席していないらしい。肩透かしを食らった気持ちになっていると、週刊Gallopの元編集長の鈴木さんを通じて、橋口慎介調教師と話すことができた。お父さまである橋口弘次郎元調教師やワンアンドオンリーの印象があるからか、とても開業して2年目だとは思えないほど私の中に名前が浸透しており、しかも同じ年(生まれた月も同じ!)であることも判明して、何かの縁を感じてしまうほどであった。こうして人間的な部分に触れることができると、次の出資馬は橋口慎介厩舎に所属する馬を選びたいと、選択肢の幅が広がる。クインアマランサスもジャスパーゲランもそうだが、私は結局のところ、そうした人間関係で馬に出資するタイプなのだろう。この人と一緒に愛馬を応援したいという気持ちが馬主としての私の原点なのだ。

Hitokuti2902


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パワー・スタミナ・器用さのある中山競馬場向きの馬を狙え

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私が初めて競馬場に足を踏み入れたのは、東京競馬場であった。入場門をくぐり、顔を上げて、競馬場を見渡した瞬間、これまで見たことのない空の大きさに圧倒された。他のスポーツの場、たとえば野球場や競技場やスタジアムにはなかった、大きな空が競馬場には広がっていた。テレビの奥にこんな大きな空が広がっていたことに驚き、今の今まで、この歳になるまで、競馬とがなかったことを恥ずかしく思った。こんな素晴らしき世界が広がっていることに、なぜもっと早く気がつかなかったのだろうか。何をやっていたのかと。

東京競馬場が私を虜にしたのとは正反対に、中山競馬場とのファーストインパクトは最悪であった。暮れの有馬記念に中山競馬場を訪れた私を待っていたのは、ターフの芝の色さえも見えないほどに溢れた競馬ファンの群れと師走の寒さ、そしてレースが終わったあとの敗北感であった。最後のひとつは馬券を外す私が悪いのだが、東京競馬場との対比において、中山競馬場は暗であり陰というのが最初の印象であった。

それも時間が経つにつれ、競馬がますます好きになるにつれ、中山競馬場の良さも見えてくるようになった。第4(最終)コーナーを全速力で回ってくるサラブレッドを外の芝生部分から観たときの圧倒的なスピード感や馬券だけではなく人生も振り返ることのできるオケラ街道、かつては野平サロンがあった故野平祐二氏の自宅など。中山競馬場には中山競馬場にしかない素晴らしさがある。

私にとって東京競馬場と中山競馬場の意味が大きく違うように、同じ関東にある中央競馬の競馬場であるにもかかわらず、これら2つの競馬場にはそのコース設定において歴然とした違いがある。

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馬体が充実してきたダイワギャグ二ー:5つ☆

★京都金杯
レッドアンシェル →馬体を見る
この厳寒期にかかわらず皮膚が実に柔らかそうで、好調を維持している。
筋骨隆々のパワータイプではないが、馬体全体のバランスが良い。
Pad45star

クルーガー →馬体を見る
こちらは前駆が特に力強く、筋骨隆々のパワータイプの馬体を誇る。
腹回りに余裕はあるが、表情は良く、筋肉のメリハリもあって調子は良い。
Pad4star

アメリカズカップ →馬体を見る
早熟な馬であったのか、3歳時より大きな馬体的成長はなく、幼さを残している。
馬体全体のバランスは良いため、マイル前後の距離まではこなせるだろう。
Pad3star

ラビットラン →馬体を見る
明け4歳馬とは思えないほどに、筋肉の量が増えてきて、古馬としての体型に。
リラックスして立てており、全体のシルエットもそれゆえ美しく力を出し切れる。
Pad4star

カラクレナイ →馬体を見る
胴部に長さがあるように、体形的には決して短距離馬ではないが、気性面がどうか。
首が細く映るように、全体的にも線の細さが残っていて、パワー不足は否めない。
Pad3star

ウインガ二オン →馬体を見る
胴部には十分な長さがあるが、手脚は若干短くて、重心の低い馬体を誇る。
ステイゴールド産駒にしては落ち着いた表情で、オンオフの切り替えができる。
Pad4star

ストーミーシー →馬体を見る
パッと見た感じだと、全体的に線の細さを感じさせ、好走するにはパワーが足りない。
毛艶はそれほど良くはなく、トモの実の入りも物足りなさを感じる。
Pad3star

★中山金杯
ダイワギャグ二― →馬体を見る
いかにも菊沢厩舎らしい馬体の重厚感で、古馬になって馬体が充実してきた。
前後のバランスから毛艶、そして筋肉のメリハリに至るまで素晴らしい出来。
Pad5star

ウインブライト →馬体を見る
皐月賞は外枠に影響されてしまい凡走したが、中山競馬場は得意とする部隊。
古馬になってから馬体を大きく見せるようになり、成長著しい。
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ブラックバゴ →馬体を見る
この時期にしては毛艶が素晴らしく、黒光りして映るほどで好調を保っている。
前後躯にバランス良く実が入って、申し分ない馬体に仕上がっている。
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セダブリランテス →馬体を見る
明け4歳馬らしく、やや幼さを残している体つきで、皮膚の厚さがある。
もう少し筋肉のメリハリが出てくれば、大きい舞台でも活躍できるはず。
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マイネルミラノ →馬体を見る
重厚感あふれる馬体と立ち姿で、いかにも歴戦の8歳馬という風格がある。
前後のバランスは取れているので大崩はしないが、馬体に勢いはない。
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デニムアンドルビー →馬体を見る
この時期だけに仕方ない部分もあるが、毛艶が冴えずにくすんで見えてしまう。
それでも表情や目つきは穏やかで、この馬の力を出し切ることができれば。
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カデナ →馬体を見る
胴部が長いため、手脚が短く、重心が低く見えるが、距離は2000mまで持つ。
皮膚が厚い馬体からも分かるように、スピードではなくパワータイプか。
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京都金杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Kyotokinpai

■1■マイル戦に実績があり、マイル以上のスタミナを持つ馬を狙え
主なステップレースは、朝日CC(1800m)と阪神カップ(1400m)になり、マイル以上のスタミナを持つ馬とマイル以下の距離でスピードを発揮する馬とが、マイル戦の舞台で激突することになる。京都のマイル戦というコース設定を考えると、どちらかといえば朝日CC組を上に取るべきだが、33秒台の速い時計で決着することが常なので、スピード勝負にも対応できる裏づけがないと厳しい。そういった意味では、マイル戦での実績(勝ち鞍)は必要で、マイルCSで好走してきた馬が出走してくれば間違いなく好勝負になる。

■2■勝つはずの馬が勝つべくして勝つレース
前半3ハロンの平均タイムが34秒9、ラスト3ハロンの平均が35秒1と、京都のマイル戦らしく、極めて平均ペースでレースは流れる。つまり、どんな脚質の馬でも勝負になり、展開に左右されて負けるということが稀なレースである。また、スタートから最初のコーナーまでの距離も694mとかなり長いため、枠順の有利不利もほとんどない。勝つはずの馬が勝つべくして勝つレースといえる。

ただし、開幕週ということもあって、直線が平坦な絶好の馬場では前もなかなか止まらないことに注意すべき。過去10年のラップタイムの中でも、前半800mのタイムに注目してみたい。

平成18年
12.2-11.1-11.8-12.2-11.8-11.2-11.4-12.3(47.3-46.7) 1:34.0Sビッグプラネット
平成19年
12.3-11.2-11.7-12.2-11.6-11.0-11.6-12.3(47.4-46.5) 1:33.9Sマイネルスケルツィ
平成20年
12.5-11.4-11.4-12.3-11.4-11.3-11.2-12.1(47.6-46.0) 1.33.6S エイシンデピュティ
平成21年
12.6-10.7-11.2-11.8-11.6-11.9-11.4-11.7(46.3-46.6)1.32.9M タマモサポート
平成22年
12.0-10.6-11.6-12.2-11.8-12.3-11.3-12.3(46.4-47.7)1.34.1H ライブコンサート
平成23年
12.3-11.3-11.8-12.0-11.4-11.2-11.4-12.0(47.4-46.0)1:33.4S シルポート
平成24年
12.2-10.5-11.1-11.9-11.9-12.0-11.5-11.8(45.7-47.2)1.32.9H マイネルラクリマ
平成25年
12.4-11.2-11.7-12.1-11.6-11.5-11.2-11.8(47.4-46.1)1.33.5S ダノンシャーク
平成26年
12.4-11.0-11.3-11.9-11.5-11.3-11.4-11.7(46.6-45.9)1.32.5M エキストラエンド
平成27年
12.7-11.3-11.6-11.9-11.3-11.1-11.1-11.8(47.5-45.3)1.32.8S ウインフルブルーム
平成28年
12.3-10.9-11.4-12.2-11.6-11.3-11.6-11.7(46.8-46.2) 1.33.0M ウインプリメーラ
平成29年
12.2-10.6-11.1-12.0-11.7-11.9-11.5-11.8(45.9-46.9) 1.32.8H エアスピネル

前半の800mが47秒台に落ち着くと、完全に前が有利になっていることが分かる。出走メンバーを見渡してみて、どの馬がどのように逃げるのかをイメージする作業をする際には、この47秒という数字を頭に置いておきたい。

■3■あまりハンデ戦であることを意識しなくてよい
平成8年からマイル戦へと距離が短縮され、高松宮記念や安田記念へ向かうというよりも、昨年の秋シーズンを消化不良で終わったマイラーたちの最終戦的な色合いが濃い。とはいえ、一戦級落ちの実力のあるマイラーが揃うため、ハンデ戦ながらもレベルの高い争いが期待できる。

そのため、勝ち馬の平均ハンデが約56kgと、力のある馬であれば、少々重いハンデを背負ったとしても軽量ハンデ馬に足元をすくわれることはほとんどない。あまりハンデ戦であることを意識せずに、基本的には各馬の力の比較を優先すべきレースである。


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