日本ダービーを当てるために知っておくべき3つのこと

Derby

■1■乗り替わりは大きなデメリット
「すべての牡馬は生まれた直後から、ダービーを獲るという目標に向かって育てられる」と言っても過言ではない。すべての馴致、育成、調教という点は、ダービーに向かって線でつながっているのである。その線上において、騎手が実戦のレースにおいて競馬を教えていくという役割は大きい。道中を走るリズム、息を入れるタイミングを教え、馬群の中で走ること、馬群を割ることに対する恐怖を取り除くなど、レースをうまく運ぶためのコツを教えていくのは騎手の役割である。

それゆえだろうか、ダービーで乗り替わりがあった馬は、これまでに勝ったことがない。過去15年間で【0・6・4・78】という散々たる結果である。このデータだけを取っても、デビューから競馬を教えてきた騎手が、本番であるダービーで乗り替わることに、どれだけのデメリットがあるかが分かるはずである。

また、連対に絡んだ6頭の内訳は、平成13年のダンツフレーム、平成14年のシンボリクリスエス、平成16年のハーツクライ、平成18年のアドマイヤメイン、平成19年のアサクサキングス、平成22年のローズキングダムとなる。アドマイヤメインとアサクサキングスを除いて、乗り替わり前の騎手が騎乗する馬に、乗り替わられた馬が先着していないということは面白い事実である。

たとえば、平成14年のシンボリクリスエスは武豊騎手から岡部騎手に乗り替わったが、武豊騎手はタニノギムレットでダービーを制した。また、平成16年のハーツクライは安藤勝己騎手から横山典騎手に乗り替わったが、安藤騎手はキングカメハメハでダービーを勝った。このように、ある騎手が乗り替わる前の馬に、乗り替わった後の馬が先着することは少ない。つまり、ダービーを勝つような馬は、どんなことがあってもジョッキーが手放すことはない、もしくは手を離れることはないということである。注)平成13年のダンツフレームの藤田騎手はダービーに騎乗していない。

■2■経験を積んだベテランジョッキー
過去の勝利騎手のほとんどは、経験を積んだベテランジョッキーである。あの武豊騎手でさえ12年もかかったように、ダービーを勝つことは他のG1レースとは比べものにならないほど難しいことなのである。円熟した騎手が活躍している理由として、

1、ダービーという異様な雰囲気の中で、平常心で騎乗できる精神力が求められる
2、ダービーを勝つためには騎手としてのあらゆる経験を生かさなければならない
ということが考えられる。 それ以前に、ダービーを獲れるだけの器の馬を依頼されなければならないし、多数を依頼された場合には、その中からダービーを勝てそうな馬を選択していかなければならない。つまり、ジョッキーとしてのあらゆる技術や経験が求められることになるのである。だからこそ、ダービーというレースは一朝一夕で勝てるはずはなく、騎手にとっても憧れのレースとなり得るのである。


■3■皐月賞からの直行組
ダービーでは皐月賞からの直行組が好走することが多い。直行組以外としては、以下の2つのパターンが考えられる。 1)皐月賞のあとにトライアルレースをはさんだ馬 2)別路線組 最近の傾向として、1)の皐月賞からダービーの間にレースをはさむ馬は少なくなってきている。ほとんどの有力馬がダービーに直行し余力を残している中で、トライアルを使うということは、それだけで十分なディスアドバンテージになるからである。それでも敢えてトライアルを使うとすれば、本番のダービーでは勝負にならないことを見越した上でのことであり、メンバーが落ちるトライアルで賞金を確実に稼ごうという意図が読み取れる。実力的にも足りず、余力も残っていない馬が、本番であるダービーで好走することが難しいことは想像に難くない。

2)の別路線組では、最近ではNHKマイルカップか青葉賞を勝ってきた馬の活躍が目立つ。NHKマイルカップからはキングカメハメハとディープスカイという大物が出ているように、決して相性の悪いレースではない。府中のマイル戦を勝ち切れるスタミナがあれば、2400mもこなせるということである。今後も注目のステップレースとなるには違いないが、中2週というローテーションを考えると、皐月賞からの直行組に軍配が上がるだろう。また、青葉賞からは古いところではエアダブリンが、最近ではシンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、アドマイヤメインが本番でも好走している。同条件を勝ってきた馬なので当然といえば当然なのだが、完成度がやっと追いついてきたという素質馬が多い。しかし、まだダービーの勝ち馬が出ていないのも事実である。

結論としては、1)のパターンは本番のダービーでは勝負にならず、狙うとすれば2)のパターンということになる。ただし、勝ち馬に限って言えば、皐月賞からの直行組を狙うのが定石だろう。

■参考データとして
1、前走G1レース(皐月賞かNHKマイルカップ)以外で負けている馬は×
2、2000m以上未経験の馬は×
3、前2走で連対なしの馬は×

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スタミナ豊富な体型クロフネサプライズ:5つ☆

デニムアンドルビー →馬体を見る
430kg台とは思えない、ふっくらとして筋肉豊富な馬体を誇示している。
筋肉のメリハリという点ではあと一歩も、毛艶も良く、体調は万全である。
Pad4star

アユサン →馬体を見る
桜花賞を勝ったあとに緩めたのか、この時点では腹回りが緩く、太さを感じる。
その分、気持ちは落ち着いているようだが、距離を考えるともうひと絞りほしいところ。
Pad3star

レッドオーヴァル →馬体を見る
春になるにつれ、少しずつ毛艶が良くなり、前走よりも体調自体はアップしている。
ただ、やや前躯が勝っていて、胴部も短いため、距離延長自体はプラスにはならない。
Pad4star

クロフネサプライズ →馬体を見る
胴部には長さがあって、母父トニービンの血が強く出ているスタミナ豊富な体型。
落ち着いた顔つきからも、この馬にとっては、距離延長が逆にプラスに働くかもしれない。
Pad5star

プリンセスジャック →馬体を見る
母と父の良さが見事に現れた馬で、実に力強く、走りそうな馬体を誇っている。
どう見てもパワー&スピードタイプなので、心配は2400mの距離だけだろう。
Pad4star

エバーブロッサム →馬体を見る
堀厩舎らしく、3歳牝馬にしては、前後躯にしっかりと実が入った立派な馬体。
前走時あたりから成長をしていて、ディープインパクト産駒らしく、急上昇中。
Pad4star

ローブティサージュ →馬体を見る
2歳時はふっくらとして馬体に張りがあったが、今年に入ってやや寂しさを感じる。
前躯はしっかりとしているが、トモの肉付きが物足りなく、完全回復は先か。
Pad3star

リラコサージュ →馬体を見る
毛艶も冴えず、モッサリとしていて、現時点ではこのメンバーに入ると苦しいだろう。
ただ、そのような馬体でここまで走っているのだから、走る素質は高いはず。
Pad3star

サクラプレジール →馬体を見る
黒光りする毛艶は体調の良さを物語っていて、桜花賞をパスして体調は万全である。
胴部の長さは普通だが、やや筋肉が硬そうで、その点では距離延長は心配材料。
Pad3star

ブリュネット →馬体を見る
3歳牝馬離れした馬っぷりのよさで、手脚も長く、前後躯の実の入りが素晴らしい。
やや気性が激しそうな顔つきをしているので、スムーズにレースが運べるかどうか。
Pad3star

メイショウマンボ →馬体を見る
このメンバーに入ると平均的な馬体であり、これといって特筆すべき点はない。
前後躯にしっかりと実が入って、胴部にも伸びがあるので、距離は十分にもちそう。
Pad3star


Oaks2013wt

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武豊騎手の米国競馬本格参戦

武豊が安田記念後にも米国競馬に長期にわたって滞在し、本格参戦するという。

彼がその表明記者会見をした記事を読んだとき、思わず本人に電話を掛けてしまったほどうれしかった。もちろん、彼の決断にももろ手を挙げて大賛成し、大歓迎しているからだ。

私はかつてフランスに長期滞在したことがある。当時、欧州は私の競馬の原点だった。スピードシンボリとともに三度戦った欧州競馬を経て、ヨーロッパ競馬への渇望が胸のうちに広がっていった。

あれだけの戦いでは、まだ欧州の競馬を知り尽くしたとはいえない。まだ、欧州にはやり残したことがある。もっと深く本場の競馬で勉強したい。

日本騎手クラブ会長という公的な立場にありながら、その思いが日増しに強く、抗しがたいものとなった昭和47年4月、私は再びヨーロッパへ渡った。シャンティー競馬場の近隣に自宅を構え、過ごした日々は1年半ばかりであった。

私の後に続く騎手がようやく現れてくれた、なんて大それたことは思っていないが、米国長期滞在を決めた武豊の気持ちはわかるつもりだ。

しかも、いまや日本の競馬は賞金面では世界一であり、レベル的にも欧州に並ぼうとしている。国内にいればいくらでも稼げるし、確固たる不動の地位にいつまでも立っていられる。

にもかかわらず、それらを差し置いてまでも、彼にとっての原点に身を置きたい、と考えて行動に移す姿には、敬意という言葉を使いたくなる。

実行に移すなら、いまをおいてない、と思えるほどタイミングもいい。

いまの武豊は「冴えている」などというものではない。「技を超えている」と表現していいほど最高潮にある。

そうでなくては、どんなにうまく乗ってもあれほど勝てるものではない。いまの彼は、言葉では形容できないほどだ。まさに脂の乗り切っているときなのだ。

私が欧州滞在を始めたのは44歳のときである。残り少ない騎手人生の最後のチャンスと思い、異国の地に腰を落ち着かせたわけだが、肉体的、精神的にこの年齢ではキツいと感じ、「もっと早くに行くべきだったかな」と思ったこともあった。

31歳の充実期に新天地へ向かう武豊が、アメリカ競馬に本格参戦してどう感じるかは彼自身の問題である。

豪州からヨーロッパに渡り名を馳せたゲイリー・ムーアやW・ピアス(名牝ダリアの主戦)ですら、大レースを勝つまでに1~2年を要した。

英国の名手レスター・ピゴットは、アメリカで、新大陸の名手シューメイカーと対戦して敗れたことで新たなライディングスタイルを生み出し、欧州競馬を席巻して大きな変革をもたらした。

武豊が、日米の違いを身を持って感じたとき、彼にどのような変化が見られるのだろうか。「苦労してこい」とは言わない。私がやったときとは時代が違うのだから。
「勝ってこい」とも言わない。
しかし、「負けないでくれ」とは言いたい。
成功しなければ帰らない、という気持ちでやってほしい。いや、成功したら帰ってこなくてもいい。向こうでなら、殿堂入りの名誉があるのだから。
(「口笛吹きながら」より)

Nohirayuuji

池添謙一騎手がフランス遠征を打ち切ったニュースを聞いて、心底残念に思ったのは私だけではないだろう。野平祐二先生が武豊騎手の米国参戦の表明を受け、思わず電話してしまったほど嬉しかったのとは正反対の気持ちである。昨年の凱旋門賞におけるC・スミヨン騎手への乗り替わりの悔しさをバネにして、自分に足りないものを得るべく海を渡った池添騎手の行動力は素晴らしいと考えていたが、どうやら大きな勘違いをしていたらしい。

凱旋門賞でオルフェーヴルに跨るために必要だったものは、欧州の競馬場でレースに出走した経験そのものではなく、欧州競馬のレースに騎乗する経験を積むことによって得られるはずの騎乗技術や判断力、そして自信である。オルフェーヴルの手綱を任されるかどうかは別にして、てっきり騎手としてひと回りもふた回りも成長するために、長期の遠征を予定しているのかと考えていたが、そうではなかった。池添騎手の欧州遠征の目的はただひとつ、凱旋門賞でオルフェーヴルに乗ること(良く言えばオルフェーヴルを勝たせること)であったのだ。

それが叶わないとなるや遠征を打ち切ったのだから、結果的には、オルフェーヴルの手綱を今年もスミヨン騎手に委ねた社台グループの判断が正しかったことが証明されたことになる。池添騎手の遠征はオルフェーヴルに乗せてくれという振りでしかなく、騎手として自らを本質的な意味で成長させようと新天地に赴いたのではなかったということ。そんな付け焼刃の経験で、向こうのトップジョッキーであるスミヨン騎手と同等になれるはずがなく、それで勝てるほど凱旋門賞は甘くない。

なぜこんなことを書くかというと、日本の競馬や騎手が生き残っていくためには、日本人騎手が海外へ長期遠征しなくてはならないと思うからだ。ディープインパクトやオルフェーヴルの凱旋門賞出走やその他の馬たちの海外挑戦を振り返ると、そのことで日本の競馬が盛り上がることに気づく。競馬ファンだけではなく、ときには一般の人々も巻き込むことができる。それが日本の競馬がグローバルなスポーツであることのアピールにもなる。野球やサッカー、テニスなど、他のスポーツを見てもそれが分かるだろう。

しかし、1頭の馬の単発的な海外遠征では所詮、一過性の打ち上げ花火でしかなく、継続性がない。サラブレッドの海外遠征のコストやリスクを考えれば考えるほど、仕方のないことではある。だとすれば、人が長期的に、継続して挑戦をするしかない。たとえば浜中俊騎手のように身体能力が高く、日本の競馬で実績のある若手騎手が、無期限で海外の競馬に挑戦するのだ。そうすることでマスコミに対する継続的なアピールにもつながり、もちろん結果も出やすくなるだろう。そして何よりも、いつしか本物の経験を日本に持ち帰ってくることができる。

この提案が現実離れしているのは百も承知である。中央競馬の賞金が他国の競馬に比べて圧倒的に高いという歪な構造になっているからである。日本の競馬を差し置いて無期限で海外に挑戦するのは、豊かな生活を捨てて、騎手道を追求することの体現である。残りの騎手人生を賭けた野平祐二騎手や、全てをなげうって高みを目指した武豊騎手や蛯名正義騎手のような崇高なジョッキーが現れるのはごく稀である。もしそういう勇敢な日本人ジョッキーが再び現れたとしたら、そのとき私は「苦労してこい」とも言わず、「勝ってこい」とも言わない。しかし、「帰ってくるな」とは言いたい。

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オークスを当てるために知っておくべき3つのこと

Oaks

■1■オークスを勝つための条件
牝馬クラシックにおける、桜花賞1600m→オークス2400m→秋華賞2000mという距離の伸縮には少なからず問題点があるだろうが、実際のところ、オークスは2400m戦のレースであっても、内容(実質)的には1600m~2000m程度のものになってしまうことが多い。なぜなら、どの馬にとっても2400mは未知の距離となるため、各騎手に前半大事に乗ろうという気持ちが働き、ペースが遅くなるケースが多いからである。道中はゆっくりと行って、ラストの瞬発力勝負というレースになりがちで、そのため、オークスを勝つために条件となるのは、「スローペースに折り合える」、「瞬発力がある」という2点となる。

■2■桜花賞組が有利
また、桜花賞からの直行組の活躍が顕著なのは、桜花賞組の完成度が高いからである。スローペースに折り合うことができれば、たとえマイラーでもオークスの2400mは十分にこなせてしまう。最終的に問われるのは「絶対能力」であり、桜花賞で勝負になるだけのスピード(瞬発力を含む)、スタミナがあれば、それがそのままオークスでも十分通用してしまう。よって、別路線組よりも完成度(現時点での「絶対能力」)がはるかに高い、桜花賞組が有利になるのである。

■3■桜花賞→オークスの連覇が少なかった理由
なぜ桜花賞→オークスという連覇が少なかったかというと、 1、桜花賞馬はスピードが勝っている傾向があった 2、桜花賞で力を出し尽くしている という2点が考えられる。
1については、阪神競馬場が改修される以前の桜花賞を勝つような馬は、全体的なバランスとしてスピードが勝っている傾向が強かったので、「スローペースに折り合える」「瞬発力がある」のどちらかを満たしていないことが多かった。もちろん完成度が高いため好走はするのだが、それだけではオークスを勝ち切ることは難しい。

2については、桜花賞を勝つために力を出し切ってしまった馬が多く、1ヶ月半後のオークスまで体調を維持することができないことが多い。この時期の牝馬の体調は変わりやすいのである。つまり、余力を残して桜花賞を勝つか、余程能力が他馬と比べて抜けているかでないと、桜花賞→オークスという連覇は難しい。
阪神競馬場が大幅に改修されて以降の桜花賞馬の次走を見てみると、

2007年 ダイワスカーレット→ローズS1着
2008年 レジネッタ→オークス3着
2009年 ブエナビスタ→オークス1着
2010年 アパパネ→オークス1着
2011年 マルセリーナ→オークス4着
2012年 ジェンティルドンナ→オークス1着

と桜花賞馬とオークスが直結しつつあることが分かる。

阪神競馬場の改修を境として、桜花賞を勝つために求められる条件が一変した。つまり、仕上がりが早く、スピードの勝った馬が有利だったが、今やスローペースにしっかりと折り合えて、瞬発力に秀でていて、クラシックを目の前にしてグンと成長してくる馬が有利になったのだ。しかも、マイル以上の距離を走ることのできるスタミナの裏づけが必要になってくる。これらの条件を満たして桜花賞を勝利した馬は、よほど体調を崩してしまわない限り、距離が延びても同じ適性が問われるオークスで凡走することは考えにくいということになる。

■参考として
1)1600m以上のレースで連対したことのない馬は×
2)たとえ桜花賞であろうとも、前走が着外であった馬は×
3)重賞未経験の馬は×
4)連対率が50%以下の馬は×
5)桜花賞のあとレースを使った馬は×

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まさに死闘

Victoriam2013 by RUBY
ヴィクトリアマイル2013-観戦記-
ヴィルシーナが先頭に立つ勢いを見せたが、内からアイムユアーズが来るとスッと控えた。逃げ馬不在ではあったが、前半の800mが46秒3、後半の800mが46秒1という淀みのないほぼフラットなペースでレースは流れた。東京競馬場のマイル戦でこの流れであれば、展開の有利不利はほとんどなく、各馬が力を発揮できた結果としての着順。どの馬もどの騎手も渾身の力を振り絞ったゴール前100mの叩き合いは、牝馬同士のレースとは思えない、まさに死闘であった。

ヴィルシーナはようやくG1レースを勝利することができた。抜群のスタートから番手を進み、先頭に立つ勢いで直線に向き、文字通り勝ちに行くレース振り。前走の産経大阪杯を叩き、体調もアップしていたことに加え、最終的には良馬場でレースが行なわれたことが大きかった。典型的なディープインパクト産駒であり、切れ味(速い上がり)を問われる競馬に滅法強い。この馬自身は最適の舞台で最高の力を出し切ってこのハナ差だから、他馬との力差はそれほどない。常に力を出し切ってきたからこそ、G1のタイトルに手が届いたのである。

内田博幸騎手は、G1レースで1番人気に応えられなかった騎乗やヴィルシーナで惜敗続きの鬱憤を晴らしてみせた。最後の直線でヴィルシーナを追う姿からは、絶対に負けられないという気迫が伝わってきた。それに応えるように、一旦はマイネイサベルに交わされてしまったヴィルシーナもしぶとく食らいつき、ゴール前では逆転してみせた。直線ではフラフラして確かに行儀は悪かったが、苦しがってヨレれるヴィルシーナを最後までもたせることができたのは、内田騎手ならではであった。

昨年の覇者ながらも12番人気とファンに見放されたホエールキャプチャが、直線で猛然と追い込み、あわや連勝かというところまでヴィルシーナに迫った。道中も折り合っていたし、直線では前の馬群が割れて綺麗にスペースが開いた幸運はあった。それでも、気持ちさえ戻ってくれば、勝ち負けになる能力を有していることを十分に証明した。それにしても、蛯名正義騎手の手綱捌きには鬼気迫るものがある。まさに円熟期に突入したようで、これからもさらなる活躍が期待できる。

マイネイサベルは、先週のNHKマイルCジョッキーを背に、スタートからゴールまで最高のパフォーマンスをしてみせた。あと一完歩前に出ることができなかったのは、スタミナの問題だろう。とはいえ、3着に敗れはしたものの、勝ちに等しいレース内容であった。

1頭だけ末脚を余してしまったのはハナズゴール。右に行けば右に、左に行けば左にという形で前にいたヴィルシーナが壁になり、スペースが開いたときにはすでに遅し。ゴールから逆算すると、スタートしてからのポジションが1頭分後ろだったことが悔やまれる。前走で外を回って脚を失ったことで、今回は前半ポジションを下げて勝負に行った結果、馬群から抜け出すことができなかった。競馬で勝つことは難しい。

最後に、競走中止したフミノイマージンのご冥福を祈りたい。極端な脚質ゆえにG1のタイトルは取れなかったが、札幌記念で並み居る牡馬を捲くりきった走りはいつまでも忘れられない。

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大きく成長を遂げたヴィルシーナ:5つ☆

ハナズゴール →馬体を見る
若駒の頃に比べて、全体的にフックラとして、線の細さが解消された。
毛艶がやや悪いのが気がかりだが、前後躯に実が入って、この馬のピークか。
Pad3star

ヴィルシーナ →馬体を見る
惜敗続きの中でも少しずつ成長し、さらに古馬になって大きく成長を遂げた。
前躯など牝馬離れして実に立派で、それにトモの筋肉も伴い、理想的な姿に。
Pad5star

マイネイサベル →馬体を見る
腰高で馬体に線の細さは残っているが、それゆえに一瞬の切れを感じさせる。
内枠を生かして脚をためられれば、チャンスは十分にあるはず。
Pad3star

サウンドオブハート →馬体を見る
立ち姿や表情にやや硬さが残っており、気持ちに余裕がないことが伺える。
馬体的には、ふっくらとして前走からの好調をそのまま維持している。
Pad3star

イチオクノホシ →馬体を見る
メリハリに欠けることは確かだが、全体的に柔らかい筋肉に覆われた馬体を誇る。
芦毛馬なので毛艶は見えにくいが、斑点も出ているようで好調は間違いなし。
Pad3star

オールザットジャズ →馬体を見る
いつもほとんど変わりない姿を披露してくれるが、今回も体調は悪くない。
胴部が詰まっているので、距離ロスを少なく走ることができるかどうかが鍵。
Pad3star

レインボーダリア →馬体を見る
エリザベス女王杯のときに比べ、体全体に筋肉がガッチリとついている。
決して筋肉の柔らか味は失われていないので、良い方向に出れば。
Pad4star

ドナウブルー →馬体を見る
この馬は好不調の波が著しいタイプで、昨年夏に比べるとどうしても落ちる。
もうひと叩きされて、筋肉にメリハリが出てくれば強さを発揮できる。
Pad3star

フミノイマージン →馬体を見る
牝馬の中では立派な馬体を誇り、このメンバーに入っても引けを取らない。
各パーツに長さがあり、スタミナを問われる府中1600mは合っている。
Pad4star

アイムユアーズ →馬体を見る
古馬になってから、胴部に伸びが出てきて、マイル以上もこなせそう。
やや毛艶が物足りないのは確かだが、この馬としては大きく成長を遂げた。
Pad3star

Victoriam2013wt

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考えることは攻めること

Racingseminar

「オープン型レーシングセミナー」に出演させてもらい、エーシントップに本命を打ち、悔しい思いをしたので、久しぶりに馬券の失敗学を書いてみたい。結果が出たあとで手に取ってみると、押し出されるようにして人気になってしまった馬に、押し出されるようにして本命を打ってしまった、情けない馬券である。当てにいったつもりはなくとも当てにいっている、、無意識のうちに守りに入った馬券である。自信を持って自ら選択した馬ではなく、消去法で残った確率の高そうな人気馬に本命を打っている。個が立っていない馬券とも言える。

ニュージーランドTとNHKマイルCは、同じ1600mのレースであっても、全くもって異質なレースである。中山のマイル戦と東京のマイル戦では、芝の状態やコースの形態から道中のペース、直線の長さや坂の位置に至るまで、あらゆる全ての体感が異なる。そのため、レースを勝つために問われる適性が異なり、勝ち馬も違うことが多い。ニュージーランドTが中山競馬場で行われるようになって以来、ニュージーランドTとNHKマイルCを連勝した馬はカレンブラックヒルしかいない。ニュージーランドTが東京1400mで行なわれていた頃よりも、明らかに結びつきが弱くなった。

特に、今年のようにニュージーランドTがスローに流れた場合は、余計に結びつきが弱くなる。なぜかというと、NHKマイルCは総じてハイペースに流れることに加え、最後の直線が長く字ヅラ以上にスタミナが問われるからだ。小回りの中山1600mでスローに流れたレースで結果を出した馬たちが、府中のマイル戦の厳しいレースに巻き込まれたら、戸惑いを隠せないはず。むしろスローに流れたニュージーランドTでは差し脚やスタミナが生きなかった馬たちこそが、漁夫の利を得たり、力を十全に発揮できる舞台となる。

それを分かっていながらも、エーシントップに◎を打ったのは、ニュージーランドTの勝ち方に余裕があったからだ。ゴール前、エーシントップの耳は完全に絞られておらず、横を向いていた。ゴールまで必死になって走ったのではなく、ムキにならずに走り、他馬に抜かされそうになったから踏ん張った。自らガーっと走ってしまう短距離馬にしては珍しいタイプではあるが、だからこそエーシントップはこれまで2着馬を大きく離して勝ったことがないのである。つまり、ニュージーランドTにおけるエーシントップは着差以上に強かったということである。それ自体は間違いではない。

たとえレースが異質であり、結びつきが極端に弱くとも、ニュージーランドTを余裕勝ちしたエーシントップがNHKマイルCでもセーフティーリードを守り切る。そう考えた時点で、本来は専ら考えるべき、ニュージーランドTで差し損ねた馬たちの巻き返しについて考えることを止めてしまったのである。そして、実際のところ、NHKマイルCは厳しいレースとなり、スタミナ勝負に強い差し馬にとって逆転のチャンスが生まれた。ニュージーランドTでは出遅れて、馬群の外を回して追い上げたマイネルホウオウが見事に巻き返したのだ。スプリングSでも差し損ねて3着に来た走りを含めると、ニュージーランドT巻き返せる可能性を秘めた1頭であったことは確かである。

考えを止めることは守ることである。世の中で言うところの守りに入った人とは、つまり思考停止した人と言い換えることができるだろう。考えることを止めた人たちには、ゆるやかな安心の時がもたらされるが、別の新しい可能性は見えない。本当の宝物はそちらに埋まっていたとしても、探し損ねるのではなく、探すことさえできない。攻めの馬券や守りの馬券があるのではなく、ただ考え続けるかどうかが重要なのである。考えることは攻めることなのだ。

Wtnhkmile13

Photo by Ichiro Usuda

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東京芝1600m

Tokyo1600t

向こう正面の直線入り口からのスタートで、第1コーナーとなる3コーナーまでの距離は566mとかなり長い。スタートしてから緩い下りが続くことも加わって、前半から速いラップが刻まれることになる。“向こう正面でスピードが出てしまうこと”、“「直線が長く坂があること”の2つの理由によって、連対馬中の逃げ馬の比率が約12%という、「日本で最も差し馬が有利なコース」である。

コーナーの数が2つしかないことと、複合カーブであることによって、同じ1600mでも、中山競馬場のそれと比べるとごまかしが利かないコース設定になっている。マイル以上の「スタミナ」が要求され、スピードだけで押し切るのは難しいコースである。

スタート地点がバンク状になっているため、外枠の馬は内の馬の出方を見ながらレースを進めやすい。そういった意味では外枠が有利であるが、2002~3年の改修によって3~4コーナーのカーブが全体的に緩くなり、4コーナーでは内が開きにくくなった。そのため、後から行った馬は前が壁になるか、もしくは外を回さざるを得ない。内を通った先行馬に有利となるコースである。

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ヴィクトリアマイルを当てるために知っておくべき3つのこと

Victoriamile

■1■短距離馬がもってしまう
府中のマイル戦といえば、字ズラ以上にスタミナが要求されるレースなのだが、ことヴィクトリアマイルに関していえば、そうとは言い切れない結果が出ている。過去7年間で2頭のフジキセキ産駒が勝利しているように、一昨年、昨年のウオッカ、ブエナビスタは別として、どちらかというとマイル以下を得意とする馬が勝ち切っているのだ。その理由はレース自体のペースにある。

12.6-11.2-11.6-12.1-12.2-11.4-11.3-11.6(47.5-46.5)S
1:34.0 ダンスインザムード
12.3-10.8-11.7-11.8-11.6-11.2-11.2-11.9(46.6-45.9)M
1:32.5 コイウタ
12.4-11.3-12.0-12.2-12.1-11.2-11.0-11.5(47.9-45.8)S
1.33.7 エイジアンウインズ
12.2-10.8-11.7-12.0-11.9-11.2-10.8-11.8(46.7-45.7)S
1:32.4 ウオッカ
12.2-10.6-11.0-11.7-12.0-11.6-11.3-12.0(45.5-46.9)H
1:32.4 ブエナビスタ
12.0-10.6-10.9-11.1-11.3-11.6-12.0-12.4(44.6-47.3)H
1:31.9 アパパネ
12.2-10.9-11.3-12.0-11.8-11.5-11.2-11.5(46.4-46.0)M
1.32.4 ホエールキャプチャ

2010、11年に限っては、ブエナビスタやアパパネを中心として激しいレースが繰り広げられたが、それ以外の年は、ほとんどのレースは前半が遅くて、後半が速いという、G1レースのマイル戦では珍しい後傾ラップであることが分かる。道中で引っ掛かることや東京競馬場の長い最後のストレッチを心配して、牝馬同士であることを含め、あまりガンガンやり合うような競馬にならないからである。たとえ府中のマイル戦であっても、これだけ前半がゆったりと流れると、ラスト800mぐらいのスピード勝負になってしまう。

よって、マイル以下に適性があるような短距離馬でも、なんとかもってしまうというレースになりやすいということだ。逆に言うと、こういう流れでは、マイル以上に適性のある中距離馬にとっては、出し抜けを食らいやすいレースとなる。

■2■内枠を引いた先行馬
スローペースになりやすい以上、やはり前に行ける馬にとって有利なレースになりやすい。さらに、スローペースでは馬群が縦長にならず、道中が団子状態で進むことになるので、馬群の外を回されないで済む内枠を引いた馬がレースをしやすい。もうひとつ付け加えるとすると、最後の直線に向いてのヨーイドンの勝負になりやすいので、瞬発力に長けた馬に向いたレースとなる。つまり、先行できて瞬発力勝負に強い馬が内枠を引いたら、たとえ人気薄であっても警戒した方がよいだろう。

■3■近走で牡馬を相手に好勝負出来ていた馬
過去のほとんどの勝ち馬に共通する条件は、「近走で牡馬を相手に勝ち負けできていた」ということである。第1回の勝ち馬ダンスインザムードは、天皇賞秋3着、マイルCS4着、マイラーズC2着と、牡馬を相手に近走で互角に走っていた。第2回の勝ち馬コイウタも前走はダービー卿チャレンジで2着に入っていた。さらに言えば、ダンスインザムードの2着したエアメサイアも、前々走の中山記念で牡馬の3着と好走していた。ウオッカやブエナビスタ、アパパネは言わずもがなである。牝馬同士のG1レースであるがゆえ、牡馬と好勝負出来ているということの意味は大きい。

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大地に根を張って

Nhkmilec2013 by 三浦晃一
NHKマイルC2013-観戦記-
コパノリチャードがレースを引っ張り、それにガイヤースヴェルトが鈴を付ける形で道中は淀みなく進んだ。前半800mが46秒1、後半の半マイルが46秒6という数字だけを見ると、平均よりもやや速いだけのペースに思えるが、レースの決め手は外からの差し。差しが決まりやすい特殊な馬場状態に加え、10R湘南ステークスの46秒6―45秒9をひっくり返したような展開となり、その前後半ラップのわずかな傾き具合の違いが、大きく勝敗を分けた。

勝ったマイネルホウオウは、結果的に最高のポジションを走っていたことになる。後方で脚をためつつ、前から下がってくる馬に邪魔されずに馬場の良いところに出せる外を走り、直線に向いて追い出されるや、ジワジワとしかし確実にゴールに向かって伸びた。前走のニュージーランドTは出遅れて外を回されての大敗だけに、スプリングSの3着こそがこの馬の実力である。決してフロックではないが、負けた馬たちとの力差があったわけでもなく、今回は展開に助けられての勝利と考えるべきだろう。

柴田大知騎手にとっては初めてのG1勝利となった。一時は騎手を辞めようかと思ったところから、再起を果たしたのだから素晴らしい。日本人ジョッキーが厳しい競争にさらされる中、こうして大地に根を張って、少しずつ成長し、G1のタイトルに手が届く騎手が現れたことには大きな価値がある。マイネルホウオウでNHKマイルCを勝ったときのガッツポーズと、コスモブレードで5Rを勝ったときのそれの大きさは全く同じであった。柴田大知騎手にとって、手塩にかけて育てた馬での勝利の喜びは、どの馬も同じなのである。

2着に突っ込んだインパルスヒーローは、外から良い脚を使ったがわずかに及ばず。この馬自身は力を出し切って、展開も見事にはまったが、勝ち馬との差はスタミナの差であった。田中勝春騎手は湘南ステークスでも勝利していたように、今の東京の馬場を読み切っていたし、またこういった差しに徹する競馬に強い。3着のフラムドグロワールは強い競馬をした。朝日杯フューチュリティSのあと、京成杯を使わずに休養し、本番前にひと叩きできていれば、NHKマイルCのタイトルを手に入れていたのではないか。

レッドアリオンは出遅れたことが功を奏して4着に突っ込んだ。好スタートを切って、先行できていたとしても、4着以上はなく、4着以下であった可能性もある。たまには出遅れがプラスに働くこともある。ガイヤースヴェルトは、ウイリアムズ騎手を鞍上に、積極的に攻めたが、惜しくもゴール前で力尽きてしまった。今回は負けて強しの内容であった。やや強引すぎた嫌いがあるが、ウイリアムズ騎手がレースの主導権を握っていたことは間違いない。

1番人気のエーシントップは、ガイヤースヴェルトを前に見る形でレースを進め、直線で伸び切れずに7着と凡走した。内田博幸騎手はペースが速くなることをいち早く察知し、控えようとしたが、極限の仕上げが施されていたエーシントップは行く気満々で抑えが利かなかった。前走のニュージーランドTは余裕のある勝ち方であったが、今回は180度異なった質のレースになってしまい、力を発揮できなかった。ニュージーランドTとNHKマイルCは基本的には直結しないということだ。

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「オープン型レーシングセミナー」に出演します。

明日、5月5日(日)に東京競馬場の「オープン型レーシングセミナー」に出演することになりました。パドックや返し馬の見方、血統、穴馬の見つけ方等、競馬評論家や解説者、競馬記者による予想のヒントとなるセミナーです。予想も披露することになると思いますので、地方競馬でいう場立ちの進化系のようなものをイメージしていただければよいかと思います。「馬券のヒント」を上梓したからではありませんが、このような機会をいただいたことに感謝します。

「オープン型レーシングセミナー」が行なわれるセンターコートは、東京競馬場の中でも最も人の行き来が激しい場所と考えてもいいでしょう。私も東京競馬場に行くと必ず通りますし、そこで行なわれているイベントは興味を持って見ます。もちろん、「オープン型レーシングセミナー」も何度も観ているのですが、あくまでも外野からであって、今回初めて参加するにあたって正直緊張は隠せません(笑)。メンバーも須田鷹雄さん、井内利彰さん、谷桃子さんという大御所や有名人ばかりですから、まさに狼の中に放り込まれた羊。そんな羊の冒険を観たい、いや応援したい方はぜひセンターコートへお越しください。

そんなわけで、NHKマイルCについては、「オープン型レーシングセミナー」にてお話しできればと思います。明日は良い天気になりそうなので、久しぶりにガッツリ馬券を買って、私自身もイベントを楽しみたいと思います。

Racingseminar

■時間 5月5日(日) 第1部 東京4レース終了~13:00頃 
              第2部 14:00頃~東京12レース終了
■場所 東京競馬場 センターコート

オープン型レーシングセミナーの詳細はこちら
→ http://www.jra.go.jp/news/201304/041301.html#2_1

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3歳馬離れした好馬体エーシントップ:5つ☆

エーシントップ →馬体を見る
前後躯にしっかり実が入っているだけではなく、全体のバランスも素晴らしい。
手脚に伸びがあって距離も心配なく、3歳馬離れした好馬体は非の打ち所がない。
Pad5star

コパノリチャード →馬体を見る
大敗を喫して自信を失っているのか、立ち姿に力感がなく、調子落ちか。
耳の向いている方向から撮影者を気にしているように、神経質なところも。
Pad2star

レッドアリオン →馬体を見る
やや腹回りに余裕はあるが、前後躯にきっちりと筋肉がついて力強い。
馬体全体に長さがあるので、府中のマイル戦も全く問題にしないだろう。
Pad4star

ローガンサファイア →馬体を見る
腹回りが巻き上がって映るように、牡馬としては全体的な線が細い。
顔つきを見ても、気難しさがあるようで、一瞬の切れ味を生かす競馬向きか。
Pad2star

ゴッドフリート →馬体を見る
父ローエングリンに似た馬体の雰囲気だが、まだ全体的に線の細さが残っている。
馬体全体のバランスは悪くないので、舞台が替わって、巻き返しは十分可能。
Pad3star

マイネルエテルネル →馬体を見る
前後躯に豊富な筋肉がついて、よく鍛え上げられている印象を受ける。
ただ、胴部が短く、ガッチリした体型はいかにも短距離馬のそれ。
Pad3star

マイネルホウオウ →馬体を見る
こちらは馬体の薄い、どちらかというと距離延長は歓迎というタイプ。
脚が短い分、重心は低いため、この馬にとってはマイル戦がベストの条件になる。
Pad3star

フラムドクロワール →馬体を見る
胴部や手脚にも伸びがあって、短距離というよりは、中距離に適性がありそう。
休み明けにしては、毛艶も良く、あばらも見えているようにキッチリ仕上がった。
Pad3star

シャイニープリンセス →馬体を見る
黒光りする馬体は、体調の良さを物語っているが、筋肉のメリハリはもう一歩。
気性の激しそうな顔つきから、上手くレースの流れに乗ることが好走の条件。
Pad3star

インパルスヒーロー →馬体を見る
皮膚が柔らかく、胴部や手脚にも伸びがあり、将来性は高そうな馬体を誇る。
現時点では、線の細さを感じさせるようにやや物足りないが、どこまで走るか。
Pad3star

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太田宏昭写真展「あなたと想うこと」

Anatatoomoukoto

「ROUNDERS」にも多くの写真を提供してくださっている太田宏昭さんの写真展「あなたと想うこと」が、府中の「cafeあおば」にて開催されています。人が馬のことを想うように、馬も人のことを想う。そんな人と馬の素敵な関係を、このタイトルは表現していると思います。競馬は厳しい淘汰が行なわれる競争の世界である反面、人と馬が共に想いを共有して生きているからこそ、私たちは心を動かされるのでしょう。

競馬カメラマンとしては異色の経歴をもつ太田宏昭さんの写真の特徴は、競馬の背景にある人と馬の絆を切り取っていることでしょうか。競馬の写真というと、どうしてもレース中のものをイメージしてしまうと思いますが、実はレース前から競馬は始まっていて、レースが終わってからも競馬は続いています。報道としての競馬のレースからは知り得ない、競馬の舞台裏にある素晴らしい光景を見せてくれます。太田宏昭さんの写真を観ると、私たち競馬ファンが見たいのはこういうシーンなんだよねと思わせられるのです。

5月5日(日)まで開催されていますので、ゴールデンウィーク中に東京競馬場に行かれる方はぜひ寄ってみてください。「cafeあおば」の特大カフェオレやいちごミルクもお勧めですよ。

■太田宏昭写真展「あなたと想うこと」
開催場所:「cafeあおば」東京都府中市宮町1-34-2 サンスクエアビル1階
※京王線府中駅南口から徒歩3分。JRA 東京競馬場からも徒歩5分。
開催日時:2013年4月22日(月)〜5月5日(日)
詳細はこちら→ http://cafe-aoba.com/info/418565

関連エントリ
WEBサライ:「あなたと想うこと〜写真家・太田宏昭と馬に纏わるフォトエッセイ」

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NHKマイルCを当てるために知っておくべき2つのこと

Nhkmilec

■1■マイル以上のスタミナと完成度の高さが求められる
過去17年の優勝馬の前走距離と着順を見てみたい。

タイキフォーチュン→ 毎日杯(2000m)1着 
シーキングザパール→ ニュージーランドトロフィー(1400m)1着
エルコンドルパサー→ ニュージーランドトロフィー(1400m)1着
シンボリインディ→ マーガレットS(1600m)1着
イーグルカフェ→ ニュージーランドトロフィー(1600m)7着
クロフネ→ 毎日杯(2000m)1着
テレグノシス→ スプリングS(1800m)2着
ウインクリューガー→ 毎日杯(2000m)8着
キングカメハメハ→ 毎日杯(2000m)1着
ラインクラフト→ 桜花賞(1600m)1着
ロジック→ニュージーランドトロフィー(1600m)3着
ピンクカメオ→桜花賞(1600m)14着
ディープスカイ→毎日杯(1800m)1着
ジョーカプチーノ→ニュージーランドトロフィー(1600m)3着
ダノンシャンティ→毎日杯(1800m)1着
グランプリボス→ニュージーランドトロフィー(1600m)3着
カレンブラックヒル→ニュージーランドトロフィー(1600m)1着

シーキングザパールとエルコンドルパサー以外の馬は、前走で1600m以上のレースをステップにしている。そして、半数以上の馬は前走でも勝っているということが分かる。

最初に、ほとんどの勝ち馬が前走で1600m以上のレースをステップにしているのは、東京競馬場のマイル戦では、スピードだけではなくスタミナがないと勝ち切ることはできないからである。特にNHKマイルカップはハイペースになることが多く、最後のひと伸びができるスタミナや底力が問われることになる。

つまり、マイル戦がギリギリといったスピードタイプの馬ではなく、中距離を走り切ることのできるスタミナを兼ね備えていなくては、NHKマイルカップを制することは出来ない。例外的存在であるシーキングザパールにしてもエルコンドルパサーにしても、1600m以上の距離をこなせる十分なスタミナを兼備していた。このレースに出走してくる以上、どの馬も豊富なスピードを有しているのは当然と言えば当然で、最後に勝敗を分けるのはスタミナの有無なのである。

ほとんどの勝ち馬が前走でも勝っているのは、この時点での完成度の高さが勝ち馬に求められるからである。ポロポロと取りこぼしていたり、アッサリと負けてしまっていたりする馬では勝負にならない。G1レースである皐月賞、桜花賞組は別として、前走をキッチリと勝って臨んで来られないようでは、非常に高いレベルの要求されるこのレースでの好走は厳しい。

■2■ニュージーランドT組で展開が向かなかった馬が狙い
中山のマイル戦に条件変更されて以来、ニュージーランドトロフィーでの着順が、そのまま本番へと結びつかなくなっている。中山のマイル戦と府中のマイル戦ではあまりにも条件が違いすぎて、ニュージーランドトロフィーでの成績をそのまま信用することができないということである。これまでのパターンから述べると、イーグルカフェ、ロジックのようにコース適性の差で追い込み切れず負けてしまった馬、またジョーカプチーノのように前潰れのハイペースに巻き込まれた馬など、極端な展開が向かなかった馬に限っては、本番で巻き返せる可能性があると考えてよい。

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これぞ大器晩成

Tennosyoharu2013 Photo by M.H
天皇賞春2013―観戦記―
内枠からサトノシュレンがハナを切り、外枠からトウカイパラダイスとムスカテールが追い掛けたことで、前半1000mが59秒4という、長距離戦としては速いラップが刻まれた。行きたい馬が外枠から押して出してゆくとペースが上がる、という典型的な展開であり、馬群は縦長になり、折り合いに苦労するような馬は皆無。その分、スタミナを要する厳しいレースになり、真の実力がそのままゴール前の着差として現れた結果となった。

勝ったフェノーメノは、4歳になり、肉体的に大きく成長し、サラブレッドとしての完成期を迎えた。3歳時には馬体に緩さが残っていた分、最後のひと踏ん張りが利かず僅差の敗北を繰り返していたが、古馬になってそれが解消された。最終コーナーを引っ張りきれない手応えで回り、追い出してからもゴールまで伸び切った。馬体が完成された今、最強の古馬陣の仲間入りを果たしたことになり、次走の宝塚記念でも勝利のチャンスは大きい。海外遠征帰りのジェンティルドンナやリズムを崩したゴールドシップには付け入る隙があり、オルフェーヴルとの一騎打ちになるだろう。

第1コーナーまでの攻防の中、ハイペースを読み切り、控えたところに蛯名正義騎手のファインプレーがあった。ゴールドシップよりも前を意識しすぎて、あそこでハイペースを追いかけてしまっていたら勝利は危なかったかもしれない。あとはコントロールの利きやすいフェノーメノを無理なく最後の直線まで導き、今年から試している全身を使った追い方で豪快にフィニッシュした。1995年の天皇賞春の幻のガッツポーズから18年、そして昨年の涙のダービー2着の悔しさを、この大舞台で見事に晴らしてみせた。

トーセンラーは道中ピタリと折り合い、あわやと思わせるほどの抜群の手応えで最終コーナーを回った。フェノーメノの底力にこそ屈してしまったものの、レース内容といい、最後の末脚といい、勝ちに等しい内容であったと言えるだろう。馬体だけを見るとステイヤーではないが、そこはディープインパクトの血の成せる業か。武豊騎手も、この馬と手が合うのだろう、実にらしい騎乗を見せてくれた。やっぱり、こうでないと競馬は盛り上がらない。

圧倒的な1番人気に推されたゴールドシップは、4コーナーですでに手応えが怪しくなり、直線では全く反応しなかった。のんびりとしたスタートはいつも通りだが、今回は追い出されてからの息の長い末脚を発揮することができなかった。端的に言うと、連勝は難しいということである。昨年の神戸新聞杯から菊花賞→有馬記念、そして阪神大賞典と、無敵の強さを見せつけて勝ち続けてきたが、肉体的にも精神的にも追い詰められていたはずである。特にステイゴールド産駒は、昨年のオルフェーヴルに象徴されるように気難しいところがあり、精神的に切れてしまうと簡単に凡走につながる。そして、こういったケースは、すぐに立て直すことは難しく、もし宝塚記念に出走してきたとしても、同じく凡走してしまう可能性は十分にあることを心に留めておきたい。

外国馬のレッドカドーは、ハイペースを追走し、最後も伸びていたように、さすがドバイワールドカップの2着馬。日本馬は地元の利を得ていることを考えると、この馬も天皇賞春の盾に相応しい実力の持ち主であったといってよいだろう。今の日本馬のレベルを踏まえると、外国馬が日本のG1レースを勝つことのハードルはかなり高いはず。それでも挑戦してくることに敬意を表し、これからも門戸を大きく開きつつ、海外からの挑戦者に負けない競馬を見せつけてほしい。

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