プロから学ぶ!馬のお手入れの仕方

基本的な馬の手入れの方法の中でも重要な項目を、順を追ってご紹介します。以下の7つのステップに従えば、馬の健康を維持しつつ、ベストなコンディションを整えることができるでしょう。

  1.     馬をつなぐ

グルーミングを始める前に、馬が動き回らないよう、柱や梁につないでおきましょう。いつもはおとなしくしている馬でも、グルーミングによって体重が変化したり、足を動かしたりすることがありますので、注意が必要です。

  1.     蹄の手入れ

まず、馬の足を持ち上げて、鉄ぴが届くようにします。

持ち上げた蹄を手のひらで押さえながら、足の裏に付着したゴミをやさしく取り除きます。後方から前方に向かって、蹄叉(「V」字の肉の部分)の周りの汚れを取り除きます。こうすることで、馬の脚や蹄部分、あるいは自分自身を傷つけるのを予防することができます。

  1.     くしでとかす

馬の足の手入れが全て終わったら、今度は体です。まず、くしで被毛の汚れを落とします。被毛をくしでとかすと、汚れが皮膚から浮き上がってくるので、その後のブラッシングが楽になります。

体の左側から始め、耳から尻尾という順番で進めていきます。頭、たてがみ、尻尾、下肢は避け、肩、臀部、脚など、骨のある部分には注意しましょう。

  1.     汚れを落とす

汚れを浮き上がらせたら、馬の皮膚についた汚れをブラッシングして落とします。手持ちのブラシを使って、素早くなでるように被毛の汚れを落とします。頭、たてがみ、尻尾、下肢は避け、くしでとかしたのと同じ箇所をブラッシングしていきます。首の部分から始めて、毛並みに沿って一周していきます。

  1.     ボディブラシでツヤを出す

ボディブラシは、グルーミングで最後に使うブラシです。柔らかい毛を使用しており、美しい光沢を出すのに最適です。毛質が柔らかいので、頭や脚に使っても問題ありません。ただし、顔には小さめのボディブラシを使う必要があるでしょう。

  1.     デリケートな部分を仕上げる

馬の被毛をブラッシングした後は、デリケートな部位である顔や尾根(尻尾の下)の部分を掃除しましょう。耳の後ろ、目、鼻口部などは、濡らしたスポンジや丈夫なゴム製の布で、刺激を与えないように気をつけながら、丁寧に掃除してあげましょう。

  1.     たてがみと尻尾をくしでとかす

たてがみと尻尾を滑らかにし、艶を出すには、やさしく解きほぐして、くしでとかしてください。まずは手ぐしで、たてがみの硬い部分をできるだけ解きほぐします。その後、たてがみ用ブラシで毛の流れを整えていきます。