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距離適性は馬体のシルエットで判断する

Jiromaru

メルボルンカップを観に、オーストラリアに行ってきました。10年以上前から、ずっと観に行きたいと思っていましたので、ようやく念願が叶ったということです。メルボルンカップが行われる日はカップデーと言われ、オーストラリア全体が休日となり、国民全員でレースを見守るほどのビッグイベントなのです。レース当日の競馬場には、10万人を超える着飾った男女が集います。どちらが良い悪いではなく、日本では競馬はギャンブル色が強いのに対し、オーストラリアではスポーツとして観戦されていると感じました。

メルボルンカップデーの翌日、オーストラリアのリーディングトレーナーであるダレン・ウィアー調教師に話を聞きに行ってきました。ダレン・ウィアー調教師は2013―14年のシーズンから躍進を遂げ、2015-16のシーズンでは全豪で347・5勝(0.5は同着)を挙げて新記録を打ち立てました。名実共に、オーストラリアで最高の調教師です。最近では、トーセンスターダムやブレイブスマッシュ、トーセンバジルなどの日本馬が多く移籍して、向こうで再生して復活を遂げていますね。

調教に対する考え方や施設の活用法を伺っている中で、馬の体型に話は及びました。トーセンスターダム(ディープインパクト産駒)は手脚も長く、胴部にも伸びがあって、雄大で立派な馬体を誇っていたのに対し、ブレイブスマッシュはパッと見たところ、胴部が短くて、筋肉量の多い馬体をしていたのでスプリンターだと判断したそうです。オーナーサイドからはマイルから2000mぐらいの距離で使ってほしいとオーダーされていたのですが、馬体を見て短距離路線に切り替えたとのことです。結果的にその判断は正しく、現時点でブレイブスマッシュはスプリントG1を2勝し、世界最高額賞金のG1レース、ジ・エベレスト(1200m)でも3着に入りました。

どういう馬体の馬が走るのですか?と単刀直入に質問してみたところ、「ルールはない」とう表現が返ってきました。こういう馬体の馬が走るという明確な法則やマニュアルのようなものは存在しないということです。当たり前のことですが、様々な馬体をした馬が走り、また走らないのです。しかし、その他の活躍馬の話を聞くにつれ、馬に対する見かたが言葉の端々に表れてきて、僕はその断片を拾い集めてみたところ、ダレン・ウィアー調教師は馬の特性を体型(馬体のシルエット)で判断しているのだと分かりました。部分的な筋肉の付き方とか気性とか脚の付き方などには全く触れることなく、体長や体高といった馬体の長さや、部分的な首や脚の長さ、そして馬体の幅など、パッとみたときの体型(馬体のシルエット)を重視しているようです。

今週行われるエリザベス女王杯は京都競馬場の芝2200mで行われます。春に行われる牝馬限定G1レース・ヴィクトリアマイルがマイル戦で、スピードや瞬発力を競うのに対して、エリザベス女王は基本的にスタミナや底力が問われる位置づけのレースです。もしダレン・ウィアー調教師が京都競馬場の芝2400m戦で走りそうな馬を選ぶことになったならば、おそらく体型(馬体のシルエット)をパッと見るはずです。そして1頭だけ、レッドジェノヴァの写真を指差しながら、「この馬は胴部にも長さがあって、手脚も長いので、長距離が得意そうなステイヤーの体型だね」と言うはずです。それ以外の牝馬たちに対しては、マイラー体型の馬がほとんどであり、下手をすると短距離の方が合いそうな馬もいるねと正直にコメントするのではないでしょうか。道中が淀みなく流れ、スタミナや底力が問われるレースになり、レッドジェノヴァのステイヤーとしての特性が開花されることを期待して、この馬に僕も本命を打ちたいと思います。

Elizabeth2018wt


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Comments

エリザベス女王杯は2200かと。

Posted by: ななな | November 11, 2018 at 12:32 PM

なななさん

ありがとうございます!

修正しておきました。

Posted by: 治郎丸敬之 | November 11, 2018 at 01:27 PM

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