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未来は明るい


桜花賞2019―観戦記―
逃げ宣言をしていたエールヴォアに行き脚がつかず、押し出されるような形で外枠からプールヴィルが先頭に立ち、前半マイルが47秒7、後半マイルが45秒0という恐ろしいほどのスローペースでレースは流れた。もうこれはG1レースでもなく、マイル戦でもない、凡戦であった。もうここまでのスローになると、展開やスタミナなどほとんど関係ない、ヨーイドンの勝負となった。まるで芋洗いのような流れの中、スムーズに競馬ができた馬はごく僅かで、底力を試されたレースとは言いがたい。勝った馬と4着のダノンファンタジーは、比較的レースの流れに乗れて力を出し切れていた。

勝ったグランアレグリアは、朝日杯フューチュリティS以来の休み明けで桜花賞を制するという快挙。藤沢和雄調教師の管理したスティンガーは同様のローテーションで力及ばなかったが(12着)、20年の歳月を経て、同厩の後輩がリベンジを果たしたことになる。この時点でグランアレグリアの未来は明るい。馬体的には決して完成度が高い馬ではないが、新馬戦から圧倒的なパフォーマンスを見せているように、バネが良かったり、心肺機能が優れているなど、見えない部分が走ることに適しているのだろう。馬体にメリハリが出てくると、さらにスピードと力強さが増してくるはず。ただし、オークスは距離が長い。

クリストフ・ルメール騎手は暖かくなってきて、いよいよ本領発揮というところだろう。馬が掛かっても絶対に抑えられる自信があるからこそ、スタートから迷いなく出して行ける。序盤は少しハミを噛んでしまったが、終始積極的に攻めて、最後は内ラチを頼る癖を利用して走らせての完勝であった。

シゲルピンクダイヤは前走のチューリップ賞に続き、レースの流れに乗り切れずとも豪快に伸びてくる、荒削りな走りをした。馬体のバランスは良い馬なので、もう少し気性面でまともになると勝てるレースも出てくるだろう。反面、リズムが崩れると全く反応しなくなる馬のような気もしないでもない。

クロノジェネシスは終始ガチャガチャして、スムーズさを欠いた走りでの3着。ダノンファンタジーをマークしたかったのか、北村友一騎手は第1コーナーまでのポジション争いでなぜか外に進路を取ろうとして、馬のリズムを崩してしまった。負けて強しの競馬だが、この馬もオークスは距離的に疑問が残る。

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ダノンファンタジーは外枠から外々を回り、脚を失ってしまった。とはいえ、勝ち馬の後ろのポジションではあるから、新馬戦以来の力関係は逆転していなかったということである。それにしても、シゲルピンクダイヤやクロノジェネシスに先着を許したのは不甲斐ない。前走が楽に勝ちすぎた感も否めない。

ビーチサンバは前にダノンファンタジーを見る形で進め、最後まできっちり脚を伸ばした。G1レースを勝つためには、パンチ力不足であることは否めない。プールヴィルは秋山騎手の好判断で逃げたのが良かった。アクアミラビリスは、デムーロ騎手が勝ちに行ったものの、馬群の中で競馬をするには線が細い。

私が本命に推したエールヴォアは、先行できなかったのが残念。跳びが大きいタイプで行き脚をつけるのが難しいのは分かるが、昨年の菊花賞におけるメイショウテッコン同様に、松山騎手の技量不足も露呈したレースである。最後は差を詰めており、すんなり先行できれば、距離が延びるオークスでは面白い。

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