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ハーツクライ産駒は気性によって距離を走る

Jiromaru

アメリカのサラトガ競馬場で行われたウッドワードS(ダートG1・1800m)を、ハーツクライ産駒のYoshidaが制しました。日本産馬としては初の海外ダートG1制覇となり、芝でもダートでも、短距離でも長距離でも、オールマイティに活躍馬を出すサンデーサイレンス系の血の凄さを改めて感じました。そもそもサンデーサイレンス自身がアメリカのダート競馬で走っていただけに、孫がアメリカのダートG1を勝ったところで驚くべきではないのかもしれません。どちらかというと、ハーツクライの産駒からダートのG1馬が出たことが驚きでしょう。

YoshidaのウッドワードSでの走りを見ると、道中は馬群の内の苦しいポジションに閉じ込められ、キックバックをまともに受けていましたが、ひるむことなく、大外に持ち出されると脚をグイグイ伸ばしての完勝でした。ペースが速くなったことで、スタミナを問われる流れになったこともYoshidaにはプラスに働いたのでしょうが、それにしても力強い末脚は今後のさらなる活躍を期待させてくれますね。

ハーツクライ産駒の馬体的特徴のひとつとして、骨格の美しさや雄大さがあります。骨格の美しさや雄大さという点ではディープインパクトやキングカメハメハ産駒よりも上だと思います。傾斜のゆったりとした背中のラインと胴部の長さがあり、いわゆる長躯短背。肩も立っておらず、なだらかな角度。太すぎず細すぎず、短すぎず長すぎない首が理想的な角度でついています。このような馬体を誇るハーツクライ産駒は、ダートよりも芝、短距離よりも長距離を走った方がより良さを発揮できることは確かです。

とはいえ、ハーツクライ産駒が芝の長距離を滅法得意とするのは、馬体的な理由だけではありません。気性的に大人しく、落ち着いているからです。そうした気性の良さがあるからこそ、レースに行ってもエキサイトして体力を消耗することが少なく、また騎手の指示に素直に従うことができるため、引っ掛かることも稀です。スタミナが豊富であることも大切ですが、それ以上に道中で余計な動きをしないことがステイヤーに求められる資質として重要なのです。ハーツクライ産駒で長距離を得意として走る馬は総じて気性が大人しいはずです。ちなみに、ハーツクライ産駒の牝馬がマイラー寄りになってしまうのは、牡馬に比べて気性のきつさが表に出てしまうからだと思います。

つまり、ハーツクライ産駒は気性によって距離を走るということです。肉体的な資質や能力は総じて高いため、ハーツクライ産駒の距離適性を最終的に決めるのは、それぞれの気性ということです。前述のYoshidaがダート1800mのG1を勝てたのは、キックバックにもひるまない激しい気性の持ち主だからです。そして、今週の京王杯オータムハンデに出走するロジクライがマイル戦線で好走しているのは、馬体だけを見ると、胴部も手脚も長く、中長距離馬のそれですが、前進気勢の強い、勝気な気性を有しているからに他なりません。特に秋の開幕週の中山競馬場は前が止まらない馬場であるため、ロジクライのような前向きな気性の馬にとっては有利なレースになる傾向があります。Yoshidaに続き、ノンジャンルの活躍馬を出すハーツクライ産駒としての勝利をロジクライにも期待したいと思います。

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