フェブラリーSを当てるために知っておくべき3つのこと

Feb

■1■スピードが求められる
平成14年以降、アグネスデジタル(マイルCS、天皇賞秋、安田記念など)、ゴールドアリュール(ダービー5着)、アドマイヤドン(朝日杯フューチュリティS、菊花賞4着)、メイショウボーラー(皐月賞3着、NHKマイルC3着)など、芝コースで実績のある馬の活躍が目立っている。2着馬に目を移しても、平成16年のサイレントディールはシンザン記念を制していて、平成17年のシーキングザダイヤはニュージーランドTを勝っている。ここ数年で、芝のG1戦線でも十分に勝ち負けになる実力馬の参戦、もしくは転戦により、フェブラリーSの勢力図が変化してきていることは見逃せない。

なぜ芝コースで実績のある馬が、畑違いのダートG1レースでも同じような走りを見せることができるのだろうか。もちろん、芝コースで実績のある馬は能力自体が高いのだが、それ以外の理由として以下の2つが挙げられる。

1)東京ダート1600mのコースは、スタート直後に80mほど芝コースを走るから
2)1分35秒台で決着することが多く、スピードが求められるから

1)のスタート直後の芝コースは、確かに東京ダート1600mコース独特のものである。スタート直後80mの芝部分を利して、芝実績のある馬が先手を取って流れに乗ることが出来るということである。しかし、わずかスタート直後80mの芝部分がレースの勝敗を左右するとは思えない。とすると、2)のスピードが求められるという理由の方が大きいのではないだろうか。

東京競馬場のダートコースは砂が浅いため、冬場の時期でも、それほど力のいる馬場にはならない。平成10年は勝ち時計が1分37秒5と、非常に力の必要とされる馬場であったが、さまざまな原因が重なって起こった例外的なものと考えていいだろう。

標準的な馬場であれば、オープンクラスだとマイルで1分35秒台での決着となる。これくらいの馬場状態だと、ダート戦といってもスピードがないと勝負にならず、パワーだけで勝負する生粋のダート馬にとっては苦しいレースになるだろう。スピードの絶対値が高い馬、つまり芝コースでの実績馬が活躍するのは当然といえば当然の結果である。


■2■4、5歳馬が中心
4歳   【5-7-1-39】
5歳   【6-2-3-32】
6歳   【2-1-6-54】
7歳以上【0-3-3-46】

過去13年の年齢別の成績を見てみると、4、5歳馬から勝ち馬が11頭と、若い世代が高齢馬を圧倒している。ダートは馬が痛まないので高齢まで長く好走できるのだが、極限のスピード能力が要求されるフェブラリーSでは、スピード能力の落ちてきた高齢馬のゴマカシが利かず、ある意味において篩(ふるい)に掛けられてしまうのである。

■3■1600m以上のスタミナが求められる
スタートしてから第1コーナーまでの距離が長いため、息の入らない激しい流れになることが多い。そのため、スピードだけではなく、最後の直線でバテずに踏ん張ることのできるスタミナも必要とされる。1600mという数字以上のスタミナを要求されるのは、過去の勝ち馬を見ても明らかである。前述したスピードと、それを持続するスタミナ、そのどちらを欠いてもフェブラリーステークスを制することはできない。

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有馬記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Arima

■1■必ずしも強い馬が勝つとはいえない2つの理由
暮れの大一番、有馬記念。3歳馬と古馬との対決でその年のナンバーワンを決定するのだが、必ずしも強い馬が勝つとは言えないのがこのレース。

その理由として、
1、シーズン最後のレースであるために、強くてもピークを過ぎている馬がいる。
2、コーナーを6つも回るため、展開によって大きくペースが左右される。
という2点が挙げられる。

1については、各馬それぞれ目標としていたレースが違うということである。たとえば3歳馬なら菊花賞、古馬ならジャパンカップ、そして海外の大レースに目標を定めていた馬もいるだろう。しかし、現状としては、暮れの大一番である有馬記念に目標を置いていたという馬はまずいない。よって、秋のどこかの時点でピークに仕上がってしまった馬や、仕上げて勝った馬は、この有馬記念には下降線の決して万全とはいえない体調で臨まざるを得ないということになる。中にはここに来て調子を上げてくる馬もいるので、そういった体調の交錯があって、あっと驚く好走や凡走が繰り広げられるのがこの有馬記念である。

2については、有馬記念が行われる中山の2500mというコースにおける特徴は、コーナーを6つも回るということだ。競馬はコーナーを回ることによって息が入ったり、ペースがアップダウンしたりするので、コーナーの数と展開の不安定性は比例する。昨年はダイワスカーレットが尋常ではないペースでレースを引っ張ったが、いつ超スローペースになってもおかしくない。つまり、展開の紛れによって結果が大きく左右される、荒れやすいレースである。

■2■世代交代が行われるレース
過去10年の年齢別の成績を見ると、3歳馬が2勝、4歳馬が8勝となる。成長著しい3歳馬か、充実から完成に向かう4歳馬のどちらかから勝ち馬が出る可能性は非常に高い。このデータを考えると、5歳と7歳時に連対したタップダンスシチーの凄さが分かる。いずれにせよ、有馬記念は世代交代が行われるレースであり、これからの馬を狙い打つのが本筋である。

■3■牝馬が勝ちきることは難しい
昨年、ダイワスカーレットが驚異的な強さで勝利したものの、牝馬としてはヒシアマゾンの2着、エアグルーヴの3着、ダイワスカーレットの2着が近年では最高であった。理由は2つ考えられて、1つはジャパンカップと同じく、トップレベルのスタミナが要求されること。もうひとつは、牝馬は牡馬に比べて冬毛が生えてくるのが早いように、季節的に休眠に入ってしまい臨戦態勢にないことが挙げられる。これからも牝馬がこのレースを勝ち切ることは相当難しいだろう。

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朝日杯FSを当てるために知っておくべき3つのこと

Asahihaifs

■1■絶対的能力と完成度が問われる
傾向としては1番人気が強く、過去10年間で[1.4.4.1]という成績である。勝率1割、連対率5割、複勝率にするとほぼパーフェクトである。1番人気が好走することで有名なマイルチャンピオンシップよりも高い数字である。理由としては、かなり速い時計での決着となるため、実力の有無がはっきりと出てしまうことが考えられる。

また、過去10年の勝ち馬を見ると、平成16年のマイネルレコルト、平成18年のドリームジャーニー、平成19年のゴスホークケン以外、すべての馬が前走1着していることが分かる。これは現時点での絶対的な能力や完成度が問われるレースになることを示している。重賞ならば最低でも3着以内に好走していること、もちろん条件戦で負けているようでは×。

■2■生粋の逃げ馬は通用しない
ここまで逃げて勝ってきた馬がまったく通用していないことにも注目したい。中山1600mのコース形態上、2コーナーまでの位置取り争いが激化するため、ほぼ毎年、前に行った馬には厳しいペースとなる。さらに、最後の直線に急坂があることによって、スピードだけで押し切るのは難しい。

このレースを逃げ切ったのはミホノブルボンとゴスホークケンだけ。ミホノブルボンは新馬戦では出遅れて差す競馬を経験しているし、ゴスホークケンは前走で抑える競馬をしていた。つまり、スピードを武器にした一本調子の馬ではなく、抑えが利いて、終いの脚を生かすような競馬ができる馬でないとこのレースは勝てない。

ただし、最近のラップタイムを見ると、ここ数年は少し傾向が変わってきていることが分かる。ほぼ確実にハイペースに流れていた過去のレースとは違い、平成17年はなんとスローペース、平成18、19年はミドルペースに落ち着いている。その年ごとのメンバーによって流れが違ってくるのは確かだが、近年になってクラシックを狙う馬が回避して、よりスピードに偏った馬が集まってきている中だけに興味深い傾向である。今年も比較的落ち着いた流れになってしまうのか、もう少し見守りたい。

12.0-11.0-11.3-11.1-11.7-12.3-12.0-12.2(45.4-48.2)H
1:33.6 グラスワンダー
12.5-11.2-11.4-11.8-12.0-12.2-12.2-12.0(46.9-48.4)H
1:35.3 アドマイヤコジーン
12.3-10.4-10.8-11.6-12.0-12.6-12.1-12.9(45.1-49.6)H
1:34.7 エイシンプレストン
12.3-11.2-11.5-11.7-11.7-12.0-11.9-12.2(46.7-47.8)H
1:34.5 メジロベイリー
12.1-10.9-11.4-11.8-11.5-12.1-12.1-11.9(46.2-47.6)H
1:33.8 アドマイヤドン
12.5-11.1-10.7-11.2-11.4-11.7-12.3-12.6(45.5-48.0)H
1:33.5 エイシンチャンプ
12.3-10.7-11.1-11.7-11.7-12.1-11.9-12.2(45.8-47.9)H
1:33.7 コスモサンビーム
12.3-10.8-10.9-11.4-12.0-12.0-11.8-12.2(45.4-48.0)H
1:33.4 マイネルレコルト
12.8-11.5-11.6-11.5-11.6-11.8-11.1-11.8(47.4-46.3)S
1:33.7 フサイチリシャール
12.6-11.0-11.3-11.9-12.1-12.2-11.1-12.2(46.8-47.6)M
1:34.4 ドリームジャーニー
12.3-11.1-11.3-11.6-12.0-11.9-11.3-12.0(46.3-47.2)M
1:33.5 ゴスホークケン
12.2-10.8-11.3-12.0-12.5-12.6-11.7-12.0(46.3-48.8)H
1.35.1 セイウンワンダー

■3■スタミナがないと勝ち切ることはできない このレースはスピードこそ絶対だが、スタミナもないと勝ち切ることはできない。そのため、1600m以上の距離のレースを経験していることはほぼ必須条件になってくる。ということからも、もし東京スポ-ツ杯(G3 東京1800m)のレースを勝った馬が順調に出走してくれば、間違いなく勝ち負けになるだろう。

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阪神ジュべナイルFを当てるために知っておくべき3つのこと

Hjf

■1■2つの経験
平成3年より従来の阪神3歳Sは牝馬限定に変更され、さらに平成13年より名称を「阪神ジュベナイルフィリーズ」と改められた。わずか数戦のキャリアで臨んでくる馬がほとんどで、各馬の力の比較が難しい。実はこれといった傾向はないのだが、以下2つの経験をしている馬にとっては、かなり有利なレースになる。このレースを勝つためには、いずれかを経験していることが望ましい。

1、1600m以上の距離
2、坂のあるコース

「早熟の短距離馬」が多く出走してくるため、このレースに臨むまでのステップとして、1600mよりも短い距離を使ってくる馬が多い。これまでにマイルの距離や直線に坂のあるコースを走ったことがない馬たちが、いきなりG1レースの厳しい流れの中に放り込まれ、直線に坂のある1600mのコースを走ると、確実にスタミナ切れを起こすことになる。1600m以上の距離、もしくは直線に坂のあるようなタフなレースを走った経験がないと、このレースで勝ち切ることは難しい。

■2■抽選をクリアした馬の台頭
これは来週の朝日杯フューチュリティSにも当てはまることだが、抽選をクリアした馬、滑り込み出走が叶った馬たちには着目すべきである。それは運が良いからということではなく、彼ら彼女たちの「ローテーション」と「成長曲線」に秘密が隠されているからだ。

まず「ローテーション」については、抽選をクリアしてきた馬は、これまでの出走過程において無理を強いられていない馬が多いということである。多いと書いたのは、全ての馬がそうではないからである。本番に出走する権利を取るために、何度もレースに出走してそれでも抽選待ちになってしまった馬もたくさんいるはずだ(こういう馬は能力的に疑問符がつく)。そのあたりは1頭1頭を検証する必要があるが、例えば昨年のトールポピーはキャリア3戦、ゴスホークケンは2戦、レーヴダムールに至ってはわずか1戦であった。

これが何を意味するかというと、これらの馬たちは、本番であるG1レースに合わせたローテーションを組んで走らされてきたのではなく、自分たちの仕上がりに合わせて大事に使われてきたということである。人間の都合ではなく、馬優先の余裕を持たせたローテーションであったということだ。あくまでもその延長線上に、たまたまG1レースがあったということに他ならない。だからこそ、そこまでの過程において無理をさせてきていないからこそ、馬に余力が十分に残っているということになる。

次に「成長曲線」についても、余裕を持たせたローテーションということとリンクしてくる。馬の仕上がりに合わせるとは、馬の成長に合わせたローテーションということである。特に若駒の間は、レースを使うことによって、成長を大きく阻害してしまうことがある。2歳戦~クラシックにかけて、数多くのレースを使うことは、マイナス材料にこそなれ、決してプラス材料にはならない。レース経験の少なさは、馬の能力と騎手の手綱で補うことが出来る。つまり、本番のレースに出走するために、馬をキッチリ仕上げて勝ってきた馬たちに比べ、成長を阻害しない程度のゆったりとした仕上がりで走ってきた馬たちは、上積みが見込めるばかりではなく、本番のレースへ向けて上向きの成長カーブで出走してくることが可能になるのだ。

これらのことからも、余力が十分に残っていて、上向きの成長カーブを辿っている馬が、もし抽選をクリアして出走することが出来たとしたら、本番でも好走する確率が高いことは自明の理であろう。これが2歳戦からクラシック戦線においては、抽選をクリアして出走してきた馬、滑り込みで出走してきた馬には大いに注目すべき理由である。

■3■関東馬とっては厳しいレース
この時期の牝馬にとって、長距離輸送をしてレースに臨むことは条件的に厳しい。よって、関東馬がこのレースを勝つには、関西に一度遠征した経験があるか、もしくは実力が一枚も二枚も上でなくてはならない。現に過去10年で、初長距離輸送でこのレースを制した関東馬は、ヒシアマゾン、メジロドーベル、スティンガーという、その後も活躍した名牝たちばかりである。彼女たちくらいの実力を持っていないと、初めて長距離輸送をして、並みいる関西馬たちを倒すことはできない。逆に言うと、このレースを勝った関東馬は相当な実力の持ち主であるということになる。

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JCダートを当てるために知っておくべき3つのこと

Jcdirt

■1■スピード&器用さ優先
昨年から阪神の1800mという舞台で行われることになった。阪神競馬場についてはワールドスーパージョッキーズシリーズとの絡みがあるのであまり意味はないが、1800mという距離に関しては、スピードを優先する外国馬(特にアメリカ調教馬)によりチャンスを見せるという意図が含まれている。

かつて行われていた東京競馬場の2100mダートというコースは、スピードだけで押し切ることは難しく、マイラータイプの馬にとっては厳しい条件であった。2000mまでならゴマカシが利くが、わずか100mの違いでマイラータイプの馬はバテてしまうのだ。もちろん、スピードがなければ速いペースについて行くことはできないが、勝ち切るためにはそのスピードを支える豊富なスタミナが必要であった。

しかし、舞台が阪神1800mダート変わったことにより、東京の2100mダートほどにはスタミナが要求されなくなる。もちろん、速く厳しいペースになるので、スピードだけでは押し切れないが、どちらかというとスピードに富んだマイラータイプの馬にとって勝つチャンスが訪れるということだ。そして、4つコーナーと小回りコースということを考えると、勝ち切るためには上手く立ち回れる器用さも求められる。

■2■3歳馬にとっては厳しい戦い
阪神競馬場に開催地を移した昨年より、3歳馬の斤量が55kg→56kgとなった。距離短縮による措置だろうが、この1kgが3歳馬にとっては大きな負荷となる可能性は高い。たとえ日々成長著しい3歳馬とはいえ、この時期に歴戦のダート古馬とぶつかるのに1kgの斤量差は少ない。現に昨年はカジノドライブが6着、サクセスブロッケンが8着と大敗した。この2頭が翌年明けのフェブラリーSで1、2着したことからも、3歳冬の時点で古馬と戦うことの厳しさが分かるだろう。

■3■外国馬(アメリカ調教馬)は雨で買い
平成15年にアメリカ調教馬のフリートストリートダンサーが勝ったのは、降雨により馬場が締まった影響が大きい。アメリカと日本のダートは砂の質が異なるため、アメリカのダートで強い馬が日本でも強いとは限らない。どちらかというと、逆のケースの方が多いだろう。ただし、雨が降って馬場が締まり、足抜きが良くなった場合には、アメリカ調教馬(もしくはアメリカ血統の馬)にチャンスが生まれる。

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ジャパンカップを当てるために知っておくべき3つのこと

Japancup

■1■日本馬のレベルアップ
ジャパンカップで最も大きな問題となってくるのが、外国馬と日本馬の比較である。近年は完全な日本馬の優勢であり、日本馬が1~3着だけでなく、掲示板を独占することがあっても驚かなくなってきた。ここ数年で、生産、調教の技術が飛躍的に向上したことによって、日本の競走馬のレベルそのものは、海外のそれと比較しても同等かそれ以上のところまで上がってきている。

日本国内における一流馬であれば、海外に出ていっても十分通用することは、古くはジャックルマロワ賞のタイキシャトル、凱旋門賞のエルコンドルパサーから、インターナショナルSのゼンノロブロイ、アメリカンオークスのシーザリオ、メルボルンCのデルタブルース、そしてハーツクライ、ディープインパクトまで多くのG1ホースらが示してくれた。もちろん自分の土俵(日本の競馬)で戦うのであれば、堂々と胸を貸すぐらいの気持ちで立ち向かうことができるはずだ。

外国馬に関する情報は極めて少なく、日本の馬場で一度も走ったことがない馬の実力を推し量ることは、はっきり言って非常に難しい。それでも、ひとつだけ大きなものさしを示すとすれば、「力をつけた日本馬に地の利がある以上、外国馬は余程の実力、実績を持った馬でないとジャパンカップで勝ち負けにはならない」ということになる。日本の軽い馬場が合いそうだとか、招待されたからなどというレベルの外国馬では勝負にならないところまで日本馬のレベルは上がってきている。

ちなみに、外国馬に関して述べると、海外遠征未経験馬は疑ってかかるべきである。今回のジャパンカップ挑戦が初めての遠征になるような馬では、よほど能力が抜けていないと極東の地での激しい戦いを勝つことは出来ない。ヨーロッパの馬でヨーロッパの外に遠征した経験がない馬も同じである。

■2■凱旋門賞、ブリーダーズC馬は消し
ジャパンカップの前にはヨーロッパで凱旋門賞、アメリカでブリーダーズカップとG1レースの中のG1レースが行われている。海外の馬は当然そちらを目標に出走するため、ジャパンカップにはピークを過ぎた状態で出走してくることが多い。

特に、凱旋門賞、ブリーダーズCを勝った馬は、ほぼ間違いなく調子落ちでの出走となるはず。ピークの仕上げで臨まなければ、凱旋門賞やブリーダーズCといった大レースは勝てないため、勝った勢いでジャパンカップに挑戦してきても、結局、状態は下降線を辿ることになるのだ。ブリーダーズカップを勝ったコタシャーン、凱旋門賞を勝ったエリシオ、モンジューなどがあっさりと敗れてしまったのは、明らかにピークを過ぎた状態で出走してきたからである。また、凱旋門賞を勝つ馬は、深い芝で走れるだけのパワーとスタミナが勝っている馬である。軽い芝でスピードと瞬発力を要求される日本の競馬には合わないことが多いだろう。

ブリーダーズCを勝った馬は、今年で言えば中2週のローテーションが厳しい。死力を尽くして大レースを勝った後に、遠征を含めて、もうひとつG1レースで勝つことは難しい。

逆に言うと、凱旋門賞、ブリーダーズCで負けてしまった馬の巻き返しは期待できるということだ。

■3■迎え撃つのは4歳馬
過去10年の勝ち馬は、4歳馬が6勝、3歳馬がそれに続いて2勝、5歳馬はわずかに1勝、6歳以上の馬も1勝となっている。ジャパンカップのレベルが上がったことにより、肉体的に最も充実する4歳馬が圧倒的に有利なレースとなった。百戦錬磨の外国馬を迎え撃つのは日本の4歳馬という図式が成り立つだろう。

また、ジャパンカップを勝ち切るためには高い壁があって、日本馬、外国馬に関わらず、連対率が50%を切るような馬では厳しい。高い競走能力と、どのような状況や環境にも対応できる資質の持ち主であることが問われるのだ。

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マイルCSを当てるために知っておくべき3つのこと

Milecs

■1■マイルの連対率は重要な目安
マイルのチャンピオン決定戦である以上、1600mのレースにおける連対率が50%を割っているような馬はチャンピオンとして相応しくない。1600m戦での連対率は、その馬のマイル戦に対する適性を顕著に表すからだ。

大荒れとなった平成7年は、出走馬18頭中、1600mのレースにおける連対率が50%を超えている馬がわずか2頭しかいないというレベルの低いレースであった。その2頭が、安田記念も勝ったトロットサンダーと、なんと大穴のメイショウテゾロである。このことからも、マイルチャンピオンシップにおいて、マイルの連対率がどれだけ重要なデータとなるかが分かる。マイルの連対率が50%を切っている馬は軽視すべきである。

■2■勝つためにはスタミナが必要
京都1600m外回りコースで行われるため、スピードだけでは押し切れないレースである。前4走ともに1600m未満の距離を使っていたスプリンタータイプの馬では、最後の直線でスタミナ切れすることになる。スプリンタータイプの馬では勝ち切ることは難しい。勝つためには、中距離を走り切れるだけのスタミナが必要とされる。1600m以上の中距離レースでの実績は必要。 

■3■サンデーサイレンスの血を引く馬?
過去10年のレースラップ(下参照)を見ても、昔は前半から飛ばす馬がいてハイペースになることが多かったが、ここ最近は、さすがにスローにはならなくても、全体的にフラットな落ち着いた流れになる傾向が強い。1分32秒台後半から33秒前半という全体時計は変わらないということは、前半が厳しい流れになる昔のレースの方がレベルは高かったということになる。

そのため、ズブズブのスタミナ勝負になることは少なく、スッと先行して4コーナーを持ったまま先頭で押し切れるぐらいスピードに富んだ馬、もしくは瞬発力勝負に長けた馬にとっては競馬がしやすいレースになる。デュランダル、ハットトリック、ダイワメジャーと、サンデーサイレンス産駒が5年連続でこのレースを勝っているのも、そういう特性(軽さと瞬発力)こそが問われるからである。もし血統的に狙いを絞るとすれば、サンデーサイレンスの血を引く馬ということになるか。

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エリザベス女王杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Elizabeth

■世代交代について
エリザベス女王杯において、世代交代の問題は避けて通れない。一般的に、牝馬は牡馬に比べ、現役の競走馬として活躍できる期間が短いとされる。それは牝馬には血を繋ぐという役割があるからであって、肉体的そして精神的にも競走馬から繁殖牝馬へと変遷していく時期が自然とあるからだ。

ダイイチルビーは4歳時にスプリンターズステークスを制したが、5歳となった翌年は目を覆いたくなるような惨敗を繰り返しそのまま引退していった。その時に、伊藤雄二調教師が言った、「ルビーはもうお母さんの目になっているね」というセリフが印象的であった。肉体的には走れる状態にあったが、精神的にはレースを走り抜くだけの闘争心がすでに失われていたのであろう。

もちろん、馬それぞれにおいてピークは異なってくるので、この年齢以上では走れないというような線引きはできない。ただし、あと2ヶ月も経てばもう6歳馬となってしまう5歳の秋は、牝馬にとって非常に微妙な時期なのではないだろうか。明日にでも、まるで坂を転げ落ちるように競走馬としての能力が衰えてしまう、ギリギリのラインに立っているのである。

衰えゆく5歳馬から、充実の4歳馬、そして更なる上昇が期待される3歳馬への世代交代というクロスオーバーが行われるのがこのエリザベス女王杯である。平成12年から秋華賞が1週間繰り上げられ、エリザベス女王杯までが中3週となった。これにより勢いのある3歳馬の挑戦も増えることからも、5歳馬にとってはさらなる苦戦を強いられることになるであろう。

■スピードと器用さが求められる
エリザベス女王杯が行われる時期の京都競馬場の芝は、野芝の成長は止まるものの、状態が良いため、軽さは十分に維持されている。そのため、スッと先手を取ることの出来るスピードのある馬にとっては有利に進められるレースとなる。また、道中は各馬が距離を意識してスローに流れることが多いが、前半から飛ばす馬がいて意外にペースが速くなったりすることもあり、折り合いがキチンと付いて、器用に立ち回ることが出来るかも問われる。もちろん、こういうレースでは、馬をコントロールする騎手の技術、判断力も結果を大きく左右することになる。

■牡馬と勝負になっていた馬でないと×
牝馬の中でチャンピオンを決める戦いではあるが、牝馬限定戦でずっと戦ってきたような馬では、このレースは勝てない。牡馬との厳しいレースで揉まれ、牡馬を相手に好勝負になっていた馬を狙うべきである。もちろん3歳馬については、牡馬混合戦に出る機会もなかっただろうから、この条件は当てはまらない。

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天皇賞秋を当てるために知っておくべき3つのこと

Akiten

■1■前に行けて瞬発力に長けた馬
平成14年の改修によって、東京競馬場の2000mコースは生まれ変わった。スタートから最初のコーナーまでの距離が23m延長されたことにより、スタートしてから各馬が比較的スムーズに最初のコーナーに入って行けるようになったのだ。さらにゲートを外目に置くようになったため、最初のコーナーに各馬が殺到して、馬群が詰まってしまうということが緩和された。

最初のコーナーへの先行争いが緩和されたことにより、ハイペースが常であった天皇賞秋が平均ペースになりやすくなった。サンデーサイレンス産駒のワンツーフィニッシュ(平成16年、17年においてはサンデーサイレンス産駒のワンツースリー)が目立つように、「瞬発力」が求められるレースに様変わりしたということである。牝馬の活躍が目立つようになったのもここに理由がある。馬場がまだ軽さを保っている時期ということも含め、前に行ける馬は圧倒的に有利である。

■2■穴は夏競馬を使ってきた馬から
かつては天皇賞秋→ジャパンカップ→有馬記念が古馬の王道であったが、最近は3戦全てに全力投球する馬は珍しくなった。ひとつのG1レースを勝つことによる消耗が激しくなったことに加え、良い意味でも悪い意味でも各路線が分業化されたことにより、それぞれの有力馬がどこかのレースに照準を絞るようになった。

そのため、実績馬であっても天皇賞秋にはビッシリ仕上げてこない馬もいるため、ここがピークになるように夏競馬を使われてきた伏兵馬が台頭することもありうる。たとえば、2005年を制したヘヴンリーロマンスなどはその典型で、2006年のスウィフトカレント、そして一昨年のアグネスアーク、カンパニーなどが激走して穴を開けた。特に札幌記念はG1の登竜門でもあり、ここを好走してきた馬には注目しておきたい。

■3■宝塚記念とは直結しない
同じ中距離で行われる春と秋のG1レースである宝塚記念と天皇賞秋であるが、意外なことに勝ち馬が直結しない。過去10年でこの2つのレースを連勝した馬はテイエムオペラオーのみである。その理由としては、以下の2つが考えられる。

ひとつは2つのレースで勝ち馬に求められる資質が違うということ。6月の阪神競馬場で行われる宝塚記念は、ほぼ洋芝100%に近い力の要るオーバーシード芝で行われるため、勝利を手にするには何よりもパワーが求められる。それに対し、10月の東京競馬場で行われる天皇賞秋は、ほぼ野芝100%に近い極めて軽い馬場で行われるため、勝ち馬には何よりも軽いスピードが要求される。全く反対のベクトルを持つ資質が問われるだけに、宝塚記念と天皇賞秋を2つとも勝つのは至難の業である。

ふたつ目は、宝塚記念と天皇賞秋との間がわずか4ヶ月しかないということ。シーズンオフに近い宝塚記念を勝つということは、一滴も残らず春シーズンの力を使い果たしてしまったということを意味する。そこからわずか4ヶ月の間で、疲労を回復して、秋のG1シリーズ初戦である天皇賞秋に万全の体調で臨むことはなかなか難しい。見た目は出来ていても、目に見えない疲れが残っていたり、精神的な消耗が回復していなかったりすることは案外多い。

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菊花賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Kikka

■1■再びスタミナの裏づけが必要に
京都競馬場3000mで行われる菊花賞は、前半折り合いをつけながらゆっくりと行き、残り4ハロンからの瞬発力勝負になるレースがほとんどであった。つまり、折り合いさえついてしまえば、瞬発力のある中距離馬でも十分に対応できるレースであった。しかし、ここ最近は、その傾向に少しずつ変化が生じてきている。

過去12年間の菊花賞における、上がり3ハロンのタイムを比較してみたい。
平成8年  34秒4
平成9年  34秒4
平成10年 35秒1
平成11年 34秒2
平成12年 36秒1
平成13年 35秒3
平成14年 35秒4
平成15年 35秒8
平成16年 35秒8
平成17年 35秒7
平成18年 35秒6
平成19年 36秒2
平成20年 35秒3

平成11年までの上がりタイムを見ると、とても3000mのレースとは思えない典型的なヨーイドンの競馬であることが分かる。菊花賞を3000mで行う意義が問われ始めたのが、ちょうどこの頃である。しかし、時代の流れとは不思議なもので、平成12年に開催が2週間早まったのを境として、最近は35秒台後半の上がりで決着することが常になってきている。

理由としては、道中のペースがそれほど緩まなくなってきているということ以上に、各馬の仕掛けが早くなってきていることが挙げられる。瞬発力勝負では劣るが、スタミナには自信のある遅咲きの馬たちが、春の実績馬を負かすために、一斉に仕掛け出すタイミングが早くなってきているということである。

このことによって、スタミナに不安のある馬たちの台頭は難しくなった。もちろん、この時期の京都競馬場の高速馬場や直線が平坦であることを考えると、ある程度の速い脚は要求されるだろう。しかし、実質3000mを走る上に、ペースが上がるタイミングが早くなってきている以上、スタミナの裏づけがない馬の末脚は不発に終わる可能性が高い。

■2■神戸新聞杯で切れ負けした馬
開催が2週間早まり、スタミナの裏づけが要求されるようになってからの過去8年間で、3着以内に入った馬24頭のうち15頭は神戸新聞杯組である。最大のステップレースであり、勝ち馬も5頭出ているが、なぜか神戸新聞杯→菊花賞と連勝した馬はディープインパクトただ1頭である。

これは神戸新聞杯が中距離での資質を問われるのに対し、菊花賞が長距離でのそれを問われたゆえである。つまり、神戸新聞杯で中距離に対する適性を見せて快勝したような馬は菊花賞で苦戦を強いられるということになっていた。むしろ神戸新聞杯でスピード、切れ負けしたような馬を菊花賞では狙うべきであった。

昨年から神戸新聞杯は距離が400m延長されたが、その傾向は変わらないだろう。おそらく神戸新聞杯は前半1000mと後半1000mの間の400mが緩むレースになり、最後の瞬発力が問われるレースになる。だからこそ、スピードを持続させるスタミナが問われる菊花賞では、むしろ神戸新聞杯でスピード、切れ負けしたような馬を狙うべきである。

■3■内枠はリスクあり
京都競馬場の3000mを完走するには、3コーナーの丘を2度越えなければならない。3~4コーナーの中間点にかけて急激な丘の下り坂になっているため、スピードが乗りやすく、馬が行く気になってしまわないようにゆっくりと坂を下るのが、このコースの最初のポイントとなる。その後、スタンド前を走ることになるため、ここでも馬がエキサイトして引っ掛かってしまうことがある。馬の行く気を削ぎ、スタンドの大歓声から馬を守るためには、他馬を前か横に置くことができれば理想的である。そういった意味では、内枠が有利ではある。

しかし、内を進む馬には大きなリスクもある。まだ競走馬として完成していない3歳馬同士のレースであることや、クラシック最後の一戦であることも手伝って、3000mの距離を最後まで完走できない馬が出てくる。その勝負にならなかった馬たちが、急激にペースが上がる2度目の坂越えの時点でバテて下がってくるのである。ズルズルと下がってくる馬たちを上手く捌ければ問題ないのだが、もし上がって行かなければならないタイミングで前が壁になってしまうような事態に陥れば致命傷となるのだ。

過去にもゼンノロブロイやロックドゥカンブといった人気馬たちが、バテて下がってくる馬を捌き切れずに、スパートのタイミングを逸して負けてしまったことは記憶に新しい。ペリエ騎手は菊花賞であれほどバテた馬が下がってくることを知らず、あの位置にいたことを相当に悔いたらしい。柴山騎手はスタートで出負けして後方のインに閉じ込められ、簡単にG1レースを勝たせてはもらえないことを身を持って実感したはずである。つまり、ジョッキーとしては2周目の3コーナー手前までには外に出しておきたいレースなのである。

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秋華賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Syuka

■1■ジョッキーの腕が大きく結果を左右する
京都の芝2000m(内回り)に変更された年以降の、前半5Fと後半5Fのラップを比較してみたい。前傾ペースとは前半のラップの方が速く、後傾ペースとは後半のラップの方が速いレースのことを示す。

平成8年  58.7-59.4 →前傾ペース
平成9年  59.2-60.9 →前傾ペース
平成10年 61.9-60.5 →後傾ペース
平成11年 58.4-60.9 →前傾ペース
平成12年 60.8-59.1 →後傾ペース
平成13年 58.4-60.1 →前傾ペース
平成14年 59.0-59.1 →平均ペース
平成15年 59.8-59.3 →平均ペース
平成16年 59.9-58.5 →後傾ペース
平成17年 60.1-59.1 →後傾ペース
平成18年 58.4-59.8 →前傾ペース
平成19年 59.2-59.9 →平均ペース
平成20年 58.6-59.8 →前傾ペース

このように、平成14年と15年、19年は前後半が均一な平均ペースであるが、それ以外の年は、前傾ペースと後傾ペースがランダムに繰り返されていることが分かる。開幕2週目の絶好の馬場と短い直線を考慮に入れると、基本的には先行馬にとっては非常に有利に働くコースである。しかし、逆にそのことを意識しすぎると、各馬の仕掛けが早くなり、極端なハイペースが創出されることになる。

また、道中のペースの緩急も激しく移り変わる。たとえば昨年の秋華賞では、道中(6ハロン目)でなんと13秒台のラップが刻まれた。スタートから2ハロン目は過去5年間で最速なだけに、ペースが速いと思わせておいて、急激に遅くなるというアップダウンの激しいレースであった。

平成19年 ダイワスカーレット
12.3 - 10.4 - 11.5 - 12.2 - 12.8 - 13.6 - 12.4 -11.3 - 11.1 - 11.5

わずかな展開の綾によって、ペースの緩急が激しく移り変わり、前に行った馬に有利な流れになったり、一転して差し脚が生きる展開になったりする。こういうレースでは、馬をコントロールする技術やペース判断に長けたジョッキーの腕が大きく結果を左右することになる。レースの位置取りや道中での駆け引きなどを含め、騎手が占めるウエイトは大きいのだ。

■2■スピードの持続が求められる
この秋華賞でサンデーサイレンス産駒が苦戦を強いられたのは有名な話である。過去12回行われた秋華賞に60頭のサンデーサイレンス産駒が出走して、平成15年のワンツーフィニッシュと平成17年にエアメサイアの勝利があるが、ほとんどの馬は4着以下に沈んでいる。1番人気に推されたトゥザビクトリーやダンスインザムードというビッグネームすらも惨敗しているのが、この秋華賞である。一昨年も1番人気に推されたアドマイヤキッスが4着と凡走した。

【2・2・1・55】 連対率6%

この数字は、サンデーサイレンス産駒の秋華賞における成績である。サンデーサイレンス産駒の秋華賞での連対率は6%という極めて低い数値を示す。他のG1レースと比較してみても、10%を切るのはNHKマイルカップぐらいで、それ以外のG1レースではほとんど20%以上の連対率となる。たとえば、同じ牝馬限定G1レースであるエリザベス女王杯の31%と比べると、サンデーサイレンス産駒の秋華賞での不振は明らかになる。

サンデーサイレンス産駒がこのレースを苦手とした理由はただひとつ。小回りのゴチャつきやすいコースで、スピードの持続が極限まで求められるレースになりやすいからである。サンデーサイレンス産駒は、ゆっくり行って終いを伸ばすレースには滅法強いのだが、スタートからゴールまで速いラップを刻み続けなければならないレースを苦手としたからだ。つまり、秋華賞は瞬発力ではなく、地脚の強さで勝負する馬にとって有利なレースである。

■3■強い馬が勝つとは限らないレース
過去12年の秋華賞は全てフルゲートで行われたが、内外に分けた枠順別の勝率、連対率は次頁のとおり。
1~4枠 【3・3・7・84】 勝率3% 連対率6%
5~8枠 【9・9・5・95】 勝率8% 連対率16%

コーナーを4つ回るコースにもかかわらず、外枠の勝率、連対率が内枠を圧倒している。外枠から、外々を回った馬が意外と好走しやすいのは2つの理由が考えられる。ひとつは、道中が厳しいペースになりやすいため、馬群が縦長になりやすく、外枠を引いた馬も外々を回されることが少ないということ。

もうひとつは、勝負所である3コーナー入口と4コーナーが狭くなっているため、馬が密集しやすく、内枠を引いた馬は窮屈なレースを強いられることが多いということ。力のある馬であれば外を回した方が、内でゴチャついたり、前が閉まってしまったりというアクシデントが少ない。4つコーナーの小回りコースである以上、内枠有利が基本ではあるのだが、総じて外枠の方がレースを進めやすいということである。

京都の芝2000m(内回り)というコース設定で行われることを抜きにして、秋華賞は語れないのだろう。このコースは極端な展開になりやすく、全ての馬が実力を発揮することが難しい。だからこそ、騎手の間では、1番人気の馬に乗っては臨みたくないコースとされている。つまり、秋華賞は必ずしも強い馬が勝つとは限らないレースなのである。

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スプリンターズSを当てるために知っておくべき3つのこと

Sprint02

■1■サマースプリントシリーズの最終戦として
1990年にG1レースに昇格し、それ以降、師走のスプリント決戦として定着していたが、2000年から秋の中山開催へと時期が変更された。この変更によって、夏に行われるサマースプリントシリーズとの結びつきが強くなった。夏競馬を使ってきた勢いを、ほとんどそのまま持ち込めるようになったということだ。そういう意味において、スプリンターズSはサマースプリントシリーズの最終戦と考えて良いだろう。

とはいえ、サマースプリントシリーズで目一杯走り切ってしまった馬は苦しい。昨年のサマースプリントチャンピオンに輝いたサンアディユがそうであったように、夏に3走もしてしまっていると、最後のスプリンターズSではガス欠を起こしてしまうことになる。また逆に、なんらかの事情があって、ここがブッツケになってしまった馬では、余程力が抜けていないとこのレースを勝つことは難しい。つまり、サマースプリントシリーズを使いつつ、スプリンターズSを最終目標に定めてきた馬を狙うべきである。

■2■基本的には差し馬が有利も
中山1200mのコースは先行馬にとって有利な形態となっているが、これだけハイペースになってしまうと、前に行けるだけのスピード馬にとっては苦しいレースになる。「短距離の差し馬」という格言もあるように、ハイペースについて行けて、なおかつ末脚もしっかりとしている差し馬が狙いとなる。

ただし、雨が降って道悪になった際は、考え方を180℃変えなければならない。平成12年のダイタクヤマトや平成16年のカルストンライトオ、平成18年のテイクオーバーターゲット、平成19年のアストンマーチャンが逃げ切ったように、道悪になると先行できる馬が圧倒的に有利になる。

スプリンターズSはパンパンの良馬場で行われても、重・不良馬場で行われても、前半の800mのタイムは実はほとんど変わらない。たとえば、平成17年に良馬場で行われたスプリンターズS(勝ち馬サイレントウィットネス)と、平成19年に不良馬場で行われたアストンマーチャンが逃げ切ったスプリンターズSのラップをご覧いただきたい。

平成17年 12.1-10.1-10.7-11.1-11.5-11.8 良馬場 
平成19年 12.0-10.3-10.8-11.1-12.0-13.2 不良馬場

これほど異なる条件下で行われた2つのスプリンターズSだが、テンの4ハロンのラップタイムはほとんど同じであることが分かる。平成17年がスローペースで流れたわけではない。どちらかというとハイペースで道中は進み、中団から進出したサイレントウィットネスが最後の急坂で差し切り、2着には最後方からデュランダルが32秒の脚で追い込んできた。パンパンの良馬場をハイペースで流れたスプリンターズSと、ドロドロの不良馬場のスプリンターズSの前半800mがほぼ同じラップなのだ。これはどういうことだろう?

これこそが雨のスプリンターズSは800mのレースであるということに他ならない。つまり、スタートしてから800mで究極のラップを刻むため、ラスト400mはどの馬もバテてしまい、レースどころの騒ぎではないということである。

また、競走馬はスタミナが切れたところを追い出されるとフォームを崩してノメるという特性があるため、4コーナー手前からはどの馬も真っ直ぐ走らせるだけで精一杯という状況にもなる。勝負は最初の800mで決まってしまうのだ。雨が降った場合は、スタートよく飛び出して、ハミをしっかりと噛みながらガンガン前に行ける馬を狙うべきである。

■3■1200m以上のスタミナ
スピード自慢の馬たちが揃うため、前半3ハロンは32秒~33秒前半というハイペースになり、さらに直線に急坂が待ち受けていることも加わって、後半3ハロンは35秒台の消耗戦となる。前半と後半で2秒以上の落差が生まれることによって、一本調子のスピード馬にとっては厳しいレースになり、このレースを勝ち切るためには1200m以上のレースを走るだけのスタミナが要求される。

■参考データとして
1、G1レース出走経験がないと×
2、前走オープン特別で敗れていた馬、または条件戦出走馬は×
3、1200m戦で連対率50%、かつ勝ち星があることが望ましい

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宝塚記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Takara

■1■天皇賞春組有利へ
平成12年より、6月下旬へと日程が変更された。それまでは天皇賞春からの間隔が開きすぎていたため、調整が難しく、多くの馬は本来の力を出し切れない、もしくはここを使わなかった。

しかし、開催時期の変更後は、一転して天皇賞春組の活躍が目立つ。天皇賞春で1~3着だった馬は【4・3・0・4】、天皇賞馬に限っては【3・3・0・0】と実に堅実に走っている。天皇賞春からの間隔が適度に短くなったことが、天皇賞春組にとって有利になったことは間違いがない。もっとも、天皇賞春を勝つには極限に仕上げられたと考えてよく、その反動を考えると、天皇賞春→宝塚記念という連勝は意外と難しい。

そして、当然のことながら、この変更は安田記念組にはマイナスの影響を与える。特に安田記念を目標にして仕上がっていた馬や、安田記念で激走してしまった馬にとっては、中2週で宝塚記念というローテーションはあまりにも厳しい。安田記念は負けていた馬の方がかえって宝塚記念での成績は良い。

■2■スピードとスタミナの高い次元での融合が求められる
宝塚記念をひと言で表現すると、「スピードとスタミナの高い次元での融合が求められるレース」ということになろうか。これは阪神競馬場の2200m内回りというコース設定に拠るところが大きい。

スタンド前の直線を延長したポケット地点からの発走。スタートしてから第1コーナーまでの距離は525mと長いため、前半のラップは速くなりがちである。1~2コーナーにかけてペースは落ち着くが、向こう正面から再び速くなる。3コーナーを回ると、擬似直線が待ち構えていて、ここでさらにペースが上がる。このように、全体的にメリハリのない速いペースになるため、スピードの持続力が問われるだけではなく、確かなスタミナの裏付けがなくてはならない。 枠順による差はほとんどないが、1~2コーナーのカーブがきついため、内に入れなかった馬は外々を回されるはめになる。そういった意味では内枠の方がレースはしやすい。

■3■前走G1レース以外で負けている馬は×
宝塚記念は定量戦であるため、実力の差がはっきりと出てしまうレースである。宝塚記念の連対馬は、ほとんどが天皇賞春か安田記念からの直行組であって、別路線組はごくわずかである。これは、宝塚記念は実力が正直に反映される紛れのないレースであることを意味しており、前走G1以外のレースで敗戦していた馬ではまず勝負にならない。

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安田記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Yasuda

■1■外国調教馬の活躍
平成5年から国際競走として行われ、当初は欧州調教馬が大勢を占めていたが、ここに来て香港調教馬の活躍・台頭が目立つ。過去10年で外国調教馬の成績は【2・2・2・18】。香港から2頭の勝ち馬が出ている。もちろん、勝負になると思うからこそ遠征してくるわけで、たとえ人気がなくとも要注意である。

香港競馬はオセアニア産のスピード馬を輸入しながら、全体のレベルも年々上がっている。短距離路線に関して言えば、日本よりは層が厚く、スプリント戦ではすでに歯が立たないというのが現状だろう。マイル戦では、贔屓目に見てほぼ互角といったところだろうか。府中のマイル戦はスタミナも必要とされるため、サイレントウィットネスやグッドババのような小回りが得意なスプリンターではなく、少し長めの距離を得意とするブリッシュラックのようなマイラーを狙うべきである。

■2■高松宮記念勝ち馬の不振

平成12年 キングヘイロー    3着(3番人気)
平成13年 トロットスター    14着(4番人気)
平成15年 ビリーヴ       12着(9番人気)
平成17年 アドマイヤマックス 12着(4番人気)
平成18年 オレハマッテルゼ  10着(1番人気)
平成19年 スズカフェニックス  5着(1番人気)

高松宮記念が3月に施行されるようになった平成12年以降、高松宮記念勝ち馬が安田記念に出走してきた際の成績は上の通り。キングヘイローの3着が最高着順であり、スズカフェニックスそれ以外の馬は二桁着順に惨敗している。高松宮記念勝ち馬が安田記念で活躍できない理由としては、以下の2つが考えられる。

1、高松宮記念勝ち馬は本質的にはスプリンターである
当たり前のことだが、高松宮記念を勝つような馬は本質的にはスプリンターである。安田記念が行われる府中の1600m戦はマイル以上のスタミナを要求されるため、スプリンターはガス欠を起こしてしまう。また、中京競馬場1200mコース(小回り)と東京競馬場1600m(大回り)では、道中の流れが全く違うため、前走で高松宮記念を勝つようなリズムで走った馬は、安田記念ではリズムの違いに戸惑い、凡走してしまうのである。

2、高松宮記念を目標に仕上げられているため余力が残っていない
高松宮記念は、レースを使い込んで仕上げてきた馬が勝つ傾向がある。そのため、2ヶ月後の安田記念までに余力が残っておらず、体調が下降線を辿ってしまう馬が多い。

■3■馬場の内外でのトラックバイアスに注目
安田記念は、馬場が傷んできた時期に行われるため、馬場の内外によって有利不利が出てきてしまう傾向がある。たとえば、ブラックホークが大外から差し切った平成13年、アドマイヤコジーンが復活した平成14年は、馬場の内側の傷んだ場所を通らねばならなかった馬が直線で失速し、馬場の外を回ることができた馬にとって有利になった。対照的に、アグネスデジタルがレコードで勝利した平成15年は、仮柵が移動されたため、今度は内側の馬場の良い部分を通った馬が有利になった。このように、枠順や通った場所によって勝敗が分かれてしまうことが多く、馬場の内外での差(トラックバイアス)に注目するべきレースである。

しかし、今年はダービーウィークに引き続き、安田記念もCコースで行われるため、馬場の内外の差(トラックバイアス)はほとんどないと考えてよいだろう。

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ダービーを当てるために知っておくべき3つのこと

Derby

■1■乗り替わりは大きなデメリット
「すべての牡馬は生まれた直後から、ダービーを獲るという目標に向かって育てられる」と言っても過言ではない。すべての馴致、育成、調教という点は、ダービーに向かって線でつながっているのである。その線上において、騎手が実戦のレースにおいて競馬を教えていくという役割は大きい。道中を走るリズム、息を入れるタイミングを教え、馬群の中で走ること、馬群を割ることに対する恐怖を取り除くなど、レースをうまく運ぶためのコツを教えていくのは騎手の役割である。

それゆえだろうか、ダービーで乗り替わりがあった馬は、これまでに勝ったことがない。過去12年間で【0・5・3・63】という散々たる結果である。このデータだけを取っても、デビューから競馬を教えてきた騎手が、本番であるダービーで乗り替わることに、どれだけのデメリットがあるかが分かるはずである。

また、連対に絡んだ4頭の内訳は、平成13年のダンツフレーム、平成14年のシンボリクリスエス、平成16年のハーツクライ、平成18年のアドマイヤメイン、平成19年のアサクサキングスとなる。アドマイヤメインとアサクサキングスを除いて、乗り替わり前の騎手が騎乗する馬に、乗り替わられた馬が先着していないということは面白い事実である。

たとえば、平成14年のシンボリクリスエスは武豊騎手から岡部騎手に乗り替わったが、武豊騎手はタニノギムレットでダービーを制した。また、平成16年のハーツクライは安藤勝己騎手から横山典騎手に乗り替わったが、安藤騎手はキングカメハメハでダービーを勝った。このように、ある騎手が乗り替わる前の馬に、乗り替わった後の馬が先着したことはない。つまり、ダービーを勝つような馬は、どんなことがあってもジョッキーが手放すことはない、もしくは手を離れることはないということである。注)平成13年のダンツフレームの藤田騎手はダービーに騎乗していない。

■2■経験を積んだベテランジョッキー
過去の勝利騎手のほとんどは、経験を積んだベテランジョッキーである。あの武豊騎手でさえ12年もかかったように、ダービーを勝つことは他のG1レースとは比べものにならないほど難しいことなのである。円熟した騎手が活躍している理由として、

1、ダービーという異様な雰囲気の中で、平常心で騎乗できる精神力が求められる
2、ダービーを勝つためには騎手としてのあらゆる経験を生かさなければならない

ということが考えられる。 それ以前に、ダービーを獲れるだけの器の馬を依頼されなければならないし、多数を依頼された場合には、その中からダービーを勝てそうな馬を選択していかなければならない。つまり、ジョッキーとしてのあらゆる技術や経験が求められることになるのである。だからこそ、ダービーというレースは一朝一夕で勝てるはずはなく、騎手にとっても憧れのレースとなり得るのである。

■3■皐月賞からの直行組
ダービーでは皐月賞からの直行組が好走することが多い。直行組以外としては、以下の2つのパターンが考えられる。

1)皐月賞のあとにトライアルレースをはさんだ馬
2)別路線組

最近の傾向として、1)の皐月賞からダービーの間にレースをはさむ馬は少なくなってきている。ほとんどの有力馬がダービーに直行し余力を残している中で、トライアルを使うということは、それだけで十分なディスアドバンテージになるからである。それでも敢えてトライアルを使うとすれば、本番のダービーでは勝負にならないことを見越した上でのことであり、メンバーが落ちるトライアルで賞金を確実に稼ごうという意図が読み取れる。実力的にも足りず、余力も残っていない馬が、本番であるダービーで好走することが難しいことは想像に難くない。

2)の別路線組では、最近ではNHKマイルカップか青葉賞を勝ってきた馬の活躍が目立つ。NHKマイルカップからはキングカメハメハとディープスカイという大物が出ているように、決して相性の悪いレースではない。府中のマイル戦を勝ち切れるスタミナがあれば、2400mもこなせるということである。今後も注目のステップレースとなるには違いないが、中2週というローテーションを考えると、皐月賞からの直行組に軍配が上がるだろう。

また、青葉賞からは古いところではエアダブリンが、最近ではシンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、アドマイヤメインが本番でも好走している。同条件を勝ってきた馬なので当然といえば当然なのだが、完成度がやっと追いついてきたという素質馬が多い。しかし、まだダービーの勝ち馬が出ていないのも事実である。

結論としては、1)のパターンは本番のダービーでは勝負にならず、狙うとすれば2)のパターンということになる。ただし、勝ち馬に限って言えば、皐月賞からの直行組を狙うのが定石だろう。

■参考データとして
1、前走G1レース(皐月賞かNHKマイルカップ)以外で負けている馬は×
2、2000m以上未経験の馬は×
3、前2走で連対なしの馬は×

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オークスを当てるために知っておくべき3つのこと

Oaks

■1■オークスを勝つための条件
牝馬クラシックにおける、桜花賞1600m→オークス2400m→秋華賞2000mという距離の伸縮には少なからず問題点があるだろうが、実際のところ、オークスは2400m戦のレースであっても、内容(実質)的には1600m~2000m程度のものになってしまうことが多い。なぜなら、どの馬にとっても2400mは未知の距離となるため、各騎手に前半大事に乗ろうという気持ちが働き、ペースが遅くなるケースが多いからである。道中はゆっくりと行って、ラストの瞬発力勝負というレースになりがちで、そのため、オークスを勝つために条件となるのは、「スローペースに折り合える」、「瞬発力がある」という2点となる。

■2■桜花賞組が有利
また、桜花賞からの直行組の活躍が顕著なのは、桜花賞組の完成度が高いからである。スローペースに折り合うことができれば、たとえマイラーでもオークスの2400mは十分にこなせてしまう。最終的に問われるのは「絶対能力」であり、桜花賞で勝負になるだけのスピード(瞬発力を含む)、スタミナがあれば、それがそのままオークスでも十分通用してしまう。よって、別路線組よりも完成度(現時点での「絶対能力」)がはるかに高い、桜花賞組が有利になるのである。

■3■桜花賞→オークスの連覇はなぜ少ないか
ではなぜ桜花賞→オークスという連覇が少ないかというと、
1)桜花賞馬はスピードが勝っている傾向がある
2)桜花賞で力を出し尽くしている
という2点が考えられる。

桜花賞を勝つような馬は、全体的なバランスとしてスピードが勝っている傾向が強いので、「スローペースに折り合える」「瞬発力がある」のどちらかを満たしていないことが多い。もちろん完成度が高いため好走はするのだが、それだけではオークスを勝ち切ることは難しい。

さらに、桜花賞を勝つために力を出し切ってしまった馬が多く、1ヶ月半後のオークスまで体調を維持することができないことが多い。この時期の牝馬の体調は変わりやすいのである。つまり、余力を残して桜花賞を勝つか、余程能力が他馬と比べて抜けているかでないと、桜花賞→オークスという連覇は難しい。ただし、阪神競馬場の改修に伴うコース変更で、以前よりは桜花賞→オークスが連動しやすくなるだろう。

最後に言えるのは、この時期の牝馬はフケ、歯替わりなどによって体調が安定していないことが多く、仕上げが非常に難しいことに加え、展開が極端になりやすいこともあり、オークスはなかなか堅くは収まらないレースであるということである。

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ヴィクトリアマイルを当てるために知っておくべき3つのこと

Victoriamile

■1■短距離馬がもってしまう
府中のマイル戦といえば、字ズラ以上にスタミナが要求されるレースなのだが、ことヴィクトリアマイルに関していえば、そうとは言い切れない結果が出ている。一昨年と昨年はいずれもフジキセキ産駒が勝利しているように、どちらかというとマイル以下を得意とする馬が勝ち切っているのだ。その理由はレース自体のペースにある。

12.6-11.2-11.6-12.1-12.2-11.4-11.3-11.6(47.5-46.5)S
1:34.0 ダンスインザムード
12.3-10.8-11.7-11.8-11.6-11.2-11.2-11.9(46.6-45.9)M
1:32.5 コイウタ
12.4-11.3-12.0-12.2-12.1-11.2-11.0-11.5(47.9-45.8)S
1.33.7 エイジアンウインズ

いずれのレースも前半が極端に遅くて、後半が速いという、G1レースのマイル戦では珍しい後傾ラップであることが分かる。道中で引っ掛かることや東京競馬場の長い最後のストレッチを心配して、牝馬同士であることを含め、あまりガンガンやり合うような競馬にならないからである。たとえ府中のマイル戦であっても、これだけ前半がゆったりと流れると、ラスト800mぐらいのスピード勝負になってしまう。よって、マイル以下に適性があるような短距離馬でも、なんとかもってしまうというレースになりやすいということだ。逆に言うと、こういう流れでは、マイル以上に適性のある中距離馬にとっては、出し抜けを食らいやすいレースとなる。

■2■近走で牡馬を相手に好勝負出来ていた馬
過去の勝ち馬であるダンスインザムードとコイウタに共通する条件は、「近走で牡馬を相手に勝ち負けできていた」ということである。第1回の勝ち馬ダンスインザムードは、天皇賞秋3着、マイルCS4着、マイラーズC2着と、牡馬を相手に近走で互角に走っていた。第2回の勝ち馬コイウタも前走はダービー卿チャレンジで2着に入っていた。さらに言えば、ダンスインザムードの2着したエアメサイアも、前々走の中山記念で牡馬の3着と好走していた。牝馬同士のG1レースであるがゆえ、牡馬と好勝負出来ているということの意味は大きい。

■3■関東馬有利?
さらに言うと、過去の勝ち馬であるダンスインザムードもコイウタは関東馬である。ついでに、コイウタの2着したアサヒライジングも関東馬。これだけ西高東低が叫ばれている中において、新設から2年とも関東馬による制覇というのは珍しい。今後、関西馬に巻き返されてしまうことを承知で書くと(実際に昨年は関西馬のワンツー)、やはり輸送がない分、牝馬は仕上げやすいということだろう。長距離輸送を気にすることなく、ビシッと追い切れることが、関東馬の好走に繋がっているのではないだろうか。

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NHKマイルCを当てるために知っておくべき3つのこと

Nhkmilec

■1■マイル以上のスタミナと完成度の高さが求められる
過去13年の優勝馬の前走距離と着順を見てみたい。

タイキフォーチュン→毎日杯(2000m1着 
シーキングザパール→ニュージーランドT(1400m1着
エルコンドルパサー→ニュージーランドT(1400m1着
シンボリインディ→マーガレットS(1600m1着
イーグルカフェ→ニュージーランドT(1600m)7着
クロフネ→ 毎日杯(2000m1着
テレグノシス→スプリングS(1800m)2着
ウインクリューガー→毎日杯(2000m)8着
キングカメハメハ→毎日杯(2000m1着
ラインクラフト→桜花賞(1600m1着
ロジック→ニュージーランドT(1600m)3着
ピンクカメオ→桜花賞(1600m)14着
ディープスカイ→毎日杯(1800m1着

シーキングザパールとエルコンドルパサー以外の馬は、前走で1600m以上のレースをステップにしている。そして、半数以上の馬は前走でも勝っているということが分かる。

最初に、ほとんどの勝ち馬が前走で1600m以上のレースをステップにしているのは、東京競馬場のマイル戦では、スピードだけではなくスタミナがないと勝ち切ることはできないからである。特にNHKマイルカップはハイペースになることが多く、最後のひと伸びができるスタミナや底力が問われることになる。

つまり、マイル戦がギリギリといったスピードタイプの馬ではなく、中距離を走り切ることのできるスタミナを兼ね備えていなくては、NHKマイルカップを制することは出来ない。例外的存在であるシーキングザパールにしてもエルコンドルパサーにしても、1600m以上の距離をこなせる十分なスタミナを兼備していた。このレースに出走してくる以上、どの馬も豊富なスピードを有しているのは当然と言えば当然で、最後に勝敗を分けるのはスタミナの有無なのである。

ほとんどの勝ち馬が前走でも勝っているのは、この時点での完成度の高さが勝ち馬に求められるからである。ポロポロと取りこぼしていたり、アッサリと負けてしまっていたりする馬では勝負にならない。G1レースである皐月賞、桜花賞組は別として、前走をキッチリと勝って臨んで来られないようでは、非常に高いレベルの要求されるこのレースでの好走は厳しい。

■2■ニュージーランドT組は追い込み切れなかった馬が狙い
中山のマイル戦に条件変更されて以来、ニュージーランドトロフィーでの着順が、そのまま本番へと結びつかなくなっている。中山のマイル戦と府中のマイル戦ではあまりにも条件が違いすぎて、ニュージーランドトロフィーでの成績をそのまま信用することができないということである。これまでのパターンから述べると(イーグルカフェ、ロジック)、コース適性の差でニュージーランドトロフィー(中山1600m)を追い込み切れず負けてしまった馬については、府中のマイル戦に変わる本番では巻き返せる可能性があると考えてよい。

■3■1200m戦→マイルのG1は×
東京競馬場の1600mという距離で行われるG1レース(NHKマイルカップ、安田記念、フェブラリーS)を考える上で、前走で1200mのレースを使っていた馬について触れなければならないだろう。たとえばNHKマイルカップにおいては、前走がファルコンS(中京1200m)という馬が出走してくる。安田記念だと高松宮記念(中京1200m)がよくあるケースだ。このように1200m戦→マイルのG1というローテーションを踏んできた馬は、たとえ前走で好走していたとしても、本番においてはほぼ間違いなく凡走してしまう。

理由としては以下の2つが考えられる。

1)求められるスタミナの違い
2)道中の体感ペースの違い

つまり、1200mのレースとマイルのG1レースとでは、勝ち馬に求められるスタミナとレースでのペースが絶対的に異なる。

1)G1のようなレベルの高いレースを勝ち切るには、スピードだけではなく、最後のひと伸びができるスタミナや底力が問われることになる。1600mのG1レースを勝つには、1600m以上の距離を走り切ることができるだけのスタミナが必要とされるのである。そのため、1200m→1600mという距離にしてみればたった400mの違いであるが、その数字以上に、勝つために要求されるスタミナに開きがあるのである。

2)道中におけるペースが明らかに異なるため、体感ペース(ラップ)が違ってくる。1200mのレースでは、スタートしてから一息でスピードに任せて一気に走り切ってしまえばいいが、1600mのレース、特に東京のマイルでは、道中でタメの利いた走りをしなければ最後の坂で脚が上がってしまう。1200m戦を使った馬は、一気に走り切ろうとするラップを体が記憶してしまい、次のレースでもそういった走りをしてしまうのである。馬の感覚としては、1200m戦のつもりで思いきって飛ばしていると、実は1200m地点でゴールではなく、あと400mの直線が目の前に広がっていたというイメージが分かりやすいだろう。いくら騎手に叱咤激励されても、そこからラストスパートするだけのスタミナや気力はすでに残っていないのである。

このように、1200m戦→1600mのG1(特に東京競馬場でのマイルG1)というローテーションは、あまりにもレースの質や条件が違うために、馬が戸惑い、その力を発揮することなく凡走してしまうことになる。

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天皇賞春を当てるために知っておくべき3つのこと

Haruten

■1■真の名馬と真の騎手が一体となって
真の王者を目指し、古馬が集結する春の天皇賞。数々の名勝負が演じられ、過去の勝ち馬には歴戦の名馬が名を連ねる。淀の3200mという舞台で勝利するためには、真の実力を持っていなければならない。「スタミナ」はもちろんのこと、高速馬場に対応できる「スピード」、「瞬発力」、そして、「スローペースに折り合える精神力」を備えていることが求められる。このうちのどれか1つでも欠いては、天皇賞春のタイトルを手にすることはできない。

また、長距離戦であるため、騎手の腕も問われる。道中の駆け引き、ペース判断、仕掛けのタイミングまで、騎手がコントロールしなければならない(することができる)要素が多く、騎手の腕の差がレースの明暗を分けてしまうこともある。過去の勝利騎手を見てもらえれば分かるように、いずれも名手と呼ばれるのにふさわしい騎手たちである。

つまり、天皇賞春は「真の名馬と真の騎手が一体となって」、初めて勝利することができるレースである。

■2■ステイヤーはピークが長い
ステップレースである阪神大賞典での1着馬と2着馬の、天皇賞春での成績を比較してみると明確な傾向が見て取れる。

阪神大賞典1着馬の天皇賞春での成績【6・0・3・3】
阪神大賞典2着馬の天皇賞春での成績【0・3・1・6】

以下の2点が導き出せるだろう。 1)阪神大賞典での勝ち馬は、本番である天皇賞春の勝ち馬と結びつきが非常に強い 2)阪神大賞典の2着馬が、本番で逆転する(巻き返す)ことは難しい なぜこのような現象が起こるかというと、「ステイヤーのピークは長い」からである。

ステイヤーはピークの期間が比較的長いため、阪神大賞典での体調を天皇賞春でも維持することができるのである。阪神大賞典を勝った実力馬のピークが続いている以上、力負けしてしまった馬にとって逆転することは難しく、他の路線から余程の有力馬が出て来ない限り、阪神大賞典を勝った馬は本番の天皇賞春をも制する可能性が高いということになる。

■3■極限の仕上がりが求められる
天皇賞春は3200mという距離ゆえに最も苛酷なレースであり、勝つためには極限の仕上がりが求められる。ギリギリまで絞り込むぐらいの調教を施されたピークの状態において、自身の能力を100%発揮することができなければ勝つことはできない。直前の追い切りをさらっと済ませてしまっているような馬では、3200mの長丁場を乗り切ることができるのかどうか不安が残る。もちろん、休み明けの馬にとっても厳しいレースとなるだろう。

■参考として
1、前2走のいずれかで2500m以上のレースを走っていないと×
2、平成7年のライスシャワーを除くと、全ての勝ち馬は4、5歳馬
3、前走成績は5着以内 4、重賞を勝っていない馬は×

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皐月賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Satsuki1

■1■弥生賞の勝ち馬は、皐月賞では勝てない!?
弥生賞は皐月賞と同じ中山2000mという舞台で行われるが、弥生賞を勝って、そのまま皐月賞をも制する馬は思いのほか少ない。その世代の素質馬が集結するハイレベルの弥生賞を制した馬は、普通に考えて、弥生賞と同じ走りができれば皐月賞はほぼ当確である。それでも、過去10年で弥生賞と皐月賞を連勝した馬は、アグネスタキオンとディープインパクトの2頭しかいない。

なぜこのような現象が起こるかというと、2つの理由が考えられる。ひとつは、弥生賞と皐月賞では馬場状態が全く異なるからである。

皐月賞における、過去10年のラスト3ハロンのラップを並べてみたい。

平成10年 36.7
平成11年 36.0
平成12年 36.3
平成13年 35.8
平成14年 35.8
平成15年 34.7
平成16年 34.4
平成17年 34.5
平成18年 35.7
平成19年 35.9
平成20年 35.2

平成15年から17年は速い上がりの瞬発力勝負になっているが、それ以外の年は終いが掛かる競馬になっている。これは皐月賞時の馬場によるところが大きい。皐月賞当日の馬場は、最終日ということもあって、全体的に重くなっているのが通常である。特に、最も良く使われる3~4コーナーにかけては、見た目以上に馬場の傷みは激しく、当然力の要る馬場となっている。

つまり、手脚の軽い、瞬発力で勝負したい馬にとっては足かせとなり、逆にダート血統に代表されるようなパワー優先の馬にとっては願ってもいない、ほぼ1ヶ月前に行われた弥生賞当日の馬場とは全くと言ってよいほど異なった重い馬場になってしまうのである。

もうひとつは、弥生賞はかなりの状態に仕上がっていないと勝てない、その上、弥生賞では厳しいレースを強いられるということである。

クラシックを狙う有力馬が一堂に会する弥生賞は、当然のことながら、中途半端な仕上がりでは勝つことはできない。弥生賞を勝つためにはかなりの仕上げを施さなければならず、本番前に仕上げられた(仕上がってしまった)馬は、本番に向けて下降線を辿ってしまう。サラブレッドのピークはそれほど長くない。つまり、弥生賞を勝つために仕上げてしまうと、そのあとが続かないということである。さらに、それまでは楽な相手と楽な競馬しか経験してこなかった馬が、弥生賞で初めて厳しいレースを強いられるので、その肉体的、精神的な反動が次のレースで噴出してしまう。

その典型的な例は、平成12年の弥生賞を制したフサイチゼノンではないか。田原成貴元調教師と関口オーナーの間で一悶着あった馬であるが、フサイチゼノンは弥生賞の時点で既に仕上がってしまっていた。田原調教師はフサイチゼノンにかなりの素質を感じていただろうし、初年度である厩舎を盛り上げるためにも、弥生賞も勝って本番に臨みたかったに違いない。しかし、その勝ちを焦る気持ちが、フサイチゼノンを追い詰めてしまったのだ。肉体的にも精神的にもピークを過ぎてしまったフサイチゼノンは、もはや皐月賞に出走する状態にはなかった。関口オーナーに相談をしなかったのは田原元調教師の落ち度だが、出走を取りやめたのは英断であったと思う。

フジキセキ
ダンスインザダーク
フサイチゼノン
アグネスタキオン
アドマイヤオーラ

以上は、弥生賞を勝った後に故障を発生した馬たちである。厳しいレースである弥生賞を勝つことは、高い素質、能力を持つことの証明であるが、一方で失うものも大きい。そういう意味で、弥生賞馬はまず疑ってかかるべきである。

■2■皐月賞馬の条件
皐月賞馬に求められる条件は、以下の4つ。

スピード
パワー
器用さ
完成度

まず、「スピード」については、中山競馬場の内回りを使うコースは先行馬に有利であり、前にポジションするために秀でたスピードが求められる。スタミナに関しては、2000mまでこなせるマイラーであれば、十分に勝負になるはず。

「パワー」については、上にも述べたとおり、皐月賞は最終日に行われるため、馬場がかなり重くなっていることが多い。そのため、荒れ馬場をこなせるパワーが必要となる。さらに、1周1666m、直線310mという小さなスケールのトラックで行われるため、上手に立ち回りながら流れに乗ることのできる「器用さ」を備えているかどうかも問われる。

また、「完成度」の高い馬ということも挙げられる。その傾向は年々強くなってきており、この時期においてあらゆる面において完成されていなければ、このレースを勝つことは難しい。素質があり、なおかつ完成度が高いことが求められる。

■3■参考データとして
・前走が1800m未満の馬は×
・2月以降に1400m以下の短距離を一度でも使っていた馬は×
・連対率が50%を超えていなければ×

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桜花賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Oukasyo

■1■勝ち馬は「2敗以内」が目安
勝ち馬の条件としては、「2敗以内」であることが挙げられる。最近は、素質馬はあまりレース数を使わない傾向が顕著になってきており、桜花賞でも浅いキャリアで臨んできた馬が活躍している。数を使わない以上、レースに使うからにはきちんと勝てる状態に仕上げられているはずで、それでいて2敗以上しているということは、能力がないか、どこか足りない部分があるかのどちらかということになる。だからこそ、桜花賞を勝てる素質があるかどうかを見極めるためには、「2敗以内」という数字を目安にしたい。

さらに、「新馬戦を勝っている」、「牡馬を相手に勝利している」ことも、素質の有無を問うための材料にしてもよいだろう。

■2■前走の人気に注目
過去10年間で桜花賞を勝った馬の「前走の人気」を見ると、明らかな傾向があることが分かる。なんと10頭中6頭が1人気であり、2、3番人気が2頭、わずかに4、6番人気が2頭と、それ以下の人気であった馬は1頭も勝っていない。連対馬(2着馬)に目を向けても、7頭までが前走3番人気以内に推されている。

最も桜花賞に直結しやすいとされていたチューリップ賞だけを見ても、その勝ち馬よりも、人気に推されていたが負けてしまった馬の方が、本番での好走率が高い。つまり、前走で何着だったかという「実績」よりも、前走で何番人気に推されたかという「素質」、もしくは「資質」に注目すべきなのである。

■3■関東馬はよほど力が抜けていないと苦しい
阪神ジュべナイルフィリーズと同じく、関東馬がこのレースを制するのは非常に難しい。この時期の牝馬にとって、長距離輸送の影響は想像以上に大きく(特に初の長距離輸送になるケースが多い)、そのディスアドバンテージを乗り越えてまで勝利するには、力が相当抜けていることが必要とされる。

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高松宮記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Takamatsu1

■1■差し馬有利の展開に
中京競馬場は小回り、直線に坂がなく平坦であるため、本来は圧倒的に先行馬が有利なコースであるが、最後の1ハロンでスピード自慢の先行馬の脚が止まり、スタミナを備えた差し馬がゴール前で逆転するという展開のレースになりやすい。

「差し馬有利」の状況は、ラップタイムからも一目瞭然である。過去6年間の前半後半3ハロンのラップタイムは以下のとおりである。
       前半 ― 後半
平成13年 33.5―34.9 (前後半の落差1.4)
平成14年 32.9―35.5 (前後半の落差2.6)
平成15年 32.9―35.2 (前後半の落差2.3)
平成16年 32.9―35.0 (前後半の落差2.1)
平成17年 33.3―35.1 (前後半の落差1.8) 
平成18年 33.7-34.3 (前後半の落差0.6)
平成19年 33.8-35.1 (前後半の落差1.3)
平成20年 33.4-33.7 (前後半の落差0.3)

ほぼ毎年、前半が速くて後半が掛かるという、典型的な前傾ラップである。「短距離の差し馬」という格言があるように、基本的にスプリント戦は差し馬有利な前傾ラップになることが多い。特にG1のスプリント戦となると、スピードのある馬が揃い、前半のポジション争いが厳しくなるため、どうしても上がりの掛かる展開となるのは避けられない。

それに輪をかけるのが、3~4コーナーの曲がりのキツさである。逃げ馬・先行馬が直線の短さを生かして流れ込もうとしても、3~4コーナーの曲がりがキツく、どうしても多少のブレーキがかかってしまう。直線に向いてから、馬群が膨らんでヨーイドンのレースになるので、さらに瞬発力のある差し馬に有利なレースとなるのである。

つまり、高松宮記念は、見た目以上に差し脚が生きるコースである。G1スプリント戦の性格に加え、コース形態がスピードとスタミナを兼ね備えた強い差し馬に有利に働くということだ。直線が短く、坂がない先行馬有利なコースというイメージを捨て去って予想に臨むべきである。

■2■馬場の不利、枠順の不利
開幕最終週の馬場の傷みは、コースの内外による有利不利を生み出してしまうこともある。平成12年のキングヘイロー、13年のトロットスター、17年のアドマイヤマックスと、大外を回った馬が勝利したように、今後も内側が傷んで走りにくいという馬場設定になってしまう可能性は大きい。

さらに、中京競馬場はコース幅が狭くカーブもきついため、枠順の内外も考慮に入れるべきである。枠順の内外が不利につながるケースとして、以下の2つが考えられる。

☆ケース1
テンのダッシュが速くない馬が内枠に入ると、外から速い馬に来られ、包まれてしまい何も出来ずに終わってしまう。
☆ケース2
外枠を引いた馬が、内に入れるヒマもなく、終始外々を回されて終わってしまう。

このように、どの枠順を引いて、馬場のどこを通って来られたかによって、勝利の行方は左右されることになる。ゲートを出てみないと、どうなるか分からないことも多い。

しかし、全体的に見ると、よほど極端な枠順を引かない限り、スピードとスタミナを兼ね備えた強いスプリンターが勝つことのできる舞台であるといえる。

■3■5歳馬が有利
高松宮記念が3月に移行された過去9年間における、年齢別の成績は以下のとおり。

4歳   【1・2・1・38】 勝率2%
5歳   【6・4・3・30】 勝率14%
6歳   【2・2・4・33】 勝率5%
7歳以上【0・1・1・33】 勝率0%

勝率だけを見ても、5歳馬が圧倒していることが分かる。勢いのある4歳馬が、充実の5歳馬にねじ伏せられてしまうという形になりやすい。6歳以上の馬になってくると、スピード不足を露呈してしまうのか、年齢と共に勝率は下がっていくことになる。スピードとスタミナを兼ね備えたスプリント能力を問われるということだ。

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フェブラリーSを当てるために知っておくべき3つのこと

Feb

■1■スピードが求められる
平成14年以降、アグネスデジタル(マイルCS、天皇賞秋、安田記念など)、ゴールドアリュール(ダービー5着)、アドマイヤドン(朝日杯フューチュリティS、菊花賞4着)、メイショウボーラー(皐月賞3着、NHKマイルC3着)など、芝コースで実績のある馬の活躍が目立っている。2着馬に目を移しても、平成16年のサイレントディールはシンザン記念を制していて、平成17年のシーキングザダイヤはニュージーランドTを勝っている。ここ数年で、芝のG1戦線でも十分に勝ち負けになる実力馬の参戦、もしくは転戦により、フェブラリーSの勢力図が変化してきていることは見逃せない。

なぜ芝コースで実績のある馬が、畑違いのダートG1レースでも同じような走りを見せることができるのだろうか。もちろん、芝コースで実績のある馬は能力自体が高いのだが、それ以外の理由として以下の2つが挙げられる。

1)東京ダート1600mのコースは、スタート直後に80mほど芝コースを走るから
2)1分35秒台で決着することが多く、スピードが求められるから

1)のスタート直後の芝コースは、確かに東京ダート1600mコース独特のものである。スタート直後80mの芝部分を利して、芝実績のある馬が先手を取って流れに乗ることが出来るということである。しかし、わずかスタート直後80mの芝部分がレースの勝敗を左右するとは思えない。とすると、2)のスピードが求められるという理由の方が大きいのではないだろうか。

東京競馬場のダートコースは砂が浅いため、冬場の時期でも、それほど力のいる馬場にはならない。平成10年は勝ち時計が1分37秒5と、非常に力の必要とされる馬場であったが、さまざまな原因が重なって起こった例外的なものと考えていいだろう。

標準的な馬場であれば、オープンクラスだとマイルで1分35秒台での決着となる。これくらいの馬場状態だと、ダート戦といってもスピードがないと勝負にならず、パワーだけで勝負する生粋のダート馬にとっては苦しいレースになるだろう。スピードの絶対値が高い馬、つまり芝コースでの実績馬が活躍するのは当然といえば当然の結果である。


■2■4、5歳馬が中心
4歳   【4-6-1-36】
5歳   【6-2-3-29】
6歳   【2-1-6-49】
7歳以上【0-3-2-41】

過去12年の年齢別の成績を見てみると、4、5歳馬から勝ち馬が10頭と、若い世代が高齢馬を圧倒している。ダートは馬が痛まないので高齢まで長く好走できるのだが、極限のスピード能力が要求されるフェブラリーSでは、スピード能力の落ちてきた高齢馬のゴマカシが利かず、ある意味において篩(ふるい)に掛けられてしまうのである。

■3■1600m以上のスタミナが求められる
スタートしてから第1コーナーまでの距離が長いため、息の入らない激しい流れになることが多い。そのため、スピードだけではなく、最後の直線でバテずに踏ん張ることのできるスタミナも必要とされる。1600mという数字以上のスタミナを要求されるのは、過去の勝ち馬を見ても明らかである。前述したスピードと、それを持続するスタミナ、そのどちらを欠いてもフェブラリーステークスを制することはできない。

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有馬記念を勝つために知っておくべき3つのこと

Arima

■1■必ずしも強い馬が勝つとはいえない2つの理由
暮れの大一番、有馬記念。3歳馬と古馬との対決でその年のナンバーワンを決定するのだが、必ずしも強い馬が勝つとは言えないのがこのレース。
その理由として、
1、シーズン最後のレースであるために、強くてもピークを過ぎている馬がいる。
2、コーナーを6つも回るため、展開によって大きくペースが左右される。
という2点が挙げられる。

1については、各馬それぞれ目標としていたレースが違うということである。たとえば3歳馬なら菊花賞、古馬ならジャパンカップ、そして海外のメルボルンカップに目標を定めていた馬もいるだろう。しかし、現状としては、暮れの大一番である有馬記念に目標を置いていたという馬はまずいない。よって、秋のどこかの時点でピークに仕上がってしまった馬や、仕上げて勝った馬は、この有馬記念には下降線の決して万全とはいえない体調で臨まざるを得ないということになる。中にはここに来て調子を上げてくる馬もいるので、そういった体調の交錯があって、あっと驚く好走や凡走が繰り広げられるのがこの有馬記念である。

2については、有馬記念が行われる中山の2500mというコースにおける特徴は、コーナーを6つも回るということだ。競馬はコーナーを回ることによって息が入ったり、ペースがアップダウンしたりするので、コーナーの数と展開の不安定性は比例する。ここ3年はタップダンスシチーが速いペースで引っ張っているが、いつ超スローペースになってもおかしくない。つまり、展開の紛れによって結果が大きく左右される、荒れやすいレースである。

■2■世代交代が行われるレース
過去10年の年齢別の成績を見ると、3歳馬が4勝、4歳馬が6勝となる。成長著しい3歳馬か、充実から完成に向かう4歳馬のどちらかから勝ち馬が出る可能性は非常に高い。このデータを考えると、5歳と7歳時に連対したタップダンスシチーの凄さが分かる。いずれにせよ、有馬記念は世代交代が行われるレースであり、これからの馬を狙い打つのが本筋である。

■3■牝馬が勝ちきることは難しい
牝馬としては過去10年でヒシアマゾンの2着、エアグルーヴの3着、ダイワスカーレットの2着が最高である。理由は2つ考えられて、1つはジャパンカップと同じく、トップレベルのスタミナが要求されること。もうひとつは、牝馬は牡馬に比べて冬毛が生えてくるのが早いように、季節的に休眠に入ってしまい臨戦態勢にないことが挙げられる。これからも牝馬がこのレースを勝ち切ることは相当難しいだろう。

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朝日杯FSを当てるために知っておくべき3つのこと

Asahihaifs

■1■絶対的能力と完成度が問われる
傾向としては1番人気が強く、過去10年間で[3.4.3.0]という成績である。勝率3割、連対率7割、複勝率にするとパーフェクトである。1番人気が好走することで有名なマイルチャンピオンシップよりも高い数字である。理由としては、かなり速い時計での決着となるため、実力の有無がはっきりと出てしまうことが考えられる。

また、過去10年の勝ち馬を見ると、平成16年のマイネルレコルト、平成18年のドリームジャーニー、平成19年のゴスホークケン以外、すべての馬が前走1着していることが分かる。これは現時点での絶対的な能力や完成度が問われるレースになることを示している。重賞ならば最低でも3着以内に好走していること、もちろん条件戦で負けているようでは×。

■2■生粋の逃げ馬は通用しない
ここまで逃げて勝ってきた馬がまったく通用していないことにも注目したい。中山1600mのコース形態上、2コーナーまでの位置取り争いが激化するため、ほぼ毎年、前に行った馬には厳しいペースとなる。さらに、最後の直線に急坂があることによって、スピードだけで押し切るのは難しい。

このレースを逃げ切ったのはミホノブルボンとゴスホークケンだけ。ミホノブルボンは新馬戦では出遅れて差す競馬を経験しているし、ゴスホークケンは前走で抑える競馬をしていた。つまり、スピードを武器にした一本調子の馬ではなく、抑えが利いて、終いの脚を生かすような競馬ができる馬でないとこのレースは勝てない。

ただし、最近のラップタイムを見ると、ここ数年は少し傾向が変わってきていることが分かる。ほぼ確実にハイペースに流れていた過去のレースとは違い、平成17年はなんとスローペース、平成18、19年はミドルペースに落ち着いている。その年ごとのメンバーによって流れが違ってくるのは確かだが、近年になってクラシックを狙う馬が回避して、よりスピードに偏った馬が集まってきている中だけに興味深い傾向である。今年も比較的落ち着いた流れになってしまうのか、もう少し見守りたい。

12.0-11.0-11.3-11.1-11.7-12.3-12.0-12.2(45.4-48.2)H
1:33.6 グラスワンダー
12.5-11.2-11.4-11.8-12.0-12.2-12.2-12.0(46.9-48.4)H
1:35.3 アドマイヤコジーン
12.3-10.4-10.8-11.6-12.0-12.6-12.1-12.9(45.1-49.6)H
1:34.7 エイシンプレストン
12.3-11.2-11.5-11.7-11.7-12.0-11.9-12.2(46.7-47.8)H
1:34.5 メジロベイリー
12.1-10.9-11.4-11.8-11.5-12.1-12.1-11.9(46.2-47.6)H
1:33.8 アドマイヤドン
12.5-11.1-10.7-11.2-11.4-11.7-12.3-12.6(45.5-48.0)H
1:33.5 エイシンチャンプ
12.3-10.7-11.1-11.7-11.7-12.1-11.9-12.2(45.8-47.9)H
1:33.7 コスモサンビーム
12.3-10.8-10.9-11.4-12.0-12.0-11.8-12.2(45.4-48.0)H
1:33.4 マイネルレコルト
12.8-11.5-11.6-11.5-11.6-11.8-11.1-11.8(47.4-46.3)S
1:33.7 フサイチリシャール
12.6-11.0-11.3-11.9-12.1-12.2-11.1-12.2(46.8-47.6)M
1:34.4 ドリームジャーニー
12.3-11.1-11.3-11.6-12.0-11.9-11.3-12.0(46.3-47.2)M
1:33.5 ゴスホークケン

■3■スタミナがないと勝ち切ることはできない
このレースはスピードこそ絶対だが、スタミナもないと勝ち切ることはできない。そのため、1600m以上の距離のレースを経験していることはほぼ必須条件になってくる。ということからも、もし東京スポ-ツ杯(G3 東京1800m)のレースを勝った馬が順調に出走してくれば、間違いなく勝ち負けになるだろう。

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阪神ジュべナイルFを当てるために知っておくべき3つのこと

Hjf

■1■2つの経験
平成3年より従来の阪神3歳Sは牝馬限定に変更され、さらに平成13年より名称を「阪神ジュベナイルフィリーズ」と改められた。わずか数戦のキャリアで臨んでくる馬がほとんどで、各馬の力の比較が難しい。実はこれといった傾向はないのだが、以下2つの経験をしている馬にとっては、かなり有利なレースになる。このレースを勝つためには、いずれかを経験していることが望ましい。

1、1600m以上の距離
2、坂のあるコース

「早熟の短距離馬」が多く出走してくるため、このレースに臨むまでのステップとして、1600mよりも短い距離を使ってくる馬が多い。これまでにマイルの距離や直線に坂のあるコースを走ったことがない馬たちが、いきなりG1レースの厳しい流れの中に放り込まれ、直線に坂のある1600mのコースを走ると、確実にスタミナ切れを起こすことになる。1600m以上の距離、もしくは直線に坂のあるようなタフなレースを走った経験がないと、このレースで勝ち切ることは難しい。

■2■抽選をクリアした馬の台頭
これは来週の朝日杯フューチュリティSにも当てはまることだが、抽選をクリアした馬、滑り込み出走が叶った馬たちには着目すべきである。それは運が良いからということではなく、彼ら彼女たちの「ローテーション」と「成長曲線」に秘密が隠されているからだ。

まず「ローテーション」については、抽選をクリアしてきた馬は、これまでの出走過程において無理を強いられていない馬が多いということである。多いと書いたのは、全ての馬がそうではないからである。本番に出走する権利を取るために、何度もレースに出走してそれでも抽選待ちになってしまった馬もたくさんいるはずだ(こういう馬は能力的に疑問符がつく)。そのあたりは1頭1頭を検証する必要があるが、例えば昨年のトールポピーはキャリア3戦、ゴスホークケンは2戦、レーヴダムールに至ってはわずか1戦であった。

これが何を意味するかというと、これらの馬たちは、本番であるG1レースに合わせたローテーションを組んで走らされてきたのではなく、自分たちの仕上がりに合わせて大事に使われてきたということである。人間の都合ではなく、馬優先の余裕を持たせたローテーションであったということだ。あくまでもその延長線上に、たまたまG1レースがあったということに他ならない。だからこそ、そこまでの過程において無理をさせてきていないからこそ、馬に余力が十分に残っているということになる。

次に「成長曲線」についても、余裕を持たせたローテーションということとリンクしてくる。馬の仕上がりに合わせるとは、馬の成長に合わせたローテーションということである。特に若駒の間は、レースを使うことによって、成長を大きく阻害してしまうことがある。2歳戦~クラシックにかけて、数多くのレースを使うことは、マイナス材料にこそなれ、決してプラス材料にはならない。レース経験の少なさは、馬の能力と騎手の手綱で補うことが出来る。つまり、本番のレースに出走するために、馬をキッチリ仕上げて勝ってきた馬たちに比べ、成長を阻害しない程度のゆったりとした仕上がりで走ってきた馬たちは、上積みが見込めるばかりではなく、本番のレースへ向けて上向きの成長カーブで出走してくることが可能になるのだ。

これらのことからも、余力が十分に残っていて、上向きの成長カーブを辿っている馬が、もし抽選をクリアして出走することが出来たとしたら、本番でも好走する確率が高いことは自明の理であろう。これが2歳戦からクラシック戦線においては、抽選をクリアして出走してきた馬、滑り込みで出走してきた馬には大いに注目すべき理由である。

■3■関東馬とっては厳しいレース
この時期の牝馬にとって、長距離輸送をしてレースに臨むことは条件的に厳しい。よって、関東馬がこのレースを勝つには、関西に一度遠征した経験があるか、もしくは実力が一枚も二枚も上でなくてはならない。現に過去10年で、初長距離輸送でこのレースを制した関東馬は、ヒシアマゾン、メジロドーベル、スティンガーという、その後も活躍した名牝たちばかりである。彼女たちくらいの実力を持っていないと、初めて長距離輸送をして、並みいる関西馬たちを倒すことはできない。逆に言うと、このレースを勝った関東馬は相当な実力の持ち主であるということになる。

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JCダートを当てるために知っておくべき3つのこと

Jcdirt

■1■ハイペース必至
東京競馬場で行われた過去7回のレースラップを見てみると、ハイペース必至であることが分かる。前半が芝のレース並みに速く、後半がその分掛かるという、典型的な前傾ペースである。このことにより、先行馬はかなり厳しいレースを強いられることになる。

10.4-11.3-11.5-11.7-11.9-11.9-12.8-13.0-12.8-12.7(56.8-63.2)H
11.1-11.8-12.2-12.2-11.8-11.9-11.7-11.5-12.0-12.3(59.1-59.4)M
10.9-11.8-12.1-11.7-11.9-12.5-12.7-12.5-12.9-13.2(58.4-63.8)H
11.1-11.9-11.9-11.9-12.3-12.5-12.8-12.6-12.5-12.5(59.1-62.9)H
11.2-11.7-11.8-12.2-12.4-12.6-12.4-12.3-12.1-12.4(59.3-61.8)H
11.3-11.8-12.2-12.3-12.7-12.2-12.4-11.9-12.3-12.3(60.3-61.1)M
10.7-11.9-11.7-11.5-11.9-12.6-12.3-12.5-12.0-12.5(57.7-61.9)H
*最初の100mは半端なので省略

一昨年は外国馬の不参加でおよそ平均ペースに流れたが、外国馬の参戦に伴い、外国馬が引っ張る、もしくは先行争いに絡む形で、このハイラップは生まれている。アメリカの競馬場のダートは、砂というよりも土に近いため、芝並みかそれ以上に速い時計が出る。競馬場も小回りで平坦なコースが多いため、前半から多少無理をしても最後までもってしまう。そのため、騎手は気合いをつけてでも前に行きたがるし、自然とラップも速くなり最後のガマン比べというレースになりやすい。そういった感覚で普段レースをしている馬の参戦によってペースが上がっているのである。もちろん、このことについては今年から阪神で行われるレースでも同じことが言える。

■2■スピード優先
今年から阪神の1800mという舞台で行われることになった。阪神競馬場についてはワールドスーパージョッキーズシリーズとの絡みがあるのであまり意味はないが、1800mという距離に関しては、スピードを優先する外国馬(特にアメリカ調教馬)によりチャンスを見せるという意図が含まれている。

かつて行われていた東京競馬場の2100mダートというコースは、スピードだけで押し切ることは難しく、マイラータイプの馬にとっては厳しい条件であった。2000mまでならゴマカシが利くが、わずか100mの違いでマイラータイプの馬はバテてしまうのだ。もちろん、スピードがなければ速いペースについて行くことはできないが、勝ち切るためにはそのスピードを支える豊富なスタミナが必要であった。

しかし、舞台が阪神1800mダート変わったことにより、東京の2100mダートほどにはスタミナが要求されなくなるであろう。もちろん、速く厳しいペースになるので、スピードだけでは押し切れないが、どちらかというとスピードに富んだマイラータイプの馬にとって勝つチャンスが訪れるということだ。

■3■外国馬(アメリカ調教馬)は雨で買い
平成15年にアメリカ調教馬のフリートストリートダンサーが勝ったのは、降雨により馬場が締まった影響が大きい。アメリカと日本のダートは砂の質が異なるため、アメリカのダートで強い馬が日本でも強いとは限らない。どちらかというと、逆のケースの方が多いだろう。ただし、雨が降って馬場が締まり、足抜きが良くなった場合には、アメリカ調教馬(もしくはアメリカ血統の馬)にチャンスが生まれる。

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ジャパンカップを当てるために知っておくべき3つのこと

Japancup

■1■日本馬のレベルアップ
ジャパンカップで最も大きな問題となってくるのが、外国馬と日本馬の比較である。近年は完全な日本馬の優勢であり、日本馬が1~3着だけでなく、掲示板を独占することがあっても驚かなくなってきた。ここ数年で、生産、調教の技術が飛躍的に向上したことによって、日本の競走馬のレベルそのものは、海外のそれと比較しても同等かそれ以上のところまで上がってきている。

日本国内における一流馬であれば、海外に出ていっても十分通用することは、古くはジャックルマロワ賞のタイキシャトル、凱旋門賞のエルコンドルパサーから、インターナショナルSのゼンノロブロイ、アメリカンオークスのシーザリオ、メルボルンCのデルタブルース、そしてハーツクライ、ディープインパクトまで多くのG1ホースらが示してくれた。もちろん自分の土俵(日本の競馬)で戦うのであれば、堂々と胸を貸すぐらいの気持ちで立ち向かうことができるはずだ。

外国馬に関する情報は極めて少なく、日本の馬場で一度も走ったことがない馬の実力を推し量ることは、正直に言って非常に難しい。それでも、ひとつだけ大きなものさしを示すとすれば、「力をつけた日本馬に地の利がある以上、外国馬は余程の実力、実績を持った馬でないとジャパンカップで勝ち負けにはならない」ということになる。日本の軽い馬場が合いそうだとか、招待されたからなどというレベルの外国馬では勝負にならないところまで日本馬のレベルは上がってきている。

ちなみに、外国馬に関して述べると、海外遠征未経験馬は疑ってかかるべきである。今回のジャパンカップ挑戦が初めての遠征になるような馬では、よほど能力が抜けていないと極東の地での激しい戦いを勝つことは出来ない。ヨーロッパの馬でヨーロッパの外に遠征した経験がない馬も同じである。

■2■凱旋門賞、ブリーダーズC馬は消し ジャパンカップの前にはヨーロッパで凱旋門賞、アメリカでブリーダーズカップとG1レースの中のG1レースが行われている。海外の馬は当然そちらを目標に出走するため、ジャパンカップにはピークを過ぎた状態で出走してくることが多い。

特に、凱旋門賞、ブリーダーズCを勝った馬は、ほぼ間違いなく調子落ちでの出走となるはず。ピークの仕上げで臨まなければ、凱旋門賞やブリーダーズCといった大レースは勝てないため、勝った勢いでジャパンカップに挑戦してきても、結局、状態は下降線を辿ることになるのだ。ブリーダーズカップを勝ったコタシャーン、凱旋門賞を勝ったエリシオ、モンジューなどがあっさりと敗れてしまったのは、明らかにピークを過ぎた状態で出走してきたからである。また、凱旋門賞を勝つ馬は、深い芝で走れるだけのパワーとスタミナが勝っている馬である。軽い芝でスピードと瞬発力を要求される日本の競馬には合わないことが多いだろう。

逆に言うと、凱旋門賞、ブリーダーズCで負けてしまった馬の巻き返しは期待できるということだ。

■2■迎え撃つのは4歳馬
過去10年の勝ち馬は、4歳馬が6勝、3歳馬がそれに続いて2勝、5歳馬はわずかに1勝、6歳以上の馬も1勝となっている。ジャパンカップのレベルが上がったことにより、肉体的に最も充実する4歳馬が圧倒的に有利なレースとなった。百戦錬磨の外国馬を迎え撃つのは日本の4歳馬という図式が成り立つだろう。

また、ジャパンカップを勝ち切るためには高い壁があって、日本馬、外国馬に関わらず、連対率が50%を切るような馬では厳しい。高い競走能力と、どのような状況や環境にも対応できる資質の持ち主であることが問われるのだ。

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マイルCSを当てるために知っておくべき3つのこと

Milecs

■1■マイルの連対率は重要な目安
マイルのチャンピオン決定戦である以上、1600mのレースにおける連対率が50%を割っているような馬はチャンピオンとして相応しくない。1600m戦での連対率は、その馬のマイル戦に対する適性を顕著に表すからだ。

大荒れとなった平成7年は、出走馬18頭中、1600mのレースにおける連対率が50%を超えている馬がわずか2頭しかいないというレベルの低いレースであった。その2頭が、安田記念も勝ったトロットサンダーと、なんと大穴のメイショウテゾロである。このことからも、マイルチャンピオンシップにおいて、マイルの連対率がどれだけ重要なデータとなるかが分かる。マイルの連対率が50%を切っている馬は軽視すべきである。

■2■勝つためにはスタミナが必要
京都1600m外回りコースで行われるため、スピードだけでは押し切れないレースである。前4走ともに1600m未満の距離を使っていたスプリンタータイプの馬では、最後の直線でスタミナ切れすることになる。スプリンタータイプの馬では勝ち切ることは難しい。勝つためには、中距離を走り切れるだけのスタミナが必要とされる。1600m以上の中距離レースでの実績は必要。 

■3■サンデーサイレンスの血を引く馬?
過去10年のレースラップ(下参照)を見ても、昔は前半から飛ばす馬がいてハイペースになることが多かったが、ここ最近は、さすがにスローにはならなくても、全体的にフラットな落ち着いた流れになる傾向が強い。1分32秒台後半から33秒前半という全体時計は変わらないということは、前半が厳しい流れになる昔のレースの方がレベルは高かったということになる。

そのため、ズブズブのスタミナ勝負になることは少なく、スッと先行して4コーナーを持ったまま先頭で押し切れるぐらいスピードに富んだ馬、もしくは瞬発力勝負に長けた馬にとっては競馬がしやすいレースになる。デュランダル、ハットトリック、ダイワメジャーと、サンデーサイレンス産駒が5年連続でこのレースを勝っているのも、そういう特性(軽さと瞬発力)こそが問われるからである。もし血統的に狙いを絞るとすれば、サンデーサイレンスの血を引く馬ということになるか。

過去10年のラップタイム
11.9-10.2-10.8-11.9-12.3-11.9-12.1-12.2(44.8-48.5)H
1:33.3 タイキシャトル
12.1-11.0-11.2-11.6-11.6-11.7-11.7-11.9(45.9-46.9)H
1:32.8 エアジハード
12.1-10.6-11.3-11.3-11.6-11.8-12.2-11.7(45.3-47.3)H
1:32.6 アグネスデジタル
12.5-11.0-11.9-11.9-11.5-11.6-11.4-11.4(47.3-45.9)S
1:33.2 ゼンノエルシド
12.3-10.6-11.3-11.8-11.8-11.6-11.5-11.9(46.0-46.8)M
1:32.8 トウカイポイント
12.4-10.7-11.3-11.6-11.6-11.2-12.1-12.4(46.0-47.3)H
1:33.3 デュランダル
12.1-11.2-11.6-11.7-11.8-11.7-11.5-11.4(46.6-46.4)M
1:33.0 デュランダル
12.2-10.6-11.4-11.5-11.4-11.5-11.3-12.2(45.7-46.4)M
1:32.1 ハットトリック
12.3-10.6-11.1-12.0-11.5-11.6-11.2-12.4(46.0-46.7)M
1:32.7 ダイワメジャー
12.6-10.6-11.2-12.0-11.6-11.5-11.3-11.9(46.4-46.3)M
1:32.7 ダイワメジャー

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エリザベス女王杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Elizabeth

■世代交代について
エリザベス女王杯において、世代交代の問題は避けて通れない。一般的に、牝馬は牡馬に比べ、現役の競走馬として活躍できる期間が短いとされる。それは牝馬には血を繋ぐという役割があるからであって、肉体的そして精神的にも競走馬から繁殖牝馬へと変遷していく時期が自然とあるからだ。

ダイイチルビーは4歳時にスプリンターズステークスを制したが、5歳となった翌年は目を覆いたくなるような惨敗を繰り返しそのまま引退していった。その時に、伊藤雄二調教師が言った、「ルビーはもうお母さんの目になっているね」というセリフが印象的であった。肉体的には走れる状態にあったが、精神的にはレースを走り抜くだけの闘争心がすでに失われていたのであろう。

もちろん、馬それぞれにおいてピークは異なってくるので、この年齢以上では走れないというような線引きはできない。ただし、あと2ヶ月も経てばもう6歳馬となってしまう5歳の秋は、牝馬にとって非常に微妙な時期なのではないだろうか。明日にでも、まるで坂を転げ落ちるように競走馬としての能力が衰えてしまう、ギリギリのラインに立っているのである。

衰えゆく5歳馬から、充実の4歳馬、そして更なる上昇が期待される3歳馬への世代交代というクロスオーバーが行われるのがこのエリザベス女王杯である。平成12年から秋華賞が1週間繰り上げられ、エリザベス女王杯までが中3週となった。これにより勢いのある3歳馬の挑戦も増えることからも、5歳馬にとってはさらなる苦戦を強いられることになるであろう。

■スピードと器用さが求められる
エリザベス女王杯が行われる時期の京都競馬場の芝は、野芝の成長は止まるものの、状態が良いため、軽さは十分に維持されている。そのため、スッと先手を取ることの出来るスピードのある馬にとっては有利に進められるレースとなる。また、道中は各馬が距離を意識してスローに流れることが多いが、前半から飛ばす馬がいて意外にペースが速くなったりすることもあり(下参照)、折り合いがキチンと付いて、器用に立ち回ることが出来るかも問われる。もちろん、こういうレースでは、馬をコントロールする騎手の技術、判断力も結果を大きく左右することになる。

12.5-11.4-12.3-12.8-13.0-12.6-12.5-11.9-11.4-11.2-11.2(62.0-58.2)S
2:12.8 メジロドーベル
12.4-11.4-12.1-12.5-12.6-12.7-12.5-12.1-11.7-11.8-11.7(61.0-59.8)S
2:13.5 メジロドーベル
12.3-11.0-12.2-12.2-12.9-13.5-13.2-11.6-11.4-11.2-11.3(60.6-58.7)S
2:12.8 ファレノプシス
12.3-10.9-12.0-11.7-11.6-12.0-12.3-12.1-12.3-12.0-12.0(58.5-60.7)H
2:11.2 トゥザヴィクトリー
12.6-11.2-12.2-12.4-12.4-13.0-13.3-12.5-11.6-10.8-11.2(60.8-59.4)S
2:13.2 ファインモーション
12.3-10.8-11.3-11.3-11.8-12.2-12.7-12.1-12.1-12.4-12.8(57.5-62.1)H
2:11.8 アドマイヤグルーヴ
12.6-11.2-12.4-12.5-12.3-12.6-12.5-12.1-11.6-11.6-12.2(61.0-60.0) S
2:13.6 アドマイヤグルーヴ
12.3-10.9-11.9-12.4-12.5-12.5-13.3-12.0-11.5-11.1-12.1(60.0-60.0)M
2:12.5 スイープトウショウ
12.5-10.6-11.7-11.3-11.3-12.2-12.5-12.8-13.0-11.5-12.2(57.4-62.0) H
2:11.6 フサイチパンドラ
12.7-11.1-12.4-12.1-12.3-12.6-12.8-11.8-11.1-11.4-11.6(60.6-58.7)S
2:11.9 ダイワスカーレット

■牡馬と勝負になっていた馬でないと×
牝馬の中でチャンピオンを決める戦いではあるが、牝馬限定戦でずっと戦ってきたような馬では、このレースは勝てない。牡馬との厳しいレースで揉まれ、牡馬を相手に好勝負になっていた馬を狙うべきである。もちろん3歳馬については、牡馬混合戦に出る機会もなかっただろうから、この条件は当てはまらない。

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天皇賞秋を当てるために知っておくべき3つのこと

Akiten

■1■前に行けて瞬発力に長けた馬
平成14年の改修によって、東京競馬場の2000mコースは生まれ変わった。スタートから最初のコーナーまでの距離が23m延長されたことにより、スタートしてから各馬が比較的スムーズに最初のコーナーに入って行けるようになったのだ。さらにゲートを外目に置くようになったため、最初のコーナーに各馬が殺到して、馬群が詰まってしまうということが緩和された。

最初のコーナーへの先行争いが緩和されたことにより、ハイペースが常であった天皇賞秋が平均ペースになりやすくなった。ローエングリンとゴーステディの無謀な争いで超ハイペースになった平成15年を例外とすると、それ以降のレースは全てサンデーサイレンス産駒のワンツーで決着している(平成18年もサンデー直仔のアグネスタキオン産駒が2着)。平成16年、17年においてはサンデーサイレンス産駒のワンツースリーである。

つまり、「瞬発力」が求められるレースに様変わりしたということである。牝馬の活躍が目立つようになったのもここに理由がある。馬場がまだ軽さを保っている時期ということも含め、前に行ける馬は圧倒的に有利である。

■2■穴は夏競馬を使ってきた馬から
かつては天皇賞秋→ジャパンカップ→有馬記念が古馬の王道であったが、最近は3戦全てに全力投球する馬は珍しくなった。ひとつのG1レースを勝つことによる消耗が激しくなったことに加え、良い意味でも悪い意味でも各路線が分業化されたことにより、それぞれの有力馬がどこかのレースに照準を絞るようになった。

そのため、実績馬であっても天皇賞秋にはビッシリ仕上げてこない馬もいるため、ここがピークになるように夏競馬を使われてきた伏兵馬が台頭することもありうる。たとえば、2005年を制したヘヴンリーロマンスなどはその典型で、2006年のスウィフトカレント、そして昨年のアグネスアーク、カンパニーなどが激走して穴を開けた。特に札幌記念はG1の登竜門でもあり、ここを好走してきた馬には注目しておきたい。

■3■宝塚記念とは直結しない
同じ中距離で行われる春と秋のG1レースである宝塚記念と天皇賞秋であるが、意外なことに勝ち馬が直結しない。過去10年でこの2つのレースを連勝した馬はテイエムオペラオーのみである。その理由としては、以下の2つが考えられる。

ひとつは2つのレースで勝ち馬に求められる資質が違うということ。6月の阪神競馬場で行われる宝塚記念は、ほぼ洋芝100%に近い力の要るオーバーシード芝で行われるため、勝利を手にするには何よりもパワーが求められる。それに対し、10月の東京競馬場で行われる天皇賞秋は、ほぼ野芝100%に近い極めて軽い馬場で行われるため、勝ち馬には何よりも軽いスピードが要求される。全く反対のベクトルを持つ資質が問われるだけに、宝塚記念と天皇賞秋を2つとも勝つのは至難の業である。

ふたつ目は、宝塚記念と天皇賞秋との間がわずか4ヶ月しかないということ。シーズンオフに近い宝塚記念を勝つということは、一滴も残らず春シーズンの力を使い果たしてしまったということを意味する。そこからわずか4ヶ月の間で、疲労を回復して、秋のG1シリーズ初戦である天皇賞秋に万全の体調で臨むことはなかなか難しい。見た目は出来ていても、目に見えない疲れが残っていたり、精神的な消耗が回復していなかったりすることは案外多い。

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菊花賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Kikka

■1■再びスタミナの裏づけが必要に
京都競馬場3000mで行われる菊花賞は、前半折り合いをつけながらゆっくりと行き、残り4ハロンからの瞬発力勝負になるレースがほとんどであった。つまり、折り合いさえついてしまえば、瞬発力のある中距離馬でも十分に対応できるレースであった。しかし、ここ最近は、その傾向に少しずつ変化が生じてきている。

過去12年間の菊花賞における、上がり3ハロンのタイムを比較してみたい。
平成8年  34秒4
平成9年  34秒4
平成10年 35秒1
平成11年 34秒2
平成12年 36秒1
平成13年 35秒3
平成14年 35秒4
平成15年 35秒8
平成16年 35秒8
平成17年 35秒7
平成18年 35秒6
平成19年 36秒2

平成11年までの上がりタイムを見ると、とても3000mのレースとは思えない典型的なヨーイドンの競馬であることが分かる。菊花賞を3000mで行う意義が問われ始めたのが、ちょうどこの頃である。しかし、時代の流れとは不思議なもので、平成12年に開催が2週間早まったのを境として、最近は35秒台後半の上がりで決着することが常になってきている。

理由としては、道中のペースがそれほど緩まなくなってきているということ以上に、各馬の仕掛けが早くなってきていることが挙げられる。瞬発力勝負では劣るが、スタミナには自信のある遅咲きの馬たちが、春の実績馬を負かすために、一斉に仕掛け出すタイミングが早くなってきているということである。

このことによって、スタミナに不安のある馬たちの台頭は難しくなった。もちろん、この時期の京都競馬場の高速馬場や直線が平坦であることを考えると、ある程度の速い脚は要求されるだろう。しかし、実質3000mを走る上に、ペースが上がるタイミングが早くなってきている以上、スタミナの裏づけがない馬の末脚は不発に終わる可能性が高い。

■2■神戸新聞杯で切れ負けした馬
開催が2週間早まり、スタミナの裏づけが要求されるようになってからの過去8年間で、3着以内に入った馬24頭のうち15頭は神戸新聞杯組である。最大のステップレースであり、勝ち馬も5頭出ているが、なぜか神戸新聞杯→菊花賞と連勝した馬はディープインパクトただ1頭である。

これは神戸新聞杯が中距離での資質を問われるのに対し、菊花賞が長距離でのそれを問われたゆえである。つまり、神戸新聞杯で中距離に対する適性を見せて快勝したような馬は菊花賞で苦戦を強いられるということになっていた。むしろ神戸新聞杯でスピード、切れ負けしたような馬を菊花賞では狙うべきであった。

昨年から神戸新聞杯は距離が400m延長されたが、その傾向は変わらないだろう。おそらく神戸新聞杯は前半1000mと後半1000mの間の400mが緩むレースになり、最後の瞬発力が問われるレースになる。だからこそ、スピードを持続させるスタミナが問われる菊花賞では、むしろ神戸新聞杯でスピード、切れ負けしたような馬を狙うべきである。

■3■内枠はリスクあり
京都競馬場の3000mを完走するには、3コーナーの丘を2度越えなければならない。3~4コーナーの中間点にかけて急激な丘の下り坂になっているため、スピードが乗りやすく、馬が行く気になってしまわないようにゆっくりと坂を下るのが、このコースの最初のポイントとなる。その後、スタンド前を走ることになるため、ここでも馬がエキサイトして引っ掛かってしまうことがある。馬の行く気を削ぎ、スタンドの大歓声から馬を守るためには、他馬を前か横に置くことができれば理想的である。そういった意味では、内枠が有利ではある。

しかし、内を進む馬には大きなリスクもある。まだ競走馬として完成していない3歳馬同士のレースであることや、クラシック最後の一戦であることも手伝って、3000mの距離を最後まで完走できない馬が出てくる。その勝負にならなかった馬たちが、急激にペースが上がる2度目の坂越えの時点でバテて下がってくるのである。ズルズルと下がってくる馬たちを上手く捌ければ問題ないのだが、もし上がって行かなければならないタイミングで前が壁になってしまうような事態に陥れば致命傷となるのだ。

過去にもゼンノロブロイやロックドゥカンブといった人気馬たちが、バテて下がってくる馬を捌き切れずに、スパートのタイミングを逸して負けてしまったことは記憶に新しい。ペリエ騎手は菊花賞であれほどバテた馬が下がってくることを知らず、あの位置にいたことを相当に悔いたらしい。柴山騎手はスタートで出負けして後方のインに閉じ込められ、簡単にG1レースを勝たせてはもらえないことを身を持って実感したはずである。つまり、ジョッキーとしては2周目の3コーナー手前までには外に出しておきたいレースなのである。

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秋華賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Syuka

■1■ジョッキーの腕が大きく結果を左右する
京都の芝2000m(内回り)に変更された年以降の、前半5Fと後半5Fのラップを比較してみたい。前傾ペースとは前半のラップの方が速く、後傾ペースとは後半のラップの方が速いレースのことを示す。

平成8年  58.7-59.4 →前傾ペース
平成9年  59.2-60.9 →前傾ペース
平成10年 61.9-60.5 →後傾ペース
平成11年 58.4-60.9 →前傾ペース
平成12年 60.8-59.1 →後傾ペース
平成13年 58.4-60.1 →前傾ペース
平成14年 59.0-59.1 →平均ペース
平成15年 59.8-59.3 →平均ペース
平成16年 59.9-58.5 →後傾ペース
平成17年 60.1-59.1 →後傾ペース
平成18年 58.4-59.8 →前傾ペース
平成19年 59.2-59.9 →平均ペース

このように、平成14年と15年、19年は前後半が均一な平均ペースであるが、それ以外の年は、前傾ペースと後傾ペースがランダムに繰り返されていることが分かる。開幕2週目の絶好の馬場と短い直線を考慮に入れると、基本的には先行馬にとっては非常に有利に働くコースである。しかし、逆にそのことを意識しすぎると、各馬の仕掛けが早くなり、極端なハイペースが創出されることになる。

また、道中のペースの緩急も激しく移り変わる。たとえば昨年の秋華賞では、道中(6ハロン目)でなんと13秒台のラップが刻まれた。スタートから2ハロン目は過去5年間で最速なだけに、ペースが速いと思わせておいて、急激に遅くなるというアップダウンの激しいレースであった。

平成19年 ダイワスカーレット
12.3 - 10.4 - 11.5 - 12.2 - 12.8 - 13.6 - 12.4 -11.3 - 11.1 - 11.5

わずかな展開の綾によって、ペースの緩急が激しく移り変わり、前に行った馬に有利な流れになったり、一転して差し脚が生きる展開になったりする。こういうレースでは、馬をコントロールする技術やペース判断に長けたジョッキーの腕が大きく結果を左右することになる。レースの位置取りや道中での駆け引きなどを含め、騎手が占めるウエイトは大きいのだ。

■2■スピードの持続が求められる
この秋華賞でサンデーサイレンス産駒が苦戦を強いられたのは有名な話である。過去12回行われた秋華賞に60頭のサンデーサイレンス産駒が出走して、平成15年のワンツーフィニッシュと平成17年にエアメサイアの勝利があるが、ほとんどの馬は4着以下に沈んでいる。1番人気に推されたトゥザビクトリーやダンスインザムードというビッグネームすらも惨敗しているのが、この秋華賞である。一昨年も1番人気に推されたアドマイヤキッスが4着と凡走した。

【2・2・1・55】 連対率6%

この数字は、サンデーサイレンス産駒の秋華賞における成績である。サンデーサイレンス産駒の秋華賞での連対率は6%という極めて低い数値を示す。他のG1レースと比較してみても、10%を切るのはNHKマイルカップぐらいで、それ以外のG1レースではほとんど20%以上の連対率となる。たとえば、同じ牝馬限定G1レースであるエリザベス女王杯の31%と比べると、サンデーサイレンス産駒の秋華賞での不振は明らかになる。

サンデーサイレンス産駒がこのレースを苦手とした理由はただひとつ。小回りのゴチャつきやすいコースで、スピードの持続が極限まで求められるレースになりやすいからである。サンデーサイレンス産駒は、ゆっくり行って終いを伸ばすレースには滅法強いのだが、スタートからゴールまで速いラップを刻み続けなければならないレースを苦手としたからだ。つまり、秋華賞は瞬発力ではなく、地脚の強さで勝負する馬にとって有利なレースである。

■3■外枠有利
過去11年の秋華賞は全てフルゲートで行われたが、内外に分けた枠順別の勝率、連対率は次頁のとおり。
1~4枠 【2・2・7・77】 勝率2% 連対率5%
5~8枠 【9・9・4・88】 勝率9% 連対率18%

コーナーを4つ回るコースにもかかわらず、外枠の勝率、連対率が内枠を圧倒している。外枠から、外々を回った馬が意外と好走しやすいのは2つの理由が考えられる。ひとつは、道中が厳しいペースになりやすいため、馬群が縦長になりやすく、外枠を引いた馬も外々を回されることが少ないということ。もうひとつは、勝負所である3コーナー入口と4コーナーが狭くなっているため、馬が密集しやすく、内枠を引いた馬は窮屈なレースを強いられることが多いということ。総じて外枠の方がレースを進めやすいということである。

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スプリンターズSを当てるために知っておくべき3つのこと

Sprint02

■1■サマースプリントシリーズの最終戦として
1990年にG1レースに昇格し、それ以降、師走のスプリント決戦として定着していたが、2000年から秋の中山開催へと時期が変更された。この変更によって、夏に行われるサマースプリントシリーズとの結びつきが強くなった。夏競馬を使ってきた勢いを、ほとんどそのまま持ち込めるようになったということだ。そういう意味において、スプリンターズSはサマースプリントシリーズの最終戦と考えて良いだろう

とはいえ、サマースプリントシリーズで目一杯走り切ってしまった馬は苦しい。昨年のサマースプリントチャンピオンに輝いたサンアディユがそうであったように、夏に3走もしてしまっていると、最後のスプリンターズSではガス欠を起こしてしまうことになる。また逆に、なんらかの事情があって、ここがブッツケになってしまった馬では、余程力が抜けていないとこのレースを勝つことは難しいであろう。つまり、サマースプリントシリーズを使いつつ、スプリンターズSを最終目標に定めてきた馬を狙うべきである

■2■基本的には差し馬が有利も
中山1200mのコースは先行馬にとって有利な形態となっているが、これだけハイペースになってしまうと、前に行けるだけのスピード馬にとっては苦しいレースになる。「短距離の差し馬」という格言もあるように、ハイペースについて行けて、なおかつ末脚もしっかりとしている差し馬が狙いとなる

ただし、雨が降って道悪になった際は、考え方を180℃変えなければならない。平成12年のダイタクヤマトや平成16年のカルストンライトオ、平成18年のテイクオーバーターゲット、平成19年のアストンマーチャンが逃げ切ったように、道悪になると先行できる馬が圧倒的に有利になる。

スプリンターズSはパンパンの良馬場で行われても、重・不良馬場で行われても、前半の800mのタイムはほとんど変わらない。たとえば、平成17年に良馬場で行われたスプリンターズS(勝ち馬サイレントウィットネス)と、不良馬場で行われた昨年のスプリンターズSのラップをご覧いただきたい。

平成17年 12.1-10.1-10.7-11.1-11.5-11.8 良馬場 
平成19年 12.0-10.3-10.8-11.1-12.0-13.2 不良馬場

これほど異なる条件下で行われた2つのスプリンターズSだが、テンの4ハロンのラップタイムはほとんど同じであることが分かる。平成17年がスローペースで流れたわけではない。どちらかというとハイペースで道中は進み、中団から進出したサイレントウィットネスが最後の急坂で差し切り、2着には最後方からデュランダルが32秒の脚で追い込んできた。パンパンの良馬場をハイペースで流れたスプリンターズSと、ドロドロの不良馬場のスプリンターズSの前半800mがほぼ同じラップなのだ。これはどういうことだろう?

これこそが雨のスプリンターズSは800mのレースであるということに他ならない。つまり、スタートしてから800mで究極のラップを刻むため、ラスト400mはどの馬もバテてしまい、レースどころの騒ぎではないということである。また、競走馬はスタミナが切れたところを追い出されるとフォームを崩してノメるという特性があるため、4コーナー手前からはどの馬も真っ直ぐ走らせるだけで精一杯という状況にもなる。勝負は800mで決まってしまうのだ。雨が降った場合は、スタートよく飛び出して、ハミをしっかりと噛みながらガンガン前に行ける馬を狙うべきである

■3■1200m以上のスタミナ
スピード自慢の馬たちが揃うため、前半3ハロンは32秒~33秒前半というハイペースになり、さらに直線に急坂が待ち受けていることも加わって、後半3ハロンは35秒台の消耗戦となる。前半と後半で2秒以上の落差が生まれることによって、一本調子のスピード馬にとっては厳しいレースになり、このレースを勝ち切るためには1200m以上のレースを走るだけのスタミナが要求される

■参考データとして
1、G1レース出走経験がないと×
2、前走オープン特別で敗れていた馬、または条件戦出走馬は×
3、1200m戦で連対率50%、かつ勝ち星があることが望ましい

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