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どの血統が馬体のどこにいつ現れるか

Jiromaru

今月号の雑誌「優駿」では、夏恒例の種牡馬特集が組まれています。毎年、僕はこの特集を楽しみにしており、現役を引退したばかりの新種牡馬が新しい環境や役割に適応できているのか、または数々の名馬を誕生させた名種牡馬たちがどのような種牡馬生活を送っているのか、楽しみに読み耽ってしまいます。特に、社台スタリオンステーションの徳武氏による、各種牡馬に対するコメントは的確で、大変参考にさせてもらっています。

今年もキタサンブラックの馬体に対する徳武氏の評価は興味深かったです。キタサンブラックは体高が172cmもあり、社台スタリオンステーションにいる種牡馬たちの中でもダントツの背の高さを誇ります。背が高いだけではなく、手脚もそれに応じて長く、身体全体を生かした大きなフットワークが持ち味でした。現役当時は540kg前後の雄大な馬体で走っていましたが、筋骨隆々の大きさではなく、骨量があったというべきか、馬体全体の骨格(フレーム)がけた外れに大きかったのです。

このキタサンブラック特有の馬体について、「キタサンブラックの体の大きさは、よく父ブラックタイドからと言われますよね。でも個人的には、そこは母の母の父ジャッジアンジェルーチからだと思っているんです。ジャッジアンジェルーチは吉田善哉さんがアメリカ競馬に憧れて導入した種牡馬だったんですが、岩のような体をした、いかにもアメリカ!という感じの馬でしたから」と徳武氏は語っています。なるほど、父ブラックタイド的な大きさではなく、サクラバクシンオーでもなく、母母父のジャッジアンドルーチかと感嘆しました。それが正しい正しくないの問題ではなく、馬体というものを血統と照らし合わせて考えてみると、より奥深さが見えてくるということです。

今週のクイーンSの出走馬を見渡して、フロンテアクイーンの馬体がとても良い印象を受けました。休み明けでもありふっくらとしていますが、前駆には力強さが漲っていて、トモには段差が見えるほどの筋肉が盛り上がっています。4歳時の馬体と比べても、胸に深さが出ただけではなく、馬体全体が長く映るようにスマートになりました。それまでは、馬体にやや重さがあったのですが、軽さが出てきたのです。この立ち写真を見て、かつてのオペラハウスからメイショウサムソンと経由してきた重さから脱却し、母父のサンデーサイレンス系の血が現れてきたと僕は感じました。

ヴィクトリアマイル2017 出走時
http://www.keibado.com/keibabook/170515/photo11.html

クイーンS2018
http://www.keibado.com/keibabook/itw/photo07.html

古馬になるにつれ、良くも悪くも、血統的な背景が馬体にも現れてくることが多いのです。若駒の頃はある程度の距離がこなせるつくりだったのに、古馬になって馬体が大きくなり、筋肉量が増えたばかりに、距離適性が短くなってしまうケースもあれば、フロンテアクイーンのように、前が重苦しかった馬体が古馬になって軽さを伴ってスッと立てる馬体へと成長を遂げることもあります。もちろん、フロンテアクイーンには父系から受け継いだパワーとスタミナが内在していますので、そこに軽さやスピードが加わったということです。札幌競馬場の洋芝は持ってこいの舞台ですし、スッと先行できる器用さと素軽さもありますので、今回は好勝負を期待して本命を打ちたいと思います。

Queens2018wt


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