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最強馬が最短距離で

天皇賞秋は大方の予想通りアエロリットが先頭に立ち、前後半が59秒0-57秒2という超スローペースに流れた。このペースでこの上りでは、後ろから行った馬や外を回された馬にとってはノーチャンス。昨年のJCと同様に、強い馬(アーモンドアイ)が(枠順や展開、馬場に)恵まれての完勝、楽勝であった。

アーモンドアイは、陣営の連敗はしたくないという強い想いを背負い、仕上がりすぎるほど仕上がっていた。その分、ややテンションが上がっていたが、レースでは問題ない程度。この精神的な強さもアーモンドアイならでは。ブエナビスタが休み明けで楽勝した、2010年の天皇賞秋を彷彿させる走りであった。次走はジャパンカップになるのか、それとも香港か。どこに行くとしても、彼女のコンディションさえ整っていれば、走る能力が違いすぎるので負けることの方が難しい。それにしても、リスグラシューやディアドラなどを筆頭に、世界の競馬にも女性の時代がやってきたようだ。

ルメール騎手は、相当なプレッシャーがあったはずだが、それを感じさせない冷静な騎乗であった。一瞬だけヒヤっとしたのは、2コーナーを回る手前で、サートゥルナーリアに前をカットされるように入られたとき。あそこを切り抜けて、それ以外は最強馬を最短距離で回したパーフェクトライドであった。

ダノンプレミアムは、今回はスムーズにスタートを切り、内から2頭目ではあったが、前から3番手を進むことができた。道中は折り合いもつき、最後まで伸びたが、勝った馬が強かった。この馬も前走(安田記念)の悔しさをバネに、きっちりと仕上げてきた。敗れはしたが、川田騎手もソツなく乗っている。

アエロリットは自分の型でレースを進め、スローに落とせたことで、最後の直線に向いて脚が十分に余っていた。それでも、内からアーモンドアイ、外からサートゥルナーリア、ダノンプレミアムに馬体を並べられ、しのぎを削り合えたことはこの馬が超一流馬であることの証明である。

ユーキャンスマイルもワグネリアンも、展開には恵まれなかったにもかかわらず、最後は差を詰めて来た。先週のワールドプレミアもそうであったが、友道厩舎の中長距離馬づくりは素晴らしいし、G1レースに向けての仕上げにも感嘆してしまう。

サートゥルナーリアは、スミヨン騎手の積極的な騎乗で絶好のポジションを確保したにも関わらず、最後の直線では伸び負けしてしまった。スタートの時間が近づいてくるにつけ、首を上下に振って入れ込み始め、この血統に特有の気性の激しさと弱さが出てしまっていた。今後は精神的な成長が求められる。

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