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首の太い馬の方が乗りやすい

Jiromaru

11月頭に行われたメルボルンカップを観戦にオーストラリアに行ったとき、現地で頑張っている日本人ジョッキーに話を聞く機会がありました。僕たちにはあまり知られていませんが、オーストラリアで活躍している日本人騎手は多くいるのです。彼ら彼との話の中で、サラブレッドの馬体について話が及びました。馬の背中に乗って、一緒に走っている立場からの馬体の見かたは新鮮でした。僕の著書「馬体は語る」をプレゼントすると、目を皿のようにして読んでくれて、「競馬学校ではここまで詳しく馬体について教えてもらわないので新鮮です」と言ってくれました。それぞれが違う方向から馬体を見ているので、お互いに新鮮なのでしょうね。

彼らの話の中で印象に残っているのは、「首の太い馬の方が、細い馬よりも乗りやすい」ということです。「首の細い馬は乗っていて頼りないんです。首の太い馬の方が、乗っていて安定感がありますよ」というのが理由だそうです。なるほど、首が太い馬は胴部もがっしりとしているため、パワフルで安定感があって、ジョッキーとしては乗りやすいのですね。

僕は首が長くて細い馬の方が乗りやすいのではないかと想像していたのは、ベガ(父トニービン、母アンティックヴァリュー)という馬のことがあったからです。あのアドマイヤベガやアドマイヤドンの母であり、ハープスターの祖母にあたる名牝です。「一本の線の上を走るような、美しい走りをする馬でした」と武豊騎手はベガのことを振り返ります。なぜジョッキーが一本の線の上を走っているような感覚になるかというと、ベガの馬体の幅がそれだけ薄く、両脚(前脚も後ろ脚も)がほぼ同じラインの上に着地して走っていたからでしょう。

スプリンターによくある、首が太くて、馬体の幅が厚い馬であれば、どうしても左右の脚の着地点は異なり、乗っている者としては、太いレールの上を走っているような感じになります。一本の線の上を走るような軽快さではなく、両脚で広く地面を捉えているような力強い走りになります。たしかにベガは美しい走りをする馬でしたが、どちらがジョッキーにとって乗りやすいかというと、首が太くて安定感のある馬ということなのですね。

今週のチャンピオンズカップに出走するルヴァンスレーヴは、パッと見ただけで、首が他馬よりも圧倒的に太く、いかにも乗りやすそうです。昔、マイクタイソンというボクサーがいて、どこからが顔で、どこからが首なのか分からないぐらい、首が太かったのを覚えていますが、まさにマイクタイソンのような首をしています。典型的なパワータイプのダート馬であり、ダート馬になるべくして生まれてきたダート馬なのでしょう。ミルコ・デムーロ騎手が「これまで乗ったダート馬の中で一番強い」とコメントする気持ちも分かる気がします。そこには最高に乗りやすいという、ジョッキーとしての感覚も含められているはずです。ダートのチャンピオンを決める争いで、この馬体の馬に本命を打たないわけにはいきません。

Championsc2018wt


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