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あの日のままに


日本ダービー2020ー観戦記ー
外枠からウインカーネリアンがハナに立ち、コルテジアがそれに続く。前半1200mが73秒5、後半が70秒6だから、超がつくスローペース。後方から行った馬にとってはノーチャンス、内を走った馬に有利という典型的な最近の日本ダービーであった。ただし、勝った馬だけは抜けて強い。

勝ったコントレイルは、自分よりも内の馬たちが出して来なかったことで、馬の出たなりで、ゴチャつくこともなく、逃げ馬の後ろという最高のポジションを取ることができた。この時点で勝利はほぼ確定していた。あとは馬群の内でじっと我慢して、直線での追い出しを待つのみ。すんなりと前も開き、後ろから来る馬を待ってからゴーサインを出す余裕すらあった。本当に追われたのはラスト300m~100mの間の200mぐらい。そこで見せた末脚は、もしかするとディープインパクトの最大かつ正統な後継者はコントレイルなのではと思わせるものであった。

コントレイルには思い入れがある。まだ名前も決まっていなかった父ディープインパクト×母父アンブライドルズソングの当歳馬を見染め、その馬が日本ダービー馬となるなんて、私の一生のうちでもう2度とないだろう。前田オーナーとチームノースヒルズの皆さまには感謝しかない。
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コントレイルは肉体的にも精神的にもまだ幼い馬である。ホープフルSのパドックではチャカついていたが、ダービーでは冷静に歩けていたように、ひとつずつ課題をクリアしながら勝ってきた。馬体にも随分と成長の余地がある。それは凄いことだ。この馬はダービーで終わらない。

福永騎手は2度目のダービー制覇となった。ワグネリアンで勝った時よりも、騎手がやるべきことがシンプルで(小細工をする必要がなく)、冷静に乗れたのではないか。最後の直線でムチを一発入れたとき、コントレイルがグッと伸びた一瞬は至福の時間であったろう。

サリオスは12番枠からの発走となったことが最初から最後まで尾を引いた。道中は後方の外目のポジションを進み、外を回して追い上げ、最後の直線に向いてからの末脚に賭けたが、コントレイルに届くはずもない。相手が悪いが、この馬も緩さが残る大型な馬体を揺らして頑張った。

ヴェルトライゼンデはコントレイルを後ろから見るポジションで走り、力を出し切った。中山競馬場向きだと考えていたが、今回のような切れ味勝負に対応できたのは、競走馬としての能力が高いからである。血統は侮れない。

サトノインプレッサと坂井瑠星騎手は、枠順を生かして、自分たちの全てを出し切った。馬体に芯が入っていない中、スタートしてから良いポジションは取れなかったが、最後は良く伸びている。順調に成長していけば、同厩舎のコントレイルの良きライバルになる可能性も十分にある。

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