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集中連載:現代のコアな競馬ファンがすなる一口馬主というものを(第33回)

Hitokuti3101

絶好枠を引いたクインアマランサスは、北村友一騎手に導かれ、内々の経済コースを回りながら、絶好の手応えで最後の直線へと向いた。あとは先頭を走るレジェンディストを捕まえるのみ。しかし、前が開かない!北村友一騎手も何とか切り返して、エンジン全開で追い詰めるが、クビの差まで迫ったところがゴール。全てが順調に来て、クインアマランサスの勝ちパターンにはまったにもかかわらず、最後の最後でまさか前が詰まるとは。これが競馬だと言ってしまえばそれまでだが、あまりにも無慈悲な負け方であった。まさか1000万下クラスで3着に入った馬が、500万下でここまで勝ちあぐねるとは。

次走は京都ダート1800mという全く同じ条件のレースに出走し、当然のことながら、圧倒的な1番人気(1.4倍)に推された。今度こそ勝つ番というわけだが、一口馬主としては悪い予感しかしなかった。それは期待がゆえの心配ではなく、外枠(8枠)を引いてしまったことによる具体的な不安。外を回らされてしまうことは、クインアマランサスの典型的な負けパターンなのである。その走りを、デビュー戦から目を皿のようにして見守ってきた一口馬主だからこそ分かること。まるでジョッキーがパドックで自分の騎乗馬のオッズを確認したとき、「人気になりすぎでは」とゾッとするあの感覚を味わったのである。

案の定、クインアマランサスは馬群の外を回され、勝ち馬とは0.5秒差の3着と、見るも無残な負け方をした。前脚の出が良くないため、どうしてもピッチ走法で走ることになり、その分、外を回らされてしまうことが他の馬以上に応えるのだろう。逆に言うと、フットワークが大きいタイプではないので、馬群の内でも器用に立ち回ることができる。どう考えても500万下では力が一枚上であることは証明されたので、次走以降は道中のポジションが勝ち負けを左右することになるはずである。

その次はすぐにやってきた。1年で4レースぐらいしか走れなかった馬が、今年に入って早3戦目を迎えることになった。高野友和調教師が大切に使ってくれて、牧場が焦らずに育ててくれたおかげで、ようやく競走馬としての肉体が完成されてきたのだろう。いまだに坂路で55秒を切ることができないが、クインアマランサスなりに充実期を迎えている。この勢いをどこまで続けられて、ひとつでも上のクラスで走ってもらいたいと願う。もう5歳馬にして500万下をウロウロしているにもかかわらず、夢を抱くことができるのだから一口馬主は不思議だ。もしこの馬に出資していなかったら、おそらく単なる500万下の馬として目にも留めていないだろう。

スタート良く飛び出したクインアマランサスは、行き脚もついて、楽な形で先行集団に取り付いた。道中は淀みなく流れ、折り合いもついて、実に気持ち良さそうに走っている。直線に向いてからの手応えも抜群で、北村友一騎手もほとんど手綱だけで馬を追って、3馬身の差をつけて勝利した。控えめに見積もっても1000万下に行っても通用するし、もしかすると準オープンまで行けるかもしれないと思わせる力強い末脚であった。私にとっての2日遅れの誕生日プレゼントとなった。初めての出資馬がコンスタントに走って、ひとまずは馬代金以上の賞金を稼いでくれたのだから、クインアマランサスとその関係者の方々には感謝の言葉しかない。

Photo by Silk Horse Club

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