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アグネスデジタルという馬がおってな


フェブラリーS2020―観戦記―
アルクトスとワイドファラオがスタートの良さを生かしてハナ争いをしたが、前半マイルが46秒4、後半が48秒8という超ハイペースとなった。G1に相応しい激しいレースとなり、スピードとスタミナを兼ね備えたモズアスコットが1頭だけ別次元の競馬を見せて完勝した。

モズアスコットは真っ先にゲートを飛び出したが、そのまま行かせるのではなくスッと抑えながら中団に下げた。そこからは砂を被ってもひるむことなく楽々と追走し、そのまま内ラチに沿って走り、最後の直線に向いたときには、他馬とは手応えが全く違った。根岸SとフェブラリーSの走りを見るだけで、実はモズアスコットはダートを得意とする馬であることが分かる。芝のG1を勝った馬に対して失礼なのは百も承知だが、胴部に長さがあって低方形に移り、重心が低く、筋肉量の多い馬体は、まさにダート馬のそれなのである。

安田記念を勝った後、不振が続いていた頃、僕は単に燃え尽きてしまった、または安田記念は少しハマったところがあったとしか考えが及んでいなかった。しかし矢作調教師はあきらめることなく真剣に向き合っていたからこそ、当たり前にそのダート適性に気付けたのだ。ほとんどの人にとっては終わってみれば分かることも、真剣に向き合う者にとっては最初から明らかなのである。昨年の有馬記念からホープフルS、そしてフェブラリーSとJRAのG1レースを3連勝という記録は素晴らしい。今年はさらに矢作厩舎からは目が離せない。

モズアスコットはアグネスデジタルを彷彿させる。芝・ダートでG1を勝った、ノンジャンルの栗毛の外国産馬。本質的にはダートを得意としたが、スピード能力の高さゆえに芝でも勝ち負けすることができるタイプである。アグネスデジタルが果たせなかったドバイへぜひ行ってもらいたい。

ケイティブレイブは16番人気を覆す激走。ここ2走は動けなかったが、この馬の自力を考えるとこれぐらい走ってもおかしくはない。長岡禎仁騎手は上手く騎乗していた。馬に無理をさせることなく追走し、道中で内に入れて、コーナーをタイトに回ってきたのが良かった。

サンライズノヴァはスタート後、芝からダートに入ってから行き脚がつかず、後方からの競馬となった。ここ2戦の行きっぷりを見るとモズアスコットに近いポジションで走れるかと思いきや、今までと同じ競馬でガッカリ。あれだけ外を回してはさすがに届かない。

人気に推されたインティは、昨年のように楽に逃がしてもらえるはずもなく、激流に飲み込まれてしまった。気持ちで走るところがあるため、今回のようなレースでは厳しい。差せるタイプではないので、ハイペースでも思い切って逃げる形が正解か。

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