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父に似る

Jiromaru_45

息子の小学校の卒業式が終わりました。つい最近、校門のサクラの下で入学の記念撮影をしたと思いきや、あっという間に卒業式を迎えるのですから、人生は短いものです。クラスでは前から3番目ぐらいの背の高さであった息子の身長も伸び、当日計ってみたところ、なんとか150cmに達していました。実は私も今こそ175cmありますが、小学生の頃はずっと前から2、3番目をウロウロしていていました。中学から高校にかけてグッと身長が伸びたので、おそらく息子も同じだろうと心配はしていません。

式当日、保護者の前を通って壇上へと歩く息子の姿を見て、「そっくりだよ」と妻が言いました。私にはどのあたりがそっくりなのか見当がつきませんでしたが、第3者の目で見ると、息子と私はやはり似ているようです。それは一緒に暮らしているからとか、同じ食べ物を食べているからとか、そういうことよりも、血がつながっているからだと感じます。肉体的にも精神的にも細部が遺伝しているため、全体としての動きや思考も似てくるのでしょうか。

私の話はこのあたりにして、高松宮記念に話を移しましょう。おそらく断然の1番人気になりそうなのはダノンスマッシュ。この馬の素質は高く評価していて、2歳時の朝日杯フューチュリティステークスでは本命の印◎を打ったほどです。馬体に緩さがあったあの時期において、距離が長かったとは思えませんが、馬体が成長していく(筋肉量が増えていく)につれて、少しずつ距離適性は短いところへと移ってきました。まだ緩さは少し残しているものの、今はまさにスプリンターとしての体型であり、適距離は1200m戦であることは確かです。

ダノンスマッシュの父はロードカナロアです。ロードカナロアは初年度産駒からアーモンドアイやステルヴィオを出し、種牡馬としての優秀さも示しました。今年から種付け料も1500万円と大幅にアップして、生産者や市場からの評価もキングカメハメハの第1後継者としてほぼ確定しました。アーモンドアイは牝馬3冠を達成し、返す刀でジャパンカップをも制したように、距離不問の名牝であり、ステルヴィオはマイルから2000mぐらいまでの距離で強さを発揮しています。自身は主にスプリント戦で活躍したロードカナロアですが、産駒には万能な能力を伝えていますね。

ロードカナロアの遺伝子を最も受け継いでいる、言い方を換えると、ロードカナロアに似ている産駒としては、今のところダノンスマッシュが挙げられるのではないでしょうか。父の現役時代の足跡を辿ってみると、意外にも遅咲きのスプリンターであったことが分かります。デビュー戦こそ勝利を収めましたが、距離をマイルに延ばした次走は2着に敗れ、その次は500万下の条件戦(1400m)でも勝ち切れませんでした。1200m戦に戻してからは快進撃を続け、京阪杯とシルクロードSを快勝して、4歳春に高松宮記念に臨みました。1番人気に推されたものの、同厩のカレンチャンを捕まえることができず3着に敗れてしまいます。「肉体的に完成されるのはもう少し先」という陣営のレース後のコメントを読んで、この馬はどれほど強くなるのだろうと思ったことを覚えています。

実際にロードカナロアが本当に強くなったのは、4歳夏を越して、秋を迎えてからでした。スプリンターズSでカレンチャンを並ぶ間もなく差し切って、世代交代を印象付けたのを皮切りに、その後は香港スプリントや高松宮記念、そして安田記念と、距離を延ばしても向かうところ敵なし。緩さが残っていた馬体が完成されて、持てる力を存分に発揮できるようになったのです。それまでサクラバクシンオーが最強スプリンターだと思っていた私が、ロードカナロアに書き換えざるを得ないほどの圧倒的な強さと速さでした。

ダノンスマッシュは、父を超えるとはいいませんが、父に近しい足跡を残してもらいたいと願っています。父ロードカナロアに似ていて、同じだけの素質を秘めている馬です。ただ1点、父と似ているからこそ、4歳春時点でG1レースを勝てるかどうかというと半信半疑なところがあります。まだ馬体に緩さが残っていることは確かであり、それがこのメンバーに入ってどう出るか。今年の秋以降は無敵を誇るかもしれませんが、今回に関しては、どの馬かに足元をすくわれてしまう可能性は十分にあります。父に似ているからこそ、今は勝てないということもあるのではないでしょうか。


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