« 【今週のWIN5】高松宮記念、マーチSなど | Main | 非の打ちどころのない好馬体エアウィンザー:5つ☆ »

Mr.Melody


高松宮記念2019―観戦記―
速いペースで逃げると思われていたモズスーパーフレアの行き脚が鈍く、なんとか先頭に立ったものの、前半600mが33秒2、後半が34秒1という、このクラスとしてはスローに近い平均ペースで道中は流れた。前目のポジションと経済コースを通れた馬に有利なレース。好スタートを切り、出たなりで2、3番手を取り、ペースが落ちた4ハロン目で内ラチ沿いで脚をためられた馬のワンツーとなった。ポジションは後ろであったが内で脚がたまったショウナンアンセムが3着に突っ込み、外を回らされた1番人気のダノンスマッシュは伸び切れず。


勝ったミスターメロディは、最も上手に立ち回った馬の1頭である。前走の阪急杯は外々を回らされて脚を失ってしまったのと対照的に、今回は内枠を引いたことで、きっちりと経済コースを通ることができた。藤原英昭厩舎らしく、本番に向けてキッチリと馬体を仕上げていた。ミスターメロディは、マル外の短距離馬にしては気性が穏やかなのがセールスポイントであり、顔つきからも賢さが伝わってくる。だからこそ騎手も乗りやすいし、レースの流れに応じて器用に立ち回ることができた。この器用さは、これからも武器になるはず。


福永祐一騎手は、無欲の立ち回りで、枠順とミスターメロディの強さをそのまま生かしてみせた。「キングヘイローが後押ししてくれた」と気の利いたコメントをレース後にしたが、福永騎手自身は3年前のビッグアーサーと同じようなイメージで乗ったのだろう。


かつて強かった頃のセイウンコウセイが蘇ったような走りを見せたのは、幸英明騎手がその時のイメージを抱いて乗ったからでもあろう。手綱をグイグイ引っ張って、4コーナーを回っても手応え十分。最後は内から交わされてしまったが、この馬の力は十分に発揮した。良かった頃に比べ、トモの肉付きが物足りなく映っていただけに、セイウンコウセイの激走には驚かされたのが正直なところ。逃げ馬は気持ちで走る面があるのと、4ハロン目でペースが落ち着いたところで、外に出さずに内で脚をためられた、幸騎手の一瞬の判断が功を奏した。


ダノンスマッシュは最後まで外枠が響いた。そして、それを覆せるだけの力差はなかったということ。終始外を回されてしまい、まんべんなく脚を使ってしまったことで、最後の直線では伸び切れなかった。父ロードカナロアに似て、成長途上の馬であり、秋以降に期待したい。北村友一騎手は枠なりに乗るジョッキーであり、内枠を引くと実に上手に乗ってくるが、外枠を引くとそのまま外を回して負けてしまう面があるのも否めない。馬を御すのは上手い騎手だけに、内枠を引いたら買い、外は買わずと覚えておいても良いだろう。


レッツゴードンキは年齢的なこともあるのか思っていたよりも置かれてしまい、最後の直線に賭けたが、前がなかなか開かずに不完全燃焼な走りとなってしまった。前半で好位置を取れないと、最後まで後手に回って負けてしまう典型的なレース。馬自身は最後まで頑張っている。私自身も本命に推していたのだが、そもそも今回のパドック写真を見たとき、前走の阪急杯時と比べてあまり良化していないと感じた。冬毛が残っていた前走ほどではないが、今回も期待していたほど毛艶が良くなっていなかった。それはモズスーパーフレアにも当てはまる。


モズスーパーフレアは小回りの中山競馬場の芝1200mコースが合っているのは確かだが、それ以上に今回は行きっぷりが悪かった。暖かくなっても冬毛が残って毛艶が冴えないように、勝ちっぷりの鮮やかさとは裏腹に、内臓面での疲労がたまってきていたのではないだろうか。

|

Comments

ガラスのパドックで「これ以上は望めない状態で本番に臨む」と書かれていたので、治郎丸さんの思い描いていた通りの上昇ぶりなんだなと読み取ったのですが、そうではなかったんですね。。(それで星4つなのは違和感はあったのですが)。それを上回る星5つのダイメイプリンスはどんだけ!と思ってました。

Posted by: やっとこ | March 27, 2019 10:19 PM

やっとこさん

すいません。

前走よりも毛艶が良化しているにはしているのですが、思っていたほどではなかったということです。

週刊Gallopにも毛艶に書いたので、若干補正して書いてしまいました。

レッツゴードンキはもう7歳なので、それを考えると、今回はこの馬なりに仕上がって、全力を出し切ったのだと思います。

直線でもう少しスムーズに走れたら、3着争いには加われたかもしれませんね。

Posted by: 治郎丸敬之 | March 30, 2019 12:33 PM

Post a comment