馬体のメリハリを観る


【ROUNDERSチャンネル】今回は「馬体のメリハリを観る」をテーマに話します。馬体をパッと観る上で、意識すべき5つのポイントのひとつであるメリハリ。付くべきところに筋肉がついているのか、大阪杯の出走馬の馬体を題材として解説します!

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「血統のトリセツ」

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「競馬オタク」の坂上明大さんが、生駒永観さんとの共著という形で、「血統のトリセツ」(サラブレBOOK)という本を出版されました。坂上さんとは何度か競馬場でも一緒に馬券を買ったり、競馬について熱く語り合ったりした仲であり、まるでふた回り年の離れた弟が本を出したような嬉しい気持ちです。勢い余って発売日前日に書店に行ったところ、ありましたよ、「血統のトリセツ」が。好スタートを決めて、もう書棚にしっかりと並んでいました(ちなみに僕の「馬体は語る」は並んでいなかった…笑)。その場で購入し、自粛中のゆったりとした時間の中、さっそく読んでみました。

まず僕自身は、血統についてはある程度の知識しかないことを白状しておきます。たぶん熱心な競馬ファンならば誰もが知っているという程度にしか、血統については詳しくありません。学生時代から、世に出ている競馬に関する書籍はほとんど読み漁ってきたつもりですが、マニアックな血統本だけは無意識のうちに避けていました。それは競馬における血統というファクターは、知れば知るほど奥が深く、どこまでも枝葉が分かれて、迷宮入りしてしまいそうな気がしていたからだと思います。もしかすると、ハマってしまいそうな感覚があったのかもしれません。やればハマってしまうのを恐れて学生時代に麻雀に手を出さなかったように、僕は血統の世界に深い入りする勇気がなかったのです。しかし、「血統のトリセツ」の著者の2人はハマってしまったのですね。素晴らしい。

冒頭において、血統を料理にたとえている箇所は実に分かりやすいと思いました。父や母その祖先の馬たちは具材であり、スピードやスタミナなどは味覚。いろいろな食材が混ざり合って、ひとつの料理ができ上がるわけですが、そこには辛みやうま味、スパイスが利いて、料理全体の味をつくりあげるというイメージです。

ただ、サラブレッドというレシピには1点だけ難点がある。それが「分量」の記載がないこと。そのため、同じ食材で調理しても全く同じ味には一度としてならない。サンデーサイレンスとウインドインハーヘアの間に産まれたブラックタイドとディープインパクトという2頭のサラブレッド。彼らは同じ父母のもとに産まれた全兄弟だが、パワー型の兄ブラックタイドに比べて、弟は日本競馬史に残る瞬発力を幾度となく見せた。さらには、名馬の全兄弟でも全く走らなかったというケースも数えきれないほどある。基本的に血統の再現性は非常に低いのだ。ただ、分量は分からなくても、食材以外の味がすることはない。

血統予想の最大のアキレス健は、全く同じ血統(父と母)であっても違う馬が出るということだと僕は思っています。それは血統というファクターだけで予想をすることが、常に自己矛盾をはらんでいることの証明でもあります(生まれた年が違うというロジックもあるが、それは無理筋に僕には思える)。ディープインパクトが勝つならば、ブラックタイドも勝たなければならないのです。しかし、血統を料理にたとえるという彼らのスタンスは非常に納得できるものがあって、まさに同じ具材を使っているつもりでも、それぞれの要素が複雑に絡み合うことで結果としては全く(もしくは少々)違うものができるが、それでも食材以外の味には決してならないということ。血統は全てを教えてくれないという前提に立つからこそ、坂上さんたちはそこに馬体や走法、性格を組み合わせていくのです。

そういう観点で、各種牡馬別のトリセツを読んでいくと、血統と馬体、走法、性格等の見事な融合というか、ひとつの料理ができあがっていく過程やそこにある隠し味、スパイス、うま味のようなものが手に取るように感じられるから不思議です。個人的には、キングカメハメハの産駒であり、後継種牡馬の1頭であるベルシャザールが父に最も似ているという箇所に何度も頷きました。血統という記号を追うのではなく、アナログな部分も垣間見えるところが良いですね。そして何よりも上手いなと思ったのは、この取扱説明書は実際の馬やレースに当てはめてみることで実用性に気づくものであって、つまりこの「血統のトリセツ」を片手に、YouTubeチャンネル「競馬オタク」を観るべきということなのです。


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逃げ馬と松若騎手は忘れた頃にやってくる


高松宮記念2020―観戦記
高松宮記念はモズスーパーフレアがダッシュ良く先頭に立ち、前半600mを34秒2、後半を34秒5でまとめて逃げ切った。雨が降ってパワーを要する重馬場になり、後方の馬たちの切れ味も削がれ、先行した馬たちにとって有利なレースとなった。その中で1頭だけ差し込んできたグランアレグリアは強い。 最後の直線におけるクリノガウディ―の斜行がなければ、勝ち馬は違っただろう(おそらくダイアトニック)。和田竜二騎手はまさかの手応えの良さに勝ちを焦ったのか、誰にとっても後味の悪いレースとなった。ダイアトニックと北村友一騎手は前走で加害馬となり、今回は被害馬。これも競馬といえば競馬。

モズスーパーフレアは、1番人気に推された昨年の高松宮記念は冬毛がボウボウ、馬体がしぼんで見えるほど疲れ果てていたが、昨秋から今春にかけては馬体がふっくらとして充実している。脚質的に展開に左右されるところはあるが、いつも力を出し切れる馬である。今回は結果がついてきたということ。 松若風馬騎手は逃げ・先行馬に乗せると巧い。当たりが柔らかいからか、馬が背中の上にいる人間を意識しないで走っているような錯覚に陥るほど、負担を掛けることが少ない。だからいきおい逃げ・先行馬で今回のような穴を開ける。それも忘れた頃にやってくる。

グランアレグリアは差し込みにくい馬場の中、大外を通って1頭だけ違う脚色で伸びてきた。良馬場であればもっと切れたはずだし、突き抜けていたかもしれない。スピード能力の高さは明らかであり、気性的に我慢が利きやすいスプリント戦から1400m戦が最も合っている舞台である。

千載一遇のチャンスを逃したクリノガウディーは、掴みどころのない馬である。今言えることは、とにかく今回の高松宮記念はスムーズに良いポジションを通って走ってこれたということだ。はまると強いことは分かったが、かといって次走で好走するかは疑問が残る。

ダイアトニックは運がなかったのひと言に尽きる。好スタート好ダッシュから、内の最高のポジションを確保し、追い出しを待つ余裕もあったほど。北村騎手も勝ちを意識しただろう。まさかあそこまでよれてきて、最悪のタイミングで前をカットされるとは。それにしても安田厩舎のスプリンターの層は厚い。

ダノンスマッシュは勝負どころですでに手応えが怪しくなっていたように、前走とは打って変わって、馬が走らなかった。1週間前の立ち写真でも耳を絞ってイラついていたように、本番に向けての肉体面の極限の仕上げが、精神的には裏目に出てしまったのだろう。

タワーオブロンドンも、全くと言ってよいほど見せ場がなかった。マイナス6kgときっちり絞れて、精神的にも適度な気合がみなぎっていたが、いつもの伸びはなかった。雨が降った重馬場が合わなかった、ぐらいしか凡走の理由が思いつかない。

最後にもうひとつ。今回はルメール騎手から他の騎手に乗り替わった2頭(タワーオブロンドンとグランアレグリア)が人気をしたが、勝つことはできなかった。このことから分かるのは、ルメール騎手は簡単に勝っているように見えて、実は難しい馬を勝たせているということだ。

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どこまで馬体をきっちりと仕上げるか?

今回のテーマは、「どこまで馬体をきっちりと仕上げるかは、それぞれの馬によって違う」ということです。タワーオブロンドンやグランアレグリア、ダノンスマッシュなど、高松宮記念2020の出走馬の馬体解説をしながら、馬体と精神のバランスについて解き明かしていきます。

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高松宮記念2020有力馬馬体評価

 

 

 

 

 

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アグネスデジタルという馬がおってな


フェブラリーS2020―観戦記―
アルクトスとワイドファラオがスタートの良さを生かしてハナ争いをしたが、前半マイルが46秒4、後半が48秒8という超ハイペースとなった。G1に相応しい激しいレースとなり、スピードとスタミナを兼ね備えたモズアスコットが1頭だけ別次元の競馬を見せて完勝した。

モズアスコットは真っ先にゲートを飛び出したが、そのまま行かせるのではなくスッと抑えながら中団に下げた。そこからは砂を被ってもひるむことなく楽々と追走し、そのまま内ラチに沿って走り、最後の直線に向いたときには、他馬とは手応えが全く違った。根岸SとフェブラリーSの走りを見るだけで、実はモズアスコットはダートを得意とする馬であることが分かる。芝のG1を勝った馬に対して失礼なのは百も承知だが、胴部に長さがあって低方形に移り、重心が低く、筋肉量の多い馬体は、まさにダート馬のそれなのである。

安田記念を勝った後、不振が続いていた頃、僕は単に燃え尽きてしまった、または安田記念は少しハマったところがあったとしか考えが及んでいなかった。しかし矢作調教師はあきらめることなく真剣に向き合っていたからこそ、当たり前にそのダート適性に気付けたのだ。ほとんどの人にとっては終わってみれば分かることも、真剣に向き合う者にとっては最初から明らかなのである。昨年の有馬記念からホープフルS、そしてフェブラリーSとJRAのG1レースを3連勝という記録は素晴らしい。今年はさらに矢作厩舎からは目が離せない。

モズアスコットはアグネスデジタルを彷彿させる。芝・ダートでG1を勝った、ノンジャンルの栗毛の外国産馬。本質的にはダートを得意としたが、スピード能力の高さゆえに芝でも勝ち負けすることができるタイプである。アグネスデジタルが果たせなかったドバイへぜひ行ってもらいたい。

ケイティブレイブは16番人気を覆す激走。ここ2走は動けなかったが、この馬の自力を考えるとこれぐらい走ってもおかしくはない。長岡禎仁騎手は上手く騎乗していた。馬に無理をさせることなく追走し、道中で内に入れて、コーナーをタイトに回ってきたのが良かった。

サンライズノヴァはスタート後、芝からダートに入ってから行き脚がつかず、後方からの競馬となった。ここ2戦の行きっぷりを見るとモズアスコットに近いポジションで走れるかと思いきや、今までと同じ競馬でガッカリ。あれだけ外を回してはさすがに届かない。

人気に推されたインティは、昨年のように楽に逃がしてもらえるはずもなく、激流に飲み込まれてしまった。気持ちで走るところがあるため、今回のようなレースでは厳しい。差せるタイプではないので、ハイペースでも思い切って逃げる形が正解か。

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馬体のバランスを見る(フェブラリーS2020馬体評価)


【ROUNDERSチャンネル】今回のテーマは、馬体のバランスを見ることです。インティやモズアスコット、ヴェンジェンス、アルクトス、サンライズバッカスなど、フェブラリーステークス2020の出走馬の馬体解説をしながら、馬体のバランスについて解き明かしていきます。

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「覚悟の競馬論」

Kakugonokeibaron競馬本に限らず、良い本は2回読むことにしている。なぜなら、2回目の方がより深く味わうことができるからだ。もちろん、国枝栄調教師の「覚悟の競馬論」は2回読んだ。藤沢和雄調教師はその著書を通じて馬優先主義を伝え、角居勝彦調教師は馬に対する愛情を語り、矢作芳人調教師は競馬ハックの仕方や競馬会への提案を示したのに対し、国枝著教師は全てをバランス良く説明してくれたという印象を受ける。前半はホースファーストの精神に則りつつ競馬の素晴らしさを語り、後半は日本競馬において是正されるべき不公平を論じている。後半になればなるほど深まっていく議論に、読む私たちも覚悟が求められる。

 

国枝調教師は1990年に厩舎を開業した。ちょうど私が競馬を始めた年である。さらに初重賞制覇(ダービー卿チャレンジT)が私の大好きなブラックホークによるものであったことを知り、親近感が一気に湧いた。ちなみにブラックホークは、キーランドセールで宿泊していたトイレで吉田勝己氏と偶然居合わせたことによって、預けてもらうことが決まったそうである。ブラックホークをきっかけとして金子真人オーナーとも知り合ったのだから、ブラックホークは偉大なホースマンたちをも引き合わせたのだ。その後、ピンクカメオやマツリダゴッホ、マイネルキッツなどの活躍馬が出たことで、国枝厩舎は少しずつ存在感を増し、今のアーモンドアイに至るというわけである。

 

本書の中には、馬券に役に立ちそうなヒントもなくはない。たとえば、競馬新聞をどう読むかというテーマに対しては、こう書いている。

 

「私が競馬新聞で重視しているのは、出走馬の血統(父、母、母父)と生産者、馬主だ。どの馬がどこの馬主さんで、誰が生産した、どの血統で兄弟がどうだろう、と探って行く。当然、旧知の調教師がたくさんおり、それぞれの調教師の得意不得意、癖といったものも、そんなに細かくではないがインプットされているので、所属厩舎も注意して見ている。やはり成績が上位の調教師が、どういうところでどういう使い方をしているのかというのも、気にしている。調教師の特徴から「ここではきちんと仕上げて勝負するな」「休み明けはあまり使わない」とか。(中略)エージェントと騎手の動向で、馬の好調を推察できる場合もある。上位の騎手が私の厩舎の馬ではなく、他厩舎の馬を選んでいれば、「要注意」となる。

 

競馬関係者として、生産者と馬主と調教師、そしてジョッキーの思惑が手に取るように分かるからこその競馬新聞の読み方である。休み明けでもきっちりと仕上げて走らせてくる生産者や馬主、調教師もいれば、レースを使いながら仕上げていく彼らもいる。ダートが得意な馬をつくる調教師、前走で惨敗した馬だからこそ次走では思い切った調教で極限に仕上げて激走させる特徴を持つ調教師もいる。生産者も馬主さんも騎手もそれぞれに思想があり、得手不得手があって、競馬界はひとつのエコシステムのように成り立っているのである。国枝調教師ほど内通することはできなくとも、そのような思惑に思いを馳せて推理してみるものまた競馬の楽しさのひとつではないか。

 

馬の体調管理としては、「レース前にとりわけ留意しているのは、私の場合、馬の発汗状態や精神状態、蹄鉄のチェックとなる。レース後に於いては、心房細動の状態やノド鳴り(息づかい)、鼻出血の有無ほか、ふだんの挙動・歩行と違いはないか等、細心の注意を払う」と書いている。レース前(たとえばパドックなど)に見ているポイントは私も同様であり、いかにレースに臨むにあたっての馬の発汗状態や精神状態が重要か分かる。レース後のケアに関しては、レースで完全燃焼してフラフラになってしまうアーモンドアイの様子が想像できるようで、こちらまで胸の鼓動が速くなりそうだ。

 

そして、強い馬を見極める上で国枝調教師が留意しているのは、馬のバランスだそう。「馬全体をパッと見た時の、頭、胴、脚、そのバランスが大事になる。頭がでかすぎるとか、前が勝ちすぎている、つまりトモ(腰から尻、後ろ肢にかけての部分)が小さすぎると、相対的に見た全体のバランス、いわゆるプロポーションがよくない、ということになる。前脚にしても、たとえば歪んでいる箇所があれば、そこに負担がかかって故障の原因になりうる。繋ぎ(蹄から最初の関節<球節>までの部分)の長さや角度、蹄の大きさも良く見ている」と全てのパーツにおいて、極端な形や大きさ、角度ではなく、バランスの良いことを是としているという。このバランスを見るときに大事なのは、パッと見ることだ。じっくり細部を見てしまうと、バランスを見ることはできなくなるからである。

 

その他、外厩の進化やゲートボーイの導入についてなど、付箋をつけた箇所は多くある。そして、この本書の核心である東西格差をどのように解消するのか、という問題については、ぜひ手に取ってじっくりと読んでもらいたい。論旨は明快であり、解決案も具体的である。これだけの提案をされても二の足を踏んでいるようでは、JRAは覚悟が足りないと言われても返す言葉はないだろう。

 

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競馬について書くことが好き

2020

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。時の流れは速いもので、私が競馬に出会ってから30年が経ってしまいました。東京競馬場に行って、あの空の広さに驚き、ターフビジョンさえ見えない満員の競馬ファンに囲まれて観戦した1990年の天皇賞・秋から、30回も季節が巡ったのです。競馬場に行ったのにレースを観ることができず、周りの観衆の声からオグリキャップが敗れたことを知ったのです。青い帽子のヤエノムテキが勝ち、2着には同枠のメジロアルダンが入り、4-4というゾロ目の買い方があることも、あのとき初めて学んだのです。

知れば知るほど、競馬の魅力に取りつかれました。これまでに学んできたどんな学問よりも奥が深く複雑で正解がない、未知の世界に足を踏み入れた気分でした。当時、出版されていた競馬に関する本の全てに目を通し、限られていた競馬関連の映像をあさり尽くしました。当時はまだ競馬に対する社会の偏見が残っていましたので、少し恥ずかしがりながら、隠れるようにして競馬を楽しんでいました。30年後、これほどまでに競馬が大衆化し、情報が溢れる時代が来るとは思いもよりませんでした。

良い時代になったなと思いつつ、あの頃を懐かしむ気持ちもあります。限られていたり、隠されていたりするからこそ、大切に思えるものもあるのです。砂漠が一滴の水を吸い込むように、競馬にまつわる一字一句を渇望し、吸収していた頃に比べ、今は情報を取捨選択しなければならない時代です。放っておけば、ツイッターやYouTube、ブログなどから止め処なく情報は流れてきますし、もちろんその中には素晴らしいものもあれば、余計なことも価値のないものもあります。情報が多いことは良いことかもしれませんが、希少性というか、大切さが感じられにくいのは私だけではないはずです。

砂漠の時代にスタートしたこのブログでも20年以上続き、そしてROUNDERSという新しい競馬の雑誌を発行し、気がつくと洪水の時代に突入しました。週刊Gallopや一口馬主DB、キャロットクラブの会報などに連載を持たせていただき、ツイッターをやったり、昨年はYouTubeも始めてみました。自分のためだけに書き始めた競馬が、まさかここまでの広がりをみせるとは。インターネットがなければ、私の競馬の世界は閉じたままだったはずです。今やあって当たり前のインフラになってしまいましたが、インターネットありがとう。

何の脈絡もなく書き連ねてしまいましたが、いろいろやってみて、やはり私は競馬について書くことが好きなのだと改めて思いました。書くためには自分自身の思考を深めなければならず、書いてアウトプットすることで思考を整理することができ、表現できたプロセスや内容を楽しむことができるのです。さらにその文章を読んでくれた方にも何かが伝わり、ほんの1ミリぐらいかもしれませんが、私たちの競馬の世界を変えることができるような気がするのです。そのために私の人生の時間を使うことは決して無駄ではないですし、一生をかけることのできるライフワークだと思えます。いつかはもっと自分の媒体だけに集中して書きたいというジレンマは抱えつつ、今年もできる限りの時間を使って、競馬について考え、感じ、書いていきたいと願います。今年もよろしくお願いします!

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馬体と血統をリンクしてみる


【ROUNDERSチャンネル】今回は馬体と血統をリンクして見ることをテーマとして語ります。コントレイル、ワーケア、ラインベック、ブラックホールなど、2019の有力馬の馬体評価も行います!*18分以降の音声が聞えなくなっておりますことをご容赦ください。

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馬の美点を見る(有馬記念2019出走馬馬体評価)


【ROUNDERSチャンネル】「馬体は語る」の著者・治郎丸敬之による、重賞出走馬の馬体評価コーナーです。今回は馬の美点を見るをテーマとして語ります。アーモンドアイ、サートゥルナーリア、ワールドプレミア、スワ―ヴリチャードなど、有馬記念2019の有力馬の馬体評価も行います!

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自分を恥じるのみ


朝日杯フューチュリティS2019ー観戦記ー
朝日杯フューチュリティSは内枠からビアンフェが逃げ、前半マイル45秒4、後半マイル47秒6のハイペースで突っ走った。これだけの激流を3番手で追走し、最後の直線では後続を突き放して、もうひと伸びしたサリオスは強い。馬体の緩さが気になって、これほど強いとは思っていなかった自分を恥じるのみ。後方からレースを進めたタイセイビジョンが2着に入り、ほぼ最後方から直線に賭けたグランレイが3着に突っ込んだ現象からも、前に行った馬たちが軒並み止まってしまったことが分かる。スピードだけではなくスタミナをも問われるレベルの極めて高いレースであった。

勝ったサリオスは、新馬戦からあの緩さで勝てたことに驚かされ、サウジアラビアRCでも余裕残しで完勝してまた驚き、朝日杯FSではその圧倒的な強さに驚嘆させられた。レースを使うごとに緩さは解消つつあるが、まだこれから良化する馬体であり、あとはとにかく無事に来年を迎えることを願うのみ。走る能力が高くて、エンジンが素晴らしい反面、サスペンション部分に緩さが残る馬は、レースに行って限界を超えて走ってしまうと、その反動が怖い。諸刃の剣のようなもの。早くから走ることは素晴らしいが、早くから走ってしまったがゆえの心配は尽きない。

ライアン・ムーア騎手は、サリオスの力を信じてスタートから出して行き、正攻法の競馬に徹していた。今回は誰が乗っても勝てただろうが、ゴール前で追い出してからの馬を追う姿はさすが様になる。これだけビッシリと追われることで、馬自身も最後まで気を抜かずに走ることを教わるのである。

タイセイビジョンは、スムーズにレースの流れに乗って、初のマイル戦を克服した。その気性を考慮して、前半は馬をプッシュして行かせることなく、また馬群の外に出して走らせたことで力を十全に発揮させた武豊騎手の好騎乗である。気難しいムラ馬を気持ちよく走らせる見本のような乗り方であった。また、難しい馬をコンスタントに走らせている西村真幸調教師の手腕も見事であり、近いうちに厩舎初のG1レースのタイトルにも手が届くはず。

グランレイは無理のないペースでポツンと走らせて、最後の直線に賭けた池添謙一騎手の好判断が光った。人気薄だからできることではあるが、それにしても腹をくくったからこその3着であった。タガノビューティーも、一瞬2着に入るかと思わせるだけの力強い末脚であった。初芝でこれだけの走りができたことが素晴らしい。正直、この1戦だけでは、この馬にとってダートと芝のどちらが合っているのか判断するのは難しい。

3番人気に推されたレッドベルジュールは、ポジション的には悪くなかったが、ラストがほとんど伸びなかった。初めてのハイペースを追走して、脚がなくなってしまったのか。人気先行の感はあったが、それでも期待外れの結果になってしまったことは否めない。ビアンフェはこれだけのハイペースを逃げて良く粘っている。来年はマイル以下の距離でこの馬のスピードを生かしてもらいたい。ラウダシオンは外枠が響いた形で、最後は止まってしまった。外枠を意識しすぎて、ルメール騎手が前に行き過ぎたかもしれない。ラウダシオン自身もレース前から入れ込んでいたように、気が流行りすぎてしまった。

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馬体をパッと見る(朝日杯フューチュリティS2019出走馬馬体評価)


【ROUNDERSチャンネル】今回は馬体をパッと見ることについて話しました。アーモンドアイの国枝栄調教師も、著書の中で言及していたことです。サリオス、レッドベルジュール、ウイングレイテスト、ラウダシオンなど、朝日杯フューチュリティSの有力馬の馬体評価も行います。果たして5つ★はどの馬に?

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影も踏ませない


阪神ジュベナイルF2019―観戦記―
阪神ジュベナイルFは、スピードの違いでレシステンシアが先頭に立ち、前半マイルが45秒5、後半マイルが47秒2というハイペースを自ら刻んで逃げ切った。実はファンタジーSも前半3Fが33秒7、後半が35秒1というハイペースであり、前走の強さがフロックでなかったことを証明した。とにかく強いの一言。これだけのハイペースを自ら作り出しながら、しかも5馬身の差をつけて逃げ切ったのだから、他馬とは何枚も力が違う。さらにゴール前では右耳を立てているように(実は前走も同じ)、まだ余力があった。ダイワメジャー産駒だけに完成度が高いのは確かだとしても、影も踏ませないとはまさにこの走りのこと。

北村友一騎手は、今回に関しては乗っていただけで勝たせてもらった感が強い。ペース配分もコース取りも不要であった。道中もそれほどカッとなって行き過ぎるタイプでもないはずで、折り合い自体に不安もないはず。今回は先頭に立ったが、レシステンシアよりも速い馬がいれば、2番手に控えることも難しくないだろう。これだけ乗りやすくて強い馬に当たることは滅多になく、騎乗技術と経験を磨き続けてきたからこそのめぐり合わせである。今後、他馬の成長曲線が追いついてくるまでは、このコンビで負ける方が難しい。

マルターズディオサはハイペースを早めに追いかけ、ゴールまで粘り通したのだから強い。キズナ産駒らしいパワフルな馬体をフルに使って走り、外からクラヴァシュドールが来たらもう一度伸びたように、勝負根性も素晴らしい。トモの実の入りには物足りなさがあるので、肉体的な成長の余地は十分にある。キズナ産駒がどれぐらいの成長曲線を描くのかまだ分からないが、来年に向けての期待は大きい馬である。

クラヴァシュドールは好スタートから、中団を追走し、外を回して、最後まで良く踏ん張って伸びた。新馬戦とサウジアラビアCは道中リラックスして走っていたが、今回はやや力みが見られた。レースの苦しさ知って気負い出したのか、それとも陣営の勝ちたい気持ちが伝わりすぎたのか分からないが、もう少しリラックスして走れるようになることが今後の課題となる。スピードは十分にあるし、血統的に距離が延びて良いタイプなので、この馬も来年に向けて楽しみが広がる。

1番人気のリアアメリアは、展開を踏まえると決して悪いポジションではなかったが、思いの外、手応えが悪くて伸びなかった。序盤からこれだけの速いペースで追走するのは初めての経験だけに、知らずのうちに脚を失ってしまったのではないか。最近は前半よりも後半が速いレースがほとんどで、リアアメリアのような切れるタイプが有利なのだが、突如強い逃げ馬が現れると真の強さが問われることになる。これを馬脚を現すという。

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馬の尾(尻尾)を観る(阪神ジュベナイルF2019出走馬馬体診断)


【ROUNDERSチャンネル】今回は馬の尾(尻尾)をテーマとして語ります。リアアメリア、クラヴァシュドール、ウーマンズハートなど、阪神ジュベナイルF2019の有力馬の馬体評価も行います!

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